布を用いたインタフェース集 研究責任者 : 鈴木 良明 独立行政法人 科学技術振興機構 (JST) 戦略的創造研究推進事業・総括実施型研究(ERATO) 五十嵐デザインインタフェースプロジェクト 技術参事 研究背景 プロジェクト名 五十嵐デザイン インタフェースプロジェクト 研究総括 研究目標 五十嵐健夫 東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授 誰もが簡単に自分の必要とするものや表現し たいものを自由にデザインできるようにするこ とを目指し、これを可能にするソフトウェア技術 の基盤を築き、個々人が創造力を発揮できる 社会を実現する。 研究期間 2007年12月 ~ 2013年3月 発表論文数: 78件 研究成果 口頭発表数: 84件 2012年12月末現在 特許出願数: 31件 (内登録 6件) ホームページ http://www.designinterface.jp/ 新技術の紹介 布を使ったユーザインタフェースを4件紹介する。 1,光ファイバの布を用いて布表面における発光、 通信、位置計測の機能を有する布デバイス 2,柔らかい日用品に加わる力を計測するセンサ 3,薄い柔軟素材の伸縮率を計測するセンサ 4,ぬいぐるみに動きを与えるリング型アクチュエータ 光ファイバー布のインタフェース 新技術の 概要 光ファイバの側面(クラッド層)に微細な傷を付け側面から光の 入出射を可能にし、この光ファイバを面状に織った布を用いて、 布表面での発光、通信、位置計測を行う。 従来技術 光ファイバを使った、光るドレスやバッグ 従来技術 との比較 ・布表面で光を用いたデータ通信を行う ・布表面の任意ラインを個別の色で発光させる ・布表面の任意ラインに入射した光信号を検出し位置計測する 光ファイバー布のインタフェース(続き) 想定される用途 ・出力光に近接する機器とのデータ通信を行う ・異なる波長の入力光を使って複数機器を判別 ・カーペット上を移動するロボットの位置検出 ・カーペットやカーテンを光インタフェース装置にする 実用化への課題 二次元入出力への対応 特許 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 光インタフェース装置 特願2012-026264 科学技術振興機構 橋本直、鈴木良平、神山洋一、稲見昌彦、五十嵐健夫 参照URL 論文未発表のためなし 柔らかい日用品に加わる力を計測するセンサ 新技術の 概要 クッションやぬいぐるみなどの柔らかい日用品に組み込み、 圧力を計測するセンサ。フォトリフレクタで綿密度を計測する。 従来技術 歪みゲージを柔物体の表面に取り付けて、柔物体表面の形状 変化を物理的に測定 従来技術 との比較 ①物体表面にセンサを取り付けることなく、綿にかかる圧力変 化を高速かつ低ヒステリシスで計測。 ②センサをモジュール化しクッションなどに組み込みが容易。 ③モジュールを複数個配置させて、二次元平面における接触 位置の計測が可能。 柔らかい日用品に加わる力を計測するセンサ(続き) 想定される用途 ①柔物体を用いた、各種電気機器や コンピュータシステムの入力装置。 ②介護ベッドの離床センサ 実用化への課題 センサモジュールのさらなる小型化 特許 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 URL 柔軟物体のためのセンサモジュール及びセンサシステム 特願2011-171597 科学技術振興機構 杉浦裕太、筧豪太、ウィタナ アヌーシャ、リー カリスタ、 坂本大介、杉本麻樹、稲見昌彦、五十嵐健夫 http://www.designinterface.jp/projects/FuwaFuwa 薄い柔軟素材の伸縮率を計測するセンサ 新技術 の概要 平らな曲面に取付け、「つまむ」、「こする」等の接線方向の力を 測定する、皮膚のようなユーザインタフェース。 赤外線LED、フ ォトトランジスタ、ストッキングおよび複数のフォトリフレクタで構 成し、フォトリフレクタがストッキングを通して赤外光の透過率の 変化で伸縮率を測定する。 Emitted Light Transmissivity Light Photoreflector Stocking Reflected Light 従来技術 歪みゲージ 競合技術 伸縮率の計測は、電気抵抗が変化する素材をシリコンなどの 弾性素材に埋め込む方法がある 競合技術 との比較 本提案の反射型光センサは小型で安価。 電気抵抗利用する方式は、増幅器が必須。 薄い柔軟素材の伸縮率を計測するセンサ(続き) 想定される用途 ①ウェアラブルコンピューティング ②ロボットの皮膚 ③椅子の座り方の計測 実用化への課題 センサモジュールのさらなる小型化 特許 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 計測方法、センサモジュール及びセンサシステム 特願2012-073604 科学技術振興機構 杉浦裕太、稲見昌彦、五十嵐健夫 参照URL http://www.designinterface.jp/projects/metaSkin ぬいぐるみに動きを与えるリング型アクチュエータ 新技術の 概要 回転部材、モータ,無線機器,バッテリーでリング状のアクチュ エータを形成して、このアクチュエータをぬいぐるみの動かした い部位(腕、脚、首、耳、尾)に取り付けて動かす。 回転部材がぬいぐるみの部位を挟み物理的に屈曲させる。 Microcontroller Servomotor ZigBee Li Po Battery Magnet Photoreflector (Photosensor, IR Light) 従来技術 ぬいぐるみの部位を動かす駆動部分は、取り外しができない 埋め込み型が主流で、ぬいぐるみと一体化したものになって いた。 従来技術 との比較 アクチュエータをぬいぐるみの外側から装着する。 これにより、その着脱と修理が容易になる。 ぬいぐるみに動きを与えるリング型アクチュエータ(続き) 想定される用途 ぬいぐるみを中心とするおもちゃ 実用化への課題 アクチュエータのさらなる小型化 特許 発明の名称 出願番号 出願人 発明者 参照URL リング型アクチュエータ 特願2011-182496 科学技術振興機構 杉浦裕太、ウィタナ アヌーシャ、リー カリスタ、 牧野泰才、稲見昌彦、五十嵐健夫 http://www.designinterface.jp/projects/PINOKY/ お問い合わせ先 問合せ 鈴木 良明 住 所 〒113-8656 東京都文京区本郷 7-3-1 東京大学理工学部7号館 303号室 ERATO五十嵐デザインインタフェースプロジェクト 電 話 03-5841-7900 メール [email protected] URL http://www.designinterface.jp
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