“お金持ちになる方法”ではありません。

『豊かになる方法』
テモテへの第一の手紙 6章6~12節
6章17~19節
今日 焦点を当てたいのは “豊かになる方法”
についてであって、
“お金持ちになる方法”ではありません。
今日の聖書の箇所(第1テモテ6:6~19)
パウロは、経験を積んだ年輩の使徒として、まだ
新しいキリストの教会の若いリーダーであるテモ
テに書き送っています。
テモテが仕えた人々の中に、お金持ちの人々も
いました。それは今の教会も同じです。
私はお金持ちじゃないから関係ないと思うかもし
れませんが、では、“お金持ち”とは誰のことでしょ
う?
大金持ちと比較して、自分はあまりお金を持って
いないと決めつけているかもしれません。
「お金持ちと呼ばれるには、どのくらいのお金が必要
だと考えるか」という調査がありました。
単純な答えとしては、「現在の収入の2倍」
しかし、不思議なことに、高所得者も同じように答える
傾向が強いのです。
お金を持っている人も、まだお金持ちと呼ばれるには
不十分であると考えているのです。
アメリカの石油ビジネス界のリーダーであり、当時、
世界で最もお金持ちと言われたロックフェラーに
ある人が、尋ねました。
「どれだけお金があったら満足しますか」
ロックフェラーの答えは 「あとほんの少し多く」
今日、人間はお金や、お金で買えるものに対する
考え方から、たくさんの問題を抱えています。
それはテモテの時代も同じでした。
テモテが知っているお金持ちの人たちは、豊かで
はありませんでした。
我々の時代も同じです。多くの人が、たくさんのお
金を手にしても、幸せになっているわけではなく、
他の人々を幸せにしているわけでもありません。
むしろ、それによって、不自由となり平安をなくし、
不幸になっている可能性があります。
“お金は諸悪の根源である”
これは聖書の間違った解釈です。
お金そのものが問題なのではなく、
お金を愛することが問題です。
今日、み言葉から学びたいことは
豊かになる方法、富を上手く使う方法です。
お金の使い方、お金に使われるのではなく・・
神様の教えは、本当の幸せ、充実した豊かな生
活を導く富の使い方ができるように、私たちを助
けてくれます。
一般に、私たちの生活におけるお金の役割
3つの質問に対する神様の答えを見ていきましょう。
A. 富むとはどういうことか
B. お金持ちになることは、人々の生活にどのような
影響を与えるか
C. 神様は富んでいる人々に何を望んでいるか
1. 富むとはどういうことか
イエス様が弟子たちに示したのは一種類だけの富
ではありませんでした。
お金をたくさん持っている人、お金はあまりなくても、
豊かな想像力を持っている人、友達がたくさんいる
人もいれば、経験や知識をたくさんもっている人もい
る。
いずれにしても、あなたがそれで十分だと信じなけ
れば幸せにはなれません。
本当に豊かであるということは、“あなたが満足しな
ければならないということ”であると聖書は教えていま
す。
そうでなければお金はあなたを滅ぼすことになります。
あなたの信仰を失わせることにもなりかねません。
“金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。
ある人たちは、金を追い求めたために、信仰から迷
い出て、非常な苦痛をもって自分を刺し通しました”
(第1テモテ6:10)
どうすれば満足できるのでしょうか?
欲しい物をすべて持つことができれば、満足できるで
しょうか?
私たちの欲望にはきりがなく、これで十分だと満足す
ることができません。
パウロはテモテにこう言っています。
“満ち足りる心を伴う敬虔こそ、大きな利益を受ける
道です”
(第1テモテ6:6)
パウロはこのことを、主であり、先生であるイエス様
から学んでいました。
“そして人々に言われた。「どんな貪欲にも注意して、
よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でも、そ
の人のいのちは財産にあるのではないからです」”
(ルカ12:15)
人としての価値は、どれだけたくさんの物を持ってい
るかによるのだと信じた時、私たちは大きな間違いを
犯すことになります。
“自分のためにたくわえても、神の前に富まない者はこ
のとおりです”
(ルカ12:21)
イエス様は“自分のために蓄える者”と“神に対して富
む者” とを比較しています。
イエスキリストを知る霊における豊かさを再発見し、成
長することが必要です。
その時、私たちは、お金が私たちを助ける力をはるか
に超える方法で全体として豊かに成長していくことがで
きます。
2. お金持ちになることは、人々の生活にどのような
影響を与えるか
*お金持ちがもたらす危険性、マイナス面
“金持ちになりたがる人たちは、誘惑とわなと、また
人を滅びと破滅に投げ入れる、愚かで、有害な多く
の欲とに陥ります”
(第1テモテ6:9)
お金を使うことに慣れて、贅沢が当たり前になってき
ます。お金に依存し、不自由な状態に陥ります。
お金は、人をだます力を持っています。
人を盲目にさせるので、生活の中でどのようなダメー
ジを与えているかに、私たちは気づきません。
貪欲であるという罪を告白する人はほとんどいないの
です。
お金を手にすると、自分を見る目も変わってきます。
良いものを身に着け、自分がより価値があり魅力的
になったと考えるようになります。
希望や計画、セルフイメージ、そして自分のアイデン
ティティさえも、どれほどお金を持っているかが土台と
なってくるのです。
そしてお金以外の分野においても、優越感を持ちたく
なる誘惑がきます。
パウロは“高ぶらないように”(第1テモテ6:17)と
言っています。
逆に、自分よりお金のある人がいるから、自分は重要
ではないのだという誘惑もきます。
お金があっても、なくても害を及ぼすことになります。
人と比較し、自分よりお金を持っている人を見て羨み
自分に劣等感を持つならば、それもまた、お金の奴隷
になり、縛られることになります。
人と比べっこをしている限りは、自分が少し持ってい
ようがたくさん持っていようが、決して満足がこないの
です。
お金は様々な種類の変化を私たちの生活にもたらし
ます。
たくさんのお金を得ることが、大きな幸せに結びつくの
ではなく、友達を失ったり、離婚、巨額の借金、裁判、
更にはもっと悪い事につながっていく人がいることは
驚くことではありません。
*お金がもたらす影響は悪い事だけではありません
素晴らしいチャンスもあるのです。
パウロはお金を、とても役に立つ道具であると述べて
います。(第1テモテ6:17~19)
“私たちにすべての物を豊かに与えて楽しませてくだ
さる神に望みを置くように”
(第1テモテ6:17)
パウロはクリスチャンは、分け与えることを学ぶ必要
があると言っています。
“また、人の益を計り、良い行ないに富み、惜しまずに
施し、喜んで分け与えるように”
(第1テモテ6:18)
持っているものを与えることによってのみ、受け取るこ
とができる価値あることがあるのです。
“また、まことのいのちを得るために、未来に備えて良
い基礎を自分自身のために築き上げるように”
(第1テモテ6:19)
神様の教えてくださるようにお金を使うならば、神様と
の関係において、私たちが霊的に豊かに成長するこ
とを助けることになるのです。
3. 神様は富んでいる人に何を望んでおられるのか
“満ち足りる心を伴う敬虔こそ、大きな利益を受ける
道です”
(第1テモテ6:6)
“衣食があれば、それで満足すべきです”
(第1テモテ6:8)
お金や持ち物に対して、そのような見方をしていくな
らば、人生は大きく変わるでしょう。
お金の誘惑についてパウロはテモテに言っています。
“しかし、神の人よ。あなたは、これらのことを避け、正
しさ、敬虔、信仰、愛、忍耐、柔和を熱心に求めなさい。
信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得しな
さい“
(第1テモテ6:11~12)
“この世で富んでいる人たちに命じなさい。高ぶらない
ように。また、たよりにならない富に望みを置かないよ
うに。むしろ、私たちにすべての物を豊かに与えて楽
しませてくださる神に望みを置くように。
また、人の益を計り、良い行ないに富み、惜しまずに
施し、喜んで分け与えるように。“
(第1テモテ6:17~18)
イエス様の言葉
“あなたがたは、ただで受けたのだから、ただで与え
なさい”
(マタイ10:8)
☆今日の学び
神を喜ばせ、人々を助けることに焦点を合わせていく
ならば、お金の力から自由になることをより良く学ぶこ
とができます。
お金のことを考える必要がある時は、それを楽しむ最
善の方法は、人々を幸せにするために費やすことで
す。
お金を、神様と置き換えるのではなく、手段として使う
ことを学びます。
祈り
父なる神様、あなたが与えてくださる分を受け取り満
足することを教えてください。これで十分ですという美
しさと感謝とを知る者として下さい。日々の決断にお
いて、あなたを信頼することを教えてください。そして、
私たちの人生の中で、あなたの賢明で愛情深い計画
において、あなたの望む形で、お金がその役割を果
たしますように。