第3回 水稲病害虫発生予察調査結果情報H28.8.2発行

水稲病害虫発生予察事業
平成28年8月2日発行
調査結果情報
豊岡市農業共済課
豊岡農業改良普及センター
たじま農業協同組合
◆ 概況
気温が高めに推移し、早生品種では出穂が始まっています。昨年よりも2~3日早い見込みです。
今の時期は稲が最も水を必要とする時期です。水を溜めっぱなしにすると根腐れの原因となります
が、間断潅水により田んぼが乾かないように注意しましょう。
◆ 調査結果の概要
調査地域
【7月25日調査】
病気の発生状況(25株調査)
害虫の発生状況(払い落とし又はすくい取り)
豊岡
斑点米カメムシ類が一部のほ場で確認されました。
一部のほ場でいもち病、紋枯病が確認さ
ウンカ類も確認されていますが、発生程度は少ないで
れていますが、発生の程度は少ないです。
す。
城崎
一部のほ場でいもち病、紋枯病が確認さ ウンカ類が確認されていますが、発生程度は少ないで
れていますが、発生の程度は少ないです。 す。
竹野
現在のところ病気の発生は確認されてい ウンカ類が確認されていますが、発生程度は少ないで
ません。
す。
日高
一部のほ場でいもち病、紋枯病が確認さ ウンカ類が確認されていますが、発生程度は少ないで
れていますが、発生の程度は少ないです。 す。
出石
一部のほ場でいもち病、紋枯病が確認さ
ウンカ類が確認されていますが、発生程度は少ないで
れています。いもち病が多く発生している
す。
ほ場もあります。
但東
斑点米カメムシ類が一部のほ場で確認されました。
一部のほ場で紋枯病が確認されています
ウンカ類も確認されていますが、発生程度は少ないで
が、発生の程度は少ないようです。
す。
◆ 病害虫発生状況と今後の管理について
☆ いもち病
葉いもち病の発生が一部のほ場で確認されていますが発生量は少なく、被害の心配はない
と思われます。ただし、調査田以外では多発田も確認されています。注意して下さい。
☆ 紋枯病
一部のほ場では紋枯病の発生が確認されていますが、発生程度は少ないです。ただし、発
生田では菌核の形で冬を越し、来年以降の発生源となります。各ほ場における発生の有無、
程度等よく観察してください。
☆ ウンカ類
ウンカ類は全域で発生を確認していますが、発生量は少ない状況です。
☆ カメムシ類
一部のほ場で発生が確認されました。カメムシ類は出穂期に畦畔のイネ科雑草から移動
してきて吸汁し、斑点米の原因となります。防除等の対策を行って下さい。
☆ 農薬を散布する場合、隣接する野菜ほ場などに飛散しないように注意しましょう。
田んぼの病害虫情報
調査ほ場では、様々な病害虫を確認することがあります。このコーナーではその特徴を紹介します。
斑点米カメムシ類は、イネの穂を吸汁加害し、斑点米の
原因となって品質低下を招く最重要害虫の一つです。
一見カメムシらしくない、小さくて見えにくい等の様々
な種類のカメムシもいますので、注意が必要です。
出穂前は畦畔のイネ科雑草(ヒエ、エノコログサ、メヒ
シバなど)で繁殖を繰り返し、出穂すると田んぼにやって
きて吸汁するため、周囲雑草の管理が被害を軽減する重要
なポイントとなりますが、出穂間際に草刈りを行うと、か
えって田んぼの中にカメムシ類を追い込み、被害を増やす
トゲシラホシカメムシ
ことにつながります。出穂2週間前までに草刈りを終える
アカヒゲホソミドリカスミカメ
アカスジカスミカメ
ようにして下さい。
写真:シンジェンタジャパン発行「斑点米カメムシガイドブック」より転載