情報実験第 7 回(2014/05/30) 最低限UEFI Ⅱ ~OS インストール, 起動~ 北海道大学大学院 理学院宇宙理学専攻 三上 峻 目次 • OS インストール • OS 起動手順 OS インストールのための準備 • 外部記憶装置上のOS インストール場所の作成 – パーティション • パーティション上のデータ保存形式の設定 – ファイルシステム パーティション パーティション 1 2 3 … 記憶装置 • 記憶装置内に作成すること ができるデータの区画 – 区画のサイズは自由に設定で きる – 数には上限がある パーティションの利点 × パーティション 1Windows 2 3 … 記憶装置 Linux • 1 つの記憶装置に異なる複 数のファイルシステム(後述) を導入できる – パーティション毎に複数のOS を導入することができる • 障害をパーティション単位に 留め, パーティション毎に復 旧できる OS インストールのための準備 • 外部記憶装置上のOS インストール場所の作成 – パーティション • パーティション上のデータ保存形式の設定 – ファイルシステム ファイルシステム • パーティション上におけるデータの記録・管理 形式 – OS, 記憶装置によって扱えるファイルシステムの 種類は異なる • フォーマット – パーティション上にファイルシステムを新たに作 成すること 主なファイルシステム • • • • • Windows: FAT32, NTFS Mac OS: HFS, HFS+ Linux: ext3, ext4 DVD, Blu-Ray: UDF USB メモリ: FAT32, exFAT パーティション・ファイルの最大容量, ファイル名の最大文字数 などが異なる 最大容量の例 FAT32:4 GB, NTFS: 2 TB, ext4: 16 TB 記憶装置毎に異なるファイルシステム Windows ローカルディスク(HDD) USB メモリ exFAT のUSB をLinux に挿すと… ファイルシステムを認識できない OS インストールのために • パーティションを作成し,OS の置き場所を確 保する • OS の置き場所となるパーティションをフォー マットする – OS が対応するファイルシステムでないといけない OS ファイル システム Windows NTFS Linux ext4 パーティション 目次 • OS インストール • OS 起動手順 OS 起動の一連の流れ • 電源投入後 ~ OS 起動 の準備をするソ フトウェア • 仕事 – POST の実行 – OS 起動プログラ ムの呼び出し アプリケーション ソフトウェアA 主電源投入 UEFI POST • 電源投入後の起動 チェック及び初期化 – ハードウェアの検出 – ファームウェアへの 処理の移行 など OS アプリケーション ソフトウェアB アプリケーション ソフトウェアC ・・・・・・ OS 起動の一連の流れ • 電源投入後 ~ OS 起動 の準備をするソ フトウェア • 仕事 – POST の実行 – OS 起動プログラ ムの呼び出し アプリケーション ソフトウェアA 主電源投入 UEFI OS アプリケーション ソフトウェアB • OS 起動のために必要な こと – パーティション構造 の情報 • GPT (GUID Partition Table) – OS ローダを読み込 むプログラム(ブート ローダ) • UEFI Application アプリケーション ソフトウェアC ・・・・・・ GPT(GUID Partition Table) MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • UEFI 環境下で用いられるパーティ ション管理方式 • 作成可能パーティション数は 128 • GUID (Globally Unique IDentifer)に よりパーティションのタイプを識別 – GUID: 128 bit の値を持つ一意な識別 子 – Linux データパーティションの例(16 進数で表記) • EBD0A0A2-B9E5-4433-87C0-68B6B72699C7 GPT(GUID Partition Table)の構成 MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 • • • • MBR (Master Boot Record) GPT ヘッダ パーティションテーブル EFI システムパーティション 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • GPT 内の位置情報はLBA (Logical Block Addressing) で記述 – MBR: 0, 第 1 GPT ヘッダ: 1 MBR(Master Boot Record) MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • BIOS が最初に読み込む場所 • UEFI 下ではGPT ヘッダ, パーティ ションテーブル, EFI システムパー ティションで代替 GPT ヘッダ MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • パーティションテーブルやEFI シス テムパーティションの位置情報を 保持 • 2 つ作成することで安全性を提供 パーティションテーブル MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • パーティション情報の保持 – 位置(LBA で記述) • 容量は位置情報から計算 – ファイルシステムの種類 など EFI システムパーティション MBR 第 1 GPT ヘッダ 第1 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション 1 2 3 … 第2 パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ • UEFI Application (ブートロー ダ)を格納 – パーティションに置かれたOS ローダ(OS カーネル起動プログ ラム)を読み込む OS 起動の一連の流れ 主電源投入 UEFI • 電源投入後 POST を行う OS 起動の一連の流れ 主電源投入 UEFI MBR 第 1 GPT ヘッダ • GPT ヘッダでパーティショ ンテーブルとEFI システム パーティションの位置を 把握 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ OS 起動の一連の流れ 主電源投入 UEFI MBR 第 1 GPT ヘッダ • パーティションテーブルで パーティションの位置と ファイルシステムを確認 パーティション テーブル EFI システムパーティション パーティション パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ OS 起動の一連の流れ 主電源投入 UEFI MBR 第 1 GPT ヘッダ • EFI システムパーティショ ンにあるブートローダで パーティションのOS ロー ダを読み込む ※ブートローダは起動フラグが 立ったパーティションを参照する パーティション テーブル EFI システムパーティション OS ローダ パーティション パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ OS 起動の一連の流れ 主電源投入 UEFI MBR 第 1 GPT ヘッダ • OS ローダがOS カーネル を読み込む パーティション テーブル EFI システムパーティション OS ローダ パーティション OS パーティションテーブル 第 2 GPT ヘッダ まとめ • OS インストール – 場所: パーティション – 保存形式: ファイルシステム • OS 起動手順 – GPT ヘッダを参照 • パーティションテーブル・EFI システムパーティションの位置 情報 – パーティションテーブルチェック • パーティション情報 – EFI システムパーティション内のUEFI Application(ブー トローダ) を起動 • ブートローダ => OS ローダ => OS カーネル 参考文献 • 板谷芳男, 2009, 「Windows & Linux デュアルブートの全てが わかる本」, ソーテック社 • 荻原 弘尭, INEX2013 2013/06/14 レクチャー資料, http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~inex/y2013/0614/lecture/p ub/ • 次世代 BIOS 「EFI」 の仕組を探る, 塩田紳二, http://www.dosv.jp/feature/0606/20.htm • GPT とMBR はどのように違うのか?, かーねる・う゛いえむ にっき, http://d.hatena.ne.jp/syuu1228/20130103/1357165915 参考文献 • 「プライマリパーティション」と「拡張パーティション」の違い, ruuroo http://pctrouble.lessismore.cc/extra/difference_partition.html
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