「物理化学Ⅰ」授業内容

2015年度 シラバス
科目名
物理化学Ⅰ
授業科目区分 専門教育科目
担当教員
研究室
オフィスアワー
東京工科大学 工学部 応用化学科
対象学年
1年
開講学期
後期
単位数
2
高橋 昌男
高橋 昌男(KW411)
高橋 昌男(月曜日 15:00~16:30)
授業概要
物理化学は、物質の状態、構造、性質や変化を物理法則に基づいて記述する分野であり、有機化学、無機化学と並ぶ
応用化学の基幹科目である。高分子化学、材料科学、環境科学、化学工学から生物学におよぶ様々な分野の化学
現象を理解するためには、原子・分子レベルでの挙動と巨視的な現象を定量的に考察する物理化学的視点が基盤とな
る。本講義では、巨視的現象を記述する熱力学の基礎を習得することをねらいとする。熱と仕事、エネルギーについて理
解をし、化学反応および状態の変化を熱力学を用いて記述する方法論を体得することにより、サステイナブル工学、中で
もサステイナブル化学を実践する上で最も基礎的で重要な、化学現象を論理的に解釈する知識・能力が身につく。
到達目標
1)実在気体の状態を記述するために導入されたファンデルワールスの式を導出・説明できる。
2)仕事、熱、エネルギーの関係を説明できる。
3)ジュール・トムソン効果を用いて冷凍機の原理を説明できる。
4)エントロピー、ギブスエネルギー、ヘルムホルツエネルギーなどの熱力学パラメータを用いて化学変化の自発性を類別で
きる。
授業方法
スライドと板書を併用し、講義形式で行う。各回の終わりには原則として理解度チェックのための演習を行う。ノートPCは、
基本的には使用せず、必要な場合には直前の講義時に指示をする。
履修上の注意 具体的な現象や歴史的背景と共に説明を進めるので、講義内容は必ずしも教科書の記載に従ったものではない。数式
に惑わされることなく、数式が表す物理的な意味を理解することに努力をして欲しい。教科書以外に参考書を提示するの
で、自分にとって理解しやすい物理化学の書籍を選び、補助教材として活用すること。また、分からないことをそのままにせ
ず、積極的に質問をすることが、理解を深めるために重要である。
準備学習
「化学基礎」および「化学基礎演習」の内容をしっかり理解していることが必要である。「微分積分」で学んだ内容を十分に
復習しておくこと。各回の理解度チェックの内容を中心に復習を行い、疑問点を後に残さないように心がけること。
成績評価方法 各回に行う理解度チェックおよび数回の講義ごとに行う演習ならびに期末試験の成績により評価する。(期末試験
50%、演習30%、理解度チェック20%として、総合的に判断する。)
教科書
P. Atkins・J. de Paula著、千原秀昭・中村亘男訳、「アトキンス物理化学(上)」第8版」、東京化学同人。
参考書
P. Atkins・J. de Paula著、「Atkins' Physical Chemistry, 10th edition」, Oxford University Press.
授業計画
第1回:導入-物理量 化学と熱力学、測定で得られる物理量と単位
第2回:気体の性質(1) 完全気体の性質、状態方程式の起源と応用、理想気体の法則、温度と圧力
第3回:気体の性質(2) 実在気体の性質、気体の分子論;ファンデルワールスの式、気体の性質の演習
第4回:熱力学第一法則(1) 仕事と熱、内部エネルギー、完全気体の膨張と可逆変化、平衡
第5回:熱力学第一法則(2) 熱容量と熱測定、エンタルピーの定義、断熱変化、熱化学
第6回:熱力学第一法則(3) 状態関数と経路関数、ジュール・トムソン効果
第7回:熱力学第一法則(4) 第一法則のまとめと到達度チェック
第8回:熱力学第二法則(1) 可逆過程と不可逆過程、カルノーサイクル
第9回:熱力学第二法則(2) エントロピーの定義と分子論的解釈
第10回:熱力学第二法則(3) カルノーサイクルの拡張、熱力学温度、クラウジウスの不等式
第11回:熱力学第二法則(4) エントロピーの計算、トルートンの規則
第12回:熱力学第二法則(5) 第二法則のまとめと到達度チェック
第13回:熱力学第三法則(1) ネルンストの熱定理、標準エントロピー、ヘルムホルツエネルギー
第14回:熱力学第三法則(2) ギブズエネルギー、第一法則と第二法則の結合
第15回:熱力学第三法則(3) 第三法則のまとめと到達度チェック
備考
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