「放射能汚染防止法制定を」 札幌から広がる市民運動 伊藤久雄(認定NPO法人まちぽっと理事) 「放射能汚染防止法制定を」という運動が、札幌から広がっている。 「放射能汚染防止法」 を制定する札幌市民の会が呼び掛けた運動は、今年の札幌市議会において「放射性物質に よる環境汚染を防止するための法整備を求める意見書」の採択にまで広がっている。意見 書は札幌市議会に加え、江別、北広島、石狩、小樽の4市議会でも可決されている。 東京新聞(2016.8.3)の記事(リード) 現行法では規制基準や罰則規定のない放射能汚染を明確に「公害」と位置付け、罰則の ある法律を制定しようという札幌発の市民運動が広がりを見せいている。市民の働きかけ で、6 月には札幌市議会が法制定を求める意見書を可決した。積極的に学習会を開き、年内 には汚染をめぐる現状や法の必要性を解説する書籍も出版したい考えだ。 ⇒本文はこちら(東京新聞記事)を参照 放射性物質による環境汚染を防止するための法整備を求める意見書 放射性物質による環境汚染を未然に防止するため、2011年6月、水質汚濁防止法改 正に当たり、衆参両院で附帯決議がなされ、関連環境法令における放射性物質に係る適用 除外規定は見直しを検討すべきとされた。また、福島第一原発の事故を契機として、20 12年6月、環境基本法の放射性物質適用除外規定が削除された。 これに伴い、2013年6月、大気汚染防止法、水質汚濁防止法においても適用除外規 定が削除されたが、他の放射性物質に関する環境関係法についても具体的な法整備が急が れる。 よって、国会及び政府においては、環境基本法の改正を踏まえ、放射性物質による環境 汚染を防止するための法整備を早急に進めるよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。 平成28年(2016年)6月3日 札幌市議会 市民の力で「放射能汚染防止法」を制定しよう! 「放射能汚染防止法」を制定する札幌市民の会 子どもたちを放射能の被曝から守り、持続可能な社会を引き継ぐため、「法の空白」と なっている放射性物質を規制し、排出者責任などを盛り込んだ法律の制定をめざします。 今後、札幌市民の会として「放射能汚染防止法・市民案」を国に提出する予定です。ま た、法案の内容を深める学習会やフォーラム等を開催し、各地域で「放射能汚染防止法」 制定運動への呼びかけを行います。今こそ、市民発議の法案づくりで、「原発ゼロ」社会 を実現しましょう。 「放射能汚染防止法」を制定する札幌市民の会 連絡先 担当:佐藤 典子 TEL011-200-2206(市民ネットワーク北海道 内) <構成団体> 生活クラブ生活協同組合、NPO 法人北海道ワーカーズ・コレクティブ連絡協議会、 市民ネットワーク北海道、環境市民連絡会・札幌、子どもの未来を守る市民の会、 原発公害に取り組む札幌市民の会 <パンフレット> http://www.s-coop.or.jp/datsu/hbs001.pdf
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