教育の質を 向上させるために In Uganda おさらい UPE政策によって学校へのアクセスが拡大 それによって生じる問題 ①教員数の不足 ②教室数の不足 ③教材の不足 こうした教育の質を揺るがす問題の克服 するヒントを、日本に求めてみた 理由① そもそも自国の教育発展に関してなにも知ら ないな・・ 理由② 日本も似たような問題に直面してきているは ず! 日本が同じような問題に 直面した時期は2回? ①明治期 ⇒普通教育の普及段階 ②戦後期 ⇒児童数が増えた時期 ①明治期 概要 明治5年、学制発布 学区制を取り入れ、学校を設置 設置された小学校数:2万4500校(明治8年) ⇔現在の小学校数:約2万校 Cf)在籍児童数 231万人(明治12年度) 676万人(平成25年度) 1校あたり 児童数:4~50人 教員数1~2人 →教員と児童数のバランスは悪くない +江戸時代以来の寺子屋の存在 明治期の教員養成 師範学校:授業料はもちろん生活も保障 師範学校→高等師範学校→文理科大学のルー トなら中等学校→高等学校→帝国大学という ルートに匹敵する教育 ⇒経済的な理由で進学を断念せざるを得 ない優秀な人材を多く吸収 ②戦後期 概要 (昭和20年代後半~30年代) 第一次ベビーブームの党到来と共に 「寿司詰め学級」が社会問題化 ⇒1学年2桁のクラス数、1学級5~60人 政府は、昭和33年から5か年計画を実施 5か年計画の内容 校舎面積の拡充 5か年間に約330万平方メートルの小・中学校校舎整備 ←約415億円の予算が充てられた 教材の確保 昭和27年:義務教育費国庫負担法の成立とともに教材費の 一部を国が負担 →昭和33年:半額国庫負担 教員養成 急な教員需要に応じて、大学での教員養成期間を4年→2年に (臨時的) 日本の事例を調べてきて・・・ 日本の教育制度整備は、国家がかなり強く先導し、 また現場との連携もとれて実現されてきた ――政府の教育に対する意識の違い? 日本の教員養成機関:師範学校 ウガンダの教員養成機関:PTC(Primary Teachers’ College) →UCEの成績により希望が通らなかった生徒の受け皿 連携の問題も(Ex)UPE政策の授業料が学校に届かない 現場視点で考えてみると・・・ ①時間が守れない 配属先の状況にも驚きました。教員がいつも5人位 しか来ていません。生徒は自習しているのに教員は 職員室でお茶を飲んでゆっくりしていたりします。 時間割はあっても全く守られていません。(中略) 定期的な職員会議はありません。突然会議が設定さ れますが、何時間待っても教員が集まらず流会に なったりしました。各教員が打ち合わせなく自分の 教えたい項目を教えているようでした。こんな調子 ですから、シラバス(指導要領)や国家試験の出題 範囲の項目であっても教えられないものが多くあり ました。 (青年海外協力隊員の体験記より引用) ②暗記中心の詰め込み教育 理科においても実験せずに結果だけを言葉で暗記し ています。また、原子の構造について「原子核の回 りを電子がまわっている」と言葉で覚えていますが、 それを図に書くことのできる生徒はあまりいません。 頭の中にイメージがないのです。理数科を完全に暗 記科目にしてしまっています。(青年海外協力隊員 の体験記より引用) +こうした教育を親が望んでいる こうした問題の根底には、保護者、教師(⇒ 大人たち)の意識改革が必要 Ex)タイムマネジメントをしっかりするという 意識を持つだけでも・・・ →時間割通りの授業が展開できる →無理に詰め込む必要もない →より具体的なイメージをもった授業理解 →教育の質向上 今後の課題 政府と現場の連携をとるには? 人々の意識改革をするには? 参考文献 『教育白書(昭和28年度版、昭和34年度版、昭和39年度 版)』文部科学省 『学校基本調査』文部科学省 『学校の歴史 『ウガンダにおける活動』三野光雄 第2巻 小学校の歴史』第一法規 http://www.criced.tsukuba.ac.jp/jocv/report/sympo_h17/s anno.pdf
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