平成28年度 いわき市原子力防災訓練 川前地区 第2回 日時:平成28年7月 19:00~21:00 本訓練の目的と位置づけ 1 目 的 原子力発電所の不測の事態を想定した原子力 防災訓練を実施することにより、緊急時において、 市、関係機関及び住民が円滑に対応できるよう、 防災体制の確立を図るとともに、市民及び防災 関係機関の防災意識の高揚を図ることを目的と する。 2 本訓練の目的と位置づけ 2 本訓練の位置付け 県原子力災害広域避難 計画 :地域防災計画に定める暫定重点区域13 市町村の全域を対象とした避難計画 市原子力災害広域避難 計画 :いわき市一時集合場所~避難所までの避 難計画 ○○地区原子力災害避難 :自宅から一時集合場所までの避難要領 計画 地区の避難 における課 題の洗い出 し 課題に対す る解決策の 検討 課題に対する 対応策の決定、 地区原子力災 害避難計画 (案)の検討 実動訓練に よる検証 3 本日のスケジュール 時 19:00~ 19:05 19:05~ 19:20 19:20~ 19:30 19:30 ~ 20:10 20:10~ 20:25 20:25~ 20:55 20:55~ 21:00 間 実 施 項 目 【挨拶等】 5分 ①挨拶 ②訓練スケジュール・実施要領の説明 【講義】 15分 ・避難行動要支援者制度について 10分 【ワークショップ】(実施要領の説明) 【ワークショップ】(グループ検討) ・地区避難計画(避難実施要領(バス避難者)) 40分 の作成 【ワークショップ】(グループ発表・意見交換) 代表グループによる発表・意見交換 15分 (各グループ3分程度) 【実動訓練の企画】 30分 ・実動訓練の企画における基本事項の合意 5分 【まとめ】 ①本日の訓練の成果 ②今後の日程調整 4 講 義 避難行動要支援者制度について 5 避難行動要支援者支援制度について 災害時要援護者 災害対策基本法改正(平成25年6月)の中で、市町村に 避難行動要支援者名簿の作成を義務付け 要配慮者: 高齢者、障がい者、乳幼児その他の特に 配慮を要する者 避難行動要支援者: 災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合 に自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ 迅速な避難の確保を図るため 特に支援を要する者。 6 避難行動要支援者支援制度について 要件に該当 する方が名 簿に登録さ れます。 平常時から地区の避難関係者に情報を提供することで、災害時におけ る避難支援の仕組みづくりを促進しています。 (ただし、平常時の名簿の提供には、要支援者自身の同意が必要。) 7 避難行動要支援者制度の 対象となる方 1 2 3 4 5 介護保険制度の要介護度3から5の認定を受けた方 身体障害者手帳1、2級をお持ちの方 知的障害者で療育手帳Aをお持ちの方 精神障害者保健福祉手帳1級をお持ちの方 特定疾患医療受給者証をお持ちの方のうち重症認 定に該当する方 6 その他市長が必要と認める方 8 避難行動要支援者名簿の記載事項 避難行動要支援者名簿には、 次に掲げる事項を記載する。 1 氏名 2 生年月日 3 性別 4 住所又は居所 5 所属する地区等名 6 電話番号その他の連絡先 7 支援者の氏名及び連絡先 8 避難支援等を必要とする理由 9 名簿提供同意の有無 9 名簿を提供する 避難支援等関係者の範囲 1 2 3 4 5 6 自主防災組織または行政区 いわき市消防団 民生・児童委員 地域包括支援センター いわき市社会福祉協議会 警察機関 10 避難行動要支援者の特徴とニーズ 区 分 特 徴 災害時のニーズ 高 ○基本的には自力で行動でき ○災害時には、迅速な情報 齢 ひとり暮らし高 るが、地域とのつながりが薄 伝達と避難誘導、安否確 者 齢者等 く、緊急事態発生に気づく 認および状況把握等が必 時間が遅れる場合がある。 要となる。 ○食事、排泄、衣服の着脱、 ○災害時には、安否確認、 入浴などの日常生活をする 生活状況の確認が必要と うえで他人の介助が必要で なる。 (寝たきり)要介 あり、自力で移動できない。 ○避難する際は、車椅子、 護高齢者 担架、ストレッチャー等の 補助器具が必要なことが ある。 ○自分の状況を伝えたり、自 ○災害時には、安否確認、 認知症高齢者 分で判断し、行動することが 状況把握、避難誘導等の 困難なことがある。 援助が必要となる。 11 避難行動要支援者の特徴とニーズ 区 分 特 徴 災害時のニーズ 身 ○置かれた状況がわからず、 ○音声による情報伝達や状 体 瞬時に行動をとることが困 況説明が必要であり、介 障 視覚障がい者 難だったり、他の人がとって 助者がいないと避難でき が いる応急対策などがわから ないため、避難誘導等の い 者 ない場合が多い。 援助が必要となる。 ○音声による避難・誘導の指 ○補聴器の使用や、手話、 示が認識できない。補聴器 文字、絵図等を活用した 聴覚障がい者 を使用する人もいるが、コ 情報伝達および状況説明 ミュニケーション手段として が必要となる。 は、手話、筆記等。 ○体幹障害や足が不自由な ○災害時には、歩行の補助 肢体不自由者 場合、自力歩行や素早い避 や、車椅子等の補助器具 難行動が困難。 が必要となる。 12 避難支援者について 災害時における消防、警察をはじめとする公的支援 には限界があります。 要支援者にとって、情報伝達、安否確認、避難支援 などについては、地域住民の支援が最も有効とされて おります。 13 避難支援者について 最後に、支援者については、ご自身やご家族の安全 を守ることが第一です。 ご自身の安全が確保された うえで、可能な範囲での支援をお願いするものです。 これら避難行動要支援者制度の趣旨についてご理 解とご協力をお願いいたします。 14 図上訓練の目標 1 情報伝達要領の考え方を確立する。 2 避難実施要領(一般住民)の考え方を 確立する。 3 避難実施要領(バス避難者)の考え方を 確立する。 区毎に地区原子力災害避難計画を作成する。 実動訓練で検証する。 15 訓練で対象とする バス避難者について バス避難者は在宅の避難行動要支援者や、避 難先までの移動手段のない方、運転に自信のな い方などを対象としています。 今回の訓練では 参加者の身近で支援が必要な方(認識してい る範囲)について地図に落とし、避難実施要 領を作成する。 16 ワークショップ (実施要領の説明) 1 リーダーの決定 地区原子力災害避難計画(避難実施要領) を作成して頂きます。 1 各グループでリーダーを決めて下さい。 2 避難実施要領 (バス避難者)の作成 3 発 表 リーダーは ・意見のとりまとめ ・発 表 を行っていただきます。 17 本訓練シナリオ 状 況 自治体の対応 東京電力(株)福島第二原子力発電所におい てトラブルが発生。原子力規制委員会は警戒 事態と判断 ・平常時モニタリングの強化 ・今後の情報等に留意するよう広 報 事態が進展し、施設敷地緊急事態に至った。 (警戒広報) ・住民等へ情報伝達 ・屋内退避準備を指示 更に事態が進展し、全面緊急事態に至った。 (屋内退避指示時広報) ・屋内退避を指示 ・避難等の準備を指示 更に事態が悪化し、内閣総理大臣が原子力緊 急事態宣言を発出 緊急時モニタリングの結果、いわき市の一部 がOIL2(20µSv/h)に該当すると判断。国は いわき市に対し避難指示を発出 (避難等指示時広報) ・避難指示(1週間以内に避難) 18 いわき市計画における避難の手順 住民避難の基本パターン 避難エリア 市 内 避難行動 要支援者等 一般住民 原則 自家用車等 例外 例外 徒歩等 支援者、自主防、 消防団等の協力 原則 一時集合場所 バス等 市 外 市外への広域避難 19 一時集合場所 地区 行政区 一時集合場所 1、2、3、12 川前公民館 4、9 高部多目的集会所 5、6 川前活性化センター 7、8、13、14 桶売小・中学校 10、16 志田名集会所 11、15 小白井集会所 川前 20 ワークショップ (実施要領の説明) 1 リーダーの決定 2 避難実施要領 (バス避難者)の作成 3 発 表 2 地区原子力災害避難計画(避難実施要 領(バス避難者))を作成してください。 ワークシート及び地図を使用し、地区避難 計画を作成してください。 また、この計画を運用するために必要な 取り組みを検討してください。 21 (1)近所に所在するバス避難者について 地図に所在地を記入してください。 (近所にお住まいのバス避難する方) A B C D 22 (2)各避難者ごと、避難ルートを赤線で 地図に記入してください。 ・区独自で集合場所を設定しますか。 ・避難ルートで通れない、狭い道はないですか。 階段有 支援 必要 A 災害時 B 通行 不可 C D 23 (3)避難に必要な支援者の人数及び 資機材等を記入してください。 No. 氏 名 家族構成 記入例 小川 太郎 0人 A 〇〇 〇〇 ●人 B 〇〇 〇〇 ●人 バス避難者区分 (理由を記入) ・高齢者のみ世帯 ・車なし世帯 一時集合場所までの移動 (移動手段を記入) ・徒歩(自分で可能) ・徒歩(補助が必要) ・車 (自分で運転) ・車 (他家の車) 支 援 者 資機材・持出品 ・車椅子(自宅) ・小川 一郎 ・片石田 純一 ・常備薬 ・眼鏡 24 (4)避難実施要領を実行するために、あら かじめできること・障害になることは何ですか (例) ・要支援者等情報の把握 ・平素からの声がけ ・一時集合場所の周知 ・支援体制の構築 ・支援者情報の更新 など 25 ワークショップ (実施要領の説明) 1 リーダーの決定 2 避難実施要領 (バス避難者)の作成 3 発 表 3 発 表 グループで検討した各区の取り組み等 について発表して頂きます。 (各グループ3分程度) ※ 個人を特定できるような情報の発表は ご遠慮願います。 26 自治会・自主防災組織等による 災害時の活動事例(その1) 平成28年熊本地震 区市町村 熊本県 阿蘇郡 西原村 取 組 内 容 取 組 概 要 自治会による仮避難所で の避難者名簿の作成、仮 設テントの準備、炊き出 しなど地元消防団と連携 した避難所運営 【避難者名簿の確認】 【炊き出し準備】 【地元消防団による被災者支援】 【炊き出しの打合せ】 27 自治会・自主防災組織等による 災害時の活動事例(その2) 平成28年熊本地震 区市町村 熊本市 東区 取 組 内 容 中学生や一般のボラン ティアによる交通統制や 食糧・物資の配分等によ る避難所運営 取 ①ボランティア募集 【中学生の募集】 組 概 要 ②交通統制 【資材交付所前での車両誘導】 ③物資の配分 【配布時間の掲示】 【物資配分状況】 28 自治会・自主防災組織等による 取り組み事例 弊社担当事業から 区市町村 品川区 団体名 大崎・荏 原自治会 取 組 内 容 防災アドバイザー 研修による地域の 防災リーダーとな る人材の育成 取 組 概 要 ・町歩きにより、要支援者役と支援者役となり車椅子を使用 して、避難誘導を体験 ・町歩きにより、地域内の防災施設の確認及び町歩き後の避 難ルートの発表 29 実動訓練の企画 ●実動訓練の実施要領を検討する上での基本的な 考え方について皆様と認識を統一したい。 30 実動訓練の概要 1 日 時 平成28年10月29日(土) 2 行 午前8:00~12:00 (予定) 程 屋内退避指示 ・ 情報伝達 避難指示 ※ 訓練時は一か所に集約 ・ 情報伝達 ・ 避難、避難支援 一時集合場所(右図の5か所) ・ バス避難 ・ スクリーニング 避難所(中央台公民館) 31 実動訓練の企画 1 訓練目的 何を目的に訓練するか。 2 主要訓練項目 目的を達成するために何をするか。 3 訓練対象・範囲 訓練参加対象及び役割、範囲をどうするか。 4 訓練想定・シナリオ どのような状況下で行うか、何を制限するか。 32 実動訓練の企画 1 訓練目的 ・地区原子力災害避難計画(案)の検証 ・災害対応能力の向上 ・防災意識の啓発 2 主要訓練項目 ・情報伝達・広報訓練 ・住民避難訓練 (自宅~一時集合場所) ・バス避難者支援訓練 ・一時集合場所運営訓練 【検証したい項目】 ・計画に基づいた情報伝達は機能するか ・広報内容は確実に伝わるか ・避難ルートに問題はないか ・誘導要領は適切か ・バス避難者の支援要領は適切か ・一時集合場所は適切に運営できるか 33 実動訓練の企画 ◎訓練評価シート 評価担当者: ※評価については、良好、概ね良好:○、やや不十分、不十分:×で評価する。 評価項目 細部チェック項目 評価 活動内容 改善を要する事項・手段 市からの避難指示等を迅速かつ正確に受けたか 避難に関する情報を、地区計画に基づき地区住民に 周知したか 情報伝達 要支援者及びその支援者に避難の情報を提供したか 開始時刻 : 終了時刻 : 効率的な情報伝達ができたか 広報車の広報は十分だったか 避 避難対象者数を把握していたか 難 体 制 の 確 避難実施要領 避難先市町村を、理解していたか 立 (車両移動可) 地区計画に基づき、避難者の把握がなされていたか 避難対象者数を把握していたか 避難先市町村を、理解していたか 避難実施要領 (車両移動不 可) 一時集合場所までの避難手段を理解していたか 地区計画に基づき、避難者の把握がなされていたか 避 難 誘 導 等 一時集合場所 の 実 施 状 況 要支援者に対する避難支援者が確保されてたか 行政側の対応は十分であったか 効率的な避難ができたか 開始時刻 : 終了時刻 : 地区の役割分担は十分にできていたか 共 関係機関との連 ・業務の分担 ・業務調整要領 通 携状況 ・通信連絡要領 ・人員の配置 など 34 実動訓練の企画 3 訓練対象・範囲 ・市 民(特にバス避難者) ・自主防災組織、行政区、民生・児童委員 ・いわき市、いわき市消防本部、福島県警察 4 訓練想定・シナリオ ・屋内退避指示を発出・伝達 ・住民避難指示を発出・伝達 ・バス避難者は一時集合場所へ 避難 ・安否情報確認・照合 ・避難バス乗車 ・スクリーニング ・避難所受け入れ ・情報伝達・広報訓練 ・住民避難訓練 (自宅~一時集合場所) ・バス避難者支援訓練 ・一時集合場所運営訓練 35 前年度の様子 一時集合場所へのバス避難者支援 高齢者疑似体験キット 一時集合場所受付 36 前年度の様子 一時集合場所からの避難 避難所への避難 自衛隊による救急搬送 スクリーニング訓練 37
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