第 99 回九州の経営動向調査

第 99 回九州の経営動向調査
1. 調査要領
2. 要約
3. 景況動向
4. 設備投資動向
5. 雇用動向(採用状況)
6. 経営上の問題点
7. 経営に関する調査結果
(参考資料 1):九州の主要経済指標(消費関係)
(参考資料 2):当行調査と他機関との比較推移表
※
当調査は情報提供を目的として作成されたものであり、その正確性・確実性を保証するものではありません。
平成 28 年 7 月 7 日
西日本シティ銀行
NCBリサーチ&コンサルティング
九州の経営動向調査
1.調査要領
(1)
調査対象
当行の主要取引先 702 社(今回の回答社数 349 社 回答率 49.7%)
① 地域別回答企業(単位:社)
福 岡 県
福岡市及び近郊
北九州市及び近郊
筑後地区
筑豊地区
福 岡 県 外 九 州 各 県
熊本県
大分県
宮崎県
佐賀県
長崎県
鹿児島県
合 計
② 業種別回答企業(単位:社)
291
156
77
38
20
58
6
16
17
8
8
3
349
83.4%
44.7%
22.1%
10.9%
5.7%
16.6%
1.7%
4.6%
4.8%
2.3%
2.3%
0.9%
100.0%
製造業
食料品
家具
窯業・土石
金属・機械器具
その他製造
非製造業
建設
卸小売
食料飲料
機械器具
建材
総合スーパー
その他
不動産
運輸通信
サービス
全産業
97
26
4
11
38
18
252
60
96
22
11
17
6
40
20
18
58
349
27.8%
7.4%
1.1%
3.2%
10.9%
5.2%
72.2%
17.2%
27.5%
6.3%
3.1%
4.9%
1.7%
11.5%
5.7%
5.2%
16.6%
100.0%
③ 規模別(資本金別)回答企業(単位:社)
大企業(10億円以上)
中堅企業(1億円以上10億円未満)
中小企業(1億円未満)
合 計
15
50
284
349
(2) 調査方法
アンケート方式
(3) 調査時期
平成 28 年 6 月 1 日
4.3%
14.3%
81.4%
100.0%
(4) 調査事項 ① 景況動向
Ⅰ 企業の景況感(業績総合判断) Ⅱ
Ⅳ 資金繰り
売上高
Ⅲ 収益(経常利益ベース)
Ⅴ 商品在庫
② 設備投資動向 ③雇用動向(採用状況)④経営上の問題点
⑤ 経営に関する調査結果
Ⅰ 個人消費
Ⅱ 熊本地震の経営への影響
※景況動向は、BSI方式で表示
BSIとは、「好転・増加・上昇」(前年同期比)の企業割合から「悪化・減少・下落」の
企業割合を差し引いた指標。
1
2.要約
(1) 景況動向
① 景況感の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲11.4%と、前回調査に比べ 10.8 ポイントの悪化と
なっている。製造業では▲11.4%と、前回調査に比べ 12.5 ポイント悪化し、非製造業では▲11.5
と、前回調査に比べ 10.3 ポイントの悪化となっている。
② 売上高の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲9.1%と、前回調査に比べ 9.4 ポイントの悪化とな
っている。製造業では▲10.3%と、前回調査に比べ 20.7 ポイント悪化し、非製造業では▲8.7%
と、前回調査に比べ 5.6 ポイントの悪化となっている。
③ 収益の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲4.5%と、前回調査に比べ 1.8 ポイントの悪化となっ
ている。製造業では▲8.2%と、前回調査に比べ 1.3 ポイント悪化し、非製造業では▲3.2%と、
前回調査に比べ 2.0 ポイントの悪化となっている。
④ 資金繰りの 28 年 4~6 月期実績は、全産業で 4.6%と、前回調査に比べ 3.7 ポイントの改善とな
っている。製造業では 0.0%と、前回調査に比べ 1.2 ポイント改善し、非製造業では 6.4%と、
前回調査に比べ 4.8 ポイントの改善となっている。
⑤ 商品在庫の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲5.5%と、前回調査に比べ「過大」超幅が 4.9 ポイ
ントの拡大となっている。製造業では▲6.2%と、前回調査に比べ「過大」超幅が拡大し、非製
造業では▲5.2%と、前回調査の「不足」超から「過大」超に転じている。
(2) 設備投資動向
平成 28 年度の設備投資見通しは、全産業で前年度比 6.6%の減少となっている。業種別にみると、
製造業では、前年度比 11.8%の増加となり、非製造業では、前年度比 11.5%の減少となっている。
設備投資見通しの内容については、製造業では機械装置の占める割合が高く、非製造業では建物の
占める割合が高くなっている。
設備投資見通しの目的については、製造業では能力拡大の占める割合が高く、非製造業では機械更
新の占める割合が高くなっている。
(3) 雇用動向(採用状況)
平成 28 年度の採用見通しは、全産業で前年度比 9.2%の減少となっている。業種別にみると、製
造業では、前年度比 26.1%の減少となり、非製造業では、前年度比 4.0%の減少となっている。
平成 29 年度の採用計画は、全産業で前年度比 12.9%の減少となっている。業種別にみると、製造
業では、前年度比 29.1%の減少となり、非製造業では、前年度比 9.1%の減少となっている。
平成 28 年度の採用見通しの内訳を見ると、新卒者が前年度比増加、中途採用・パートが前年度比
減少となっている。
(4) 経営上の問題点
「従業員対策」を挙げる企業が最も多く、次いで「他企業との競争激化」となっている。
2
(5) 個人消費の動向
『現在の個人消費』について、今回調査では、全産業で「良い」と回答した企業が 9%であるのに対
し、「悪い」と回答した企業は 32%となっている。これを前回調査との比較でみると、「良い」が 13%
から 4 ポイント減少し、
「悪い」が 30%から 2 ポイント増加しており、『現在の個人消費』は前回調査
時点より悪化している。
『先行き 3 か月後の個人消費』について、今回調査では、全産業で「好転」すると回答した企業が 12%
であるのに対し、「悪化」すると回答した企業は 25%となっている。これを前回調査との比較でみると、
「好転」するが 14%から 2 ポイント減少し、「悪化」するが 30%から 5 ポイント減少しており、
『先
行き 3 か月後の個人消費』は前回調査時点より改善している。
(6) 熊本地震の経営への影響
地震の影響については、回答企業 342 社のうち、165 社は業績に何らかの影響があるという結果と
なり、九州全域に影響が及んでいる。
3
3.景況動向
(1) 企業の景況感(業績総合判断)BSI(「好転」-「悪化」)
(単位:%)
期
業種
全
28/1~3
実績
28/4~6
実績
前回予測
28/7~9
見通し
前回予測
28/10~12
見通し
製 造 業
1.1
▲ 11.4
6.9
1.1
6.9
9.3
非製造業
▲ 1.2
▲ 11.5
▲ 4.0
0.4
0.8
6.3
▲ 0.6
▲ 11.4
▲ 1.2
0.5
2.3
7.1
産
業
企業の景況感 実績と見通し
40
20
全産業
製造業
非製造業
0
▲ 20
予測
H2
3年
12
月
H2
4年
0 3月
H2
4年
06
月
H2
4年
09
月
H2
4年
12
月
H2
5年
0 3月
H2
5年
06
月
H2
5年
09
月
H2
5年
12
月
H2
6年
03
月
H2
6年
0 6月
H2
6年
09
月
H2
6年
12
月
H2
7年
03
月
H2
7年
0 6月
H2
7年
09
月
H2
7年
12
月
H2
8年
03
月
H2
8年
06
月
H2
8年
0 9月
H2
8年
12
月
▲ 40
① 景況感の全産業の実績と見通し
景況感の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲11.4%と、前回調査に比べ 10.8 ポイント
の悪化となっている。
先行き 28 年 7~9 月期については、
「好転」超に転じ、28 年 10~12 月期については、
「好
転」超幅が拡大する見通しとなっている。
前回予測と比較すると、全産業の 28 年 4~6 月期実績は、10.2 ポイントの悪化となり、
先行き 28 年 7~9 月期については、1.8 ポイントの悪化となっている。
② 28 年 4~6 月期の業種別実績
製造業では、
「窯業・土石」で改善、
「食料品」
、
「金属・機械器具」
、「その他製造」で悪
化し、全体では▲11.4%と、前回調査に比べ 12.5 ポイントの悪化となっている。
非製造業では、「運輸通信」で改善、「不動産」で横這い、「建設」、「卸小売」、「サービ
ス」で悪化し、全体では▲11.5 と、前回調査に比べ 10.3 ポイントの悪化となっている。
4
(2) 売上高BSI(「増加」-「減少」)
(単位:%)
期
業種
全
28/1~3
実績
28/4~6
実績
前回予測
28/7~9
見通し
前回予測
28/10~12
見通し
製 造 業
10.4
▲ 10.3
12.6
2.0
9.2
7.2
非製造業
▲ 3.1
▲ 8.7
▲ 7.6
1.6
▲ 1.6
7.9
0.3
▲ 9.1
▲ 2.4
1.7
1.2
7.8
産
業
売上高 実績と見通し
40
20
全産業
製造業
非製造業
0
▲ 20
予測
H2
3年
12
月
H2
4年
03
月
H2
4年
06
月
H2
4年
09
月
H2
4年
12
月
H2
5年
0 3月
H2
5年
06
月
H2
5年
0 9月
H2
5年
12
月
H2
6年
0 3月
H2
6年
06
月
H2
6年
0 9月
H2
6年
12
月
H2
7年
03
月
H2
7年
06
月
H2
7年
09
月
H2
7年
12
月
H2
8年
03
月
H2
8年
06
月
H2
8年
09
月
H2
8年
12
月
▲ 40
① 売上高の全産業の実績と見通し
売上高の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲9.1%と、前回調査に比べ 9.4 ポイントの
悪化となっている。
先行き 28 年 7~9 月期については、
「増加」超に転じ、28 年 10~12 月期については、
「増
加」超幅が拡大する見通しとなっている。
前回予測と比較すると、全産業の 28 年 4~6 月期実績は、6.7 ポイントの悪化となり、
先行き 28 年 7~9 月期については、0.5 ポイントの改善となっている。
② 28 年 4~6 月期の業種別実績
製造業では、
「窯業・土石」、
「その他製造」で改善、
「食料品」、
「金属・機械器具」で悪
化し、全体では▲10.3%と、前回調査に比べ 20.7 ポイントの悪化となっている。
非製造業では、「卸小売」、「運輸通信」で改善、「不動産」で横這い、「建設」、「サービ
ス」で悪化し、全体では▲8.7%と、前回調査に比べ 5.6 ポイントの悪化となっている。
5
(3) 収益(経常利益ベース) BSI (「増加」-「減少」)
(単位:%)
期
業種
全
28/1~3
実績
28/4~6
実績
前回予測
28/7~9
見通し
前回予測
28/10~12
見通し
製 造 業
▲ 6.9
▲ 8.2
3.5
▲ 4.2
6.9
▲ 3.1
非製造業
▲ 1.2
▲ 3.2
▲ 4.4
1.2
▲ 1.6
▲ 0.8
▲ 2.7
▲ 4.5
▲ 2.3
▲ 0.3
0.5
▲ 1.4
産
業
収益 実績と見通し
40
全産業
製造業
20
非製造業
0
▲ 20
予測
H2
3年
12
月
H2
4年
03
月
H2
4年
06
月
H2
4年
09
月
H2
4年
12
月
H2
5年
03
月
H2
5年
06
月
H2
5年
09
月
H2
5年
12
月
H2
6年
03
月
H2
6年
06
月
H2
6年
09
月
H2
6年
12
月
H2
7年
03
月
H2
7年
06
月
H2
7年
09
月
H2
7年
12
月
H2
8年
03
月
H2
8年
06
月
H2
8年
09
月
H2
8年
12
月
▲ 40
① 収益の全産業の実績と見通し
収益の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲4.5%と、前回調査に比べ 1.8 ポイントの悪
化となっている。
先行き 28 年 7~9 月期については、
「減少」超幅が縮小し、28 年 10~12 月期については、
「減少」超幅が拡大する見通しとなっている。
前回予測と比較すると、全産業の 28 年 4~6 月期実績は、2.2 ポイントの悪化となり、
先行き 28 年 7~9 月期については、0.8 ポイントの悪化となっている。
② 28 年 4~6 月期の業種別実績
製造業では、「食料品」、
「窯業・土石」、
「その他製造」で改善、「金属・機械器具」で悪
化し、全体では▲8.2%と、前回調査に比べ 1.3 ポイントの悪化となっている。
非製造業では、
「卸小売」、「運輸通信」で改善、
「建設」、
「不動産」
、
「サービス」で悪化
し、全体では▲3.2%と、前回調査に比べ 2.0 ポイントの悪化となっている。
6
(4) 資金繰りBSI(「好転」-「悪化」)
(単位:%)
期
業種
全
28/1~3
実績
28/4~6
実績
前回予測
28/7~9
見通し
前回予測
28/10~12
見通し
製 造 業
▲ 1.2
0.0
0.0
▲ 4.1
2.3
▲ 4.1
非製造業
1.6
6.4
4.8
7.2
1.6
6.0
0.9
4.6
3.5
4.0
1.7
3.1
産
業
資金繰り 実績と見通し
40
20
全産業
製造業
非製造業
0
▲ 20
予測
H2
3年
12
月
H2
4年
03
月
H2
4年
0 6月
H2
4年
09
月
H2
4年
12
月
H2
5年
0 3月
H2
5年
06
月
H2
5年
0 9月
H2
5年
1 2月
H2
6年
03
月
H2
6年
0 6月
H2
6年
0 9月
H2
6年
12
月
H2
7年
03
月
H2
7年
06
月
H2
7年
09
月
H2
7年
12
月
H2
8年
03
月
H2
8年
06
月
H2
8年
09
月
H2
8年
12
月
▲ 40
① 資金繰りの全産業の実績と見通し
資金繰りの 28 年 4~6 月期実績は、全産業で 4.6%と、前回調査に比べ 3.7 ポイントの
改善となっている。
先行き 28 年 7~9 月期については、
「好転」超幅が縮小し、28 年 10~12 月期については、
さらに「好転」超幅が縮小する見通しとなっている。
前回予測と比較すると、全産業の 28 年 4~6 月期実績は、1.1 ポイントの改善となり、
先行き 28 年 7~9 月期については、2.3 ポイントの改善となっている。
② 28 年 4~6 月期の業種別実績
製造業では、「食料品」、
「窯業・土石」、
「その他製造」で改善、「金属・機械器具」で悪
化し、全体では 0.0%と、前回調査に比べ 1.2 ポイントの改善となっている。
非製造業では、「卸小売」、「不動産」、「運輸通信」、「サービス」で改善、「建設」で悪化
し、全体では 6.4%と、前回調査に比べ 4.8 ポイントの改善となっている。
7
(5) 商品在庫BSI(「不足」-「過大」)
(単位:%)
期
業種
全
28/1~3
実績
28/4~6
実績
前回予測
28/7~9
見通し
前回予測
28/10~12
見通し
製 造 業
▲ 5.7
▲ 6.2
▲ 1.2
▲ 4.1
▲ 2.3
1.0
非製造業
1.2
▲ 5.2
2.0
▲ 2.4
2.4
▲ 0.8
▲ 0.6
▲ 5.5
1.2
▲ 2.9
1.2
▲ 0.3
産
業
商品在庫 実績と見通し
40
全産業
製造業
20
非製造業
0
▲ 20
予測
H2
3年
12
月
H2
4年
03
月
H2
4年
06
月
H2
4年
09
月
H2
4年
12
月
H2
5年
03
月
H2
5年
06
月
H2
5年
0 9月
H2
5年
12
月
H2
6年
03
月
H2
6年
06
月
H2
6年
0 9月
H2
6年
1 2月
H2
7年
03
月
H2
7年
06
月
H2
7年
0 9月
H2
7年
1 2月
H2
8年
03
月
H2
8年
06
月
H2
8年
09
月
H2
8年
12
月
▲ 40
① 商品在庫の全産業の実績と見通し
商品在庫の 28 年 4~6 月期実績は、全産業で▲5.5%と、前回調査に比べ「過大」超幅が
4.9 ポイントの拡大となっている。
先行き 28 年 7~9 月期については、
「過大」超幅が縮小し、28 年 10~12 月期については、
さらに「過大」超幅が縮小する見通しとなっている。
前回予測と比較すると、全産業の 28 年 4~6 月期実績は、1.2%の「不足」超から▲5.5%
の「過大」超となり、先行き 28 年 7~9 月期については、1.2%の「不足」超から▲2.9%の
「過大」超となっている。
② 28 年 4~6 月期の業種別実績
製造業では、「食料品」で「不足」超から「均衡」となり、「窯業・土石」が「均衡」で
横這い、
「金属・機械器具」で「過大」超幅が拡大し、
「その他製造」で「過大」超幅が縮
小し、全体では▲6.2%と、前回調査に比べ「過大」超幅が拡大している。
非製造業では、
「建設」で「不足」超から「過大」超に転じ、
「卸小売」で「過大」超幅
が拡大し、
「不動産」で「不足」超から「均衡」となり、
「運輸通信」が「均衡」で横這い、
「サービス」で「不足」超幅が縮小し、全体では▲5.2%と、前回調査の「不足」超から
「過大」超に転じている。
8
4.設備投資動向
(1) 設備投資額
(単位:百万円)
回答数
製造業
食料品
(家具)
窯業・土石
金属・機械器具
その他製造
非製造業
建設
卸小売
食料飲料
機械器具
建材
(総合スーパー)
その他
不動産
運輸通信
サービス
全産業
設備投資
28年度
見通し
27年度
実 績
97
26
4
11
38
18
252
60
96
22
11
17
6
40
20
18
58
349
14,395
5,160
40
816
6,398
1,981
53,590
1,998
9,922
5,769
72
1,013
480
2,588
5,892
6,281
29,497
67,985
27年度比
16,088
5,788
537
468
6,446
2,849
47,412
2,254
7,980
3,807
209
663
706
2,595
3,916
6,909
26,353
63,500
+11.8%
+12.2%
+1242.5%
▲42.6%
+0.8%
+43.8%
▲11.5%
+12.8%
▲19.6%
▲34.0%
+190.3%
▲34.6%
+47.1%
+0.3%
▲33.5%
+10.0%
▲10.7%
▲6.6%
① 平成 28 年度の設備投資見通しは、全産業で前年度比 6.6%の減少となっている。業種別
にみると、製造業では、前年度比 11.8%の増加となり、非製造業では、前年度比 11.5%
の減少となっている。
(2) 平成 28 年度の設備投資の内容、目的
(単位:%)
設備投資の内容
土地
建物
機械
車両等 その他
装置
合計
機械
能力
省力化
更新
拡大
8.5
24.5
59.8
3.9
3.3
100.0
47.5
9.3
36.9
1.1
1.5
3.8
100.0
食料品
11.2
30.3
54.7
1.7
2.1
100.0
56.9
9.8
29.7
0.5
0.3
2.9
100.0
(家具)
19.9
79.7
0.4
0.0
0.0
100.0
99.6
0.4
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
製
非
造
業
新規
事業
研究
その他
開発
合計
窯業・土石
0.0
9.2
44.1
43.3
3.4
100.0
0.6
10.2
86.6
1.9
0.0
0.6
100.0
金属・機械器具
9.5
23.5
60.9
4.3
1.9
100.0
49.0
7.6
37.8
2.1
2.0
1.5
100.0
その他製造業
0.3
7.1
81.6
1.5
9.6
100.0
22.6
13.8
48.0
0.2
3.1
12.2
100.0
100.0
製
造
業
4.6
38.3
18.1
5.4
33.6
100.0
34.0
2.6
44.1
10.1
0.0
9.1
建設業
1.5
18.3
72.8
4.5
2.9
100.0
4.3
2.5
84.5
0.4
0.1
8.2
100.0
卸小売業
2.3
31.4
9.0
2.7
54.7
100.0
37.0
0.6
32.3
26.2
0.0
3.9
100.0
食料飲料卸
3.0
88.5
5.0
1.9
1.6
100.0
4.7
1.6
86.4
0.5
0.0
6.8
100.0
機械器具卸
0.0
0.1
0.3
1.0
98.6
100.0
49.4
0.0
1.3
49.3
0.0
0.0
100.0
建材卸
0.0
7.2
56.1
17.8
18.9
100.0
4.2
1.5
73.9
1.5
0.0
18.9
100.0
25.5
25.8
38.7
0.8
9.2
100.0
24.8
2.1
37.0
29.7
0.0
6.4
100.0
1.9
45.7
20.0
5.0
27.3
100.0
60.3
0.0
30.6
2.7
0.0
6.4
100.0
不動産業
16.9
74.8
6.3
0.2
1.8
100.0
36.9
0.0
27.0
28.2
0.0
7.9
100.0
運輸通信業
15.7
35.0
10.9
33.5
4.9
100.0
59.0
1.0
31.9
6.7
0.1
1.2
100.0
サービス業
1.8
41.8
16.2
0.6
39.6
100.0
31.2
4.6
48.7
0.8
0.0
14.6
100.0
5.5
35.3
27.2
5.1
27.0
100.0
37.0
4.1
42.5
8.1
0.3
8.0
100.0
(総合スーパー)
その他
全
設備投資の目的
産
業
① 設備投資見通しの内容については、製造業では機械装置の占める割合が高く、非製造業
では建物の占める割合が高くなっている。
② 設備投資見通しの目的については、製造業では能力拡大の占める割合が高く、非製造業
では機械更新の占める割合が高くなっている。
9
5.雇用動向 (採用状況)
(1) 採用状況
【参考】
(単位:人)
製
造
業
食
料
品
( 家 具 )
窯 業 ・ 土 石
金属・機械器具
そ の 他 製 造
非
製
造
業
建
設
卸
小
売
食料・飲料
機械器具
建材
(総合スーパー)
その他
不
動
産
運 輸 通 信
サ ー ビ ス
全
産
業
27年度
実 績
926
507
27
22
276
94
3,032
201
722
261
33
75
131
222
110
685
1,314
3,958
28年度
見通し
684
356
29
13
212
74
2,910
213
657
234
24
49
88
262
69
674
1,297
3,594
27年度比
▲26.1%
▲29.8%
+7.4%
▲40.9%
▲23.2%
▲21.3%
▲4.0%
+6.0%
▲9.0%
▲10.3%
▲27.3%
▲34.7%
▲32.8%
+18.0%
▲37.3%
▲1.6%
▲1.3%
▲9.2%
29年度
計 画
485
257
32
12
152
32
2,644
177
509
141
21
44
88
215
65
629
1,264
3,129
28年度比
▲29.1%
▲27.8%
+10.3%
▲7.7%
▲28.3%
▲56.8%
▲9.1%
▲16.9%
▲22.5%
▲39.7%
▲12.5%
▲10.2%
0.0%
▲17.9%
▲5.8%
▲6.7%
▲2.5%
▲12.9%
(前年同時期)
28年度計画
(27年度比)
▲34.6%
▲10.1%
+25.0%
▲13.8%
▲53.8%
▲63.6%
▲6.1%
+2.1%
▲15.8%
▲19.4%
▲36.4%
▲29.0%
+2.1%
▲27.6%
▲12.6%
+2.5%
▲3.1%
▲10.0%
① 平成 28 年度の採用見通しは、全産業で前年度比 9.2%の減少となっている。業種別にみ
ると、製造業では、前年度比 26.1%の減少となり、非製造業では、前年度比 4.0%の減
少となっている。
② 平成 29 年度の採用計画は、全産業で前年度比 12.9%の減少となっている。業種別にみ
ると、製造業では、前年度比 29.1%の減少となり、非製造業では、前年度比 9.1%の減
少となっている。
(2) 採用の内訳
【参考】
(前年同時期)
27年度実績
(26年度比)
全
体
新
中
パ
卒
途
採
ー
28年度見通し
(27年度比)
29年度計画
(28年度比)
28年度計画
(27年度比)
+9.8 %
▲9.2 %
▲12.9 %
▲10.0 %
者
+2.3 %
+8.6 %
▲13.6 %
▲10.5 %
用
+9.3 %
▲28.9 %
▲8.5 %
▲16.3 %
ト
+14.0 %
▲5.0 %
▲15.0 %
▲6.8 %
① 平成 28 年度の採用見通しの内訳を見ると、新卒者が前年度比増加、中途採用・パートが
前年度比減少となっている。
10
6.経営上の問題点
当面の経営上の問題点(複数回答)
(単位:%)
27/03
27/06
27/09
27/12
28/03
28/06
従業員対策
43 ②
45 ②
46 ②
55 ①
51 ①
51 ①
他企業との競争激化
49 ①
49 ①
47 ①
46 ②
43 ②
45 ②
売上不振
31 ④
33 ④
36 ③
30 ③
30 ③
29 ③
人件費上昇
23 ⑤
24 ⑤
23 ⑤
27 ④
24 ④
26 ④
原材料値上り
43 ②
38 ③
30 ④
25 ⑤
23 ⑤
20 ⑤
製品価格低下
10 ⑥
9 ⑥
8 ⑥
8 ⑦
10 ⑥
11 ⑥
その他
2 ⑫
3 ⑪
4 ⑩
3 ⑪
4 ⑩
9 ⑦
設備能力不足
5 ⑧
6 ⑨
8 ⑥
9 ⑥
7 ⑦
8 ⑧
為替相場
9 ⑦
7 ⑦
8 ⑥
6 ⑧
6 ⑧
7 ⑨
資金繰り悪化
4 ⑨
7 ⑦
5 ⑨
5 ⑨
5 ⑨
6 ⑩
技術水準おくれ
3 ⑪
2 ⑬
2 ⑫
2 ⑫
2 ⑫
4 ⑪
商品在庫過剰
4 ⑨
4 ⑩
4 ⑩
4 ⑩
3 ⑪
3 ⑫
金利負担増
海外企業との競争激化
2 ⑫
3 ⑪
2 ⑫
1 ⑬
1 ⑬
2 ⑬
1 ⑭
1 ⑭
1 ⑭
1 ⑬
1 ⑬
1 ⑭
注:丸付き数字は順位を示す
① 経営上の問題点
・ 「従業員対策」を挙げる企業が最も多く、次いで「他企業との競争激化」となっ
ている。
② 問題点ごとの傾向
・ 3 期連続「従業員対策」が 1 位となった。
③ 問題点ごとの比率が高い業種
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「従業員対策」では、
「建設」、
「運輸通信」で比率が高くなっている。
「他企業との競争激化」では、
「その他製造」、
「不動産」で比率が高くなっている。
「売上不振」では、
「窯業・土石」で比率が高くなっている。
「人件費上昇」では、
「運輸通信」で比率が高くなっている。
「原材料値上り」では、
「食料品製造」で比率が高くなっている。
「製品価格低下」では、
「窯業・土石」で比率が高くなっている。
「設備能力不足」では、
「食料品製造」で比率が高くなっている。
「為替相場」では、
「食料品製造」で比率が高くなっている。
「資金繰り悪化」では、
「不動産」で比率が高くなっている。
「技術水準おくれ」では、
「その他製造」で比率が高くなっている。
「商品在庫過剰」では、
「卸小売」で比率が高くなっている。
「金利負担増」では、
「その他製造」で比率が高くなっている。
11
7.経営に関する調査結果
(1) 個人消費
① 現在の個人消費
現在の個人消費はどうか
前回(28年3月)
「良い」
今回(28年6月)
「どちらとも
「悪い」
言えない」
「良い」
前回比(ポイント)
「どちらとも
「悪い」
言えない」
「良い」
「どちらとも
「悪い」
言えない」
製 造 業
13%
57%
30%
8%
64%
28%
▲5
+7
▲2
非製造業
13%
57%
30%
9%
57%
34%
▲4
▲0
+4
13%
57%
30%
9%
59%
32%
▲4
+2
+2
全 産 業
・ 『現在の個人消費』について、今回調査では、全産業で「良い」と回答した企業が 9%であるの
に対し、「悪い」と回答した企業は 32%となっている。これを前回調査との比較でみると、「良
い」が 13%から 4 ポイント減少し、「悪い」が 30%から 2 ポイント増加しており、『現在の個人
消費』は前回調査時点より悪化している。
② 先行き 3 か月後の個人消費
先行き3か月後は
現在と比べてどうなるか
前回(28年3月)
今回(28年6月)
前回比(ポイント)
「好転」 「変わらず」 「悪化」
「好転」 「変わらず」 「悪化」
「好転」 「変わらず」 「悪化」
製 造 業
14%
57%
29%
13%
65%
22%
▲1
+8
▲7
非製造業
15%
55%
30%
12%
62%
26%
▲3
+7
▲4
14%
56%
30%
12%
63%
25%
▲2
+7
▲5
全 産 業
・ 『先行き 3 か月後の個人消費』について、今回調査では、全産業で「好転」すると回答した企業
が 12%であるのに対し、「悪化」すると回答した企業は 25%となっている。これを前回調査との
比較でみると、「好転」するが 14%から 2 ポイント減少し、
「悪化」するが 30%から 5 ポイン
ト減少しており、『先行き 3 か月後の個人消費』は前回調査時点より改善している。
12
(2)熊本地震の経営への影響
地震の影響
熊本地震の影響
影響あり
影響なし
48%
52%
福岡県内
49%
51%
福岡県外
46%
54%
全体
・
影響
なし
52%
影響
あり
48%
地震の影響については、回答企業 342 社のうち、165 社は業績に何らかの影響があるという結
果となり、九州全域に影響が及んでいる。
・
業績にプラスに寄与すると回答があった企業は、建設関連の復興事業が見込めるとの意見で、
その他は売上減や原材料費の値上りなどのマイナスに寄与する回答がほとんどであった。
13
【参考資料 1】
■九州の主要経済指標(消費関係)
※ 出所:九州経済産業局、計数はいずれも対前年同月比
① 大型小売店販売額
大型小売店計
百 貨 店
全
店
スーパー
大型小売店計
百 貨 店
既存店
スーパー
(単位:%)
28 年 1 月
1.1
▲5.8
4.8
1.5
▲1.9
3.5
28 年 2 月
1.6
▲4.3
4.5
3.1
2.0
3.7
28 年 3 月
▲1.3
▲3.3
▲0.5
▲1.4
▲2.6
▲0.7
28 年 4 月
▲4.6
▲10.4
▲1.7
▲3.3
▲9.5
▲0.2
4 月の大型小売店販売額は、前年同月比▲4.6%の減少(2 か月連続)となっている。百貨店は
同▲10.4%の減少(6 か月連続)、スーパーは同▲1.7%の減少(2 か月連続)となっている。
これを既存店でみると、大型小売店計では、前年同月比▲3.3%の減少(2 か月連続)となって
いる。百貨店は同▲9.5%の減少(2 か月連続)、スーパーは同▲0.2%の減少(2 か月連続)と
なっている。
② 新車登録台数
(単位:%)
28 年 1 月
乗用車計
普通・小型車計
軽自動車
▲9.3
▲1.0
▲18.4
28 年 2 月
▲11.2
▲6.2
▲16.9
28 年 3 月
28 年 4 月
▲9.3
▲0.9
▲18.8
▲4.5
4.8
▲16.1
4 月の乗用車新規登録・届出台数は、軽自動車が前年を下回り、乗用車全体で前年同月比▲4.5%
と 16 か月連続の減少となった。
③ 家電販売額
販売額
(単位:%)
28 年 1 月
6.1
28 年 2 月
4.9
28 年 3 月
▲3.6
28 年 4 月
▲0.0
4 月の家電販売額は、前年同月比▲0.0%の減少となった。生活家電に動きがみられたものの、情
報家電等の動きが鈍かった。
④ 勤労者世帯家計調査
消費支出
可処分所得
平均消費性向(季調値、全国)
(単位:%)
28 年 1 月
(実質) ▲1.9
(実質) 2.6
▲2.2
28 年 2 月
(実質) 1.1
(実質) 0.7
1.7
28 年 3 月
(実質)▲12.6
(実質) 4.3
▲3.9
28 年 4 月
(実質) ▲8.3
(実質) ▲1.9
0.6
4 月の消費支出(二人以上の世帯)は、26 万 6,352 円で、前年同月比▲8.3%と 2 ヶ月連続の減少
となった。可処分所得(勤労者世帯)は、前年同月比▲1.9%と 5 ヶ月ぶりの減少となった。
14
H17
/
H17 06
/
H17 09
/
H18 12
/0
H18 3
/
H18 06
/
H18 09
/
H19 12
/03
H19
/
H19 06
/
H19 09
/
H20 12
/
H20 03
/06
H20
/
H2 09
0/1
H2 2
1/
H21 03
/
H2 06
1/
H21 09
/
H22 12
/
H22 03
/
H22 06
/09
H22
/
H2 12
3/0
H23 3
/
H23 06
/09
H23
/
H24 12
/
H24 03
/
H24 06
/
H24 09
/12
H25
/
H2 03
5/0
H25 6
/
H25 09
/
H26 12
/
H26 03
/
H26 06
/
H2 09
6/1
H27 2
/
H2 03
7/0
H27 6
/
H27 09
/12
H2
8/
H28 03
/
H28 06
/
H28 09
/12
【参考資料 2】
■当行調査と他機関との比較推移表
景 況 感 比 較 推 移 表
30
当行
0
▲ 20
▲ 50
▲ 60
小泉内閣
安倍内閣
福田内閣
麻生内閣
鳩山内閣
日銀短観
菅内閣
15
財務支局
20
見通し
景気の山
(H19/10)
10
東日本大震災
(H23/3)
リーマンショック
(H20/9)
▲ 10
量的緩和
政策解除
(H18/3)
日銀政策金利0.25%
引上げ(H19/2)
▲ 30
▲ 40
日銀政策金利0.2%引下げ(H20/10)
日銀政策金利0.2%引下げ(H20/12)
景気の谷
(H21/3)
野田内閣
安倍内閣