暁星学園 125 周年記念事業計画(景観計画) ■計画概要 既存建物の老朽化に伴う建替計画 敷地内にある既存講堂・体育館は築約 78 年経過しています。老朽化が進んでいると共に、生徒 数や教育形態の変化も起きています。学園に通う子どもたちの安全性を根本から見直し、教育の 場としての機能性をより向上するために、施設の更新を行う必要が生じました。 歴史ある学園の伝統を継承した建物計画 敷地は起伏のある地域にあることから、高低差のある敷地内には、学園の記憶を継承してきた露 台が存在します。本計画では、将来の建替計画までを見据えて、現存する正門から歴史ある露台 へ至る軸線を強調する学内主要通路を整備することを基本方針として配置計画を行います。 ■千代田区景観形成マニュアルによるキーワードと計画内容 1.歴史を刻む場所 心のより所・・・歴史を継承する露台を尊重し、露台の軸線を強調する建物配置計画を行います。 2.育まれた自然 敷地の特性・・・敷地内の高低差を建物計画に取り入れ、露台上となる正門レベルと、露台下と なる下グラウンドレベルの2つのレベルに対して、顔となる外装デザインを計画します。 屋上の庭・・・隣地に面する屋上部分は屋上緑化を行うことにより、近隣環境へ緑の景観を表出 させます。 3.多様な界隈 目立たない設備 ・・・屋上に設置する設備機器は、歩道や隣地から奥まった位置に配置すると ともに、目隠し壁を設けることで、歩道や近隣から設備機器が見えないように計画します。 4.豊かなコミュニティーと繁栄 人の気配・・・正門から露台につながる軸を、学園内の各棟を繋ぐ主要通路として整備すること で、人々の視線をキャンパス奥へと引き込み、地域の人が子どもたちの活気あふれる姿を垣間見 ることができる配置計画とします。 陽のあたる場所 ・・・ 講堂を半地下にして建物高さを抑えるとともに、3階にある体育館の 壁面をセットバックすることで、正門側は体育館への採光を取り入れ易くし、隣地側は近隣住居 への圧迫感を減らして陽があたるような建物の構成とします。 5.首都の風格 ふさわしい色彩・・・文教地区にある歴史ある教育施設として、レンガタイル等の自然素材によ る落ち着いた風合いのある外装素材を用い、優しく気品のある意匠を計画します。 目標となる建造物・・・起伏のある地域の中で最も高台に位置する建物として、ランドマークと してのシンボル性とミッションスクールとしての個性を兼ね備えた特徴ある景観の形成に配慮 します。
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