資料5−2 平成29年度予算の全体像に向けて (参考資料) 平成28年7月13日 伊藤 元重 榊原 定征 高橋 進 新浪 剛史 アベノミクスの成果について① 図表1.平成27年度における税収の「上振れ」と「底上げ」 「経済・財政再生計画」策定 <27年6月> (兆円) 60 決算での増額 55 図表2.アベノミクスの成果の活用のイメージ 54.0 50 54.5 56.3 57.6 当初見通しを上回 る税収増 アベノミクスによ る歳出抑制効果 歳入歳出両面の アベノミクスの成果 1.7 当初予算 歳 入 歳 出 【概算要求基準(昨年度ベースのイメージ)】 45 平成26 平成27当初 平成27決算 平成28当初 平成29当初 <26年12月> <28年7月> <27年12月> <28年12月> 一億総活躍社会の実現 に向けた施策等 アベノミクスの成果として活用する財源に ・27年度「上振れ」−「特殊要因」 1.8兆 0.0兆程度 ⇒ 27年度「底上げ」1.7兆円程度 2 アベノミクスの成果について② • 当初予算での見積りを上回る税収の増加のうち、特殊要因を除いた額は、翌年度の歳入予算見積りの 根拠(土台)となっている。これは、翌年度の税収の土台増に反映させるだけの安定性が見込めるもの と考えられ、経済のしっかりとした成長の下での税収の「底上げ」に相当すると考えられる。 • このように「底上げ」に相当する税収は、これまで、当初予算においては、概ね赤字国債の減額に向け られてきた。 • 雇用環境の改善が続いており、アベノミクスによる経済再生による失業給付や生活保護の受給者(高 齢者世帯を除く)の減少が見込まれるほか、改革工程表に基づく歳出改革の取組による成果など、歳 出にもアベノミクスの成果は生まれてきている。 • 歳入歳出面のアベノミクスの成果を2017年度当初予算からしっかりと活用することを明らかにして取り 組むべき。このため、「経済・財政再生計画」策定後の平成27年度決算において、当初見通しを上回っ た税収のうちの特殊要因を除く1.7兆円程度について、アベノミクスの成果としてその一部を財源とし て活用すべき。概算要求基準において、保育士・介護人材の処遇改善や施設の運営費などの一億総 活躍社会の実現に向けた施策等、成長と分配の好循環に寄与するものとして継続的に実施すべき施 策については、アベノミクスの成果の一部を活用して、別途、当初予算で要求できるようにすべき。 3 歳出改革の拡大・加速:社会保障関係費のPDCAサイクルの構築等 • 国民医療費の伸びのうち、「高齢化要因」が1.5%前後を占めるが、高額新薬の導入といった医療の高 度化や医療費適正化対策の効果等の影響については、十分に捕捉されていないのが現状。 • 社会保障関係費の増加要因や歳出改革効果をエビデンスベースで検証するPDCAを確立するため、 医療費や介護費等について分析し、医療費適正化対策、健康増進・予防の推進、制度改革等の議論 に的確に反映すべき。 図表3.国民医療費の伸び率の要因分解 5 (前年度比、%) 国民医療費 3.9 4 その他要因 (医療の高度化、 制度改革の効果等) 3.4 3.0 3 3.1 2.0 2 1 1.5 1.3 1.4 1.6 1.2 1.4 1.8 1.3 1.2 0 ○高齢化要因 ○人口要因 ○報酬改定要因 ○その他要因 ・医療費適正化対策の効果 ・健康増進・予防効果 ・経済再生効果 等 高齢化・人口要因以外の要因、歳出改革 の効果を検証するPDCAサイクルを構築 中期的に社会保 障関係費を効率化 制度改正等(負担・給付の 見直し、報酬改定等) 2.2 1.6 図表4. 社会保障関係費のPDCAサイクル (医療費の場合) 自然増 高齢化要因 自然増 人口要因 診療報酬改定要因 -1 -2 2007 08 09 10 11 12 13 14 (年度) (備考)第8回経済・財政一体改革推進委員会・社会保障ワーキング・グループ厚生労働省 提出資料により作成。2014年度の診療報酬改定要因(0.1%)は消費税対応分を除く診療報 酬改定要因(-1.26%)と診療報酬改定のうち消費税対応の影響(1.36%)の合計。 当年度 翌年度予算 翌年度 予算 概算要求 予算案 (年末) (夏) 翌年度 予算 後年度 後年度 予算 予算 概算要求 4
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