平成27年度研究内容 - 八潮市立八條北小学校

学力の向上と豊かな心を育成する小中一貫教育の推進
ー3つの絆で育む 八條トライアングルプラン27ー
~生きる力を育成する3校の確かな連携~
き
家
庭
地
域
八條中学校
学力の向上
豊かな心
の育成
八條小学校
八條北小学校
八條北小学校
健やかな体
の育成
小中一貫教育をとおして育む健やかな体
~9年間の連続性・系統性を生かした教科体育と健康教育の充実~
目指す児童生徒像
心身ともにたくましく粘り強くやりぬく児童生徒
前年度までの取組を継続
校内体育の充実「器械運動領域」
【目標①】小学校での成果を中学校へつなげること
ができる
具体の目標達成値設定
○新体力テストによる各校卒業生の県標準値達成
項目数で比較し、
「小6、各校卒業生中1の達成
項目数が同じ」が目標。
【目標②】進んで器械運動に取り組ませ、技能を定
着させることができる
具体の目標達成値設定
○技能記録カードの項目数を割合で表し、目標数値
を設定。意識調査を行い、数値で検証。
定義 小中一貫教育をとおして育む健やかな体とは・・
●教科体育の充実
各学年で身に付けさせるべき学習内容を徹底的に、そして確実に身に付けさせ、体力・技能の
向上を図ること。また、言語活動の充実を通して技能の向上だけでなく、自己や仲間の体に関心
をもち、進んで運動に親しむ資質や能力を向上させる。(豊かな心を育てる)
●健康の保持増進
健康的な生活を送ろうとする態度と実践力を育てること。
以上、小中一貫教育における健やかな体とは、副題が定義となるように設定した。このねらい
を達成させるためには、小中における9年間の連続性・系統性を確立し、個に応じた指導・つま
ずきの克服のためのきめ細やかな指導を充実させ、各学年で確実に技能を身に付けさせることが
必要となる。また、楽しく明るい生活を営む態度(豊かな心の定義)にも視点をもち、言語活動
の充実を通して技能の向上をねらうだけでなく、表現力を高める。
研究主題設定の理由
社会変化の激しい現代において子どもたちを取り巻く環境も大きく変化している。本ブロック、
小学校から中学校への進学に際し、中学校の環境になじめず、学力・体力の低下、丌登校、生徒指
導上の問題増加、学習意欲の低下、将来への生き方の丌安等様々な課題が生まれてきた。
このような課題に対応するためには、すべての指導において、特に小学校期から中学校期までを
9ヵ年の連続したスパンと捉え、当該学年で身に付けるべき学習内容は必ずその学年で身に付ける
ことを基本とした実践を行うことで、1 人 1 人の子どもたちがスムーズに中学校生活に対応し、
自らの生き方を見つけ、将来に向かって努力していく児童・生徒が育つのではないかと考える。ま
た併せて、現状では小学校から中学校にかけて変化する児童・生徒に対する小中学校教師の相互理
解が十分図られていない傾向がある。こういった児童生徒理解の希薄さが上記のような課題を生む
ものと捉え、日々、連続性・系統性を生かした教育を実践し、共に育てる気持ちを教職員が持ち、
課題解決に向けた実践を積み重ねていくことが必要だと考える。
心と体を一体としてとらえ、健康・体力の向上だけでなく、心の豊かさを培う体育科の授業・活
動は上記の課題を達成させるための大きな位置付けであると考える。しかし、本小中ブロックの現
状では、生徒の技能差が大きく、学校間、クラス間において、領域での技能習熟に大きな差が見ら
れる。また、各学校や担任の先生によって、授業の流し方に違いがあり、中学校でより充実した体
育授業を行うことができていない。保健分野では、小中連携においてもこれまでの取り組みが尐な
く、つながりがない。自分の考えや思いを上手に伝える表現力の育成については、昨年度までのブ
ロック課題となっている。
そこで、市委嘱「小中一貫教育3つの絆で育む八條トライアングルプラン」における体力向上の
取組をさらに深化させ、
「続ける・つなげる」を大切にした健康・体力の向上・豊かな心の育成に
つながる表現力向上の研究を進めるべく、研究主題を設定した。
【目標①】小学校での成果を中学校へつなげることができる
具体の目標達成値設定
○新体力テストによる各校卒業生の県標準値達成項目数で比較し、
「小6、各校卒業生中1の
達成項目数が同じ」が目標。
【仮説】
9年間の連続性・系統性(続ける・つなげる)を踏まえた教科体育・健康教育を充実させれば、
小学校の成果が中学校に生かされるであろう。
【仮説に迫る具体の手立て】
《体育科年間指導》
ア 定期的な「八條中ブロック体育部」の打ち合わせを計画実施。
イ 9年間を見通した年間指導計画の見直しと修正。
ウ 3校体力向上重点項目の設定と取組。
エ 集団行動の統一。(各学校の実態や発達段階を考慮した上で必要な部分のみ統一)
オ 技能記録カードの活用充実。
カ 第7回小中合同運動会・体育祭の充実。
キ 可能な範囲での体育だより交換。
《教科体育》
ア 八北体育のきまりを活用した体育授業の充実。(モデル授業研修で共通理解)
イ A4 学習カードの活用・学習掲示物の作成と活用・保管。
ウ 9年間を見通したゲーム・ボール運動「ゴール型」授業の充実。
エ 小中ジョイント教室(体育・保健体育授業)の充実。
《健康教育》
ア 定期的な「八條中ブロック保健部」の打ち合わせを計画実施。
イ 3校重点健康課題の設定と各校の取組。
ウ 3校合同学校保健委員会もしくはそれに変わる情報交換会の計画実施。
【目標②】進んで器械運動に取り組ませ、技能を定着させることができる
具体の目標達成値設定
○技能記録カードの項目数を割合で表し、目標数値を設定。意識調査を行い、数値で検証。
マット運動
鉄棒運動
跳び箱運動
1年1組19人 2学年にまたがっての内容なので割合では表さない
が項目数7割以上達成の児童が多い。
右記は、平成26年度各学年の
「体力の記録」より、各学年の種
目別における目標技能(B 規準)
をすべて達成した児童の人数と
その割合である。
2年1組22人
3年1組16人
4年1組16人
5年1組30人
①各学年の実態
6年1組22人
4人
17人
18人
18.2%
77.3%
81.8%
4人
0人
13人
25%
0%
81.3%
8人
1人
16人
50%
6.30%
100%
8人
2人
14人
26.7%
6.7%
46.7%
2人
0人
10人
9.1%
0.0%
45.5%
○1年生
3種目ともに、70%の児童ができているが、なかなかできない児童も数名いる。
○2年生
ほとんどの児童が学年目標をクリア。マット運動においては、「カエルの足打ち3
回」が難しい内容となっている。それが達成できれば、90%以上の児童が目標ク
リアである。また、鉄棒運動において、「だんご虫5秒」が4人できていない。
○3年生
マット運動においては、後転のできない児童が多い。鉄棒運動においては、1,2
年生の技ができていない児童も多く、回転系(両膝かかえ回り)ができない児童が
ほとんどである。
○4年生
マット運動においては、できない技にばらつきが見られた。鉄棒運動においては、
回転系を中心に3年生段階の技からできない児童がほとんどである。
○5年生
マット運動においては、伸膝後転をできない児童が多い。鉄棒運動においては、で
きない技にばらつきが見られた。
○6年生
マット運動、鉄棒運動ともに、ばらつきがとても多く見られた。
②実態の理由
ア
イ
ウ
年間指導計画上、系統的な計画・時数の確保が適切でない。
環境が整っていない。
技能指導の共通理解が図られていない。
③その他
○
器械運動に取り組むことによって、握力・投力・腹筋など、上半身の強化につながり、体の
巧みさやバランス、感覚などを養い生涯体育の基礎を身に付けることができる。
仮説
教材・教具の工夫及び環境の整備を行い、指導の共通理解を図れば、児童は器械運動に楽しく
進んで取り組み、各学年における技能を習得することができるであろう。
☆昨年度の児童実態より、本年度の器械運動授業のポイント
◎1~3年生においては、系統的な指導ができる!
・1,2年生において目標とする技能を習得できている児童が多い。このこ
とから、2年生では、A 規準児童に可能な範囲で3年生レベルの内容を指
導することによって、3年生の学習がスムーズになる。
(おそらくどの領域も同じ)
・遊びから運動に変わる3年生の学習指導が大きなポイントとなる。
(特に、マット運動『後転』、鉄棒運動『両膝かかえ回り』)
△4~6年生においては、系統的に積み上がっていない分、授業以外でもでき
る範囲で取り組み、底上げが必要。
④目標値の設定
●昨年度の実態より、目標値を設定。
マット運動
1年1組19人
鉄棒運動
跳び箱運動
2学年にまたがっての内容なので割合では表さない
が項目数7割以上達成の児童が多い。
2年1組22人
3年1組16人
4年1組16人
5年1組30人
6年1組22人
4人
17人
18人
18.2%
77.3%
81.8%
4人
0人
13人
25%
0%
81.3%
8人
1人
16人
50%
6.30%
100%
8人
2人
14人
26.7%
6.7%
46.7%
2人
0人
10人
9.1%
0.0%
45.5%
マット運動
1年1組19人
2年1組19人
3年1組22人
4年1組16人
5年1組16人
ひまわり1人
6年1組30人
⑤研修計画
1学期
2学期
3学期
・モデル授業にて体育授業における共通理解
・教具の作成、環境整備
・実技研修
・指導案検討
・授業研究会
・先進校の研究発表会参観
・指導案検討
・授業研究会
研修のまとめ
鉄棒運動
跳び箱運動
13人
13人
13人
70.0%
70.0%
70.0%
15人
15人
15人
80.0%
80.0%
80.0%
18人
18人
18人
80.0%
80.0%
80.0%
11人
11人
13人
70.0%
70.0%
80.0%
11人
11人
13人
70.0%
70.0%
80.0%
21人
21人
24人
70.0%
70.0%
80.0%
⑥研究組織
八條中ブロック体育部会
八條中保健体育科主任・副主任
八條小体育科主任・副主任
八條北小体育科主任・副主任
校
長
教
頭
研究推進委員会
校長 教頭 教務
体育主任・副主任
各
種
研
究
会
の
運
営
研究計画立案
全体会
調
整
等
研
修
に
関
わ
る
連
絡
主に大枠の立案
年間指導計画部
教科体育部
健康教育部
・八條中ブロック体育部との
連携。
・データ・資料・評価の集積
・研修にかかる資料等の作成
・研修日程の決定
・先進校発表会の日程確認
・指導案枠の作成
・教材、教具の開発及び
環境整備の計画
・授業にかかる教材・教具
の準備計画
・学習カード、掲示物の作
成計画
・慣れの運動の開発
メンバー
◎堀江 久住 八谷 清水
綠川 孫
・八條中ブロック保健部と
の連携
・重点項目における取組の
検討
・3校合同学校保健委員会
もしくはそれに変わる情
報交換会の計画
メンバー
◎南澤 加藤 堀江
メンバー
◎須賀 鈴木
黒川
体育部及び体力向上推進委員会、学校保健委員会(全職員)
板倉
研
◎10月22日
○第2学年1組
究
授
業
八潮市教育委員会・東部教育事務所
教育支援担当・学力向上推進担当学校訪問
第1回校内体育科授業研究会
体育「鉄棒遊び」ようかいたいじ大作戦
・教師がねらいとする感覚や技能を遊びながら身に付けさせることができるように
教材の研究を行った。低学年のうちに、感覚を養い、多くの運動経験を積ませるこ
とがとても大事であることを改めて確認できた。
○第3学年1組
体育「小型ハードル走・鉄棒運動」
ハードルトトトン・たまごでクルクル
・3学年になり、遊びから運動に切り替わる。鉄棒運動では、第3学年において、
「両
膝かかえこみ回り」「逆上がり」を達成目標とした。この技を身に付けることで、
鉄棒運動の楽しさを味わうことができ、他の技に挑戦する意欲をもつことができ
る。補助の仕方や補助具の研究を行い、授業に取り入れ、多くの児童ができるよ
うになった。
◎11月24日
○第4学年1組
八潮市教育委員会教育長訪問指導
第2回校内体育会授業研究会
体育「鉄棒運動」ミラクル鉄棒!
・4学年では、上がる、回る、下りる技それぞれを自分の能力に応じて練習方法を
選び、技能の習熟を進める。子ども同士の簡単な補助や補助具を取り入れ、ステ
ップアップカード(技ができるようになるまでの段階表)を基に練習を進めてい
く。小さくても多くのできる喜びを味わうことでより運動に意欲的になっていく。
多くの児童が技をどんどん身に付けることができた。
○第5学年1組
体育「鉄棒運動」鉄棒マスターへの道
・4学年までに多くの粗形態で技を身に付けている5学年では、目標として技を美
しく、ダイナミックにできるように授業の研究を行った。子どもたちへの発問の
工夫や思考判断にかかわる指導の研究も行い、子ども達が考えながら授業を進め
るようにした。また、技能習熟をねらう子ども達同士の学び合いも深まりをもた
せるために、ポイントを絞ったり、声かけの具体手例を挙げたりと指導の工夫を
行った。
◎2月5日
東部教育事務所 校内研修を支援する学校訪問
第3回校内体育会授業研究会
○第1学年1組
体育「マット遊び」マットランドで大ぼうけん!
・1学年のマット運動では、子ども達が夢中になってマット遊びに楽しむことができ
るように教材教具の開発を研究した。教師のねらいをもった遊びの場となるように
工夫をした。(①腰が上がるように風船を蹴る②腕支持の時、目線がマットを見る
ように鏡を使う③腕支持の力を高めるために、肋木を使うなど)
○第6学年1組
体育「跳び箱運動」跳び箱運動
・6学年の跳び箱運動では、慣れの運動の研究やかかえ込み跳びの指導方法の研究を
行った。また、技の習熟を目指し、器械運動の高学年の目標となる美しさ、ダイナ
ミックさ(強い踏切・着手の位置・突き放し・着地)などきめ細かな指導の研究を
行った。
○その他
・小中3校合同学校保健委員会
~講話「埼玉東部ヤクルト販売株式会社 村上尚子様」~
・埼玉県課題解決研究発表会参観(杉戸町立西小学校)
・八潮市体育研究協議会参観(八潮市立八幡小学校)
成果と課題
◎年間指導研究部
・本年度より目指す児童生徒像を設定し、共通理解を深めることができた。
・9年間を見通した年間計画を作成することで、小学校と中学校のつながりを考えることが
でき、授業における具体の評価規準を見直すことができている。
・集団行動を必要な部分でそろえることによって、体育面だけでなく、生活面や生徒指導に
小中学校で生かすことができている。
・技能記録カードを作成したことにより、各学年で身に付けるべき技能の基準が明確になり、
系統的な指導ができるようになった。本年度、器械運動領域においても有効であった。
・小中合同運動会・体育祭を行うことで、小学生にとっても、中学生にとっても、よい学習
となっている。また、交流するなかで豊かな心が育っている。
◎教科体育研究部
・器械運動領域での各学年の指導内容が明確になった。
・体育授業のユニバーサルデザイン化を検討することができた。
・器械運動領域の教材開発・研究を進める中で、技能指導について校内で検討することがで
きた。
・体育ノートを活用することにより、学年間の学習内容につながりをもたせることができて
いる。
・体育のきまりを作成することにより、体育の進め方において校内の共通理解を図ることが
できた。
・器械運動領域において、当初設定した到達目標値を達成できそうである。3学期の授業が
終わり次第調査。鉄棒運動では、1~5学年で B 基準を8割以上達成できている。
◎健康教育研究部
・今まで歯磨きに対して興味関心が低かった児童が、一生懸命歯磨きをしたり、進んで歯医
者に行ったりするようになった。
・歯、口の健康づくりにおいて、校内で組織的、計画的に行うことができ、児童の興味関心
だけでなく、保護者の意識向上につなげることができた。
・小中合同学校保健委員会では、「早寝早起き朝ご飯」についての講話から、地域の課題と
して捉えることができ、共通理解を深めることができた。
③今後の課題
・9年間を見通した年間計画は、まだ課題が見られるので引き続き検討していく。6学年で
技能を大きく伸ばすことは困難なので、それまでの系統的な指導が必要である。
・どの先生でも行うことができる教材の開発。
・指導を要する児童への具体的な指導方法の研究。
・保健学習や食育、道徳と小中連携の必要性をさらに検討し、「健やかな体の育成」につな
げる。