地域における2R(3R)社会の未来 人類と地球の関係が変わる21世紀の未来設計図 安井 至 (一財)持続性推進機構 理事長 (独)製品評価技術基盤機構 名誉顧問 東京大学名誉教授 国際連合大学元副学長 個人Webサイト「市民のための環境学ガイド」毎週更新 http://www.yasuienv.net/ 19年目に突入 875万アクセス感謝 1 地域の持続可能性:ヒト・自然・経済 しっかりした未来ビジョン を持つことが、最重要 家族 地域 or 国家 人々の未来は、 2つの底層により 支えられている 資源の持続可能な利用 地球環境:気候変動防止と生物多様性 2 地球破綻への8つの危機要因 温室効果ガス排出による気候変動 利用可能な化石燃料の増大 生物多様性の喪失 地域における淡水利用可能量減少 鉱物・金属資源の枯渇 食糧の分配の不平等 アフリカの人口の増大 イスラム圏の文明破壊と難民 世界全体の不安定化 3 ビジネスのもっとも基本的な考え方 ⇒ ビジネスリスク対応になった それには、未来を動向を的確に予測し、そこでのビ ジネスリスクの大小を判断 そのとき、国際情勢、環境の動向(特に地球環境)、 資源の動向、金融の考え方などなど多面的な対応 が求められる 『2R・3Rをどう実践するか』、リスクの合理的な判 断に基づく対応を行う必要がある リスクとは、危険だけでなく、チャンスを含む 行政も、ビジネス的に発想し、対応すべき 4 :環境関係 ダボス会議の世界リスク2014 影 響 大 財政危機 気候変動 水関連リスク 失業 生態系の崩壊 情報システムインフラの崩壊 政治的社会的不安定性 異常気候 財政機構の崩壊 ガバナンス喪失 パンデミック サイバーアタック 所得格差 自然崩壊 食糧危機 抗剤性 細菌 流動性危機 テロリスト デジタル窃盗 環境破壊 国際紛争 資源・経済ナショナリズム 政治的腐敗 不適切な都市化 可能性大 5 ダボス会議の世界リスク2014 → 2015 影 響 大 :環境関係 財政危機 気候変動 水関連リスク 国家間 紛争 失業 生態系の崩壊 情報システムインフラの崩壊 政治的社会的不安定性 異常気候 財政機構の崩壊 ガバナンス喪失 パンデミック サイバーアタック 所得格差 自然崩壊 食糧危機 抗剤性 細菌 流動性危機 テロリスト デジタル窃盗 環境破壊 ? 線形 降水帯 国際紛争 資源・経済ナショナリズム 政治的腐敗 消滅 不適切な都市化 可能性大 6 2016年バージョン 温暖化対応失敗 国際紛争 難民問題 社会の 不安定化 7 考慮すべき事項 まずは背景 発想限界≒国際交渉音痴 資源限界と環境限界 環境未来予測については、日本の産業界の意識 は世界最後尾であり、目覚めるのに、オリンピック 前年の2019年まで掛かると思われる 化石燃料、金属、鉱物、森林保護、生物多様性 技術限界 自然エネルギーを活用する技術 電力を保存する技術 CCS技術、CCU技術 輸送による環境負荷の変化 8 2015年6月 エルマウ・サミット首脳宣言 世界全体の温室効果ガス排出の大幅な削減が必 要であることを強調する。 2050年までに2010年比で最新のIPCC提案の40% から70%の幅の上方の削減とすることを共有する ことを支持する。=先進国は、2000年比で80% 削減ぐらい。 2050年までにエネルギー部門の変革を図ることに より,革新的な技術の開発と導入を含め,長期的 にグローバルな低炭素経済を実現するため。 9 「2050年80%削減」を実現するために、 26.0%削減を何回やる必要があるのか 14.0億トン スタート 2.8億トン ゴール 2030年までに、15年かけて26%削減 同じ削減率だと15年×5回=75年 かかって80%削減が達成できる。 それを2030年から2050年の20年 でやることになる。 10 2030年INDC目標と2050年▲80% 100%削減 80%削減 2030年▲26%と2050年▲80% 2050年▲80%では、 2030~2050年に26% 削減を4.3回やること に相当 2013年比 ▲26% 2015年 2030年 2050年 11 地球のエネルギーフローと化石燃料 12000倍 崩壊熱、摩擦熱、 ジュール熱、残留熱 赤外線 エネルギー消費 15TW 崩壊:長寿命核種、ウラン、トリウム、カリウム40 CO2が 吸収 一部が 地球へ 2012年 化石燃料とは 太陽エネルギーを光合成によって固定できる年間 100TW分が原料。一部が地中の残った。 8億年前 酸素濃度が現在と同程度になり、オゾン 層ができて紫外線が減少。動植物が地上に進出し た。 化石燃料は、したがって、数億年の歴史があると 考えることが妥当。 地球が数億年かかって大気中から吸収した炭素 の蓄積物を、人類は、化石燃料の燃焼によって、 数100年で大気に戻そうとしている 13 炭素循環の変化 産業革命以前の定常的な炭素循環 年間9億トンの炭素(CO2)が河川などから海洋へ 2億トンの炭素が堆積 7億トンの炭素が大気中へ 大気中のCO2はバランスが取れていた 産業革命以後の炭素循環 (2000年代) 年間89億トンの炭素が大気中へ 年間26億トンの炭素が森林や土壌に蓄積 年間23億トンが海洋への吸収 年間40億トンが大気に残留 14 のパ ゴリ ー協 ル定 現 在 IPCC AR5 WGⅠ 未来永劫成立する関係 15 21世紀前半の限界が2℃=1500GtCO2なら化石燃料は? 石炭の81% 石油の42% 天然ガスの46%が余剰 CCS処理で水素源? 8. August 2013 化石燃料枯渇のリスクを問題した過去から 余剰になることでの国際情勢の不安定化リスクへ 16 www.regjeringen.no/contentassets/17f83dcdadd24dad8c5220eb491a42b5/04_rystad_energy_production_under_2ds.pdf 1500GtCO2 300GtCO2 21世紀前半 後半 化石燃料枯渇 現 在 IPCC AR5 WGⅠ 未来永劫成立する関係 17 CCS=Carbon Capture and Storage CCSは処理量が半端ではない 実用化には、日本でも1億トン/年 これが最大の問題 Cost of CCS = $30/ton-CO2 = $12.5/Barrel(for Petro) Cost for separation, liquefy and storage 18 地球資源限界 何が希少になるか? 金属:Cu、Pb、Zn、Au、Ag、Snが不足 鉱物:高純度のシリカは限界があり、不純物の多いシ リカの高度精製はコスト面で困難 板ガラス(高透過) 森林資源:世界的に森林保護の主張が高まるものと 思われる。紙は従って、厳しくなる。 生物多様性:バイオ燃料(パームなど)に厳しい目が 最終処分地の地面:日本でも人口減少が激しくなれ ば、余裕ができるか? 淡水:淡水はローカルな課題 日本国内では余り問題 はない。海外からの淡水の輸入と同等の穀物輸入が 問題 19 共通点は? 定義: 埋蔵量=現在のコストで採掘可能 埋蔵量ベース=存在が知られている 20 技術限界 自然エネルギーを活用する技術 電力を保存する技術 CCSは、保存場所の確保と輸送が大問題で× CCUは、何を作るか。ドイツは車の燃料! 輸送による環境負荷の変化 電池の進歩は確実であるが、コストは高い CCS技術、CCU技術 電力と水素がゼロカーボンエネルギー源になる 水素、電力によってゼロカーボン化 再生技術 エネルギーそのものは充分あるので進む 21 なぜ今、未来予想図が必要か? それは 地球温暖化!の重大性 IPCCで定量的な解析が行われ、その信頼性は90% 以上あるようだ。これが未来予想の大部分を決める 化石燃料は、使えなくなるために余る 生物多様性への影響も大きい 再生可能エネルギーを有効に使う技術が未完成 個人の生活の維持のためのエネルギーコストが高い 未来予想図による個人としての最適化が不可欠になる しかし、日本人には未来予想図を描くのが難しい なぜ? 22 2℃未満:ゴールなのか目標なのか 各国のINDC(約束草案)で分かっていること =現在のINDCの2030年までの削減では、2℃以 上の温暖化の可能性が高い By UNEPのReport:INDCの合計 6GtCO2減少 必要量 12GtCO2削減 となると、選択肢は (1) 目標を修正し2.5℃を新目標にする (2) 2℃はゴールとして維持する 日本人的には、(1)の合理性が高い しかし、国際社会は(2)以外に選択肢はない 理由は、表題への答が、2℃はゴールだから 23 ゴールと目標は文化によって違う エルマウサミット出席のG7の言語 英語:goal & target value フランス語:but & valeur cible cible =target ドイツ語:Tor & Zielwert goal と targetは違う Tor は gate か door に近い? イタリア語:goal & valore obiettivo valore nominale(=名目上)とも 24 Goalの英語、フランス語、ドイツ語 Goal は、到達することよりも、「ゴールに向かうという姿勢」 を示すことに意味がある キリスト教における『審判』『最後の審判』では、その人の 「姿勢≒他人に与えた良い影響=正義」が問われるのであっ て、その人が「Goalに到達したか」が問われる訳ではない キリスト教徒であれば、「2℃に向かう姿勢」こそが重要。ゴ ールは絶対に完遂するものではない。 2℃に向かう姿勢があっても目標を完遂しないと評価されな いのが日本。 しかし、姿勢が違っていても非難されない。そこで、日本人 は、できるだけ目標を持たないようにする。 既得権維持 25 ルーマニアのボロネッツ修道院の外壁のフレスコ画 撮影:2015年6月 26 27 28 国際交渉リスクのために、2℃は必須の条件 なぜ? バングラデシュの海面上昇による国土の喪失 2008 海面上昇と異常気象による環境難民問題 2.5℃上昇で始まる(?)7mの海面上昇 =「不正義」だからゴールには不適切 29 環境の変化と進化 6 ステージモデル 対象は日本 2020 1990 量 的 因 子 モ ノ 、 エ ネ ル ギ ー 、 被 害 1960 3 産業 公害 0 1 森林破壊:居住と農業 2 幸福度 5 生物多様性 4 CO2 排出 の喪失 材料の 2100 過剰使用 埋め立てによる 破壊的土地利用 CO2 排出 2050年 ▲80% 時間あるいは発展 30 循環型社会形成推進基本法 平成12年(2000年)6月2日(金)施行 (1) 喫緊の課題である廃棄物・リサイクル対策の 重要性にかんがみ、環境庁として今後の対策のあ り方について検討を進めてきた。 (2) 平成11年10月4日の与党政策合意におい て、「平成12年度を「循環型社会元年」と位置づけ、 基本的枠組みとしての法制定を図る」こととされた。 (3) 政府、与党一体となって検討作業が進められ た結果、「循環型社会形成推進基本法案」が取り まとまり、平成12年4月14日の臨時閣議で決定 された。 実は:最終処分地危機対応の一点集中主義的基本法 31 第3次循環基本計画(H25.5) 出口目標 第1次 第2次 第3次 32 個別リサイクル法の兄弟に末弟出現 容器包装リサイクル法 1997年部分施行 2000年完全施行 家電リサイクル法 2001年4月施行 食品リサイクル法 2001年5月施行 建築リサイクル法 2000年11月部分施行 2002年5月完全施行 自動車リサイクル法 2005年1月完全施行 小型家電リサイクル法 2013年4月施行 33 鉱石の品位低下 ニッケルおよび銅の鉱石品位(1885-2010年) オーストラリア(%銅) オーストラリア(%ニッケル) カナダ(%銅) カナダ(%ニッケル) アメリカ(%銅) 34 共通点は? 定義: 埋蔵量=現在のコストで採掘可能 埋蔵量ベース=存在が知られている 35 東京都廃棄物処理計画の改定 by 東京都廃棄物審議会 2015年12月 新興国等の経済成長により、世界全体の資源消費 量は、さらに増加の見込み であり、仮に発展途上 国が現在の先進国(OECD 諸国)並みに資源を消 費するようにな ると、2050(平成 62)年時点での世 界の資源消費量は倍増すると推計されている。 一 方、天然資源の掘削、消費に伴い、世界的に、温 室効果ガスの排出、生物多様性 の損失や森林の 減少に代表される環境影響が増大している。 資源利用効率などの向上を提案している 36 基本的スタンスは5年毎の基本計画で方向を示される 循環型社会形成推進基本計画 平成25年5月31日 閣議決定 目次 第5章 国の取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 第1節 取組の基本的な方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 第2節 国内における取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 1 「質」にも着目した循環型社会の形成・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (1)2Rの取組がより進む社会経済システムの構築・・・・・・・・・・・42 (1)2Rの取組がより進む社会経済システムの構築 (2)使用済製品からの有用金属の回収・・・・・・・・・・・・・・・・・43 (3)水平リサイクル等の高度なリサイクルの推進・・・・・・・・・・・・44 (4)有害物質を含む廃棄物等の適正処理システムの構築・・・・・45 (5)災害時の廃棄物処理システムの強化・・・・・・・・・・・・・・・・47 37 日本政府の消費者としてのスタンスを 決めているのがグリーン購入法 地方自治体にも努力義務を課している グリーン購入法・2013年4月から 特定調達品目及びその判断の基準等の見直し 庁舎等において営業を行う小売業務 【判断の基準】 変わっていないので省略 【配慮事項】 ○店舗において取り扱う商品については、再使用のため に容器包装の返却・回収が可能なものであること、又は 可能な限り簡易包装等により容器包装の使用量を削減 した商品ものであること。 38 食堂 (庁舎等において営業を行うもの) 【判断の基準】 ○庁舎又は敷地内において委託契約等により営業している食堂 にあっては、次の要件を満たすこと。変わっていないので省略 【配慮事項】 ①~③は変わっていないので省略 ④修繕することにより再使用可能な食器、又は再生材料が使用 された食器が使われていること。 ⑤再使用のために容器包装の返却・回収が行われていること。 備考)1 会議等において提供される飲物等を庁舎又は敷地内に おいて委託契約等により営業している食堂・喫茶店等の飲食店 から調達する場合は、本項の判断の基準を準用する。 39 グリーン購入法 2014年度に追加 20-14 会議運営 (1) 品目及び判断の基準等 【判断の基準】 委託契約等により会議の運営を含む業務の実施に当たって、次の項目に該当 する場合は、該当する項目に掲げられた要件を満たすこと。 ①紙の資料を配布する場合は、適正部数の印刷、両面印刷等により、紙の使 用量の削減が図られていること。また、紙の資料として配布される用紙が特定 調達品目に該当する場合は、当該品目に係る判断の基準を満たすこと。 ②ポスター、チラシ、パンフレット等の印刷物を印刷する場合は、印刷に係る判 断の基準を満たすこと。 【配慮事項】 ②飲料等が提供される場合には、容器包装の返却・ 回収が行われていること。また、可能な限り、容器包装の再 使用を行うこと。 ①省略 自治体もグリーン購入法の努力義務を負っている 40 現状での評価: これまでの改善速度はすごかった。 ただし、リサイクル主導で、排出量削減へも 少々貢献 これまでの優先度は実質上、 リサイクル>リデュース で動いてきたが、本来は、 リデュース>リユース>リサイクル リサイクルはできれば水平リサイクル 循環基本法の理念のようなもの 新しい環境基本計画・循環型社会基本計画にも リユースの推進が課題に 41 容リ法は、やはり最初の制度設計不十分 ダイオキシン騒ぎ後の焼却技術の 進化を予測できなかった 42 実体:プラを価値の低い製品にリサイクルしている 43 PET容器での現状 リサイクルが主流で高度化した PETのリユースは洗浄面で難しい 一部のメーカーによってリデュース(容器の軽量 化)が進められた -> 限界か? 高度リサイクルとして、メカニカルリサイクルが行 われ、ボトルtoボトルの水平マテリアルリサイク ルが一部実現 ケミカルリサイクルのボトルto繊維は衰退気味に (水平リサイクルとは言えない) 44 現時点で最大の問題は紙パック 特に、牛乳パック 容器包装リサイクル法の対象外 リサイクル費用を払っていない 現実には、販売事業者の努力によるリサイクルは行 われているが、カスケードリサイクル パック連が隠れ蓑に使われている 牛乳パックは水平リサイクルができるか? 学乳などのリユースビン化が実現は可能! 45 紙パックの原料は上質な針葉樹 カナダなどの針葉樹林は皆伐される 植林はされない ほぼ50年間の後に再度皆伐 それなりに循環している 危惧される気候変動の影響 このところの気候変動の影響で、北方林の単相 化や消滅が危惧されている 気候変動 ⇒ 生態系への思わぬ影響 これが、地球破綻のシナリオ 46 リユースの一例:Rマークびん=いわゆるReturnableびんで リユースを目的としているため、やや重い 日本酒用が出荷増 47 Rびんは、まだまだ量的に少ない(2万トン?) RびんでReuseされなかった量は? 48 http://www.pref.niigata.lg.jp/haikibutsu/1320094931451.html http://r-bin.jp/?page_id=30 Rびんの出荷は増えたが、、、 新潟県が表彰 朝日酒造の実績 「R720mlびん」実績は、約114万本。この 約31万本(リユース率約27%)がリユース。 本数、率ともに向上している。 リユース率が80%程度を超さないと、容リ 法の「リユース認定条件」を満たさない → リサイクル料金を払う状況 49 一升瓶でも、段ボール出荷が 段ボールで出荷されたリユースびんは、回 収時にびんが傷つく リユースが困難になる 解決法としては、段ボール出荷される場合 には、リサイクル費用を免除すべきでない。 リサイクル費用の増額分をP箱に投資する ことを推奨 50 2011年のこと 今後、数年の循環型社会のために とりあえず、リユースという、リサイクルよりも本来優 先度の高い循環を全力で実現してみるのも一つの方 法のように思える びんリユース推進全国協議会 2011年9月29日に設立 復活のロードマップなどを作っている Rびんが増えたのに、なぜリユースが減ったか、などの要 因の分析を行なっている 成功事例を集めている 新規取り組みを応援する 環境省も、「リサイクルだけの循環」に危機感あり 経産省は、何かイノベーションはないか?という発想 51 リユースは、一石多鳥 一羽目:リユースは、条件にもよるが、やはり もっとも環境負荷が低いシステムが可能。 二羽目以降: リユースは、地域の繋がりを強くする リユースは、地元の文化・伝統を守る リユースは、業務用途と相性が良い リユースは、製品への愛着を深める リユースは、リピーターを作る リユースは、環境を想う人々を繋ぐ 52 リユースびん入り大和茶 『と、わ(To WA)』 3R推進協議会「3R推進功労者等表彰」 「3R推進協議会会長賞」 http://www.3r-suishinkyogikai.jp/commend/hyosho.html 第15回グリーン購入大賞 生駒市の取組が優秀賞 http://www.gpn.jp/press_release/G_taisho/release_131015.pdf 53 当面のびんリユースの改革 地元の飲料は、リユースびんで 地ワイン、地ビール、地サイダー これらのリユースびんを、供給する必要あり 同時にP箱の供給も必須 業務用飲料は、リユースびんで 自治体が関与して地元の飲料産業の推進をリユー スびんで P箱入りでないリユースびんは、18条から除外す る措置 リサイクル費用の負担 54 2050年でのプラ容器リサイクルは? 2050年には、CO2排出80%削減とすれば 石油起源のプラは焼却禁止 徹底的なリサイクルが求められる 勿論、リサイクルのために使用するエネルギーは全量 再生可能エネルギー リユースができることが条件になる方向に変更されてい るかもしれない 焼却ができるプラは、植物(サトウキビ)起源のプラだけ に限定される? 植物プラの焼却によって排出されるCO2は、カーボン ニュートラルな炭素源として有価になる? 55 リユースの難点は輸送の負荷だった 2050年には、輸送の大部分が電力化され ており、負荷はほとんどゼロ ただし、価格がゼロではないので、その補正 分が他のCO2を排出するエネルギー源に対 する環境税になっている 56 ガラス容器は作れるか2050年 ガラスの溶融温度は1400℃ この高温を作るのは、電気で可能! 原料はあるか? 建築用のガラスのリサイ クルで充分に供給可能! 透明度の高い太陽電池用の板ガラスは、 原料の枯渇問題が深刻になっている 硝子の分解による精製の可能だが。。。。 57 ガラスびんにはプラ箱 ダンボールは、もともとリサイクル しかし、上流での紙の使用量は減らすことに プラ箱も、理想系は、バイオプラ製 ただし、バイオプラの供給量には限界があり そうに思える 原料として、どの植物を考えるか 58 2050年石油は売れるか 燃料用は相当に難しくなる 化学原料用は、そのリユース、リサイクルが 環境税によって実質上義務とされる可能性が 高い。 少なくとも、プラスチックの焼却+CCSは、コス ト面から見て困難だと思われる 59 PET容器はどうなる 現状だと、石油化学製品である 石油は、他の原料との優位性を保つ バイオエネルギーは、自然保護との価値 価格的にはサトウキビは成立するが 石油化学のエネルギーの電力化は可能 したがって、製品を作ることはできる しかし、廃棄時に焼却が許容されない? となると、リサイクルかリユース 60 結論として 2050年のリユースは? プラスチック容器は、作ることはできるが、焼却に よるCO2排出量を80%削減が求められる となると、洗浄し数回リユースをする(エネルギー はゼロカーボン電気)が求められる 輸送もゼロカーボンの電気動力 ガラス容器は、流通過程での破損が問題視? となると、リユースは、ガラス容器ではないかもし れない 現時点のプラスチックとしては、PENの内部コーテ ィングあたりが最適だが、将来像は不明 61 2050年になると 鉱物性燃料の輸入 化石燃料の変わりに水素を輸入? もしくは、それもなしで 全量、再生可能エネルギー? 絶対に安全な原発? いずれにしても、27.4兆円が ほぼゼロになると日本経済は?? 資源の無い国の悲哀から離脱! 17.4兆円 27.4兆円 62 エネルギーに技術限界はあるか? 自然エネルギーを活用する技術 電力を貯蔵する技術 CCSは、保存場所の確保と輸送が大問題で× CCUは、何を作るか。ドイツは車の燃料!? 輸送による環境負荷の変化 電池の進歩は確実であるが、コストは高い CCS技術、CCU技術 CO2 バイオマス起源なら? 電力と水素がゼロカーボンエネルギー源になる ど ん な 技 術 が 使 わ れ る か ? 水素、電力によってゼロカーボン化 材料の再生技術=エントロピーを減らす エネルギーはあるので進めることが可能 しかし、不安定な再生可能エネで可能か? 63 解決はイノベーションとその条件 世界的にみて、イノベーションが不可欠な分野 がエネルギー・環境分野とされている しかも、破壊的イノベーション(クレイトン・ クリステンセン流)が必須 日本の新規起業の寿命は12年、米国6年 イノベーションの3つの必須要素 必要な材料開発は? 必要なシステム化は? 必要なヒューマン・ファクターは? その地域は? 解決最終着陸地点=地球設計図はあるのか。 個人的設計図は以下に! 寿 命 が 長 い の は ど の よ う な 事 業 か ? 64 21世紀の地球設計図 「地球と人間活動:フロー経済への転換」 自然エネルギーへ 化石燃料はCCSが必須 核燃料 長期的には枯渇する(汚染は論外) 廃棄物(CO2、核燃料) 地球の処理能力内 物質資源 すべて有限「再生をする」 その地域は? 再生可能資源 金属・鉱物資源 →自然エネで丁寧リサイクル プラスチックは焼却不可なので、再生・再使用が加速 プラのバイオプラ化が進むか? 原料サトウキビ 生物資源・淡水資源 再生速度の範囲内で使用 環境資源(生態系) 各種環境維持機能 かなり脆弱、保全が必要 新 事 業 を 予 測 す る マ イ ン ド が 重 要 65 クリステンセン的概念 大企業は破壊的イノベーションはできない 「イノベーションのジレンマ」2001年 ハーバードビジネススクール 要約すれば様々な既得権が阻害要因 その理由 企業は顧客と投資家に資源を依存している 小規模な市場では大企業の成長ニーズを解決できない イノベーションの初期では、不確実性も高く、現存する市場と比較すると 、参入の価値がないように見える 組織の能力は無能力の決定的要因になる イノベーションの初期では、市場規模が小さく、大企業にとっては参入の 価値がないように見える 存在しない市場は分析できない 既存顧客や短期的利益を求める株主の意向が優先される 既存事業を営むための能力が高まることで、異なる事業が行えなくなる 技術の供給は市場の需要と等しいとは限らない 既存技術を高めることと、それに需要があることは関係がない 66 イノベーションのための7つの機会 from 「イノベーションと起業家精神」 by P.F.ドラッカー(1985) その地域では? 予期せぬ成功、失敗を利用する 現実にあるものとあるべきものとのギャップ ニーズを見つける 産業構造の変化を知る 人口構造の変化に着目する 認識(ものの見方、感じ方、考え方)の変化をとらえる 新しい知識を利用する 3.11によって機会ができた! 67 イノベーションを起こす手法はある イノベーター人材とは次の技量をもつ 質問をする 観察をする ネットワーキング力を付ける 実験・体験力を付ける その地域では? クレイトン・クリステンセン他 「イノベーションのDNA」 Harvard Business School より 加えて、ある程度の技術的知識と判断力 68 先祖が貯めた財産を3代 で食い尽くす (地球が数億年かけて 溜め込んだ化石燃料を 数100年で使い尽くす) 青森県登録有形文化財 翠明荘(旧高谷家別邸)土蔵 太陽が毎日くれるお小遣い (=再生可能エネルギー) ですべてをまかなう 再エネで循環させる Bitcoin!? 69
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