定数変化法による漸化式の解法

では、漸化式⑩とこの特殊解を満足する方程
式⑪とから、次の導きだす。すなわち、⑩式
から⑪を辺々引き算して、
a n 1    3(a n   ) ・・・・・・・・⑬
●定数変化法の公式による解法
a n 1  a n  p n ・・・・・・①
a n 1  a n ・・・・・・・・・②
②の解の一般解は
a n  n C
1
2
1
1
an1   3(a n  )
2
2
   を代入して
( C は定数)
ここで、定数 C を変数化して、 C n とする。
したがって、 an   Cn ・・・・・・③
n
を得て、等比数列に関係付ける訳である。
となる。
これを、①に代入して、
bn  an 
 Cn1     Cn  pn ・・・・・④
n 1
n
を得る。③の両辺を 
C n 1  C n 
pn
n 1
n 1
とおくと、
で除ずると、
bn 1  3bn
・・・・・・・・・⑤
pn
n 1
a n 1  3a n ・・・・・・・・・・・・⑯
という方程式を考えている訳である。これ
は元の方程式⑩を非同次型と呼ぶにたいして、
⑮式は同次方程式と呼ばれる。⑭から
・・・・・・・・・⑥
⑤式の右辺は階差数列である。したがって、
n 1
C n  C1  
k 1
pk
k 1
a n  bn 
・・・・・・・・・⑦
⑦式を③に代入して、次の式を得る。
n 1
n 1
p 

a n  n C1   k k1   C1n   n k 1 p k
k 1 
k 1


・
・・・・・⑧
⑧式が一般に定数変化法の公式と呼ばれるもの
である。
● 一般解と特殊解について
次の簡単な漸化式について考えてみよう。
・・・・・・・・・⑨
a1  1
a n 1  3a n  1 ・・・・・・・・・⑩
⑩式において、 a n   (定数)の定数型の解
を見っけてみよう。すなわち、⑩式の特殊解
を見っけようという訳である。
この式に代入して
  3  1 ・・・・・・・・・・・⑪
これが、ある一部の受験参考書で呼ばれてい
る特性方程式である。
⑪式から、定数型の特殊解 a n   は初期条件
⑨とは関係なしに
an    
1
2
・・・・・・・・・・・・⑮
となり、
④から
C n 1  C n 
1
・・・・・・・・・・・⑭
2
・・・・・・・・⑫
と見つけることができるのである。
そこで、高校の多くの教科書、参考書の解法
1
 1
 bn      bn  
2
 2
となり、
(非同次型の一般解)=(同次型の一般解)
+(非同次型の特殊解)
という解の構造をもっていることが解ります。