病気と共存しつつ生活の質(Q 増加、 疾病構造が変化する中で、 期高齢者という社会の到来ま 齢者になる。約5人に1人が後 ケアマネージャーやホームヘ 理学療法士など、介護職種では 看 護 師、 薬 剤 師、 管 理 栄 養 士、 この態勢を構築するために は、在宅に関わるさまざまな職 という。 態勢作りが必要とされている 急変時の対応、看取りといった 在宅ケアを推進していく上 で、日常療養の支援、退院支援、 介護に力点が置かれている。 いることから、在宅での医療・ 基本コンセプトの一つとして 人生の最後まで続けることを このシステムでは、住み慣れ た地域で自分らしい暮らしを テム」の構築が注目される。 組みとして「地域包括ケアシス た地域で効率的に活用する仕 ケア施設と在宅とを住み慣れ メリハリをつけ、医療・介護の 介護提供体制に選択と集中の トワークが稼動しており、導入 え、ほぼ全ての都道府県でネッ 急増し、 年には207件を数 年以降、医療情報の地域連 携ネットワークの稼働件数は た。 ークシステムが開発されてき まで様々な医療連携ネットワ り、その実践ツールとしてこれ 速・有用な情報共有が前提であ は、職種・施設間での正確・迅 そうした中、地域における多 職種・多施設による連携ケアに なっている。 テムを構築する上での問題と いうことは地域包括ケアシス の提供態勢が一体的でないと て縦割りに構成されており、そ った機能は、多くの地域におい 地域包括ケアシステムに関 わる医療・介護・生活支援とい る。 らためて関心が寄せられてい におけるICT導入振興にあ (矢野経済研究所 展開が今、目指されている。 カバーした「生涯カルテ」への 誕生から死去までの人生全体を 時間軸を拡張することで利用 者本人の健康、医療、介護など いる。 ータの集積・活用が期待されて していく中、さまざまな健康デ ( 個 人 医 療 情 報 ) が 普 及、 拡 大 ラブル機器などを通じPHR ステムであるが、今後、ウェア 地域包括ケアシステムは在宅 医療・介護を起点とした情報シ いる。 導入、稼働の拡大が見込まれて 中小規模の施設を含めさらなる 押 し 要 因 と な っ て お り、 今 後、 報の保管が認められたことも後 方向にある。施設外での医療情 価となり導入施設の裾野は拡大 他方、クラウド上でのシステ ム展開が可能になったことで安 れていると言えるであろう。 り、まだ相当に導入余地が残さ 歳以上の後期高 高齢化の進展に伴い糖尿病 などの生活習慣病・慢性疾患が であと 年を切った。 がそろって 2025年、700万~1千 万人といわれる「団塊の世代」 OL)の維持・向上を図る必要 ルパーなど、その他保健・健康 が進んできた。 産業的には、この多職種連携 種―医療系では医師、 歯科医師、 に迫られる。 関連職種などが連携していく の改革は急務だ。そこで医療や 理事研究員 早川 賢) ライフサイエンスグループ 必要がある。 〜生涯カルテへの展開〜 一方、国の財政は悪化の一途 をたどっており、社会保障制度 地域包括ケアと医療 ICT しかし、費用負担の問題もあ り、普及というには道半ばであ 75 14 2016.7.18 16/07/07 9:43 P14ビジネスフォーカス.indd 14 15 11 10
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