Dscr1 transgenic ではCD31(内皮マーカー) の発現が落ちている Dscr1 transgenic mouse の腫瘍の 血管は機能する管腔を持たない Dscr1 transgenic mouseでは、 内皮細胞にDSCR1が発現している →血管新生、そして腫瘍の成長を抑えるにはDscr1が1つ余分に あれば十分らしい 実際、Dscr1 transgenic ではLewis lung carsinoma cellの成長がWTに比べ低い s. Fig 3c 腫瘍の成長抑制はDscr1 trisomyのみ によるのか? +/→Ts65Dn/Dscr1 について調べる ・・ ・・ ・・ ・・ Dscr1+/- Ts65Dn ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ Ts65Dn/Dscr1 +/- が理論通りできた +/- +/+ Ts65Dn/Dscr1 では、親であるTs65Dn/Dscr1 よりも腫瘍抑制効果が弱い +/- Ts65Dn/Dscr1 の腫瘍抑制の弱さは、 同腹のTs65Dnよりも腫瘍での毛細血管密度が 大きいことに反映されている →Ts65Dn Down症モデルマウスにおける腫瘍抑制に、 Dscr1が重要な役割を果たしていることが確認された VEGF, calcineurin/NFAT pathway,Cox-2 VGEF NFAT Calcineurin Pathway Cox-2 NFAT Dscr1 transgenic mouseではCox-2の発現が 減っている →Dscr1が適度に増えると、Cox-2や他のVEGFの標的の発現 が抑えられるのではないか?ということを示唆する Dscr1以外の21番染色体遺伝子も, Ts65Dn mouse で見られる腫瘍抑制に 貢献している NFAT signalling を調節し、 Down症の表現型に関連することが知られている遺伝子、 Dyrk1 • Dyrk1は内皮細胞で発現している Dscr1 transgenic内皮細胞にDYRK1Aを過剰発現 させ、VEGF処理すると、DSCR1のみのときよりも 細胞増殖が抑制された →Dyrk1aの上方調節はTs65Dn/Dscr1+/-でみられた腫瘍抑制にかかわっているかも しれない まとめ • DSCR1増加→VGEF-calcineurin signalling阻害 →腫瘍での血管新生抑制→ガンが大きくなり にくい • DYRK1AはDSCR1と協調し、 VGEF-calcineurinNFAT signallingを弱め血管新生を抑える。 (DYRK1AブロックはNFATのリン酸化バランスを 崩すという研究がある) 今後の展望 • Ets2 proto-oncogene が増えると腫瘍が促進 するという研究があるが、Dscr1のように抑制 するものもあるので、総計でどうなるのかの 研究が必要 • 腫瘍の悪化は1細胞のがん化より「血管新生 スイッチ」が重要なのかもしれず、血管新生に ついてより進んだ研究が必要
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