GC51101 音楽・音響情報処理 MIDI の音色(楽器)、音高テストツール (MIDI-instrument-test) 平賀譲(7B214(学類長室), 7D209) [email protected] 1 概要 • 本資料では MIDI 音源による音色(楽器音) や音高を調べるツールについて説明します。 • 同ツールは MAX という音楽用言語・環境を 使用しており、それにより起動します。 – ファイル名称: MIDI-instrument-test.maxpat • 以下では次の順に記します。 – (起動後の)使用方法 – 起動方法 • 全学計算機システム • その他(個人パソコン等) 2 使用方法 3 起動画面 (MIDI-instrument-test) 4 使い方: 概要 • ツールを起動すると、前スライドのようなウィンドウが表示 されます。 • 上段のキーボードをクリックすると音色(楽器音)が選択さ れます(楽器番号 1~128)。 – その下の灰色の箱に楽器名が表示されます。 • 中段のキーボードをクリックすると、その音高(MIDI ノート 番号 0~127)の音が鳴ります。 – その下の赤い箱には音高・音名が、また右側に五線譜表記が 表示されます。緑色の箱は音の強さ(velocity 値)です。 • 右下の小さなキーボードをクリックすると打楽器音(音高が 変えられないもの)が出ます。 – その下の灰色の箱に楽器名が表示されます。 5 使い方: 楽器音(1) • 音高のある(=メロディが弾ける)楽器音は上段 のキーボードで選択します。 – その下の灰色のボックスに楽器名が表示されます。 これは Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/General_MIDI にある表から持ってきたものです。 – MIDI 音源によっては、表示される楽器名と異なる楽 器音が出る場合もあるので注意。 – 中段のキーボードで実際の楽器の音域からはずれる 高さの音を引いた場合、音は出ますが、音色は実際 の楽器とはかなり異なっている可能性があります(そ もそも実際の楽器音は存在しないので)。 6 使い方: 音高 60 61 62 63 • 中段のキー(白鍵・黒鍵)をクリックすると、 64 対応する高さの音が出ます。 65 66 • 音高は MIDIノート番号(NN:0~127)で表され ます。右図に中央ハ(NN=60) から1オクターブ分 67 68 の NNを示します。(全体は次スライド参照) 69 70 • NN は(白鍵・黒鍵合わせた)半音ごとで、 71 1オクターブにつき12半音あります。 72 • キーボード下の赤箱の上には NN そのものが、 下には音名(英語表記)+オクターブ番号が出ます(次ス ライド参照)。また右側には五線譜表記も出ます。 • 楽器の音域をはずれる音も一応出ます。 7 参考: MIDI ノート番号 (NN) • 横軸は英語音名(白黒は白鍵・黒鍵に対応)、縦軸は オクターブ番号です(中央ハは C4)。 • ピアノの音域は 21~108(A0~C8)の88鍵です。 octave -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 C# D D♭ 0 1 2 12 13 14 24 25 26 36 37 38 48 49 50 60 61 62 72 73 74 84 85 86 96 97 98 108 109 110 120 121 122 C D# E F E♭ 3 4 5 15 16 17 27 28 29 39 40 41 51 52 53 63 64 65 75 76 77 87 88 89 99 100 101 111 112 113 123 124 125 F# G G♭ 6 7 18 19 30 31 42 43 54 55 66 67 78 79 90 91 102 103 114 115 126 127 G# A A♭ 8 9 20 21 32 33 44 45 56 57 68 69 80 81 92 93 104 105 116 117 A# B B♭ 10 11 22 23 34 35 46 47 58 59 70 71 82 83 94 95 106 107 118 119 8 使い方: 楽器音(2) • 音高がつけられない打楽器音は右下のキーボ ードで音が出せます。 – その下の灰色のボックスに楽器名が表示されます。 これは Wikipedia: https://ja.wikipedia.org/wiki/General_MIDI にある表から持ってきたものです。 – 音は出るのに楽器名が表示されないもの、またMIDI 音源によっては表示される楽器名と異なる楽器音が 出る場合もあるので注意。 – これらの打楽器音は、MIDI のチャネル 10 に固定さ れており、note-on/off メッセージの NN が楽器音の 種類指定になります。MIDI データ作成時には注意。 9 使い方: 音の強さ (velocity) • 弾いた音の強さに対応する velocity 値(0~127)は、 緑色の箱(中段キーボード下、右下キーボード下の2箇 所)に表示されます。 – MIDI メッセージとしては終音時に velocity 0 メッセージが 出ますが、箱の表示は note-on 時の velocity のままです。 • 中段キーボードではキー(白鍵・黒鍵)の下側をクリック するほど大きな音が、右下キーボードでは上側ほど大 きな音が出ます(逆になっているので注意)。 – ユーザ設定値に固定するように変更もできますが、ゴチャ ゴチャするので省略。どのみちあくまで目安です。 10 起動方法 0. ファイルの所在 1. 全学計算機システム 2. 各自のパソコン等 11 実行ファイルの所在 • 全学計算機システム上では起動ファイルは以下のパスに あります。 \\fs01\kyotu\hiraga.yuzuru.gf\public\MAX\ MIDI-instrument-test.maxpat – Windows の場合、Explorer の上端ウィンドウにキー打ち込みで 一挙に public ぐらいまで移動すること。kyotu のところで止まる とえらい目にあいます。 • また授業ページ「MAX パッチ...」からもダウンロード可能で す(学内 LAN のみ)。 http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~hiraga/music/tsukubaonly/ wav.shtml#MAX 12 全学計算機システムでの起動 • 前スライドのファイルを直接ダブルクリックする、あるいは 適当な場所にコピーしてダブルクリックすれば、 起動する「はず」です。 • それでうまくいかない場合(maxpat ファイルが認識されな い場合)には次スライドのように、まず MAX (or MAX RunTime) を起動し、実行ファイルを読み込んでください。 • リモートデスクトップでは使えません。 • 重要: 音を出すときには回りの迷惑にならないように注 意してください。 – 本体にスピーカーはありますが、音は小さいです。 – イアホン、ヘッドホンを自分で用意することを勧めます。 13 全学計算機システム: MAX の起動 • 次のいずれかを起動します。 – MAX 本体(MAX 6.0): 次スライド参照 7C202 実習室のみで使用可能、15ライセンス (一度に 15人以上は使えません。) – MAX RunTime (実行のみ可能) どの端末・実習室でも起動できます。 – 注: ファイル編集は想定していないので、どちらで起 動してもかまいません。 • 起動したら、以下のスライドにあるように実行フ ァイルを読み込みます。 14 Max の起動(1) • スタートメニューの 「すべてのプログラム」から: Cycling ’74(フォルダ) → Max 6.0.4(フォルダ) → Max 6.0 を選択して起動する(右図)。 • MAX RunTime を起動する場 合もフォルダが違うだけで要領 は同じ。(右図、Max RunTime 6.0.8 フォルダへ) 15 Max の起動(2) • 無事起動したら、右図 のような MaxWindow が立ち上がります。 • 上端のメニューバーの左端の File から実 行ファイル(MAX パッチ)を読み込みます。 16 Max パッチの読み込み・実行 • Max ではプログラムの単位 となるまとまり(=ファイル)を 「パッチ (patch)」と言います。 • 図のように、メニューのFile から Open を選択し、 フォルダを表示します。 • 前述の MIDI-instrument-test.maxpat があるフ ォルダに移動し、ファイルを選択します。 • 正常に起動すればスライド 4 のウィンドウが表 示されます。(うまく行かない場合には平賀まで) 17 参考: チュートリアル等 • Help から Max Tutorials を選択すると、 Max の使い方についての入門チュートリアル が表示される。 (ただし全文英語) 18 自分のパソコンでの使用 • MAX(あるいは MAX RunTime)をダウンロード・イン ストールし、上記ファイルを実行するのが基本(次スラ イド以下参照)。 • 別法(Windows マシンのみ) 下記の授業ページ(学内 LAN のみ)に実行可能イメ ージが置いてあります。zip ファイルをダウンロード・解 凍し、その中の .exe ファイルを実行すればパッチが 起動します。Windows マシンならこれが一番簡単? http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~hiraga/music/tsukuba only/wav.shtml#MAX 19 MAX のインストール(1) • 注: 昔は MAX フルバージョン(有料)と MAX RunTime(無料)とが別々だったのですが、製造 ・販売元の Cycling’74 の方針が変わったので 少し事情が変わっています。 • ダウンロードサイト(Cycling’74) – 最新版(MAX 7.0.6) https://cycling74.com/downloads/ – 古いバージョン(MAX 6 以前) https://cycling74.com/downloads/older/ • いずれも Win 版、Mac 版があります。 20 MAX のインストール(2) • フルバージョン(有料版)の場合、30日の「無料お試し 期間」があります。そのあとはお金を払って使うか、機 能が制限された無料版(旧 RunTime に相当)として使 い続けることができます。 • 自分のほしい版(Win 32bit, 64bit, Mac等)を選択して ダウンロードし、指示に従ってインストールしてください。 • 新版(Max 7)はかなりでかいので注意(500MB) • 軽いほうがいいなら、旧版(Max 6以前)の RunTime を ダウンロードする方法もあります。 21 自分のパソコンでの実行方法 • MAX をインストールした上での実行方法は、スライ ド 12~17 に記したのとほぼ同じですのでそちらを 見てください。 • 備考 – Windows 8 マシンの場合、音が出ない可能性があります(ソフ トシンセがインストール・起動されていない場合)。その場合、と りあえず諦めて全学計算機システムを使ってください。 – 逆に知識があるなら、デフォールトのソフトシンセ以外のものを インストールして使っていくことができます。性能的にはそうい った他システム(有料・無料とも)のほうがいいことが多いです。 22 その他 • MAX はいろいろな点でおもしろいところが多 い言語・システムですので、今回に限らず、い ろいろ試してみてください。 • キーボード等の機材を使いたい場合、とりあ えず平賀まで相談してください。 • その他、トラブルや問合せ等も平賀まで。 23
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