最短、最速、非常識に ~元暴走族幹部から世間への挑戦状~

最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
最短、最速、非常識に
最速喧嘩術
~元暴走族幹部から世間への挑戦状~
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
はじめに
このレポートは、あなたの人生における“喧嘩の強さ”を、最短最速で向上さ
せる為のレポートだ。
肉体的強さ、技術面の向上、学力向上を目的としているわけではない。
テクニックや、技を教える攻略本や、教科書ではない。
寄り道せず、明日からでも使える、勝てる“喧嘩術”をあなたに伝授する為の
参考書なのである。
何故、明日からでも勝てる喧嘩術と言い切れるのか。
それは私自身、その喧嘩術を駆使して、幾多の喧嘩を乗り越えてきたからであ
る。
事実、私は 10 代の時分、大阪の地で、暴走族の特攻隊長という幹部の役職に就
いていた。立場上引けない場面が多い中、この喧嘩術を駆使して、今日まで生
き抜いてきたのだ。
人は時として、戦わざるを得ない状況が度々訪れる。
幼少期の砂場の喧嘩、遊具の取り合い、親にお願い事をする時。
青年期での学力評価、他校との争い、レギュラー争い、部活などの大会、恋愛、
アルバイト面接、就職活動。
社会に出てからの社会的地位、覇権争い、世間付き合い、子育て、親子関係、
金銭面での問題。
どんなに真面目に生きていようが、どんなに争いを避けて通ろうが、誰もが一
度はこういった場面に遭遇すると思う。
裏社会ではもっと過激な“喧嘩”が繰り広げられている。
しかし、表裏一体。
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
表社会と、裏社会とは紙一重なのだ。
あなたがいつ何時、トラブルに巻き込まれるのかわからない。もしかしたら明
日、あなたの身になにか起こるかもしれない。事故に巻き込まれるのかも知れ
ない。夜の繁華街で、酔っ払った少年に暴行されないとは言い切れない。
日本は安全だからと言って、絶対的安全なんてものは存在しないのだ。
日本は警察が世界最高峰のレベルなので表立った犯罪は他の国に比べて比較的
低いだけで、一歩入り込んだ裏路地では、あなたの知らない世界が繰り広げら
れている。
私はあなたを脅したいわけではない。
安心しきった平和ボケをいつまでも続けて欲しくない。その一心である。
毎日が戦場のように緊張感を張り詰めさせろとは言わない。
しかし、危機感を持って、今出来ることをしないと、後で後悔してからでは遅
い。ということを理解して頂きたい。
あなたや、あなたの大切な人の身になにか起こってからでは遅いのだ。
つまり、自分の身を守る為、愛する者を守る為に、
“喧嘩”に対応する術を身に
付けていなければならない。
自由を掴む為にも、幸せになる為にも、更には平和を掴む為にも、戦いは避け
ては通れないのだ。
避けてばかりでは、現状打破出来ないばかりか、低迷していくばかりだ。
全てのことには、対応する術がある。
それらの術を知る者と、知らぬ者では、大きな差があり、無知な者は身を守る
術がないということだ。
金を稼ぐ術を知っている者は、生涯、金に困ることはないだろう。
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
人付き合いの術を知っている者は、生涯、人との繋がりを上手に出来るだろう。
勉強する術を知っている者は、ただ漠然と作業に莫大な時間を費やしている者
に比べ、圧倒的に少ない労力で学習することが出来るのだ。
そして、最初にわかっていてもらいたいことがある。
それは、喧嘩は結局どこまでいっても精神論、根性論。ということである。
最終的には精神力が決めるのだ。
精神に勝る術無し。
この矛盾の秘密を、これから先を読み進めていって感じてもらいたい。
理解するだけではなく、感じてもらいたい。
身を守る為にも、幸せになる為にも、自由を掴む為にも、戦いは避けて通るこ
とは出来ないのだ。
この「最速喧嘩術」を読み終えた頃、いつも通りの道を歩いたとしても、これ
までとは全く違った景色が見えるだろう。
あなたは、自分の変化に気付き、自信を持って自分の道を貫くことが出来るは
ずだ。
2016 年 7 月吉日
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
第三章 「最短で強くなる方法」
目標設定をする
この章では、本格的に強くなる為の実践段階となる。
最初にすることは、現時点での最終目標を決めることだ。
あなたが今現在、すでに目標が明確ならそれを目標に設定していただく。
最終目標
理由
目標がなければ、尊敬する人や、目指す場所、なりたい自分などを考え出して、
そこを現時点での最終目標に設定する方法が最適だ。
例えば、ボクシング世界王者になることが目標なら、世界王者を目標として、
決してブレないようにする。
「自信が無い。」「恥ずかしい。」「もっと簡単な目標にしよう。」
そんな必要の無い心配は一切いらないので、ブレないように、まっすぐに自分
の道を信じるのだ。
もしも、
「よく考えてみたら、もっとなりたい自分が見つかった!」という場合
はそれを目標設定にする。
とにかくこのステップで意識してもらいたいのは、なりたい自分。
「自分なんかが世界王者になんてなれるわけがない…」
「わたしなんかがダンス
で日本一なんて無理だよね…」「俺なんかが大金持ちになんてなれない…」
何度も言うが、このステップでは、それらのマイナスの考えは一切不要である。
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何故なら、高い目標は可能性が低いものではあるが、可能性は0ではないから
だ。なにがあろうと「絶対に出来ない。」と自分自身で、自分の可能性や、選択
肢を狭めることはよくない。
世界一の大金持ち
軍隊を率いたい
世界征服したい
そんな無謀な、どう考えても無理なこと以外は心配する必要ないのだ。
ボクシング世界王者になることは、限りなく0に近いかもしれませんが、0で
はない。誰よりも必死にボクシングに命を掛ければ、不可能なんて言い切れな
い。
年収 1 億円稼ぐ社長になりたい。なんてことも単純に考えれば、サラリーマン
の平均年収 400 万円の中、不可能と考えるのが妥当だが、実は不可能ではない。
何故なら、どちらもすでに多くの人が現実世界で、成り上がっている現状があ
るからである。
「その人たちと自分は違う。その人たちは天才なんだ…」
なんてことも考えなくてもいい。
どんな目標でも、現時点での最終目標設定を決めることが重要である。
あなたは本当にそこをゴールとして情熱が持てるのか、見栄だけで選んではな
いか、恥ずかしがって本来の目的を省いていないか、自分の胸に手を当てて考
えて欲しい。
ここでの重要ポイント
自分が本気か、情熱があるか、気持ちは誰にも負けないか。
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第三章 「最短で強くなる方法」
目標までの地図
目標設定は出来た。
では、次にすることは、ゴールまでのマップの作成だ。
ここで重要になるのが“リサーチ”である。
すでに有名になっている人がどうやって成功したのか、どういうやり方で上が
っていったのか、その理由や方法を調査する段階だ。
人に聞くのも、ネットで調べるのも、本を見るのも、リサーチの方法はなんで
も結構だ。
リサーチは一番面倒な作業になるが、最重要で、かなり大事だ。
リサーチを疎かにしてしまえば、肝心なマップ作成の時に、遠回りしたり、そ
もそも方角が分からない、なんてことにもなりかねない。
強者と認められる成功者達は皆、このリサーチを徹底して行っている。
この業界は何故人気があるのか、どんなやり方が通用するのか、どんな相手と
戦うのか。
皆このリサーチに時間をかけているのだ。
何故ならあなたが目指す分野によって戦略も変われば、ゴールへの道のりも違
うからである。
国内だけでなく、海外を視野に入れるなら、先ずは海外の流行や主流をチェッ
クしなければならない。
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日本国内で通用するやり方でも、海外に行けば文化も考え方も違うため、通用
するのかわからないからだ。
逆に日本国内では受け入れなれない文化でも、海外では当たり前のことがある。
日本国内では大麻を所持しているだけで、麻薬取締法違反により逮捕、罰せら
れることになるが、オランダでは合法で、街のコーヒーショップで普通に販売
しているのだ。
リサーチを怠るということは、自分の挑戦する目標までの道のりもわからず、
有効な武器もわからないまま、走り出すということなのだ。敵がわからない状
態で戦場に行くようなものだ。
危険極まりない行為である。
そんな危険な思いをしない為に、このステップで徹底的なリサーチを行い、ゴ
ールまでのマップを作成するのだ。
マップを作成するまでは、次のステップへ進まず、ひたすら地図を作り上げる
のだ。最短で1週間で達成できる目標も、ただ漠然とことを進めるだけでは、
1ヶ月以上かかるものだ。
それほどに計画というのは、重要になってくる。
事業計画、犯罪計画、学校などでのカリキュラム、全てが目標までのマップで
あり、それが考え出された最善の策なのだ。
個人の場合は自由がきく。
しかし計画をたてることも自己責任なので、リサーチがかなり重要になり、リ
サーチを怠れば、最短ルートの発案はあり得ないのだ。
ここでの重要ポイント
ゴールまでの最短ルートを多角的にリサーチ。計画をたてる。
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第三章 「最短で強くなる方法」
とにかく行動しろ
マップが作成できたら、実行あるのみである。
車のナビについていくように、自分の作ったマップを1つ1つ進んで行くのだ。
どんな些細なことでも良い。筋肉をつける為に、腕立て伏せ 10 回やる、と決め
たなら実際に腕立て伏せ 10 回を行うのだ。
行動に移すと、自然とレベルも上がっていき、腕立て伏せ 100 回、ウエイトト
レーニングに移行したりと、徐々にステップアップしていくものだ。
なぜ行動しなければならないのか?
それは行動しなければなにもわからないからである。リサーチして、マップを
作成したは良いが、実際にやってみると少し違う。なんて時に対応できないよ
うでは意味がない。
行動に移す勇気を持つ。
マップを作成している最中にはなんでもなかったことも、実際にやってみると
なると、恐怖を感じることもあるはず。
必ずしも、全てが計画通りに進むわけではないのだ。
しかし、その度に軌道修正をして、立て直していくことが大事である。
相手の最初の右ストレートにカウンターを合わせてワンパン KO。なんてことし
か頭になければ、最初に左のパンチが来た瞬間に終わりなのだ。
常に頭には多角的に物事を捉え、計画を立て、即行動に移すことを念頭に置い
てほしい。
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道に迷った時には再びリサーチである。そんなときの為に、徹底的な調査、先
人の失敗が活きてくるのだ。
そして、なによりも成功者は行動に移し、日々アクションを起こしている。
有言実行である。
元 K-1 世界王者の魔娑斗さんは、有言実行の美学を徹底的に意識し、自ら発言
した物事は全て、1つずつ確実に達成していた。
「一番辛い道を進むのが、一番成功への近道」
この言葉に偽りなく、当時のトーナメント初戦で、優勝候補筆頭だった最強王
者とぶつかり、勝利したのだ。そして勢いそのまま、世界王者へ返り咲いたの
だ。
言った言葉に責任を持ち、勝つ為に並大抵ではなく、ひたすら努力し続けた結
果である。
ここでの重要ポイントは
一歩踏み出す勇気。行動を起こさなければ、なにも意味はない。
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第三章 「最短で強くなる方法」
強い人のそばに行く
何故、調査だけでなく、実際にそばに行かなければならないのかと言うと、実
際に思考を感じ取れるからである。
そして、行動1つ1つが勉強になり、また、具体的なアドバイスなどももらえ
る可能性もある。
強い人の特徴である、成功者思想を肌で感じて、学ばせていただくのだ。
その思考、テクニックを目で見て、感じて、盗む為には会うしかない。
知り合いに強い人がいなければ、強い人にアプローチしてみる。ここで一歩踏
み出す勇気が必要になってくる。
もしも、どうしても側に行くことが出来ないのなら、徹底的にマネをするのだ。
芸を磨く為、モノマネをやるのではない。
成長への最短ルートは、すでに強者として認められる人の行動、技術、思考を
マネすることから入る方法がある。
マネから入り、次第に自分のモノにしていくのだ。
我流で漠然と突き進むより、確実に効果的で、実践的である。
何故なら、すでに成功している人が体現しているものだからだ。
まずはマネをして、モノにする。
そこから先は各々の努力次第で、個性を突出させていくのが望ましい。
なによりもまずは、強者のマネをすることから入るのだ。
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ここでの重要ポイントは
成功者思想を盗む。技術など、すべての面において吸収するよう意識し、マネ
から入ることが最短への近道である。
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第三章 「最短で強くなる方法」
難しいことから始める
行動に移す必要性もわかった。でも、なにから行動すればいいかわからない、
まずは一歩ずつ段階を踏んでいこう、なんて考えは最速で強くなるには非常に
邪魔になる普通の考え方だ。
「普通のなにが悪い!」もしかしたらそう思うかもしれないが、確かに常識的
に普通になりたいならなにも悪くない。
しかし、強くなりたいなら、しかも最速で強くなる為には普通ではダメだ。普
通のことをしても、普通の人間にしかならない。弱くはないだろう。しかし、
強くもない。
最短で強くなる非常識な方法が、難しいことからやることである。
例えばこれは私が行った禁煙方法だが、1日に1箱、時には2箱吸っていたが、
禁煙を決意してからはパッと、その日にやめたのだ。
本数を減らして徐々にやめていくとか、禁煙外来で治療を受けながら長期的に
みて禁煙していくとか、徐々にタールを低くしていって禁煙。
なんて話をよく聞くが、これらはすべてステップを踏んでることに気付くはず
だ。
いわば1つの物事を達成する為に、幾つものステップに分かれていて、労力や
時間が桁違いに遅いのだ。
私の場合はパッとやめた。
もちろん最初の 1 ヶ月は禁断症状が出るほど辛かった。
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~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
なにが違うかと言うと、徐々に長期的に禁煙していくことも1つの方法として
良いと思うが、1番難しいすぐに禁煙をした結果、相当辛かったが、ステップ
など無視して成功したのだ。
圧倒的に、完全禁煙までの時間、労力が違う。
明らかに人よりも、禁煙までのスピードがケタ違いに早かったのだ。
やってみればわかるが、徐々にステップを踏むことの無駄の多さがよくわかる
はずだ。
ダラダラと徐々に克服するよりは、1番辛くても、難しくても、いばらの道を
歩んだ者の方が圧倒的に得られるモノは多いのだ。
無駄な時間を過ごす暇があるなら、どんどん進化していったほうが良い。
ゲームでも、初めのステージで弱い敵と戦って徐々に経験値を増やしてレベル
アップするより、どんどん次のステージに進んで強い敵を倒したほうが、経験
値が多くてレベルアップも断然早い。
現実も同じ事が言えるのだ。
私は筋トレが大嫌いだが、痩せる為にやらなければと決意した時には
「日に日に回数を増やしていって、最終的には 100 回 3 セット。」
なんて楽をした、遠回りではなく、どれだけ時間がかかろうと、筋トレ初日か
ら 100 回 3 セットをやっていたのだ。
科学的にどうとかは知りませんが、お陰で1ヶ月で 15kg のダイエットに成功し
たのだ。
要は、難しいことに挑戦する気合いである。
あなたがもし、格闘ゲームがものすごく強いコンピュータに勝ちたいなら、最
初は手も足も出なくても、イージーではなく、ハードでやり続けることが最短
で強くなる1番の道なのだ。
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ここでの重要ポイントは
人生の選択において、イージーより、ハードを選択し、経験値を多く獲得し、
より早くレベルアップを目指す。
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第三章 「最短で強くなる方法」
あくまでも最速にこだわる
あなたはあくまで最速で強くなりたいはずだ。それなら、
「コツコツ毎日頑張るのが普通だ。」「基本をおろそかにして強くなれるわけが
ない。」「強くなるには長年の経験がなければ無理だ。」
なんてことには一切耳を傾けないでほしい。
決して批判するわけでもないし、私自身毎日頑張ることは当然だと思っている。
しかし、それは当然のことであって最速で強くなる為には関係ないことだ。毎
日コツコツと努力することは強くなってからでもできるのだ。
もちろん基本は最重要になるので決しておろそかにはしてはいけないが、基本
を完璧に出来るようになるまで待っていては、最短で強くなることは出来ない。
ボクシングの基本中の基本である「ジャブ」がへたくそな世界王者も存在して
いるのだ。
応用、細かいテクニック、それらはあなたが今後自らの手で調べて、学んでい
くことが成長の鍵だ。
今のあなたの 100m 走のタイムを劇的に縮めることは出来ますが、全国レベルに
極めていきたいのなら、専門的なトレーニングを積むほかない。
なので、あくまでも最短にこだわることを忘れないでいただきたい。
飛び級してしまえば、あとで振り返った時に必要になる細かいテクニックなど、
造作もないことになる。
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~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
小学生の頃、九九の練習をしていなくても、高学年になった時にふと九九をし
てみると、以前よりもスムーズになっていることを感じたことがある人は多い
はずだ。
これも一種のレベルアップの結果だ。
九九が苦手だった人も、二桁のかけ算、わり算など、筆算など、算数的にレベ
ルが上のものを取得していくにつれ、不思議と九九のレベルも上がっているも
のなのだ。
ここでの重要ポイントは
最短最速にこだわる。最短ルートという目標からブレないこと。
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第三章 「最短で強くなる方法」
強者の失敗から学ぶ
このステップは、失敗を積極的に調査する段階である。
気をつけなければいけない点が、失敗を繰り返す人間に聞いてはいけないとい
うこと。失敗を繰り返す人間は、学習能力が低いので、参考にはならない。
成功者に聞けば、失敗からどう次に繋げたのか、失敗からなにを得たのか、失
敗を次に活かした方法、などを教えてもらうことが出来る。
何故、自分の失敗だけではなく、人から聞いた方が良いのかと言うと、自分1
人で経験できることは限られてくるからだ。
単純に、人間1人分の経験より、10人、100人といた方がそれぞれの経験、
成功までの道を詳しく知れるからである。
失敗の聞き方は、親しい中であれば普通に聞けば良いですが、尊敬する先輩や、
厳しい上司、怖い先輩などであれば聞き辛いと思う。
なので、聞き方のコツとしては、図々しく聞くのではなく、昔話をしてもらう
のが望ましい。
日本人の気質として、遠慮してしまいがちだが、人は昔話などの話題は懐かし
い感じがして、好きなものだ。
その昔話の中で、当時の思考と、今の思考の違いを調査してみたり、昔の失敗
談を話してくれた時は意識して聞いてみたりして、学ぶのだ。
また、成功者として世界的に有名な方や、歴史上の人物などの勉強をすること
もかなり効果的だ。
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最速喧嘩術
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私自身、歴史が好きで、戦国時代の武将たちは、どんな方法で戦国の世を勝ち
進んだのか、ということを研究していた時期があった。
その結果、自分だけでは思い浮かばない喧嘩術が浮かび、引き出しが多くなっ
ていったのだ。
戦国の世で最も畏れられた武将・織田信長は日本人で初めて、本格的な兵隊を
組織したといわれている。
信長は、徹底的な残虐性、輝かしい戦略により、いまの日本でも知らぬ者がい
ないほどの有名人ですが、その実、輝かしい勝利ばかりではないのだ。
実は何度か戦に失敗しており、大量に兵を失ったこともある。
それでいて何故、信長はここまで圧倒的戦力を誇示できたのか。
それは信長は、失敗を深く反省する性格だったようで、自分を徹底的に見つめ
直し、リベンジを行っていたからだ。
斉藤道三が殺された件に関しては、徹底的に斎藤義龍を許さず、敵対し続け、
殲滅させたのだ。
まさに織田信長は、失敗から学び、強くなったのだ。
そういった姿勢を見習うことこそが、強くなる為には大切なことである。
ここでの重要ポイント
成功者から失敗談を聞く。先人の昔話を聞く。歴史上の偉人の戦略を調べる。
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
第三章 「最短で強くなる方法」
精神一到何事か成らざらん
この言葉は、必ず達成すると心に誓ったことは、どんなことであれ出来ないこ
とはない。精神力があれば必ず道は拓ける。という意味のことわざである。
私はハッキリ言って根性論だ。
私が思う根性論は、
「なんでも気合で出来る!」とかそんな根拠の無い自信とか
ではなく、
“己の信念を通すとき、最終的には己の根性がモノを言う”
と、考えている。
そして、それが私の考える根性論であり、喧嘩に勝つ為には欠かせない、最も
重要な要素だと思っている。
どんなに情報を集めようと、どんな戦略を立てようと、どれだけ用意をしても、
動く為の勇気が振り絞れない人は勝てないのだ。
なので、とりあえず、なんでも良いので、なにを言われても引かない心構えを
意識してもらいたい。
不良界で知らない人がいない程に有名な瓜田純士さんは、身体を鍛えたりせず、
異常なまでの闘争心、精神力の強さだけでストリートファイトで名を売りまし
た。
最短最速問わず、強くなる為には精神力の向上を図りましょう。
精神力向上の為の方法は様々ありますが、僕が実際に実践していたのは、
怖いものを用意して、逃げることが出来ない状況に自分を追い込む。
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最速喧嘩術
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というものです。
一概にこれをしろ。というのは言えませんが、僕は追い込むことにより、かな
り向上したと思います。
あなたにあった精神トレーニングを見つけてください。
ここでの重要ポイント
身体を鍛えるよりも、精神力向上
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最速喧嘩術
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第三章 「最短で強くなる方法」
実験と実践
いよいよ、本格的にレベルアップのステップである。
ここでは経験値を、劇的に獲得していく。
いままで紹介してきたステップを進み、ここのステップまで来たあなたはすで
に、
「最速喧嘩術」を読む前と比べて、遥かに実践的な知識が増えているはずだ。
そこで、いよいよ実験である。
実験とは、研究である。
あなたが最短で強くなる為に考えたこと、調査したこと、全てを試す時である。
何故試さなければならないのかというと、全ての物事を向上させる為には、で
きるだけ効率化を図った方が良いからだ。
例えば、格闘技なんかで言うと
人によって体型も違えば、リーチも違う、得意な距離も違うし、性格も違うし、
強みも違うのだ。
つまり、長身でリーチが長く、遠距離が得意な選手に、遠距離の戦略を伝授す
れば強いでしょうが、真逆の体型の選手には向かないのだ。
それに、実際に戦ってみれば、性格の違いも出てくるので、もっと細かいレベ
ルで向き不向きが分かれてくる。
私は、
「特攻の拓」の武丸が好きで、あんな喧嘩のスタイルもええな。とは思っ
たことがありますが、実際に喧嘩の時にあんな戦い方をするのは私には向かな
いのだ。
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
織田信長が、武田信玄の戦略で戦をすれば、もしかしたらここまで有名になる
程、圧倒的だったかはわからない。逆もまた然りである。
お笑いでも一緒で、
お笑い芸人と一言で言っても、様々なタイプがいる。
勢いでボケるタイプ、勢いでツッコむタイプ。静かにボケるタイプもいれば、
論理的にツッコむタイプもいる。
また、トークを得意にするタイプと、ネタを得意にするタイプ、一発芸が得意
なタイプ、漫才がうまいタイプ。
その中でもさらに細かく分類することが出来る。
これらのことからわかるように、様々な方法を試して、自分に最もあったスタ
イルをこの、実験のステップで研究していくのだ。
被験体は自分自身である。
あなたは今までのステップを乗り越えてきたことにより、情報、知識、戦略、
経験、そして強くなる為の思考が身についている。
残るは行動あるのみ。
勇気を振り絞り、成長する為の一歩を踏み出すのだ。
ここでの重要ポイント
自分にあったスタイルを手に入れる。
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最速喧嘩術
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第三章 「最短で強くなる方法」
変化を実感する
いよいよ最後の仕上げである。
前回のステップで、確実にレベルアップはしているが、ここではより詳しく実
感していただく。
その方法は単純で、昔の自分がして出来なかったことや、自分自身の気持ちの
変化を意識してもらうと、わかりやすい。
以前は「こんな事出来ないよ。」
「多分無理だろうな。」と、諦めていたかもしれ
ませんが、ここまでのステップを経て、そのマイナス思考は取り除けているは
ずだ。
あなたは、以前と違って
信念を通す精神力、徹底的になる、情報の重要性、技よりも気持ち、最終的に
は根性、プラスマインドを徹底的に叩き込んでいる。
あとは自信を持って、自分の少しの変化にでも気付いてあげることだ。
漠然と練習している人間よりも、考えて行動する人間が格段に進歩する。
考える事+根性
これを「最速喧嘩術」で学んだあなたなら、どの分野でも成功できると本気で
思っている。
継続は力なり
ここでの重要ポイント
自分の少しの変化にでも気づいてあげて、認める。
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最速喧嘩術
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第三章 「最短で強くなる方法」
背水の陣
今まで紹介してきた10のステップで成長を実感できた。しかし、なにかが足
りない、まだ自分に甘えてしまう。
そんな時、唯一の解決法が、“背水の陣を敷く”である。
つまりは、追い込みである。
引くに引けない状況を自ら作り出し、己を追い込むのだ。
これが最も原始的で、効果的な、そしてこれから先も変わることの無いであろ
う、成長の方法である。
あなたがもしも、今から1ヶ月で100万円を稼ごうと思っても、余程の商売
上手でなければ、まず無理なはずだ。
しかし、それが稼ぐのではなく、稼がなければいけない状況なら、稼げないこ
とはないのだ。それはどういうことか?
「1ヶ月後の手術を受けなければ死ぬ。手術費用が100万円。手術を受けな
ければ必ず死ぬが、受ければ助かる。」医師があなたに宣告してきたなら、余程
の自殺願望がなければ、あなたは本気になって100万円を集めるはずだ。
手段を選ばず、知恵を振り絞り、必死に考え抜き、アイデアを生み出し、10
0万円を揃えるはずだ。
これが背水の陣の効果である。
失敗すれば、一巻の終わりである。
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最速喧嘩術
~“非常識な方法で強くさせる”元暴走族幹部からの挑戦~
非常識極まりない。そんなことは百も承知である。しかし、常識通りの方法だ
けで、圧倒的な力は身に付かないのだ。
常識を打ち破り、非常識な方法で、劇的に経験値を取りに行くのだ。これを全
てに当てはめるならば、最大限の経験値を取得することが出来る。
しかしながら、当然リスクは高い。まさに、ハイリスクハイリターンである。
先に出した例で言えば、100万円を集めることに失敗したら、死ぬしかない
のだ。
だからこその背水の陣。だからこそ、成功させる為に必死になり、その本気が
生む火事場の馬鹿力が、最大の成長を生み出すのだ。
目の前に人生の壁が立ちはだかり、横道はなく、残る後ろが崖ならば、どんな
手段を使ってでも、目の前の壁をクリアする方法を考え抜き、突破するはずな
のだ。
ある人は壁を乗り越えて、ある人は壁をぶち壊し、ある人は穴を開け通り抜け
るのだ。方法は十人十色である。
重要なのは、型を破れるのか、ということであって、正攻法ではない。守破離
でいうところの、「破」の段階だ。
これは、自分を究極に追い込むことが出来た者だけが感じることの出来る、圧
倒的な進化である。
常識にとらわれている様では、見えない世界があるのだ。
非常識なことは、常に一定の数から否定されるものだ。周りからの批判を恐れ
ず、己の道を信じ突き進む者だけが、背水の陣の中成長することが出来るので
ある。
ここでの重要ポイント
背水の陣を敷き、非常識に強くなる。
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