LEXUS TEAM ZENT CERUMO 第5戦決勝レポート

2016 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJI GT 300km RACE
第5戦
富士スピードウェイ
ZENT CERUMO RC F
#38 立川祐路/石浦宏明
◆8月7日(日)
決勝結果
<決勝>天候:晴れ
RACE
7位
コース状況:ドライ
チームが全力を尽くしながらも、
ライバル勢とのタイム差に悔しい予
選日を送ることになった LEXUS
TEAM ZENT CERUMO。レースで
の巻き返しを狙うべく、8 月 7 日
(日)の決勝日を迎えた。
前日同様朝から晴天に恵まれ、午
前 9 時からのフリー走行開始の時点で、すでに気温は 28℃、路面温度は 36℃
と、酷暑のなかでのレースが予想された。ZENT CERUMO RC F は決勝での
巻き返しを狙うべく、石浦宏明がステアリングを握りコースイン。すぐに立川
祐路に交代し、さらにふたたび石浦へ。決勝でのロングランの状態を確認しな
がら 8 周をこなすと、ピットに戻りふたたび立川に交代。7 周を走行し、立川
交代後の 3 周目に 1 分 31 秒 796 というベストタイムをマークした。
30 分間のフリー走行でクルマの状態は確認できたものの、やはりライバル
に対してどうしてもアベレージのラップタイムはやや苦しい状態。また、立川
のベストタイムも 10 番手と、表彰台、そして優勝を狙うにはどうしても速さ
が足りない。決勝レースでも苦戦を強いられる予感が立ちこめていた。
決勝日 3 万 3500 人という来場者がスタンドを埋め
るなか、午後 2 時 35 分、SUPER GT 第 5 戦の決勝レ
ースのときを迎えた。静岡県警察の白バイ 9 台、パト
カー4 台の先導のもと、1 周のパレードラップが行わ
れ、そのままフォーメーションラップへ。午後 2 時 42
分、グリーンシグナルが灯った。
ZENT CERUMO RC F のスタートドライバーを務め
たのは石浦。12 番手グリッドからまずはオープニング
ラップでポジションをキープし、他のレクサス RC F 勢とともに、前を追って
いく。7 周目には No.39 RC F に、さらに 8 周目には No.37 RC F の先行を
許すものの、7 周目に 6 番手を走っていた No.15 NSX CONCEPT-GT が左リ
ヤのトラブルで戦線離脱。また、No.24 GT-R の緊急ピットインもあり、石浦
は 12 番手をキープ。さらに 10 周目には、No.37 RC F がトラブルに見舞わ
れたこともあり、11 番手へポジションを上げた。
前日の予選で、決勝を見すえた固
めのタイヤを選択していた ZENT
CERUMO RC F だが、石浦のペー
スは安定はしているものの、やはり
上位には少々およばない。他のレク
サス RC F 勢も同様で、苦しい粘り
のレースを展開することを強いられ
てしまった。
19 周目、TGR コーナーで発生したアクシデントの影響でセーフティカーが
導入されるが、石浦はしっかりとタイヤを温め、燃料もきっちりとセーブ。ふ
たたび上位進出を狙っていく。セーフティカー明けの 23 周目あたりから他車
がピットインを行ったこともあり、石浦はひとつ、またひとつとポジションを
上げていった。
石浦は 32 周を終え、5 番手までポジ
ションを上げたところでピットイン。チ
ームはミスのない迅速な作業で、立川に
交代した ZENT CERUMO RC F を送り
出した。GT500 クラスのピット作業が
終わってみると、2 番手を走っていた
No.46 GT-R のクラッシュもあり、立
川のポジションは 7 番手に。ポイント獲得を確実とする順位につけていた。
立川は No.39 RC F、さらにその背後の No.19 RC F、No.6 RC F とサーキ
ットを沸かせるバトルを展開しながら周回を重ねていくが、結局 38 周目以降
ずっと 7 番手のまま 66 周のレースを走りきり、チェッカーを受けることに。
真夏の三連戦のふたつめのレースで ZENT CERUMO RC F は、結局 7 位でレ
ースを終えた。とは言えレクサス RC F 勢にとって苦しいラウンドで、貴重な
4 ポイントを獲得している。
次戦は 3 週間後、8 月 27∼28 日に迎え
る第 6 戦鈴鹿 1000km。まさにシリーズ
の天王山とも言えるレースだ。「これに勝
たなければ今年はもうない」とチームは必
勝態勢で鈴鹿に臨むことになる。
ドライバー/立川祐路
「正直、厳しいレースウイークエンドになってしまいましたね。予選からライ
バルに対してスピードがなく、レースも苦しい展開になり、レクサス勢での戦
いとなってしまいました。ただ、こういう状況のなかでチームも石浦選手もミ
スなく戦ってくれて、最低限の結果を出すことができたのは評価しなければい
けないと思います。今回獲ったポイントがシーズンの最後には効いてくると思
いますからね。チームがやれることはやり切ったのではないでしょうか」
ドライバー/石浦宏明
「ペースをあまり上げることができず、ストレートスピードも伸びなかったた
め、集団のなかに入ってしまうと戦いきれず、ポジションを落とすこともあっ
た苦しいレースになってしまいました。ただ、接触などをせず、しっかりと後
半に繋ぐことができれば、チャンスはあると思っていました。また、セーフテ
ィカー中はなるべく燃費もセーブし、集団のままピットに入ればさらにチャン
スが広がるのではと思っていました。途中で走り方を変えたり、ギヤチェンジ
のタイミングやラインどりを試したりと、なんとか前とつかず離れずで走るこ
とができました。最終的にはポジションを上げてくれたチームと立川選手に感
謝したいですね。苦しいレースだったので、次戦までになんとか挽回しなけれ
ばいけないと思っています。今回ポイントも重ねることもでき、かつウエイト
ハンデもまだ 40kg ですからね。勝ちを狙える重量だと思いますし、鈴鹿に向
けてしっかり準備したいと思っています。それに、鈴鹿で勝たないと今年はな
いと思っています」
高木虎之介監督
「よく 7 位まで順位を上げてくれたと思っています。苦しいレースだったの
で、7 位という順位でポイントも得ることができたので、粘りをみせることが
できたのではないでしょうか。チームとしてもピットストップをうまくこなす
ことができましたし、ドライバーもミスなく最後まで戦ってくれました。予選
でのレクサス勢の順位を考えたら、苦しい状況でもこの順位になれたのは良か
ったです。次戦は鈴鹿 1000km で長いレースですし、ピットストップ回数も
増えるので、すべてが完璧にできればドライバーがいい結果をもたらしてくれ
ると信じています。少なくとも表彰台は狙いたいですね」
決勝正式結果
Rank
Car
CarName
No.
Laps
Time
BestLapTime
1
12
カルソニック IMPUL GT-R
66
01:51'53.223
01'30.687
2
17
KEIHIN NSX CONCEPT-GT
66
01:52'18.647
01'31.361
3
100
RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
66
01:52'21.873
01'31.253
4
1
MOTUL AUTECH GT-R
66
01:52'22.163
01'31.420
5
36
au TOM'S RC F
66
01:52'24.054
01'32.246
6
8
ARTA NSX CONCEPT-GT
66
01:52'29.953
01'31.560
7
38
ZENT CERUMO RC F
66
01:52'39.060
01'32.336
8
39
DENSO KOBELCO SARD RC F
66
01:52'42.240
01'32.339
9
6
WAKO'S 4CR RC F
66
01:52'48.533
01'32.054
10
19
WedsSport ADVAN RC F
66
01:53'26.444
01'32.134
11
64
Epson NSX CONCEPT-GT
64
01:51'56.460
01'32.457
37
KeePer TOM'S RC F
59
01:52'52.064
01'32.489
46
S Road CRAFTSPORTS GT-R
34
01:02'37.104
01'30.811
11
51'51.596
01'32.273
10
01:45'22.664
01'31.802
24
15
フォーラムエンジニアリング ADVAN GTR
ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT