ジ どんな力で水はじゃ口にくるの 阿蘇市立宮地小学校 4年 岡田 1 研究の動機 ぼくは夏休みにスリランカという国へ行きました。家の前の工事で水道管が割れ、7日間水が 出ませんでした。トイレの水だけは出ました。なぜかというと屋根の上にタンクがあって水がき たからです。でも台所のじゃ口は直せつ地面の水道管につながっていたので、水道管がなおった 後も水が出ませんでした。お父さんは「水道の圧力が足りないからだよ」と言いました。ぼくは その意味がわかりませんでした。ぼくは地面の水道の出だしの所 に大きなタンクがあれば水の圧力が大きくなるのではないかと考 えました。どんな力で水はじゃ口にくるのか実験をして調べたい と思いました。 2 研究の方法 用意したもの ストロー、チューブ、ペットボトル(500 mℓ、2ℓ、5ℓ)ポリタンク ⑴ ペットボトル二つをストローでつなぎ片方に水を入れ水の動きを調べる。 ⑵ ペットボトルの大きさや高さを変えて水の動き方を調べる。 ⑶ 直せつじゃ口にチューブをつなぎ水の動き方を調べる。 3 研究の結果 実験1 同じ大きさのペットボトルとくらべる。 ⑴ 水の入った方を低くする。 →ストローの途中までしかいかなかった。 ⑵ 同じ高さにする。 →水が半分ずつになった。 ⑶ 水の入った方を高くする。 →水が全部動いた。 実験2 少し大きいペットボトルを使う(2ℓ) 予想:大きいペットボトルの水はもっといきおいがあり、もっとたくさん 水が動くと思う ⑴ 水の入った方を低くする。 →ストローの途中までしかいかなかった。 ⑵ 同じ高さにする。 →小さい方に水が移動した。(水が上からもれていた) ⑶ 水の入った方を高くする。 →小さい方に水が移動した。(ふん水になった。) 実験3 もっと大きなペットボトルを使う。(5ℓ のペットボトルはスリランカにおいてきたので 18ℓ のポリタンクにチューブをつないだ。) 予想:今度こそ高い所に水がいくと思う。 ⑴ 水の入った方を低くする。 →ストローの途中までしかいかなかった。 ⑵ 同じ高さにする。 →水が移動し、ふん水になって同じ高さになって止まった。 ⑶ 水の入った方を高くする。 →水が移動し、ふん水になって同じ高さになって止まった。 実験4 じゃ口につなぐ 実験3までの実験で、どんなに大きなペットボトルでも水が上に上がらないとわかったの で、直せつじゃ口にチューブをつないだ。(予想は実験3と変わらないと思った。) 結果 上にあるペットボトルが満ぱいになって水がふきだした。 - 28 - 追加実験 ペットボトルの高さ 満ぱいになるまでの時間 その① じゃ口につないでどれぐらいの高さまで上が 1.5m 10 秒 るのか(じゃ口は三分の一ひねった) 3m 15 秒 結果 どの高さもほぼ変わらない時間で満ぱいにな 7m 16 秒 ってふきだした。水の圧力はすごい。 (限界の高さを知りたい!) その② 同じ大きさで同じ高さにする。しかし、チュー チューブの長さ 時 間 ブの長さを変えてみる実験 1.5m 1分 47 秒 結果 予想通りチューブが長くなるとおそくなっ 3m 2分 46 秒 た。同じ高さになるまで時間がかかる。 7m 5分 58 秒 その③ ふん水実験 5m(2階)の高さから水を移 高い方 ふん水の高さ 動させた。 2ℓ のペットボトル 1m 結果 500m ℓの方は低くなると予想したが、同じく 500ml のペットボトル 1m 1mふん水が上がってびっくりした。 ※チューブを太いものに変えると130cmまで上がった その④ 水の落ち方がななめの実験(階段を使用。長 さ5m、落差3m) 結果 ななめにするとふん水にならないと思ったが、30 ㎝の高さのふん水になった。 その⑤ 水圧をはかる実験(ペットボトルをくりぬき、発ぽうスチロールの上におもりをのせ 何gのおもりを上げることができるか) 結果 発ぽうスチロールとペットボトルのすき間から水がわき出てうまく調べることができ なかった。(失敗!また挑戦したい。) 4 研究のまとめ ⑴ 水の入っているペットボトルの方が低いと、チューブの途中ま でしかいかず、水の入った方を高くすると水が移動して、もう片 方が満杯になった。 ⑵ ペットボトルを同じ高さにすると水は半分ずつになる。 ⑶ どんなにペットボトルの大きさを変えても高い所まで水を上げることはできなかった。一瞬 だけは水を上げることが可能だが、時間がたつと水平にたもたれる。 ⑷ 水は水面の高い方から低い方へ動き、同じ高さになろうとすることがわかった。(水位差とい う)直せつじゃ口につないで圧力をかけると高い所にあるペットボトルが満杯になった。じゃ 口に水がくるには水圧が必要だということがわかった。 ⑸ 自分が最初に考えた水道管の出だし所に大きなタンクがあれば、そこから水がじゃ口にくる と思ったのは、まちがいだということがわかった。( じゃ口よりタンクの水面が高ければ水は 家にくるのだが、低ければじゃ口にはこない。高い家やビルに水を送るにはモーターやポンプ を使わなければ、じゃ口に水を送ることはできない。) ⑹ 最初ペットボトルに穴を開けずにやってみたが、高さを変えても水は動かなかった。両方に 穴を開けると水が動いた。空気のぬけ道がないと水は動かないということがわかった。(閉じこ めた空気が関係している。) ⑺ ぼくの住んでいる阿蘇宮地には、わき水がたくさんあり人気がある。阿蘇にふった雨が地下 を流れてくるからだ。人間は自然の仕組みをうまく使って利用している。 5 感想 ぼくは、水がいつも水平になることにびっくりしました。実験はすごく楽しくて、次々にアイ デアがうかんできてわくわくしました。 - 29 -
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