物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で 成長続く、キャップレートも低下へ 2016年7月 | JLLインダストリアル&ロジスティックスジャパン 2 JLL エクゼクティブサマリー JLLでは物流不動産市場の拡大ポテンシャルは大きいと分析、市場 全体としても黎明・揺籃期を脱し2020年に向け確立・成長期となると 予想している。 これまでJLLで発刊したレポートでは、需要要因の分 析・将来予想を行い成長モメンタムが続くとみてきた。今回は投資・ 開発面、供給・ストック面の分析・将来予想を行い、拡大ポテンシャ ルは大きいと分析できた。 JLLは、 ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析 を国内物流施設につき行った。市場を切り拓いた外資系が大きく先 行したが、国内系が数多くの開発プロジェクトにより大きく規模を拡 大し急速に追いつき、肩を並べつつある。 中長期的には、国内の様々 な事業会社と広範なネットワークを持つプラス面を活かし国内系も 市場の成長ドライバーとなると予測している。 物流不動産投資市場にオフィスやリテールなどへ投資してきた投資 家が参入する場合、最初からアグレッシブな値付けで参戦してくる ことも多く、価格高騰に拍車をかけている。今後、 キャップレートの 下げ余地は縮小するものの、下降圧力は続く可能性が高い。特に好 立地で優良物件については、各投資家とも 「突っ込んだ」 レベルの値 付けをすることが多く、 キャップレートの低下傾向が続くと予測して いる。 物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で成長続く キャップレートも低下へ 3 先進物流施設の拡大ポテンシャルは大きいと分析 近年、 先進物流施設の開発が旺盛で、 成長続く物流不動産賃貸市 比横ばいに近い1.1倍となったのと対照的に、 開発プロジェクトが相 では拡大ポテンシャルは大きいと分析、 市場全体としても黎明・揺籃 大きく伸長している。 それでも営業倉庫ストックと比較すると約15% 場が飽和に近づいているのではないかという懸念も出ているが、 JLL 次いだことにより、 大型先進物流施設のストックは同期間で6倍強と 期を脱し2020年に向け確立・成長期となると予想している。 これまで に過ぎず、 まだまだ拡大余地は大きく残っているとみることができる。 モメンタムが続くとみてきた。 今回は投資・開発面、 供給・ストック面 日本の物流施設は歴史的に保管型倉庫がほとんどであり、 大手倉庫 JLLで発刊したレポートでは、 需要要因の分析・将来予想を行い成長 の分析・将来予想を行い、 拡大ポテンシャルは大きいとみることがで きた。 日本の物流不動産賃貸市場は、 近年市場形成が急ピッチで進んでき た首都圏でもその歴史は約15年に留まるなど、 オフィスや商業施設 などと比べ歴史が浅い市場で、 各種市場データの整備も多くは道半 会社がその大きな担い手で自社保有・自社運営が一般的なビジネス モデルであった。 大手倉庫会社は、 もともと持っていた都市臨海部の 倉庫を再開発しオフィスビルなど高収益資産に次々転換、 これら不 動産部門が主力となり、 特に利益面では倉庫など物流部門は低空飛 行が続いた。 インターネット通販の高成長などを背景に、 賃貸施設、 特に先進物流施設へのニーズは大きく拡大したが、 これら既存のプ ばとなっている。 潜在的な市場ポテンシャルを測る上で重要なストッ レーヤーのフォーカスの低さが、 先述した2000年代前半の状況の大 場」 区分の合計床面積を国土交通省 「建築着工統計」 の用途別割合 転換、 特に先進物流施設賃貸市場の幕開け・急拡大を担い、 今後も ク分析も、 総務省 「固定資産の価格等の概要調書」 の 「工場・倉庫・市 を援用して按分することで倉庫部分の推定値を出し、 ストック全体の 床面積とするやり方が一般的と思われる。 ストック数値のブレークダ きな要因となったと分析している。 その後の物流施設市場の大きな 成長のドライバーを期待されるプレーヤーについて以下考察する。 ウンをフロー数値で推定することもあり、 隔靴掻痒の感が残る。 今回JLLでは、 国土交通省総合政策局物流政策課参事官(物流産業) 図1 国内営業倉庫と大型先進物流施設の時系列ストック分析 室による 「倉庫統計季報」 の数値を使うこととした。 倉庫業法第27条 および同施行規則第24条第5項に基づき、 全倉庫業者から提出され る定期報告を国土交通省が四半期毎に取りまとめ公表しているもの 大型先進 物流施設 6倍 で、 公的かつ高確度の数値となる。 比較対象としてもより明瞭かつ直 接的になる。 法規則に則る区分に分かれる*が、 日本倉庫業協会は 「 営業倉庫」 としているので、 ここでも営業倉庫とする。 営業倉庫と大型先進物流施設**のストック (床面積) を比較しやすい 営業倉庫 1.1 倍 ように作成したのが、 図1となる。 2006年第1四半期の段階では、 全国 ベースで約4,200万㎡のストックのある営業倉庫に対し、 大型先進物 流施設のストックは約120万㎡に留まり、 営業倉庫ストックと比べると 3%に満たないごく小さな存在であった。 営業倉庫の直近のデータと なる、 2014年第1四半期では、 営業倉庫のストックは2006年第1四半期 2006年Q1 2014 年Q1 出所: 国土交通省、JLL 普通倉庫1∼3類と冷蔵倉庫の合計を営業倉庫とした。前者は一般的な建屋型倉庫で1類、2類、3類は防火性能、耐火性能、防湿性能による区分でグレード的には1→2→3の順 * 前者は統計季報上の 「所管面積」。後者は同所管容積を面積に換算している。 JLLの大型先進物流施設の定義:延床面積50,000㎡以上で竣工が2000年以降の賃貸物流施設。 ** 4 JLL 2006 年Q1 比成長率 国内外のディベロッパー・投資家が活発に開発、 市場形成を主導 日本における先進物流賃貸施設の開発は、 2000年代初頭のプロロジ アップし、 2016年第1四半期では、 1.2倍の差にまで縮まっている。 その 場が開業し翌2003年には4物件が開業している。 ラサール不動産投資 6倍を大きくアウトパフォームしている。 10年間の成長率でみると、 国内系が22倍と外資系の4倍および合計の スによる開発が嚆矢とされている。 2002年に旧プロロジスパーク新木 顧問、 グローバル・ロジスティック・プロパティーズ (GLP) やAMBなど国 際的なディベロッパー・投資家がすぐに続き様々な開発を手掛け、 近 年レッドウッド、 グッドマンなども参入した。 また近年は、 国内の大手デ ィベロッパーも次々に参入してきている。 従前より実績を重ねてきた 大和ハウス、 オリックスや野村不動産に加え、 三井不動産、 SGリアルテ ィなども存在感を強めており、 先進物流賃貸施設市場が生まれて15 年ほどで、 20を優に超えるディベロッパー・投資家が開発を活発化し、 市場形成が進んできている。 内系の成長モメンタムがやや強めになる可能性が高いとみている。 外 資系については特に上位中心に、 この市場を切り拓き事業モデルを 確立し10年以上のトラックレコードを持つなど強い競争力を持つ。 一 方、 国内系は後発の利点を活かしこれら開発・事業面での競争力を引 き上げてきている。 加えて、 国内の様々な事業会社と広範なネットワー クを持つことのプラス面が大きくなると予測している。 用地取得競争 JLLでは、 ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析 を国内物流施設につき行った。 図2で外資系、 国内系とその合計の規 模の分析を図示した。 2006年第1四半期の段階では、 外資系が大きく 先行し国内系と比べ、 7倍の規模と圧倒していた。 その後国内系が数 多くの開発プロジェクトにより大きく規模を拡大し急速にキャッチ 図2 中長期的な事業規模を展望・予測すると、 いくつかの競争条件から国 が厳しさを増していくなかで、 製造業へのアクセスがしやすく工場跡 地など開発用地をCREなども通じ掘り起こせるなど、 開発面でのアド バンテージが見込める。 また、 商業施設の運営などを通じ小売業者ほ か様々なテナントとのチャネルを持つことが、 物流施設へのテナント 誘致にもプラス要素となると分析できる。 ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析 (国内物流施設) 合計 6倍 外資系 4倍 国内系 22 倍 2006年Q1 2016 年Q1 出所: 各種ディスクロージャー資料・ウェッブサイト等からJLL分析 2006 年Q1 比成長率 物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で成長続く キャップレートも低下へ 5 主要ディベロッパー・投資家の 時系列分析と事業の指向性 国内物流施設についてJLLにて行った、 主要ディベロッパー・投資家に 図3にあるように、 外資系のトップ3社に続く2社も、 大型の新規開発プ よる開発・事業規模*の時系列分析を以下個別に示した。 図3が外資 ロジェクトを中心に着実にトラックレコードを積み上げてきており、 今 トップ3社が2016年第1四半期までの10年間で3∼4.5倍と順調に規模 差を縮めていくことが期待できる。 国内系でもトップ2社に続く3社の 系、図4が国内系となっている。市場形成の先駆者となった外資系の を拡大している一方、 国内系のトップ2社も急拡大を遂げている。 特にトップの大和ハウスは、 もともとの祖業がプレハブ倉庫であったこ と、 ロードサイド商業施設開発などで全国の地主、 土地持ち会社と幅 広いネットワークがあったことなどから物流施設開発を主力事業の一 つと位置付け、 大きく成長させることに成功している。 確実にテナント を確保できるBTS型**にフォーカスしてきたが、 近年マルチテナント型 のプロジェクトにも進出し存在感が大きく増している。 また、 ファース トリテイリング(ユニクロ) との物流分野での戦略的提携、 ヤマト 後大型プロジェクトの完成が複数予定されていることから、 上位との 高成長が目立つ(図4)。 特に三井不動産は物流施設事業に進出してか ら約4年と短期間にもかかわらず大きく規模を拡大し、 中期的に大型 プロジェクトの完成も複数予定されることから、 トップグループとなる 可能性が高い。 総合不動産会社最大手として全国に様々な事業基盤 を持つ実力をフルに発揮しており、 注目されよう。 事業規模の時系列分析に加え、 今回JLLでは主要ディベロッパー・投 資家それぞれの物流施設関連事業の方向性を分析した。 図3、 図4と も2016年第1四半期象限の横軸で示した。 開発したのち、 自社グルー グループの大型基幹施設 「関西ゲートウェイ」 「中部ゲートウェイ」 の プ内で保有・運営する方向性か、 外部に売却しエクジットする方向性 ど事業領域は幅広く、 物流施設開発のトップリーダーとして、 その動 に近づくほど売却型指向が強い分析結果となっている。 開発、 「茨木北ロジスティックスパーク」 など大型産業団地の開発、 な か、 大きく二つに分けた。 象限上、 左に近いほど保有型指向が強く、 右 向からは目が離せない状況となっている。 図3 外資系ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析 (国内物流施設) と事業の指向性 4.5 倍 3倍 3.5 倍 図4 国内系ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析 (国内物流施設) と事業の指向性 GLP プロロジス 24 倍 大和ハウス 13 倍 オリックス ラサール 三井不動産 9倍 グッドマン SG リアルティ レッドウッド 2006年Q1 開発・保有型 2016 年Q1 開発・売却型 2006 年Q1 比成長率 出所: 各種ディスクロージャー資料・ウェッブサイト等からJLL分析 6 JLL 野村不動産 2006年Q1 開発・保有型 2016 年Q1 開発・売却型 2006 年Q1 比成長率 出所: 各種ディスクロージャー資料・ウェッブサイト等からJLL分析 図に示したように、 もともと金融会社で投資資産を基本エクジット前 各J-REITとも資産規模拡大による外部成長を成長戦略の柱としてい 提のポートフォリオとして捉えるオリックスを除き、 いまのところ全般 るため、 グループによる開発案件をJ-REITが取得するのは非常に重要 動産賃貸市場の歴史が浅く各グループとも事業規模の拡大と市場 指向がなかなか顕在化しない要因となっている。 に保有型指向が強いという分析となった。 先にみたように、 物流不 な経営要件となっている。 したがって、 この点も外部に売却する事業 での高ポジションに事業戦略のプライオリティを置いているのが、 大 きな要因と分析している。 加えてグループ内に上場不動産投資信託 中長期的には、 外部売却指向が徐々に顕在化してくると予測してい (J-REIT)を持つことが多い。 (外資系では上位から順に、 GLP投資法人 る。 資産規模が着実に積み上がっていくなか規模拡大指向が薄れ、 日上場>、 ラサールロジポート投資法人<2016年2月17日上場>、 同様に く可能性が高い。 J-REITでみてもある一定の資産規模に到達すれば、 クス不動産投資法人<2002年6月12日上場>、 三井不動産ロジスティク うる。 したがって、 図3、 図4の象限で言えば、 時間の経過とともに右寄 <2012年12月21日上場>、 日本プロロジスリート投資法人<2013年2月14 入れ替えによる資産の質的向上を指向する戦略が徐々に強まってい 国内系では、 大和ハウスリート投資法人<2012年11月28日上場>、 オリッ スパーク投資法人<2016年8月2日上場予定>、野村不動産マスターフ ァンド投資法人<合併後2015年10月2日再上場>となる。 ) 投資主への分配金の向上に資する形での入れ替え売却は十分にあり りに向かうとみている。 各グループ・各社のディスクロージャー資料・ウェッブサイト等による開示数値(床面積)をベースにJLLにて分析し、図3,4作成の数値とした。 ただし、 大和ハウスは系列J-REITも含め敷地面積での開示 * のみのためこれをベースとしている。 ビルド・トゥ・スーツ型物流施設:特定のテナント向けに造られた物流施設。 カスタムメイド型だが、汎用性を確保する形もある。 ** 物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で成長続く キャップレートも低下へ 7 ニューカマーも含めた 投資家の指向性と、 動向など今後の展開 これまで開発を中心に手掛けるプレーヤーについてみてきたが、 一方 で竣工後テナントも入居している物流施設を 「投資対象」 としている 投資家も続々と増加している。 J-REITによる投資が本格化してきたのと 時を同じくして、 国内外のエクイティ投資家が活発に物流不動産の取 得に動き始めている。 竣工済みの物件を好む物流不動産のオーナーの顔ぶれとしては、 国内勢では豊富なパイプラインを持つ私募リート系から大手ディベ ロッパーの投資部門が多く、 海外勢ではアメリカやシンガポールを中 心にした投資家が名を連ねている。 図5 物流不動産に投資する主なエクイティ投資家(過去5年間) 投資家名 国籍 所在地 ブラックストーン アメリカ 船橋、横須賀、大阪 センターポイント 日本 尼崎、広島、柏 ドリーム・ プライベートリート 日本 大阪 ゴールドマン・サックス アメリカ いなべ(三重) ドイツ証券 ドイツ 川崎 ヒューリック 日本 相模原、川崎、名古屋など メープルツリー シンガポール 小田原、恵庭(北海道)、 京田辺など 三井不動産 プライベートリート 日本 市川、越谷 日本生命相互会社 日本 厚木 野村不動産 プライベートリート 日本 海老名、厚木 東急不動産 日本 市川、大阪 ローンスター アメリカ 川崎 フォートレス アメリカ 川崎 注:一部または全部の物件を売却済みの投資家も含む 資料:リアル・キャピタル・アナリティクス 8 JLL 物流不動産のキャップレートの 今後の動向予測と リスク・プロファイルの見方 キャップレートの下降圧力は引き続きあるが、 下げの余地があまりな くなっていることもあり、 今後は現状維持を投資判断の材料にする投 資家も増える可能性がある。 ただ好立地で優良物件の一部について は、 各投資家とも 「突っ込んだ」 レベルの値付けをしてきており、 こうし た物件のキャップレートは引き続き低下するものと考えられる。 物流不動産は長期で賃貸借契約を巻くことから投資家の間ではコア 的資産ととらえられている。 よりコアに近い投資家や、 物流不動産をオ フィスやリテールに対するオルタナティブ投資と捉える投資家などは できるだけ長く中途解約不可のシングルテナント型物件に投資をす ることでリスクを最小限にしようとしている。 一方で古くから物流不動産に投資してきた投資家やコアプラス投資 家においては、 良好な賃貸市場を背景にテナント入れ替えや更新時 に賃料の増額が狙えるとみているため、 マルチテナント型物件の取得 をめざしている。 ただ好立地で質の高い物件を押さえるのは、 前述の とおり開発型の投資家が傘下にJ-REITを持つ状況にある現在、 かなり 難しくなっていると言える。 物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で成長続く キャップレートも低下へ 9 テナント側への インプリケーション 日本の物流不動産賃貸市場の市場形成が急ピッチで進むなか、様 々なディベロッパー・投資家が開発プロジェクトを行ってきたのは、 これまで述べてきた通りである。軌を一にして、 オーナー・運営サイド の顔ぶれも多岐・広範囲となってきている。 その中で、大きな位置を占めつつあり今後も事業規模を拡大すると 見込まれるのが、J-REITである。J-REITの成長戦略の3本の柱は、物 件取得による外部成長、所有物件の収益増による内部成長、財務戦 略となっている。J-REITが保有する物流施設は一般的に高稼働率の ため、賃料の増額改定による内部成長を経営の重点課題とすること が多い。物流J-REIT大手のGLP投資法人は、賃料の増額改定を以前 より経営のコミットメントの一つとして掲げ2%台半ばの増額実績を 達成してきたが、 2016年2月期では平均で11%強の増額を達成し今後 も増額トレンドを維持できるとのコメントを決算説明会でしている。 同じく大手の日本プロロジスリート投資法人も同様で、 2016年5月期 では平均で3%の増額を達成し右肩上がりの増額トレンドとな っている。増額による賃貸事業収入増が利益増、投資主への分配金 の増加につながるため、他のJ-REITでも同様の戦略を重視すること が多い。 したがって、J-REITが保有する物流施設については、継続的な賃料増 額改定が基本となるとみるべきと思われる。 ただし、 改定幅は比較的 マイルドになる可能性が高い。 テナントとの交渉が難航し万一係争 に至ると、東京証券取引所のルールにより適時開示の対象となるた め無理はしにくいことに加え、 テナントとの良好な関係を謳うJ-REIT が多いためである。 一方、J-REIT以外の投資家でエクジットが所与となるオーナー・運 営サイドの場合は、静かな改定が続いたあとでも、大きめの変動 が出来する可能性がある。特に市場賃料との格差が比較的ある場 合、大幅な改定を図ることで物件の将来キャッシュフロー想定を 引き上げ、売却価格の引き上げ・投資リターンの拡大につながるた めである。 10 JLL 物流不動産投資市場: ディベロッパー・投資家の事業規模拡大で成長続く キャップレートも低下へ 11 ジョーンズ ラング ラサール株式会社 東京 〒100-0014 東京都千代田区 永田町2-13-10 プルデンシャルタワー4F Tel: 03 5501 9200 東京 〒102-0075 東京都千代田区 三番町5-7 精糖会館5F Tel: 03 5210 8400 大阪 〒541-0042 大阪府大阪市 中央区今橋3-3-13 ニッセイ淀屋橋イースト3F Tel: 06 4706 1050 編集者 お問い合わせ キャピタルマーケット 二瓶 博和 水野 明彦 [email protected] 太田 英輝 [email protected] 福岡 〒812-0011 福岡県福岡市博多区 博多駅前2-20-1 大博多ビル1F Tel: 092 471 6831 [email protected] 03 5501 9305 ペルハム ヒギンズ [email protected] 内藤 康ニ [email protected] マーケッツ ニール ヒッチン [email protected] 山田 剛 [email protected] 友田 健 [email protected] リサーチ 伊藤 翔 [email protected] 関西 山口 成樹 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