平成28年度第1四半期安全対策情報の掲載

1.治安情勢及び一般犯罪の傾向
エクアドルは,全体的に治安が悪い状態が続いており,一部地区の住民は警察の警戒強化を呼び
かけるためにデモ等を行っている。多くの犯罪は都市部において発生率が高く,その影響は日本人
に及ぶこともある。
また,長距離バスは死者を伴うような交通事故を起こすことが多く,スリや置き引きのほか,持
凶器強盗やバスジャックに襲われる可能性もある。
タクシーに乗車する際は短時間誘拐に合う危険性があることから,会社名等が判然としないい
わゆる流しのタクシーや私有車両をタクシーとして運用しているような身元が明らかでないもの
には絶対に乗車するべきではない。
強盗被害防止のため夜間は不必要な外出は控えるべきである。
国内各地で大規模なデモや集会が発生することがあり,逮捕者や負傷者が出ることもあるため,
現場には近付かないことを要する。
今期(2016年4月~6月)の邦人犯罪被害は1件であった。
2.殺人・強盗等凶悪犯罪の事例
殺人・強盗の日本人被害は報告されていない。
3.テロ・爆弾事件発生状況
事件の発生は報告されていない。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
日本人の被害は報告されていない。
5.対日感情
良好である。
6.日本企業の安全に関する諸問題
駐在員は,大別して一般犯罪,大規模デモ,各種自然災害に関する注意が必要である。
デモ・集会が国内各地に大規模に波及したり警察等と衝突して現場が騒然となる場合があるの
で,デモ・集会については報道等の情報に注意し現場周辺には近付かないことを要する。
国内各地には活火山が点在しており,同所付近における用務時は火山活動に対する警戒を要す
る。2015年8月にコトパクシ県のコトパクシ火山が大規模な火山灰と水蒸気の噴出を始め,同山西
方を中心として同所周辺において降灰による農作物,家畜,住民等への被害が出ている。2016年6
月現在,同山の活動は沈静化しているが今後も注意を要する。また,トゥングラウア県のトゥン
グラウア火山についても,2月末に火山灰と水蒸気の噴出が始まり周辺地域に降灰による被害が出
ている。6月末時点で同山の活動は沈静化している。
4月16日及び5月18日には大きな地震が発生し,特にマナビ県では大きな被害が出た。現在も同
地震の余震が継続して発生していることから,今後も警戒を要する。
テロ事案の発生に備え,特に都心部においては周辺の状況に注意を払う必要がある。万一異常
事態を察知した場合は,状況が許す限りは直ちに現場から避難する。また,近年のテロ事案の傾
向として,デパート,駅,コンサート会場,博物館などの不特定多数が出入り可能な公共施設に
おける襲撃・爆弾テロ事件が多発しているため,これらの公共施設への出入りにも注意を要する。
7.日本人安全対策のためにとった具体的措置
○キト市安全対策連絡協議会の開催
○4月16日の大地震及び5月28日の大きな余震に関連する各種邦人援護対応
○JICAキト支所関係者に対する安全講話
○在留邦人に対する警戒メールの配信(安全対策ツールの紹介,デモ・集会,地震,ジカウイル
ス感染症及びインフルエンザの流行,テロ警戒)
○大使館ホームページの更新(地震,火山,ジカウイルス感染症)