1602_sodo_basic_takahashi

自治を回復し、
まち・むらの課題を、
まち・むらの力で解決するために
- 総働による小規模多機能自治で
人「交」密度を高める IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 兼 ソシオ・マネジメント編集発行人 川北 秀人
http://blog.canpan.info/iihoe/
Inspiring Social Innovations since 1994.
冒頭に、お詫びとお願い
・本来なら、数時間・数日かかるお話の要点を、
いただいた時間内で話すため、かなり駆け足です。。
・著作権の関係で、配布できない資料がございます。
出典をお伝えしますので、のちほど検索を。
・聞くだけ・記憶するのではなく、
伝えて一緒に動くために、手帳・予定表にメモを。
・東日本震災で保護者、保護者が仕事を失った子ども
たちの「放課後支援」にご協力を。僕も同額出します!
・事例や手法を満載した「ソシオ・マネジメント」
第1・2号 各1620円→本日1500円、セットで2500円
IIHOEって?

組織目的: 地球上のすべての生命にとって、
(1994年) 調和的で民主的な発展のために

社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援


「NPOマネジメント」(99年~11年)、「ソシオ・マネジメント」
育成・支援のための講座・研修
 地域で活動する団体のマネジメント研修(年100件)
 行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年60県市)


調査・提言:「NPOの信頼性向上と助成の最適化」
「協働環境」 「自治体の社会責任(LGSR)」
ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決

企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン(年20社)

2020年の地球への行動計画立案

専従3名+非常勤1名、東京(新川)、約3900万円
藤井係長&宇治地域まちづくり推進・中曽さんのお話から
・地域特性を生かすための地域局+まちづくり協議会(交付金)
・高梁地域(3/10が高齢率5割超→連携不可欠)
公民館+市民センター+まちづくり推進委
出張所→地域市民センターに移行、全町民の意見反映
交付金(110~190万円)+事業補助→市民提案型支援創設(’15~)
・中学生以上全員調査、20代以上の幅広い構成で「明日を考える会」
・「交流だけ」から「交流+移住・定住促進も」へ→ソフトボール大会
・人口構成予測も:20年先には半減するが、高齢化率は低下へ
・「定住」、「行事仕分け」、「生活基盤拡充」が重点課題
→人を増やす、今いる人が安心して豊かに暮らせる
これから住む人も暮らす手立てがある、宇治を好きでいられる
→「彩の山里宇治リスタート事業」:すべての人に居場所と出番を
→①アクションプラン冊子を全戸配布 ②みんなの居間
③安全安心防災(電話帳30年ぶりに刷新) ④みんなの基地
⑤移住者交流(引越手伝い、周辺草刈、教職員住宅で「お試し」など)
まちの力は、関係の密度がつくる
人口密度より人「交」密度!
元気な地域は、人数ではなく姿勢が違う
・町(区域)でも街(建物の集まり)でもなく、
「まち」:人と人との関係
・住み続ける地域の未来のために、本当に
大切なことを実現できるよう全力を尽くす。
出し惜しみしない、できないフリしない、
あきらめない、
「誰かがどうにかしてくれる」なんて甘えない
2020年の世界・日本は?
・中国のGDPは、日本の何倍?
・中国+インド+ASEANと、アメリカ・EU どちらが大きい?
・日本の国民一人当たりGDPは何位?
・00年4位→05年20年→10年17位→14年27位!
・高齢者率は?→社会保障(医療・介護)費はいくら増?
・00年 高齢者2200万人 医療10兆+介護3兆→10年 2948万 12兆+7兆
→20年 3612万 16兆+9兆(=+5兆)?←生産人口11%減!
・既存インフラ&ハコモノの維持・更新費用は?
・法定耐用年数(50年)を経過するインフラの比率
橋 13年18%→23年43%→33年67%、トンネル20%→34%→50%
・水道 66万km 法定40年経過12%⇔更新0.7%!「130年かかると想定」
・国債の残高は?→消費税は、いくら必要??
→世界市場での存在感も、地域も国も「このまま」じゃ全然ダメ!
介護ニーズは80歳代で急増する→高齢化「第2幕」へ
2010年国勢
人数(千人)
介護+予防
計
65-69
70-74
75-79
80-84
85-89
90-94
95-
85-
29,484 8,272
7,018
5,992
4,376
2,454
1,029
342
3,825
318
620
969
1,004
620
268
1,892
3,968
170
人口比
13.5%
2.1%
4.5% 10.3%85歳以上の4人に1人が要介護3以上
22.1% 40.9% 60.2% 78.2% 49.4%
総数比
(100)
4.3%
8.0% 15.6%要介護3以上の2人に1人が85歳以上
24.4% 25.3% 15.6%
6.7% 47.7%
要介護3-
1,661
68
121
226
人口比
5.6%
0.8%
1.7%
3.8%
総数比
(100)
4.1%
7.3% 13.6% 21.1% 24.5% 18.7% 10.6% 53.9%
’15 +予防
4,865
200
352
655
1,110
1,309
860
378
2,547
要介護3-
2,068
80
135
239
402
531
432
249
1,212
10→15
+406
+12
+13
+13
+51
+124
+121
+73
+317
’20 +予防
5,742
168
415
731
1,186
1,531
1,151
559
3,241
要介護3-
2,489
67
159
267
430
621
578
368
1,567
15→20
+422
-13
+24
+28
+28
+90
+146
+119
+355
’25 +予防
6,529
146
349
869
1,334
1,660
1,384
788
3,832
要介護3-
2,879
58
133
317
483
673
695
518
1,887
20→25
+390
-9
-25
+50
+54
+52
+117
+150
+320
351
407
331
176
895
8.0% 16.8% 30.3% 51.5% 23.4%
高梁市も、これまで20年と、これから20年は違う
1995年
計(人)
0~14歳
15~64歳(A)
2005年
65-74歳
2025年
2035年
26,773
22,306
▲26%
5,922
4,029
3,025
▲30%
2,266
▲48%
1,792
▲40%
25,552 21,907 16,517 13,026 10,803
75%▲35% 59%
49% ▲34%
11,641 12,862 12,384 11,481 10,622
27.0%
6,654
75歳~
4,987
85歳~(B)
1,270
A÷B
速報 32,091
43,115 38,799 31,926
(生産人口)
65歳~
高齢者率
2015年
33.2%
4,710
7,211
1,944
38.8%
+6%
4,838
7,546
42.9%
4,343
7,138
43.5%
▲21%
2,977
6,734
+4%
▲5%
▲5%
3,035
3,123
3,126
156%+56% 160% +2% 160% +0%
20.1人 11.2人
5.4人
4.1人
3.8人
2020年の高梁市は?
・高齢者率は?→41.4%(全国より50年早い)!
・75歳以上は?→7千人強(人口の4人に1人)!
・ヘルパーなど、福祉の担い手は、あとどれだけ必要?
・社会保障(医療・介護)費は、いくら増える?
→ 高齢者の健康=地域の資源+資産!
・生産人口は?→23%減(49%=江戸時代並み) !
・市税収入は?
・既存インフラの補修・更新コストは?
・道、橋、公営住宅、上下水道、施設・公園、どれだけ残す?
→ 人件費・扶助費・公債費に次ぐ「第4の義務的経費」
・市債残高は? 利息は1日いくら?
・消費税は、いくら必要?
高梁市の高齢者・後期高齢者のくらしは?
人口(人)
高齢者
後期高齢者
世帯数
高齢者単身
2005年
38,799
12,862
7,211
2010年
34,963
12,417
7,707
2015年
速報 32,091
31,926
12,384
7,546
2020年
29,276
12,108
7,103
2025年
26,773
11,481
7,138
18.6%
22.0%
23.6%
24.3%
26.7%
15,325
1,786
14,121
1,998
13,041
2,129
12,027
2,149
11,031
2,069
368+1418
456+1542
505+1624
518+1630
503+1566
速報 13,416
後期高齢者
単身
1,171
1,405
1,451
1,401
1,426
213+958
274+1131
291+1160
285+1116
291+1134
後期単身率
高齢者夫婦
16.2%
1,934
18.2%
1,884
19.2%
1,887
19.7%
1,849
20.0%
1,756
後期 夫婦
高齢世帯率
後期世帯率
736
24.3%
12.4%
865
27.5%
16.1%
885
30.8%
17.9%
851
33.2%
18.7%
865
34.7%
20.8%
高梁市の財政はどう推移する?
単位:億円
05年度
歳入
市税(対 歳入)
個人(同)
法人(同)
固定資産(同)
地方債
249
36(14%)
9( 3%)
3( 1%)
18( 7%)
34(13%)
歳出
職員給与
249
34
職員数
公債
公営事業繰入
(国民健康保険)
(上下水道)
(病院)
(他 介護保険等)
扶助費(対 歳出)
46
27
( 3)
(11)
( --)
(11)
15(
10年度(05比)
242
36(15%)
11( 4%)
2( 1%)
18( 7%)
23( 9%)
237
26(-22%)
591
502(-15%)
44
29
( 3)
(10)
( 1)
(13)
6%)
20( 8%)
将来負担(対税収) 380(10.5倍) 283(7.8倍)
397
地方債残高
315( -20%)
36
支出予定
34( - 3%)
53
積立金
66(+24%)
13年度(同)
257
37(14%)
11( 4%)
3( 1%)
18( 7%)
32(12%)
15年度?
10年 個人住民税
32,955円/人
生産人口
10年比 -13%
05年比 -24%
248( - 0%) 10年 職員1人あたり
住民 69人
25(-25%)
482(-18%) 人件費・扶助費・
35
公債費を除く
31
歳出額(≒調達額)
( 2)
150億円(60%)
(11)
後期高齢者
( 2)
10年比 - 2%
(13)
05年比 + 4%
22( 9%)
252(6.7倍)
307( -22%)
36( + 1%)
91(+70%)
10年 810,045円/人
まちづくりは、誰のため? 何のため?
あいさつできる関係づくりのため
子どもたちの世代が誇りを持って
暮らし、働くため
 20年で人口が半減した町で、小中学生が
農畜漁林業の生産・販売を体験し、町長に
提言する年50時間以上の町おこし授業
(北海道・浦幌町、「ソシオ・マネジメント」第2号参照)
災害時などの安心のため
 障碍者・高齢者のための「避難支援」と
「避難所の課題確認」訓練(別府市)
自治会・町内会は、
行事を半減して、事業=福祉+経済を!
【現在】
親睦も安全も福祉も行事の連続。。
→地域の住民が気軽に付き合い、
日常生活に必要な情報交換や
安全確保などを行なうとともに、
地域生活をより快適にするため、
自主的・自発的に共同活動しな
がら、まちづくりを進める。
【今後】
「小規模多機能」自治!
→行政機能の集約化を補い、
住民減少・高齢化などに伴い
必要性が高まる安全・安心の
確保のための「適地適作(策)」
型の地域づくりを進める。
問題解決 (交通安全、防火・防災、
防犯・非行防止、資源回収)
共通の「基本機能」と
生活充実 (福祉、青少年育成、
独自の「魅力づくり」
健康増進、祭礼・盆踊り、
・最小限の安全・安心の維持
運動会、文化祭など)
・文化・伝統の継承
環境・設備維持 (清掃・整備、
・経済的な競争力の維持・向上
集会所管理など)
広報・調整 イベント(祭)からサービスへ、「役」から「経営」へ
協働から総働へ
中長期の視点で、
地域を耕す意欲としくみ
NPO
協
働
?
当事者
専門家
行政
学校
公共サービスを担う
(教員+生徒)
意欲とスキル
総
働
事業者
金融機関
行政
NPO
「1対1の業務・責任分担」から「多様な主体による協働」へ
「団体の支援」から「(小規模多機能)自治の確立・維持」へ
すべての部署・業務が、調達も含め、よりよい成果へ
→定義・ねらいも、進め方も抜本的に見直す「協働2.0」へ!
雲南市の地域自主組織のすごさ
・「公民館」から「地域交流センター」へ
・共益的な生涯学習施設から、住民自治の拠点へ
・多様な主体の「総働」による「小規模多機能自治」
・行政機能縮減を補う「適地適作(策)」の地域づくり
・幼稚園放課後に住民主導で預かり保育(海潮)
・旧・農協で産直市&100円喫茶(中野・笑んがわ市)
・水道検針を受託し毎月全戸訪問(鍋山)
・共通の「基本機能」と独自の「魅力づくり」
・最小限の安全・安心をどう維持するか?
・文化・伝統をどう残すか?
・経済的な循環・競争力をどう維持するか?
→年2回の「自慢大会」と課題別「円卓会議」で事例共有
独居高齢者のための
厳冬期限定共同住宅「のくとい館」
(岐阜県高山市)
・全14室、各室に台所・浴室完備、月額2万2千円
朝夕食は食堂で
・旧・教職員住宅を活用(08年12月)
・市社協の提案+国交省「新たな公」補助金で実現!
・「まちなかに暮らす息子と同居しても、
知り合いがいないけど、ここだと一日が早い」
地域の課題に事業で応える分野横断型の地域経営体へ
安心・安全の確保
総
会
会長・
副会長・
理事会
[
監
査
機
関
監
事
事
務
局
・防災・防犯
・地域交通
・健康づくり
・介護予防
・買い物支援
・除雪・草刈り
・各種サービス
歴史・文化の活用
・伝統文化継承
・地域史学習
]
持続可能性の確保
・担い手の確保
・次世代人材の育成
・農林業6次化:
生産・加工・体験
・観光・交流
・事務事業委託・指定管理
市町村行政・
社協など
各種機関の
担当部局
「高齢者福祉」
「困窮者支援」
「保健」
「医療」
「学校教育」
「社会教育」
「農業」
「商業」
「観光」
・・
・・
「地域づくり」
関係
B
地区
機関
行政の
担当課
地域交通
C
地区
円卓会議
F
地区
D
地区
E
地区
A
地区
活動
B
地区
団体
関係
機関
健康づくり
円卓会議
行政の
活動
担当課
A
地区
関係
機関
F
地区
B
地区
団体
C
地区
D
地区
E
地区
C
交流・観光 地区
円卓会議
行政の
担当課
F
地区
住民・各種団体
A
地区
D
地区
E
地区
A
地区
活動
B
地区
団体
地域円卓会議:
人口構成≒課題が似ている
地域同士の学び合い
・・・
関係
機関
C
地区
円卓会議 D
行政の
地区
担当課
F
地区
E
地区



もう一歩踏み込んで考えるために
当たり前ですが、5年経つと、周囲も、自分も
5歳ずつ年を取る
 できない・難しい・時間がかかることが増える
時間は同じな(減る)のに、優先順位が違う
 対応力が落ちるのに、突発事項は増える
「残す・減らす・増やす・始める」は冷静に!
 予防・緩和できることは、始めておく!
「団体ごとに行事」ではなく、「地域のための
機能・役割」
 「自主防災組織」より「合同災害対応訓練」
→地域の変化を見越して、事業と組織の進化を
人口減・85歳以上増に備えるには、
時間の使い方を変えるしかない
・行事の棚卸し
→ますます行事<事業=福祉+経済!
・会議の棚卸し
→時間を最大限に活用するために、
話す・調整するより、現場で動く時間を!
・組織の棚卸し
→会・団体・自主組織の部会は毎年白紙に
(会の数だけ役がある!)
次の10年に求められる自治組織の機能?
・人口構造の見通し(予測)をつくる!
→何年後までにどうなりそうかを見通す
・住民調査で「事業・サービスへの評価」と
「困りごと・不安」「これなら手伝える」確認!
→部会メンバーの希望<住民の需要!
+ 提供できる事業を、少しずつ積み重ねる
・部・部会は、継続より進化・再編を!
→①被災者支援訓練 ②子どもの地域参加
③料理で女性の世代間交流 ④「夜」行事
「加茂地域づくり調査」(2012・H24年)での
「満足度・重要度」を再確認すると
地域の付き合い
不安・悩みの相談
草刈り・河川清掃
子どもの安全
美化・保全(植栽・側溝清掃)
子育て相談ができる人・場
消防・防災
保護者同士の交流
防犯
農地・山林の維持管理
広場の維持管理
農林業・特産物の振興
まつり・イベント
地域での収益事業
広報
生涯学習
敬老会・子ども会など行事
スポーツ
健康体操・講座
加茂町全域スポーツ大会
高齢者支援
歴史・文化の保全管理・活用
障碍者支援
伝統文化・芸能の継承
結婚対策
「満足度-重要度」=「これ大切!」ギャップはどこに?
10- 30- 60 老若
丸数字 青「若高老低」 黄「若低老高」
20 50 +
差 結婚対策
-25 -39 -45 ①+21
地域の付き合い
-35 -40 -18 ③-17不安・悩みの相談
-33 -42 -32 ④-1
草刈り・河川清掃
-43 -48 -32
-11子どもの安全
-28 -50 -26 ⑤-2
美化・保全・清掃
-36 -37 -22 ⑤-14相談できる人・場
-37 -49 -28
-9
消防・防災
-45 -55 -38
-7保護者同士の交流 -26 -35 -22
-4
防犯
-57 -73 -45
-12農地・山林維持管理 -28 -46 -39 ②+12
広場の維持管理
-38 -45 -31
-7農林業・特産物振興 -27 -39 -29 ③+2
まつり・イベント
-16 -13 +3 ②-19地域での収益事業 -26 -26 -22
-4
広報
-9 -8 -1
-8生涯学習
-23 -21 -19
-4
敬老・子ども等行事 -20 -18 +6 ①-25スポーツ
-15 -10 -7
-7
健康体操・講座
-17 -16 -7
-10全町スポーツ大会
-9 -5 -2
-7
高齢者支援
-40 -50 -23 ④-16歴史・文化 保全活用 -22 -25 -15
-7
障碍者支援
-43 -55 -34
-9伝統文化・芸能継承 -20 -30 -12
-8
「満足度-重要度」の差の大きい項目
10-20代 ①防犯(-57) ②消防・防災(-45) ③清掃、障碍者(-43) ⑤高齢者(-40)
②消防・防災、
④子どもの安全
⑤相談相手・場
30-50代 ①防犯(-73)
障碍者(-55)
(-50)
(-49)
①結婚、
③農地・山林管理 ④消防・防災
60代以上
⑤障碍者(-34)
防犯(-45) (-39)
(-38)