流通の戦略 チャネルの選択と管理 流通チャネルとは • メーカーから最終ユーザへ製品が渡るまでの 場所 • メーカーの立場で言うと、販売経路 • 流通チャネルの戦略は「流通チャネルの選 択」と「流通チャネルの管理」に大別される • 流通チャネルは一度構築すると大きな変更 は困難 • 長期的・高度に戦略的な意思決定 Placeの範囲 • • • • • 流通チャネル カバレッジ 立地 在庫 輸送 流通チャネルの選択 1. 解放的チャネル政策 – 取引先小売店の数が多い – コントロールする力が弱い 2. 排他的チャネル政策 – 小売店の数が少ない – コントロールする力は強い 3. 選択的チャネル政策 – 両者の中間 第4のチャネル政策 • 直接的流通チャネル政策 – メーカーから直接消費者に商品を提供する方法 – 伝統的な通信販売 – ICTによるダイレクトマーケティング 流通チャネルのとらえ方 • 伝統的とらえ方 – 最寄品・買回品・専門品の分類をもとに開放的 チャネル・排他的チャネルへ分類 • 最近のとらえ方 – メーカによる流通支配の在り方で把握 – 排他的流通チャネル・選択的流通チャネル – 垂直的マーケティング・システム(VMS) – 長期的な取引関係を目指して組織化 チャネルの支配者 • VMSを効率的・効果的に構築・運営できるも の • 製造業者・卸売業者・小売業者のだれがなっ てもよい • チャネル・キャプテン、チャネル・リーダーと呼 ばれる • メーカー同士の競争から流通システム間の競 争へと変化 開放的流通チャネルとVMS 伝統的流通チャネル (開放的流通チャネル) 製造業者 卸売業者 小売業者 消費者 垂直的マーケティングシステム 製造業者 卸売業者 小売業者 消費者 VMSのもたらすもの • • • • • • メンバーの行動のコントロール メンバー間の利害衝突を排除 規模の経済性 契約の拘束力 二重サービスの排除 流通コストの低下 VMSの3つのタイプ • 企業型VMS – 一つの資本のもと結合 – 高い水準でコントロール可能 • 管理型VMS – チャネルリーダーの力によって調整 – 流通の系列化 • 契約型VMS – 独立企業が契約で結合 契約型VMSの3タイプ • ボランタリー・チェーン(VC) –卸売主催ボランタリー・チェーン –小売主催ボランタリー・チェーン • フランチャイズ・チェーン(FC) チャネル選択の意思決定課題 • 自前の販社を持つか – 垂直的マーケティングシステムを構築 • 既存の卸売業者を用いるか – 伝統的流通システムを利用 取引コスト 内部化費用 構築する流通チャネルの数 • マルチチャネル・マーケティング・システム • 同一の市場に到達するために複数のマーケ ティングチャネルを利用 • 利点 – 市場カバレッジが広がる – 顧客の要望に合った販売が可能 • 欠点 – 同じ客を奪い合うコンフリクトが発生 – コントロールが困難 流通チャネルの管理 流通チャネルメンバーの選定 (流通チャネルメンバーの教育) 流通チャネルメンバーの動機づけ 流通チャネルメンバーの評価 動機づけの方法 • • • • • 強制パワー 報酬パワー 正統性パワー 専門パワー 準拠パワー 流通チャネル戦略の方向性 • 「飴と鞭」から脱却しパートナーシップへ • 「協力関係」から「パートナーシップ」さらには 「流通プログラミング」へ発展 • 「協力関係」は飴と鞭による「刺激‐反応」によ る管理 • 「パートナーシップ」は洗練された長期的で対 等な関係を構築 • 磨き抜かれた「流通プログラミング」へ昇華 流通プログラミング • メーカが社内に流通業者リレーション・プラン ニング部門を設立 • 流通業者と共同でマーチャンダイジング目標、 在庫レベル、販売教育要件、広告プロモー ションを立案 • 流通業者との激しい交渉を通じて利益を上げ るのではなく、積極的にVMSへ参加し協力し、 活動し、利益を上げることを目指す 消費者観点による流通戦略 • メーカによる流通チャネル戦略はメーカ視点 によるもの – 生産者志向による戦略 • CVSやインターネットショップ、製造小売業は 小売視点の戦略 – 消費者志向による戦略 • 流通システム間競争は消費者・流通業者との マーケティングコミュニケーションを達成したも のが勝者
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