平 成 28 年 7 月 20 日 日アセアン間の知財に関する協力プログラムを強化しました ~第 6 回日アセアン特許庁長官会合の結果について~ 日本国特許庁とアセアン各国知財庁による第 6 回日アセアン特許庁長官会合が、7 月 19 日にインドネシアのバリにおいて開催されました。本会合では、2016 年度における日 アセアン間の知財協力プログラムを策定するとともに、今後も、日本国特許庁が、人材 育成や国際条約加盟等の支援を強化しつつ、各国の新たな課題を踏まえた知財システ ムの基盤整備に貢献することを確認しました。 また、各国との会談を実施し、インドネシアとは、特許公報等の特許情報のデータ交換※ 1 を行うことを確認し、ミャンマーとは、本年度の協力事項について覚書に署名しました。 1.背景 我が国の海外現地法人数の増加数は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポー ル、タイの合計が中国・アメリカ・欧州のいずれも上回っており、中期的な有望事業展開先 の上位 20 か国にアセアン 10 か国全てが入るなど、今後の事業展開先としてアセアン諸国 の存在感が高まっています※2。 日本企業の事業展開が進む中、これら地域における知財制度の整備・強化が急務となっ ているところ、2012 年から日アセアン特許庁長官会合を今まで 5 回開催し、人材育成や国 際条約加盟等の支援を通じ、アセアン諸国の知財環境の水準向上に向けた取り組みを行 ってきました。 2.結果概要 (1)2016 年度の日アセアン知財協力プログラム 第 6 回日アセアン特許庁長官会合では、以下の新たな協力項目について日本国特許庁の 経験・知見を共有し、我が国とアセアンの知財協力を強化することを確認しました。 特許マニュアル(審査基準)の改訂/作成支援 東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)による、出願件数の予測とアセアン 各国知財庁への政策提言に関する研究 また、以下の項目を含め、これまでの協力事項も継続していくことで一致しました。 国際出願制度(マドリッド・プロトコル)の加盟/運用支援 知財庁における人材育成、審査業務管理 (2)各国との今後の協力 日本国特許庁の小宮長官はブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、ミャンマー、シン ガポールの知財庁長官等と会談し、各国の制度・運用の整備状況や課題に応じた二庁間 協力の強化を確認し、特に、インドネシア、ミャンマーとの間で以下の協力を強化すること を確認しました。 <インドネシアとの確認内容> インドネシアとは、特許公報等の特許情報のデータ交換※1を行うことを確認しました。これ により日本国特許庁は、インドネシアから特許情報データを受領する準備が整いました。 <ミャンマーとの合意内容> ミャンマーとは、知財に関する法律・ガイドラインの整備、知財庁設立のための支援等を 含む本年度の協力事項について合意し、覚書に署名しました。 3.今後の取組 今後も日本国特許庁は、日本企業等のユーザーニーズを踏まえつつ、アセアン全体及び アセアン各国知財庁との対話を深化させながら、アセアン各国において適切な知的財産 の保護が図られるよう、知財協力を総合的に推進してまいります。 (※1)インドネシアとの特許公報等の特許情報のデータ交換は、日本企業のインドネシア進出に 伴う、特許情報を確認したいというニーズに対し、日本国特許庁のウェブサービス(FOPISER)に 加え、民間の特許情報サービス事業者等による特許情報の提供を可能とするもの。 (※2)国際協力銀行(JBIC)「2015 年度海外直接投資アンケート結果(第 27 回)」 (本発表資料のお問い合わせ先) (会合全体について) 特許庁総務部国際政策課長 野仲 担当者:武井 電 話:03-3581-1101(内線 2571) 03-6810-7501(直通) 03-3581-0762(FAX) (特許情報のデータ交換について) 特許庁総務部総務課特許情報室長 遠山 担当者:川上 電 話:03-3581-1101(内線 2361) 03-3597-0330(直通) 03-3592-8838(FAX)
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