和歌山病院での実習を終えて 川本 大樹 私は今回、10/20,21 の二日間、国立病院機構和歌山病院で実習をさせていただきました。 今回の実習で最も心に残ったのは、南方先生の X 線画像の読影のセミナーでした。私たち が普段、何気なく見ている X 線の画像。 「何が正常で、何が異常なのか」 「白と黒に映るの は何か」 「どうして線ができるのか」といった、今までの知識の暗記が中心であった勉強と は異なった観点からの「考える」という作業に、頭を悩ましつつも、楽しく学ぶことがで きました。ただ単に暗記したことよりも、なぜそうなるのか考えて理解したことは忘れに くく、今後の自分のためにも必要であることを身をもって感じ、今後も「考え」続けてい こうと思いました。 また和歌山病院は、かつては生命を脅かす亡国病とまで呼ばれた結核の隔離病棟のある 和歌山県唯一の病院ということで、実際にその病棟に立ち入り見学させていただくととも に、結核に対する様々な知識を学ぶことが出来ました。 一般に、結核というと罹患すると隔離されてしまう恐ろしい病気、といったイメージが 広くもたれているような気がします。病気そのものによる苦痛だけでなく、設備の整った 隔離病棟に入らなければならない精神的な苦痛など、患者さんは様々な不安を抱え、その 家族や周囲の人々にまで大きな影響を与える疾患であると思います。 だからこそ医師は、N95 マスクや陰圧室などの必要な結核の感染対策をはじめとして、 結核に限らず、幅広く正確かつ正しい知識を持つことがいかに重要であるかを再認識でき ました。この2日間で学んだことを今後の臨床実習に生かしていきたいと思います。 最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった南方先生、駿田先生、 和歌山病院の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
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