(第1課題カッティング)(PDFファイル:A4版10ページ)

美容師実技試験カッティング課題
審査マニュアル
美容師実技試験部会
審査マニュアルの考え方について
第1
1
審査の基本的な考え方
採点方式
美容の基礎的技術であるカッティング技術について、受験者の習熟度を、作品の仕
上がり状態で判定します。
具体的には、作業を行う前に使用する用具類等の規格適合状況を審査し、作業終了
後には作品の完成度を観察し、基礎的技術の評価基準に応じてその良否を「○」又は
「×」で評価します。
2
判定基準
審査をする上で最も重要なことは、受験者が基礎的技術をいかに身に付け習熟して
いるかを、作品の完成度から見極めることです。
養成課程修了者として備えるべき美容の基礎的技術が十分に習熟されている場合
は、マークシ-トの○の欄に、達していない場合はマークシートの×の欄にそれぞれ
マークすることとします。
第2
審査マニュアル
審査事項ごとの審査のポイント及び×の対象は次のとおりです。
-1-
第1部
審査番号1
条
準備時間前の審査
モデルウイッグ規格適合状況
件
○
美容師実技試験カット用標準仕様適合シールが貼付されているもの。
【審 査 の ポ イ ン ト】
☆
標準仕様適合シール貼付の有無を確認する。
【×の対象】
●
標準仕様適合シールが貼られていない。
審査番号2
条
モデルウイッグに対する禁止事項の有無
件
○
作業の目安となるもしくはそのおそれのある植毛、脱毛、染毛、毛髪の切断又は
マーキング等による一切の加工もしくは処理がされていないもの。
○
水濡らしを含め、一切の事前処理を行っていないもの。
【審 査 の ポ イ ン ト】
☆
モデルウイッグに対する禁止事項又は事前処理の有無を審査する。
【×の対象】
次のいずれかに該当している場合
●
作業の目安となるもしくはそのおそれのあるマーキングがある。
●
毛髪が濡れている又は化粧品等が塗布されている。
●
毛髪の一部がカットされている。
-2-
第2部
審査番号3
条
準備時間中の審査
第1課題カッティング技術用用具類の有無及び規格
件
○
第1課題カッティング技術に使用する全ての用具類を準備時間中に机上に出すこ
と。
○
用具類で、数量又は規格が定められているものについては、これを満たしている
こと。
【 審 査 の ポ イ ン ト】
☆
第1課題カッティング技術で使用する全ての用具類(衛生用具類を
除く)の品目、数量及び規格適合状況を審査する。
【×の対象】
次のいずれかに該当している場合
●
カッティング技術で使用する用具類の品目又は数量が不足している。
●
カッティング技術で使用する用具類の規格に適合していない用具類が机
上に出ている。
●
カッティング技術に使用する用具類として定められていない用具類が机
上に出ている。
-3-
第3部
審査番号4
条
作業終了後の審査
仕上がり状態
件
○
仕上がりはレイヤースタイルとする。
○
作業中に使用したダックカールクリップは、作業終了後に取り除くこと。
○
作業終了後、消毒済の乾燥タオルでモデルウイッグの顔面に付着した毛髪や水濡
れを拭き取ること。
【審 査 の ポ イ ン ト】
未完部分の有無及び仕上がり状態について審査する。
【×の対象】
4-⑴
明白な切り残しの毛髪がある。
4-⑵
モデルウイッグの顔面拭き取りが不十分なため、毛髪や水滴が付
着している。
4-⑶
ダックカールクリップが除去されていない。
-4-
審査番号5
条
毛髪の長さ
件
○
フロント(前髪)のガイドは正中線の左右2㎝幅を分け取り、合計4㎝幅とし、長
さは、正中線の生え際から顔面へと自然に下ろした状態で6㎝とする。
○
トップの位置は、フロントの生え際から奥行き9㎝前後の正中線上とし、トップ
の長さは10㎝とする。
○
両サイドのガイドの長さは、もみあげ部分を下ろした状態で生え際から10㎝とす
る。
○
ネープのガイドの長さは、正中線の生え際から垂直に下ろした状態で10㎝とし、
ネープの幅は正中線から左右2㎝幅を分け取り、合計4㎝幅とする。
○
正中線上で後頭部の一番凸部をバックポイントと定め、バックポイントの長さは
10㎝とする。
【 審 査 の ポ イ ン ト】
☆
スタイル構成の要となるフロント及びもみあげの毛髪の長さが許容
範囲内であることを確認する。
【×の対象】
【留意事項】
次のいずれかに該当する場合
●
フロントの長さが6㎝より2㎝以上過不足している。
●
もみあげの長さが10㎝より2㎝以上過不足している。
計測は、毛髪の長さが明らかに許容範囲を超えていると思われる場合のみ
実施するものとする。
-5-
審査番号6
条
ヘムラインのつながり
件
○
ヘムラインのガイド幅は約2㎝とする。
○
フロントのガイドとサイドのガイドは、顔面側に台座と平行になるように引き出
してつなげるものとする。
○
サイドとネープのガイドは、垂直に下ろした状態でつなげるものとする。
【審 査 の ポ イ ン ト】
☆
ヘムラインのつながりを審査する。
【×の対象】
●
ヘムラインのいずれかの部分に2㎝以上の段差又は飛び出た長い毛髪
がある。
【留意事項】
ヘムラインの審査では、イヤツーイヤパートで分けた顔面側をフロントと
し、後頭部側をネープとする。
-6-
審査番号7
条
カットライン(切り口)のつながり
件
○
カッティングはシザーズによるブラントカッティングとする。
○
カッティングはウェットカッティングとする。
○
フロントとトップは正中線上を垂直に持ち上げた状態でつなげるものとする。
【 審 査 の ポ イ ン ト】
☆
フロントからネープ、トップからサイド及びトップからバックサイ
ドのパネルのカットラインのつながり並びにカットラインから出た長い
毛髪の有無を審査する。
【×の対象】
7-⑴
フロントからネープまでの審査の範囲に2㎝以上の段差又は飛び
出た長い毛髪がある。
7-⑵
トップからサイドの審査の範囲に2㎝以上の段差又は飛び出た長
い毛髪がある。
7-⑶
トップからバックサイドの審査の範囲に2㎝以上の段差又は飛び
出た長い毛髪がある。
【留意事項】
審査は次によること
○
パネルの幅は約2㎝とし、中心が地肌から90度となるように引き出す
こと。
-7-
【サイドとバックサイドのパネルを引き出す位置と審査の範囲】
トップ
審査の範囲
サイドのパネル
バックサイドのパネル
バックポイント
もみあげ
三つ襟
【留意点】
○
サイドのパネルは、トップからもみあげまでを分けとること。
○
バックサイドのパネルは、トップから三つ襟(ネープの生え際の両端)
までを分けとること。
○
パネルの幅は約2㎝とする。
○
審査の範囲は、トップから左右の耳上部生え際を結ぶ線までとする。
-8-
審査番号8
条
左右シンメトリー
件
○
トップからサイド及びトップからバックサイドは、それぞれ左右シンメトリーで
あること。
【審査のポイント】
☆
【×の対象】
8-⑴
サイドが左右シンメトリーでない。
8-⑵
バックサイドが左右シンメトリーでない。
【留意事項】
サイド及びバックサイドの左右対称を審査する。
審査は次によること
○
パネルの幅は約2㎝とし、中心が地肌から90度となるように引き出す
こと。
○
サイド及びバックサイドのパネルは、どちらもハチ回り(セイムレング
スで引き出せる範囲)までとする。
-9-