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第17講
熱力学の第一法則
教科書P.142~145
熱・仕事・温度の関係
熱を仕事に変換する
エネルギーの変換と保存
http://www.fzt.jp/
【A 熱力学第一法則】 熱と仕事と温度の関係式
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
温度変化
入れた熱
a.仕事を加える
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
F
x
された仕事
∆𝑈 = 𝑊in
仕事
W= Fx
仕事𝑊in の分だけ温度が上昇
(実際には,熱が外へ逃げる分がある)
温度上昇
急激に圧縮すると熱が逃げる前に温度
が上がる ⇒ 断熱圧縮
【A 熱力学第一法則】 熱と仕事と温度の関係式
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
温度変化
入れた熱
b.熱を加える①
温度上昇
された仕事
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
∆𝑈 = 𝑄in
熱Q
熱𝑄in による温度上昇
(実際には,熱が外へ逃げる分がある)
この場合,気体の圧力も上昇する
【A 熱力学第一法則】 熱と仕事と温度の関係式
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
温度変化
入れた熱
c.熱を加える②
F
x
熱Q
仕事
W= Fx
された仕事
∆𝑈 = 𝑄in + 𝑊in
外部に
する仕事
𝑄in = ∆𝑈 − 𝑊in
= ∆𝑈 + 𝑊out
入れた熱は,温度上昇と気体
が外部にする仕事になる
温度上昇
熱が仕事に変換できる!!
【B 熱機関】 熱を仕事に連続的に変える
F
仕事
W= Fx
高温源
吸熱: Q1
仕事: W
x
膨張
熱Q
温度上昇
これでも仕事を取り出
せるけれど,このまま
では1回限り
排熱: Q2
収縮
低温源
熱機関は,高温熱源から熱を吸収
して,一部を仕事に変え,余った熱
を低温熱源に捨てることによって
仕事を連続的に取り出す。
【B 熱機関】
☆熱機関に必要なもの
 作業流体(おもに気体)
伴い膨張・収縮を繰り返して外部に仕事をする
 高温熱源
作動流体に熱を与えて膨張させる
 低温熱源
作動流体から熱を奪って収縮させる
【B 熱機関】
吸収した熱から捨
てた熱の差
熱機関の効率(熱効率)
𝑒=
(取り出した仕事)
(高温熱源から得た熱)
=
𝑊
𝑄1
=
𝑄1 −𝑄2
𝑄1
熱機関を動かすためには,必ず熱を捨てなくては
ならない!! (𝑄2 を0にはできない)
高温熱源の熱を100%仕事に変換できない
(熱力学第二法則)
【C 不可逆変化】
・不可逆変化
自然の状態で,一方方向にしか変化が進まないもの。
・可逆変化
自然の状態で,双方向に変化が進むもの。
熱エネルギー
摩擦力の仕事
動摩擦力
不可逆変化
可逆変化
【C 不可逆変化】
低温
高温
熱は高温側から低温
側に向かって移動す
る(逆はない)
熱の移動は不可逆変化
熱の移動
接触
熱は,高温物体から低温
物体に移動し,自然に低
温物体から高温物体に移
動することはない。
(熱力学第二法則)
熱平衡
こ
の
方
向
に
し
か
起
こ
ら
な
い
【D ヒートポンプ】
外部から仕事を加えると,低温部から高温部へ熱
を汲み出すこともできる。⇒「ヒートポンプ」
排熱
高温環境
温度上昇!
W
気体を 一気に圧縮
断熱圧縮
温度低下!
W
吸熱
低温環境
断熱膨張
気体を 一気に膨張
クーラー,冷蔵庫等に利用
【E エネルギー保存の法則】
エネルギーは互
いに他のエネル
ギーに変換するこ
とができる。このと
き,エネルギーは
変換されても,そ
の総量は変化し
ない。
エネルギーの変換には仕事(力学的or非力学的)が
伴い,そのときに熱が発生する!!
全てのエネルギーは最後は熱になる