20110512プレゼン資料

Dscr1 transgenic ではCD31(内皮マーカー)
の発現が落ちている
Dscr1 transgenic mouse の腫瘍の
血管は機能する管腔を持たない
Dscr1 transgenic mouseでは、
内皮細胞にDSCR1が発現している
→血管新生、そして腫瘍の成長を抑えるにはDscr1が1つ余分に
あれば十分らしい
実際、Dscr1 transgenic ではLewis lung
carsinoma cellの成長がWTに比べ低い
s. Fig 3c
腫瘍の成長抑制はDscr1 trisomyのみ
によるのか?
+/→Ts65Dn/Dscr1 について調べる
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Dscr1+/-
Ts65Dn
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Ts65Dn/Dscr1
+/-
が理論通りできた
+/-
+/+
Ts65Dn/Dscr1 では、親であるTs65Dn/Dscr1
よりも腫瘍抑制効果が弱い
+/-
Ts65Dn/Dscr1 の腫瘍抑制の弱さは、
同腹のTs65Dnよりも腫瘍での毛細血管密度が
大きいことに反映されている
→Ts65Dn Down症モデルマウスにおける腫瘍抑制に、
Dscr1が重要な役割を果たしていることが確認された
VEGF, calcineurin/NFAT pathway,Cox-2
VGEF
NFAT
Calcineurin
Pathway
Cox-2
NFAT
Dscr1 transgenic mouseではCox-2の発現が
減っている
→Dscr1が適度に増えると、Cox-2や他のVEGFの標的の発現
が抑えられるのではないか?ということを示唆する
Dscr1以外の21番染色体遺伝子も,
Ts65Dn mouse で見られる腫瘍抑制に
貢献している
NFAT signalling を調節し、
Down症の表現型に関連することが知られている遺伝子、
Dyrk1
• Dyrk1は内皮細胞で発現している
Dscr1 transgenic内皮細胞にDYRK1Aを過剰発現
させ、VEGF処理すると、DSCR1のみのときよりも
細胞増殖が抑制された
→Dyrk1aの上方調節はTs65Dn/Dscr1+/-でみられた腫瘍抑制にかかわっているかも
しれない
まとめ
• DSCR1増加→VGEF-calcineurin signalling阻害
→腫瘍での血管新生抑制→ガンが大きくなり
にくい
• DYRK1AはDSCR1と協調し、 VGEF-calcineurinNFAT signallingを弱め血管新生を抑える。
(DYRK1AブロックはNFATのリン酸化バランスを
崩すという研究がある)
今後の展望
• Ets2 proto-oncogene が増えると腫瘍が促進
するという研究があるが、Dscr1のように抑制
するものもあるので、総計でどうなるのかの
研究が必要
• 腫瘍の悪化は1細胞のがん化より「血管新生
スイッチ」が重要なのかもしれず、血管新生に
ついてより進んだ研究が必要