今期 1 Q も既存店売上高は増加基調を維持

マックハウス
(7603・JASDAQ スタンダード)
2016 年 7 月 29 日
今期 1Q も既存店売上高は増加基調を維持
主要指標 2016/07/27 現在
リ サ ー チ ノ ー ト
株
(株)QUICK
佐久間 聰
業
績
2016/2 通期
動
2018/2 通期
769 円
発行済株式数
15,597,638 株
時 価 総 額
11,995 百万円
前期比
%
営業利益
百万円
前期比
%
経常利益
百万円
ベーシック
2016/05/12
アップデート
2015/11/05
前期比
%
当期純利益
百万円
前期比
%
EPS
円
績
35,971
0.1
718
255.7
834
140.1
156
-
10.22
想
(2016 年 4 月発表)
36,000
0.1
900
25.2
930
11.5
250
59.5
16.30
アナリスト予想
36,000
0.1
900
25.2
930
11.5
250
59.5
16.30
アナリスト予想
36,100
0.3
1,000
11.1
1,030
10.8
300
20.0
19.56
実
会
2017/2 通期
価
売上高
百万円
向
直前のレポート発行日
社
予
今期 1Q の売上高は 2%減収、営業利益は 33%減益。店舗数の減少などが響く
今 17/2 期 1Q(16 年 3~5 月)の単独業績は、売上高が前年同期比 2%減の 89 億円、営業利益が同 33%
減の 1.7 億円となった。
新規出店は 3 店舗(内訳は新業態 MHSSF=マックハウススーパーストア=2 店舗、マックハウスアウトレ
ット 1 店舗)
、一方で閉店は 3 店舗だったため、今 17/2 期 1Q 末の全体の店舗数は前 16/2 期末と同じ 452
店舗。同社は赤字店舗の閉鎖を進めており、前 16/2 期 1Q 末の 470 店舗に比べ店舗数が減少したことから、
前年同期比減収。しかし、今 17/2 期 1Q の既存店売上高は同 2.6%増加。商品の低価格化を進めており、既
存店の客単価は同 4.7%減だったものの、既存店の客数は同 7.6%増と伸び、補った。既存店売上高は 11
カ月連続で前年同月を上回っており、順調に推移した。
商品別売上高では、その他(インナー・レッグウェア、ビジカジ、雑貨など)が同 3.8%増となった。気
温の高低差にかかわらず販売が見込める実需商品であるインナー・レッグウェアが着実に販売を増やして
いるほか、ビジカジ(メンズジャケット)も拡大。雑貨は傘や長靴など雨具関連が好調だった。メンズボ
トムスは同 1.3%増と伸びた。主力のジーンズが PB(プライベートブランド、自社開発商品)、NB(ナショ
ナルブランド)とも好調に推移した。一方、メンズトップスは同 9.1%減だったほか、キッズも同 3.5%減
だった。レディースも、トップスが同 0.6%減、ボトムスが同 0.4%減だった。全体の店舗数が減少するな
か、その他とメンズボトムスはプラスを確保。レディースも健闘した。一方、メンズトップス、キッズは
店舗数の減少が響いた。
減収だったことに加え、値引きセールの増加が響き、今 17/2 期 1Q の売上総利益率は 47.5%と前年同期
の 47.8%から小幅低下した。また、新聞広告をはじめとする広告宣伝費を積極的に投入したため、売上高
に占める販管費の割合が前期 1Q に比べ上昇したことも響き、営業減益。
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会社側は今 17/2 期通期予想を据え置く。売上高微増、営業利益は 25%増を見込む
会社側は今 17/2 期通期の単独業績見通しについて、売上高が前期比微増の 360 億円、営業利益が同 25%
増の 9 億円とした期初時点の予想を据え置いた。今 17/2 期 1Q 業績の通期計画に対する進捗率は、売上高
が 24.8%、営業利益が 18.8%となっている。
今 17/2 期末の店舗数の計画は、MHSSF を中心に新規出店数を 10 店舗とする半面、赤字店舗 30 店舗の閉
鎖を想定、差し引きで前 16/2 期末比 20 店舗減の 432 店舗を予定している。MHSSF は、新規出店だけでなく、
既存店についても従来業態からの改装により積極的に増やす方針(前 16/2 期から出店を開始した MHSSF の
店舗数は新規および既存店の改装を含め今年 6 月末時点で 9 店舗)。
売り上げ面では、全体の店舗数は減少するものの、既存店売上高の増加(前期比 3.4%増を想定)で補い、
全体では若干ながら増収を確保する考え。商品の低価格を積極的に推進するが、客数の増加で補い、既存
店売上高を伸ばす戦略だ。なお、今年 4 月に発生した平成 28 年熊本地震の影響について、熊本県内の 10
店舗のうち、8 店舗は営業を再開したが、残り 2 店舗は復旧の見通しが立っていない。会社側では、熊本地
震は今 17/2 期 1Q の既存店売上高を 0.4~0.5 ポイント程度押し下げたが、一方で営業を再開した同県内の
他店舗へ顧客が流れるなどマイナス影響を減殺しつつあり、通期業績への影響も限定的と説明している。
売上総利益率の見通しは 46.3%と前 16/2 期(46.1%)から若干の向上を想定している。利益率の高い
PB 比率の拡大など売上総利益率の引き上げに努めていくものの、低価格化を推進するため、大幅な向上を
見込んでいない。今 17/2 期 1Q の売上総利益率は値引きセールが増加した影響で前 16/2 期 1Q に比べ低下
したが、2Q 以降は効果的なセールに努めることで売上総利益率の悪化を抑制、通期では挽回する考え。費
用面では、今 17/2 期 1Q は広告宣伝費が重石となったが、2Q 以降は抑制する方針。販管費全体では店舗数
の減少により減少するとの見通しは変わらず、営業利益は 2 桁の増益を予想している。
なお、2Q(6~8 月)に入り、6 月の既存店売上高は前年同月比 3.1%増となり、12 カ月連続で前年同月
を上回った。商品の低価格化で客単価は同 6.4%減だったが、客数は同 10.2%増と大幅に増加し、補って
いる。
当研究所も会社側予想と同額とした従来予想を維持。18/2 期も微増収、増益を見込む
企業価値研究所では、今 17/2 期通期の単独業績予想について、売上高は前期比微増の 360 億円、営業利
益は同 25%増の 9 億円と会社側予想と同額とした前回予想を維持する。若干ながら増収を確保し、営業利
益は回復する見通し。
売り上げ面では、赤字店舗の閉鎖で全体の店舗数は減少(前 16/2 期末 452 店舗→432 店舗)するものの、
既存店売上高の増加により全体では若干の増収を予想。既存店売上高の増加は低価格化による客単価の低
下を客数の増加で補う見込み。利益面では、若干ながら増収となることに加え、売上総利益率も 46.3%と
前 16/2 期(46.1%)から小幅向上すると想定。売上総利益が増加し、店舗数の減少に伴う販管費の減少も
寄与する見通し。
また、当研究所では、来期(18/2 期)の単独業績予想について、売上高は今 17/2 期当研究所予想比微増
の 361 億円、営業利益は同 11%増の 10 億円を見込む。こちらも前回予想を据え置く。18/2 期も若干なが
ら増収、営業増益が続くとみている。赤字店舗の閉鎖で 18/2 期末の店舗数は今 17/2 期末当研究所予想比
20 店舗減の 412 店舗を想定。アパレルの厳しい事業環境は続くと考えており、売上総利益率は 46.0%と今
17/2 期当研究所予想(46.3%)から若干の低下を想定する。
売り上げ面では、全体の店舗数は減少するものの、客単価の低下を客数の増加で補い、既存店売上高が
増加するため、全体では若干ながら増収を確保できると予想する。利益面では、売上総利益率が若干低下
するものの、店舗数の減少を主因とする販管費の減少で補い、営業利益は 2 桁の増益を予想する。
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