ウイルス感染症

微生物学2
ウイルス感染症
ウイルス感染症
流行性角結膜炎(はやり目)
アデノウイルス8,19,37型 (アデノウイルス科)
二本鎖直鎖DNA:非エンベロープ被覆型
症状:潜伏期1~2週間
目の異物感,充血,涙目,目やに,まぶたの腫れ
感染経路:接触感染,感染力強い → 集団発生
治療:対症療法
予防:手洗い
咽頭結膜熱(プール熱)
アデノウイルス3型(1,4,7,14型 )(アデノウイルス科)
二本鎖直鎖DNA:非エンベロープ被覆型
症状:潜伏期5~7日
発熱,咽頭発赤(のどの痛みを伴う ),結膜充血
感染経路:飛沫感染(プールを介しての感染)
治療:対症療法
予防:水泳前後のシャワー,流行時の手指の消毒,うがい
尖圭コンジローマ(尖形コンジローム)
ヒトパピローマウイルス6,11型(まれに16型)
(パピローマウイルス科)
環状二本鎖DNA:非エンベロープ被覆型
症状:性器周辺部に発生するイボ → カリフラワー状
感染経路:性交感染,潜伏期間約3ヶ月,STD中女性3位
治療:外科的切除,抗がん剤軟膏
予防:組換えワクチン(16,18,6,11型)
痘瘡(天然痘)
痘瘡ウイルス(ポックスウイルス科)
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
症状:発熱,発疹,高い死亡率(20~40%:大痘瘡)
一類感染症(感染症法)
感染経路:飛沫感染,接触感染
1980年にWHOにより絶滅宣言
・ヒトが唯一の宿主
・持続感染をおこさない
・抗原的に単一
・種痘により持続性の免疫
サル痘
サル痘ウイルス(ポックスウイルス科)
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
症状:痘瘡に似る(致死率1~10%)
頸部や鼠頸部のリンパ節の腫れが目立つ点で異なる
感染経路:齧歯類 → 霊長類(中央アフリカ,西アフリカ)
アフリカオニネズミ → プレーリードッグ → ヒト
(2003年米国の例)
予防:種痘
単純ヘルペスウイルス感染症
単純ヘルペスウイルス(ヒトヘルペスウイルス)1型,2型
ヘルペスウイルス科 二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
口唇ヘルペス・・・HSV1が多い
口唇周囲の皮膚に水疱と痛み
唾液等からの接触感染,飛沫感染 → 神経節に潜伏感染し,再発を繰り返す
HSV1の潜伏感染率は成人の50~80% → HSV2抵抗性
性器ヘルペス・・・HSV2
発熱,全身倦怠感,リンパ節の腫脹,強い疼痛等を伴って
性器やその周辺に浅い潰瘍や小水疱が多発する。
性交感染・・・患者数はSTD中女性2位,男性3位
神経節に潜伏感染し,再発を繰り返す。
その他の単純ヘルペスウイルス感染症
ヘルペス角膜炎,ヘルペス脳炎,新生児ヘルペス
治療:アシクロビル,バラシクロビル ,ビダラビン
水痘(水疱瘡),帯状疱疹
水痘帯状疱疹ウイルス(ヒトヘルペスウイルス3)ヘルペスウイルス科
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
水痘:2週間程度の潜伏期,全身に水疱発疹 → 神経に潜伏感染
患者数100万人/年,成人が罹患すると重症化
帯状疱疹:潜伏感染しているウイルスが活性化
末梢神経に沿った皮膚に水疱性発疹,強い神経痛
感染経路:飛沫感染,飛沫核感染,接触感染
治療:アシクロビル,バラシクロビル
水痘の予防:生ワクチン(2014年秋から定期接種)
伝染性単核球症
EBウイルス(ヒトヘルペスウイルス4)ヘルペスウイルス科
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
症状:潜伏期6~8週
倦怠感,発熱,咽頭痛,頸部リンパ節腫脹,発疹,肝・脾腫,
異型リンパ球の増加・・・数週間で自然治癒
肝機能異常 → 入院治療
感染経路:唾液感染(キス病)
2~3歳までに70%が感染(無症候),20歳代で90%以上が抗体含有
思春期以降に感染すると約50%が発病
治療:対症療法
サイトメガロウイルス感染症
サイトメガロウイルス(ヒトヘルペスウイルス5)ヘルペスウイルス科
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
先天性CMV 感染症(先天性巨細胞封入体症):
妊婦の感染あるいは再活性化 → 胎児に経胎盤感染
小頭症,肺炎,肝脾腫,紫斑,低体重出生
新生児,乳児期感染:産道感染,母乳感染,尿や唾液を介した水平感染
ほとんどが不顕性感染か軽症・・・成人の60~90%が感染歴
健常人における感染:思春期以降に初感染 → 伝染性単核球症様症状
HIV 感染者における感染:網膜炎,腸炎,脳炎
治療:CMV 高力価γグロブリン,ガンシクロビル,ホスカルネット
Bウイルス病
Bウイルス(サルヘルペスウイルス)ヘルペスウイルス科
二本鎖直鎖DNA:エンベロープ被覆型
分布:これまでのヒトでの感染報告例はすべて米国
症状:傷口に水疱,潰瘍 → 局所リンパ節の腫脹 → 発熱,頭痛,筋肉痛
→ 脳脊髄炎:下半身麻痺から上向性に麻痺進行 (致死率70%)
感染経路:アジア産マカク属のサル → 咬傷感染
治療:感染初期のアシクロビル,ガンシクロビル投与
B型肝炎
B型肝炎ウィルス(ヘパドナウイルス科)
不完全二本鎖環状DNA:エンベロープ被覆型
流行:世界の患者数は約3億5千万
日本ではキャリアー 110~140万人,患者 約7万人
慢性肝炎 約5万人,肝硬変・肝がん 約2万人
慢性肝炎:新生児期に感染,感染者は長期にわたってウィルス排出
肝機能障害の増悪・軽快を繰り返す → 肝硬変,肝がん
急性肝炎:成人に感染,潜伏期は約3ヶ月
食欲不振や黄疸 → 著しい肝機能障害
重症例では肝機能不全(劇症肝炎)
感染経路:感染者の血液,体液からの感染・・・産道感染,性感染
治療:インターフェロンまたはエンテカビルの投与(慢性肝炎)
予防:遺伝子組換えワクチン
伝染性紅斑(リンゴ病)
ヒトパルボウイルスB19(パルボウイルス科)
一本鎖DNA:非エンベロープ被覆型
症状:(風邪症状)→ 頬に赤い発疹 → 体幹部,四肢に発疹
経胎盤感染 → 流産・死産(10%未満),胎児の浮腫・貧血
感染経路:患者(発疹が出る前)の気道分泌物からの飛沫感染
治療:対症療法
予防:手を洗う
急性灰白髄炎(ポリオ,小児麻痺)
ポリオウイルス(ピコルナウイルス科,エンテロウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
1952年 米国で21000人の麻痺患者
1960年 日本で5605人の患者(1980年以降発生なし)
症状:90~95%は無症状
不全型・・・感冒様,中枢神経症状なし(4~8%)
無菌性髄膜炎(1~2%)・・・回復
弛緩性麻痺(1%未満)・・・致死率:子供2~5%,成人10~30%
二類感染症(感染症法)
感染経路:患者の糞便を介しての経口感染
予防:生ワクチン(Sabinワクチン)~2012
ワクチンウイルスによる麻痺型ポリオ(1/200~300万人)
不活化ワクチン(Salkワクチン)2012~
急性出血性結膜炎
コクサッキーウイルスA24,エンテロウイルス70
(ピコルナウイルス科エンテロウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
症状:潜伏期24~36時間
目の痛み,異物感,結膜の充血,結膜下の出血
感染経路:接触感染
治療:対症療法
予防:手洗い
ヘルパンギーナ
コクサッキーA群1~10,16,22型ウイルス
コクサッキーB群1~5型ウイルス
エコーウイルス16,25型
(ピコルナウイルス科,エンテロウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
症状:高熱,口内の粘膜疹(夏かぜ)
感染経路:鼻汁,糞便等による接触感染,咳等による飛沫感染
治療:対症療法
予防:手洗い,うがい
手足口病
コクサッキーウイルスA16,A10,エンテロウイルス71
(ピコルナウイルス科エンテロウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
1997年 マレーシアで死者30人(EV71)
1998年 台湾で死者78人(EV71)
2010年 中国で患者157万人,死者905人(EV71)
症状:潜伏期間3~6日,微熱,手のひら,足裏,口内の発疹と水疱
EV71の重症例では無菌性髄膜炎や脳炎などの中枢神経症状
感染経路:患者の気道分泌物からの飛沫感染,経口感染,接触感染
治療:対症療法
予防:手洗い
A型肝炎
A型肝炎ウイルス(ピコルナウイルス科ヘパトウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
症状:潜伏期間は15~50日,38度以上の急激な発熱から発症
全身倦怠感,食欲不振,悪心嘔吐,黄疸など
感染経路:患者の糞便に汚染された水,野菜,果物
カキなどの魚介類による経口感染
治療:安静と食事療法
予防:不活化ワクチン,加熱調理された飲食物の摂取,手洗い励行
風疹
風疹ウイルス(トガウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
症状:発疹,発熱(三日はしか)
感染経路:患者の気道分泌物からの飛沫感染,胎児の子宮内感染
先天性風疹症候群
妊娠3ヶ月以内の妊婦が感染 →
20~25%に胎児奇形(白内障,先天性心疾患,難聴など)
予防:生ワクチン
日本脳炎
日本脳炎ウイルス(フラビウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
毎年世界で43,000人が発症,11,000人が死亡,9,000人が重篤な後遺症
日本における発症は数十人/年
分布:東アジア,東南アジア,南アジア
症状:頭痛,高熱,意識障害(致死率20~50%)
感染経路:感染ブタ → コガタアカイエカ → ヒト(発症率0.1%)
予防:不活化ワクチン
2005年,重症の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)発症により,
厚生労働省がワクチン勧奨を中止 → 新ワクチン開発 → 再開へ
治療:対症療法
デング熱
デング熱ウイルス(フラビウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
年間約1億人がデング熱を発症し,50万人以上がデング出血熱を発症
分布:世界の熱帯亜熱帯地域
症状:4~7日の潜伏期,発熱(高熱)5~7日間
激しい頭痛,関節痛,筋肉痛,発疹 (致死率1%以下)
発熱2~7日後,血漿漏出,出血傾向 (デング出血熱,致死率10%)
感染経路:サル,ヒト → ネッタイシマカ,ヒトスジシマカ → ヒト
予防:蚊に刺されないようにすること
治療:対症療法
黄熱
黄熱ウイルス(フラビウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
年間約100人が黄熱で死亡
分布:熱帯アフリカと中南米
症状:潜伏期間は3~6日,発熱,頭痛,悪心・嘔吐(1~3日で回復)
重症例では数時間~2日後に再燃し,発熱,腎障害,出血傾向
→ 黄疸(致死率20~50% )
感染経路:サル,ヒト → ネッタイシマカ → ヒト
予防:生ワクチン
治療:対症療法
ジカ熱
ジカウイルス(フラビウイルス科) +鎖RNA:エンベロープ被覆型
2013年 ポリネシアで大流行(約1万人が感染)
2015年 ブラジルで大流行(44万~130万人が感染)
分布:中南米
症状:2 ~12日(多くは2~7日)の潜伏期,
軽度の発熱,頭痛,関節痛,筋肉痛,斑丘疹,結膜炎,疲労感,倦怠感など
まれに血小板減少など, 2 ~ 7 日間続くが予後良好
ギラン・バレー症候群,妊婦感染と胎児小頭症の関連性が示唆されている
感染経路:サル,ヒト → ネッタイシマカ,ヒトスジシマカ → ヒト
予防:蚊に刺されないようにすること
治療:対症療法
C型肝炎
C型肝炎ウイルス(フラビウイルス科)+鎖RNA:エンベロープ被覆型
流行:世界中に分布し,患者数は約1億7千万人
日本ではキャリアー 190~230万人,患者 約37万人
慢性肝炎 約28万人,肝硬変・肝がん 約9万人
潜伏期:平均7週間(3~20週)
急性肝炎:無症状感染が約75%,倦怠感,黄疸,腹痛,発熱など
慢性肝炎:大部分は無症状,倦怠,脱力,体力喪失感,易疲労感など
→ 肝硬変 → 肝がん
感染経路:輸血や血液製剤などによる血液感染
母子の垂直感染は2~3%
性交渉による感染は少ない(HIVやHBVの10分の1程度)
治療:慢性肝炎にはインターフェロン,リバビリン,シメプレビル併用療法
ウイルス性肝炎
A型肝炎ウイルス(ピコルナウイルス科ヘパトウイルス属)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
B型肝炎ウイルス(ヘパドナウイルス科)
不完全二本鎖環状DNA:エンベロープ被覆型
C型肝炎ウイルス(フラビウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
D型肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルスのサテライトウイルス)
-鎖環状RNA:HBVによるエンベロープ
HBVと重複感染すると肝炎が重篤化
E型肝炎ウイルス(独立の科)
+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
A型肝炎類似の一過性の急性肝炎 経口感染
G型肝炎ウイルス(フラビウイルス科)
+鎖RNA:エンベロープ被覆型
C型肝炎類似 慢性肝炎→肝硬変 血液感染
後天性免疫不全症候群(AIDS)
ヒト免疫不全ウイルス1(HIV-1)
(レトロウイルス科)+鎖RNA:エンベロープ被覆型
1983年 AIDSの原因ウイルスと同定
CD4陽性Tリンパ球(ヘルパーT)に感染
潜伏期間8~10年
2011年の日本における感染者は1,056例
感染経路:性交,輸血,麻薬注射,垂直感染
症状:免疫不全による日和見感染症,カポジ肉腫
治療:逆転写酵素阻害薬を含む3剤併用療法による発症予防
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
ムンプスウイルス(パラミクソウイルス科)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
症状:潜伏期2~3週間,不顕在感染20~30%
耳下腺部の腫れ,発熱,(無菌性髄膜炎)(睾丸炎)
感染経路:飛沫感染,接触感染
治療:対症療法
予防:生ワクチン
麻疹(はしか)
麻疹ウイルス(パラミクソウイルス科)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
世界で年間約3000万人が感染,60万人が死亡
症状:潜伏期約10日 → 発熱,咳,鼻水,結膜炎
→ 口内の白色斑(コプリック斑) → 全身の発疹
感染経路:患者の気道分泌物からの飛沫感染,飛沫核感染
治療:対症療法
予防:生ワクチン,WHOの「ポリオ撲滅」の次の目標
RSウイルス感染症
RSウイルス(パラミクソウイルス科)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
乳幼児における肺炎の約50%,細気管支炎の50~90%
症状: 潜伏期は2~8日,鼻水,咳,発熱等の感冒様症状
約30%に細気管支炎や肺炎等の下気道炎を発症
乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因の一つ,致死率1~3%
感染経路:飛沫感染,接触感染 感染力強力 → 院内感染
治療:対症療法,リバビリン(米国)
予防:パリビズマブ(モノクローナル抗体)
狂犬病
狂犬病ウイルス(ラブドウイルス科リッサウイルス属)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
症状:潜伏期間約1ヶ月,発症率10~70%
脳炎(Negri小体),筋緊張亢進,嚥下困難,恐水症
→ 昏睡期 → 呼吸困難(致死率100%)
感染経路:イヌによる咬傷感染
野生宿主(オオカミ,キツネ,アライグマ,スカンク,コウモリ)
予防:不活化ワクチン
リッサウイルス感染症
Dubenhageウイルス,Mokolaウイルスなど
(狂犬病ウイルス以外のラブドウイルス科リッサウイルス属ウイルス)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
症状:狂犬病類似の脳炎,致死性
感染経路:アフリカの食虫コウモリ(Dubenhageウイルス)
アフリカのトガリネズミ(Mokolaウイルス)など
咬傷感染,接触感染
予防:狂犬病ワクチンの接種
マールブルグ病
マールブルグウイルス(フィロウイルス科)
-鎖RNA:非分節ゲノム型
分 布:アフリカ(ケニア,コンゴ共和国,ウガンダ,ジンバブエ)
症状:潜伏期間3 ~10 日,発熱,悪寒,頭痛,筋肉痛 →
嘔吐,水様性下痢 → 発症5 日目より顔・首に斑状発疹 →
精神錯乱,ショック,肝機能障害,出血,多臓器不全
致死率は23 ~25%
一類感染症(感染症法)
感染経路:自然宿主は不明,患者血液,体液からの接触感染
治療:対症療法
インフルエンザ
インフルエンザウイルス(オルトミクソウイルス科)
-鎖RNA:分節ゲノム型
A型(抗原性の違いによる亜型),B型,C型
症状:発熱,頭痛,筋肉痛,関節痛,咽頭痛,鼻汁,咳
感染経路:患者の気道分泌物による飛沫感染,接触感染
治療:ノイラミニダーゼ阻害剤(A,B型)
予防:成分ワクチン:新型A(H1N1),A(H3N2),B型
ラッサ熱
ラッサウイルス(アレナウイルス科)-鎖RNA:分節ゲノム型
1969年にナイジェリアの病院で3人の看護師が発病
分布:西アフリカ諸国(ナイジェリア,ギニア,シェラレオネ,リベリア)
10~30万人/年,死亡:5,000人/年
感染源:ウイルス保有ネズミの排泄物,患者の排泄物,唾液からの接触感染
症状:潜伏期間7~18日
高熱,上気道症状,腹部症状,肺炎,腎障害,肝障害
一類感染症(感染症法)
予防・治療:ワクチンなし,早期(発症6日以内)のリバビリン投与
南米出血熱
アルゼンチン出血熱(フニンウイルス),ボリビア出血熱(マチュポウイルス)
ベネズエラ出血熱(グアナリトウイルス),ブラジル出血熱(サビアウイルス)
の総称 アレナウイルス属ウイルスによる出血性熱性疾患
流行地:中南米の特定地域
感染経路:流行地に棲息するげっ歯類の唾液や排泄物との接触,汚染された
食器や食物を介しての感染,汚染された粉塵の吸入,出血熱患者との接触
症状:数日~数週間の潜伏期間ののち発熱,筋肉痛,頭痛,眼窩後痛など
非特異的な症状。結膜の充血,紅斑,紫斑,全身のリンパ節腫大。
瀰漫性出血や血管外への漏出性ショック。主な死因は中枢神経の障害。
一類感染症(感染症法)
治療法:対症療法
予防:流行地に立ち入らないこと,げっ歯類の駆除
クリミア・コンゴ出血熱
クリミア・コンゴ出血熱ウイルス(ブニヤウイルス科)
-鎖RNA:分節ゲノム型
分 布:アフリカ,中近東,中国,ロシア,東ヨーロッパ
症状:潜伏期間2~9日 突然の高熱,頭痛,筋肉痛,関節痛,上腹部痛
→ 出血(点状出血~大紫斑) ,致死率は15 ~40 %
一類感染症(感染症法)
感染経路:哺乳動物 → ダニ → ヒト,患者体液による暴露感染
治療:対症療法,リバビリン投与
急性脳炎
単純ヘルペスウイルス1型(ヘルペスウイルス科)
エコーウイルス,コクサッキーウイルスA,B(ピコルナウイルス科)
麻疹ウイルス(パラミクソウイルス科)
インフルエンザウイルス (オルトミクソウイルス科)
症状:急性の発熱,髄膜刺激症状,意識・精神症状
髄液中に軽度~中等度のリンパ球細胞数増加
治療:HSV-1が疑われる場合はアシクロビル投与
感染性胃腸炎
ロタウイルス(レオウイルス科)二本鎖RNA:非エンベロープ被覆型
乳幼児に多く発症,1~4月にかけて流行・・・乳幼児(嘔吐)下痢症
感染経路:患者の唾液,便からの経口感染
症状:潜伏期間は約2日,嘔吐,下痢,発熱,世界で年間60万人が死亡
治療:対症療法
予防:生ワクチン(生後24週以前)
ノロウイルス(カリシウイルス科)+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
学童,成人が発症,秋~年末にかけて流行
感染経路:患者の糞便で汚染された食物(生カキ,サラダが多い)
飲料水などを介して感染
症状:潜伏期間は1~2日,腹痛,下痢,嘔吐,発熱(軽症)
治療:対症療法
かぜ症候群(急性上気道炎)
ライノウイルス(エンテロウイルス科)
パラインフルエンザウイルス(パラミクソウイルス科)
コロナウイルス(コロナウイルス科)など
症状:数日の潜伏期の後,鼻炎,咽頭炎,喉頭炎を併発
咳・くしゃみ,咽頭痛,鼻水,鼻づまりなどの局部症状
発熱,倦怠感,頭痛などの全身症状
感染経路:飛沫感染,(飛沫核感染),接触感染
治療:対症療法
無菌性髄膜炎
エコーウィルス,コクサッキーB群ウィルス,コクサッキーA群ウィルス,
ポリオウィルス,エンテロウィルス71
(ピコルナウイルス科エンテロウイルス属)+鎖RNA:非エンベロープ被覆型
ほかにムンプスウィルス,単純ヘルペスウィルス,日本脳炎ウィルスなど
症状:発熱,頭痛,嘔吐が三大症状,髄液細胞数の増加
感染経路:エンテロウイルスの場合は経口感染
治療: 安静,輸液,予後は比較的良好
予防:手洗い,うがい