発表資料(Power Point)

一生涯を通した歯科保健対策の確立をめざして(17)
特定健康診査と後期高齢者の基本健康診査時に
「甘楽町歯周病啓発アンケート実施事業」を試みて
○安藤佳奈1) 入山久美子1) 大手めぐみ1)
森下成世2) 平井まさみ2) 萩原泉2) 佐藤ひかり2)
1)公益社団法人
富岡甘楽歯科医師会 歯科衛生士
2)甘楽町役場健康課保健係
当歯科医師会が歯科保健事業委託契約を結ぶ
管内の歯周病予防対策事業
年度
市町村 担当課 実施方法
5
国保課 個別
富岡市
健康
推進課
南牧村
保健
環境課
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
国保成人歯科検診
成人歯科検診
集団
個別
国保係 個別
下仁田町
6
集団
個別
保健
集団
福祉課
甘楽町 健康課 個別
歯周病検診
成人歯科検診
厄年検診・節目検診
妊婦歯科健康診査 ・ 40歳歯科健康診査
乳幼児健診時に妊婦の口腔内診査を実施している
妊婦歯科健康診査
集団/個別検診のメリット・デメリット
メリット
対象者・患者
市町村・歯科医師
歯科衛生士
デメリット
対象者・患者
市町村・歯科医師
歯科衛生士
日程が決まっているため
都合が合わないと受診で 診療室を休診とする
きない
各公民館等で実施すると、
たくさんの健診用器材の移
動が必要
丁寧な歯科保健指導が
受けられる
集団
健診の場所とスタッフの確
保が必要
初回は検診のみ、治療 初回から治療に入ると、検
診の委託料が発生せず、
は再度受診する
治療費のみとなる
日程を選べる
個別
診療室を休診にしなくて
良い
集団健診のような健診
用器材の移動が無い
年度
市町村 担当課 実施方法
5
国保課 個別
富岡市
健康
推進課
南牧村
保健
環境課
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
国保成人歯科検診
成人歯科検診
個別
集団
個別
保健
集団
福祉課
個別
甘楽町 健康課
7
集団
国保係 個別
下仁田町
6
保健指導
のみ
歯周病検診
成人歯科検診
厄年検診・節目検診
甘楽町歯周病啓発
妊婦歯科健康診査 ・ 40歳歯科健康診査
アンケート実施事
乳幼児健診時に妊婦の口腔内診査を実施している
業
妊婦歯科健康診査
目的
 アンケートを実施することで、歯周病への関心を高め、かかりつけ
歯科医をもち、定期的な口腔内管理を受ける人を増加させること
対象
• 40歳以上の特定健康診査対象者
• 75歳以上の後期高齢者の基本健康診査対象者
アンケート実施期間
• 平成26年5月~6月中 18日間
実施方法
特定健康診査と、後期高齢者の
基本健康診査時に、同会場で、
当歯科医師会と甘楽町で
作成したアンケート用紙
「お口の健康チェック」を
本人の記入、または
保健師の聞き取りで実施する
「お口の健康チェック」結果
 0点
:異常なし
 1~4点
:歯肉炎・軽度の歯周炎の疑い
 5~9点
:中等度の歯周炎の疑い
 10点以上:重度の歯周炎の疑い
 アンケート項目の、すべてに「はい」
がつくと24点で最もハイリスクとなる
後
期
高
齢
者
基
本
健
康
診
査
対
象
者
特
定
健
康
診
査
5114(人)
1970
1821
健
康
診
査
受
診
者
ア
ン
ケ
ー
ト
回
答
者
160
無歯顎
1661
0点
有
歯
顎
歯科医院受診者 167名
歯
科
医
院
受
診
者
数
199
受
診
率
・歯がある人 165名
・歯がない人
2名
歯科医院受診率 9.2%
27 13.6%
1459名
1~4点
847
79
9.3%
1点以上
5~9点
428
34
7.9%
歯科医院受診 130名
10点~
184
17
9.2%
受診率
※ 歯科医院受診者数 合計157名(無歯顎2名、結果照合不可8名)
8.9%
結果 と 考察
アンケート実施人数に対する歯科医院受診者数と受診率
700
35%
600
29%
620
30%
553
500
25%
400
20%
300
15%
9%
200
0
11%
10%
7%
3%
100
11%
195
5%
119
4
40歳代
164
11
56
62
22
50歳代
60歳代
70歳代
80歳代
アンケート実施人数
歯科医院受診者数
7
2
90歳代
歯科医院受診率
0%
男女別かかりつけ歯科医院の有無
140
120
男
100
80
女
88
60
40
20
40
2
0
有
※合計131名 未記入36名除く
無
1
受診者数・未受診者数(男性)
0
受診率
8%
受診者
150
100
50
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
2
0
2
2
1
2
2
1
1
4
7
6
7
5
5
24点
23点
22点
21点
20点
19点
18点
17点
16点
15点
14点
13点
12点
11点
10点
10点
9点
8点
7点
6点
5点
4点
3点
2点
1点
0点
0
50
0
0
1
1
1
3
8
5
5
4
6
9
15
16
18
21
25
40
38
受診者数・未受診者数(女性)
100
0
150
受診率
14%
未受診者
受診者
56
77
86
83
86
65
150
100
50
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
1
0
0
3
4
4
2
5
6
7
14
13
16
11
22
0
24点
23点
22点
21点
20点
19点
18点
17点
16点
15点
14点
13点
12点
11点
10点
10点
9点
8点
7点
6点
5点
4点
3点
2点
1点
0点
50
100
0
0
0
0
1
1
3
6
6
2
6
8
12
14
16
18
34
32
150
未受診者
56
74
94
115
123
104
107
歯科医師の所見
なし
本
人
の
認
識
軽度 中等度 重度 未記入
なし
2
18
2
1
4
軽度
1
46
25
4
3
中等度
1
14
12
4
3
重度
0
3
7
5
2
※歯科医師の所見未記入12名
145名 157名
課題
歯科医院への受診率が低い
➔ 管内の他の市町村で実施した歯周病検診も同様
歯周病のリスクや予防に関する情報不足
➔ 成人では生活習慣がすでに確立されているため
行動変容を起こしにくい
 歯科の二大疾患である、むし歯と歯周病は、どちらも不可逆
的に進行するため早期の予防が重要
むし歯予防 → フッ化物の利用、公衆衛生的な対策の実施
歯周病予防 → 適切な歯みがきの習慣、
かかりつけ歯科医院での定期的な予防管理
• このアンケートによる方法は、歯周病のスクリーニングに有
効だと考えられる。今後「歯周病啓発アンケート実施事業」を
各種事業で取り入れていくことで、1人でも多くの対象者の行
動変容のきっかけとなり、かかりつけ歯科医院による歯周病
の定期管理へと繋げていきたい。
ご清聴ありがとうございました。
2015年 11月26日
群馬県歯科保健大会