文教活動をてこにした文の京(ふみのみやこ)の 脱温暖化

文教活動をてこにした文の京(ふみのみやこ)の
脱温暖化可能性調査
東京大学(工学系・サステイナビリティ学連携研究機構) 花木 啓祐
特定非営利活動法人 環境ネットワーク・文京 澤谷 精
東京都文京区[通称 文の京(ふみのみやこ)]
人口17万8千人、97千世帯(2005年現在)。学校が民生部門の延べ床面積の35%を占め、そのうち70%が大学。
二酸化炭素排出量(2005)1 149千t CO2/年(一人あたり6.5
二酸化炭素排出量(2005)1,149千ton
/年( 人あたり6 5 tton)。(産業4%、家庭25%、業務52%、運輸18%)
) (産業4% 家庭25% 業務52% 運輸18%)
企画調査のねらい
文教活動をてこにして脱温暖化活動を拡大する可
能性を明らかにし、提案につなげる。
‹人びとの脱温暖化のための行動心理の分析
‹ 各種講座に対する脱温暖化要素の追加の試行
とその効果の評価
‹学校における脱温暖化対策の実践
研究チーム構成
①普及拡大戦略調査グループ(花木啓祐)
‹ 主体的行動誘発のための社会調査
‹ 地域内の活動の組織化の検討
②学校と家庭での実践試行グループ(澤谷精)
‹ 各種講座への脱温暖化要素組み込みの試行
‹ 学校における教育と省エネの実践
既存の素地
(1)環境ネットワーク・文京(ENB)
‹ 文京区の環境関連のNPOを
束ねる形で2003年に設立
‹ 区内の小中高・大学と連携実績
‹ 子ども省エネ「文京モデル」事業、
学校フィフティ・フィフティプロジェクト
活動の素地
(2)東京大学
サステイナブルキャンパスプロジェクト
‹ CO2の独自削減目標設定
(2012年に対2006年比△15%)
‹民間企業との共同体制構築
‹大学構成員の組織化
文京区
役所
東京
大学
東洋
大学
小中
学校
環境ネット
ワーク・文京
(ENB)
大学
X
町内
会
事業
所
[A] 現在の行動
制約因子の特定
記述的規範
脱温暖化行動
促進メニュー(1)
a1
b1
a9
b4
a5
b2
行動への態度
a7
a8
環境価値の評価
個人規範
a2
温室効果ガス
削減行動
a4
対象行動の困難性の認知
a6
行動統制の困難さ
(2)地域内の活動の組織化の検討
‹ 幼稚園、絵本出版社との協働開始
幼稚園 絵本出版社との協働開始
‹ 中小企業への働きかけ
‹ 「文の京知恵の実現センター」の役割の検討
(3)各種講座への脱温暖化要素組み込みの試行
‹ 各種講座、計10回の一部に家庭における
省エネ行動の実践の時間を設け、フォロー
省
ネ行動の実践の時間を設け、フォロ
‹ イベントにおけるディッシュ
リユースなどを行い、LCA的な
効果も算定。
教育
海外の大学
大塚小学校の例
‹ 学校省エネワークブックの活用
学校施設の省エネルギーの実践
環境ネットワーク・文京 制作
「文の京知恵の実現センター」構想
‹ 交流の物理的な場の必要性
‹ いつでも情報が得られることの
必要性
大学
事業者
文の京知恵の
実現センター
実現センタ
学校
家庭
現状
モデル的な大学、学校と家庭、
事業者の脱温暖化とその統合
的な活動
社会への貢献
教育的効果
マネジメントモデル
新たな価値観創出
新産業の創出
多様性のある社会へのモデル提示
• 冷蔵庫と扉を開けた時の
電気使用量測定
気
• テレビの電気使用量測定
• パソコンの電気使用量測定
• ビデオデッキの電気使用量測定
(待機電力)
共分散構造解析による
定量的解析
a3
•
•
•
•
•
中村、尾立、岩本:地球・人間環境フォーラム • ゲームの電気使用量測定
重要な他者からの期待
主観的規範
b3
脱温暖化行動
促進メニュー(2)
サステイナブルキャンパス
研究
学生
調査内容
(1)主体的行動誘発のための社会調査
(4)学校における教育と省エネの実践
‹ 予備調査に引き続き、幅広い年齢層、低関心層も ‹ 小学校における省エネ授業実施
葛飾小学校の例(2009年11月)
グループワーク
対象にして大規模意識調査実施(回答数1200)
【対象】5年生
• 白熱電球と蛍光灯・LEDの
電気使用量測定
【実施者】澤谷、小川:環境ネットワーク・文京、
環境行動心理学に基づく定量的な解析実施
• 電熱ポットの電気量測定
学生(3名):東洋大学
他者の行動認知
全学的な取組み
ファシリティー
マネジメント
地域への拡大