論文調査結果(清助教)

SSR 論文調査
Safety and Cyber-Physical Systems
清 雄一
1
調査対象
Szvetits, M., & Zdun, U. (2013). Enhancing Root Cause
Analysis with Runtime Models and Interactive
Visualizations. In Proc.Workshop on Models at run.time (pp.
4:1–4:12).
Jacquet, C., & Mohamed, A. (2013). Building heterogeneous
models at runtime to detect faults in ambient-intelligent
environments. In Proc.Workshop on Models at run.time (pp.
5:1–5:11).
Junior, A. R. S., Costa, F. M., & Clarke, P. (2013). A Modeldriven Approach to Develop and Manage Cyber-Physical
Systems. In Proc.Workshop on Models at run.time (pp. 6:1–
6:11).



2
Szvetits, M., & Zdun, U. (2013).
Enhancing Root Cause Analysis with
Runtime Models and Interactive
Visualizations. In Proc. Workshop on
Models at run.time (pp. 4:1–4:12).
3
目的
可視化とmodels@runtimeを組み合わせることで,根本
原因解析の支援を行う


4
実行中のシステムにおけるログファイルの変更を検出し,必
要な情報を抽出し,対応するモデル成果物と関連付けて可視
化する
主張点
一貫したモデル駆動開発において,ログファイルを基に
バグの原因となっているモデルを,インタラクティブな方
法で特定するための支援を行うといのが新しい

5
関連研究

似たようなアプローチを取るものはたくさんある

Maoz, S.: Using model-based traces as runtime models.
Computer 42(10) (October 2009) 28-36


実行システムの構造と振舞いを理解するために,メトリクスと操作に
重点を置いている
一方,当システムでは,実行システムとモデルとの関係の可視化に
重点を置いている
Graf, P., M•uller-Glaser, K.D.: Dynamic mapping of
runtime information models for debugging embedded
software. In: Proceedings of the Seventeenth IEEE
International Workshop on Rapid System Prototyping.
RSP (2006) 3-9



6
モデルのテストとデバッグに重点を置いている
一方,当システムでは,実行システムにおける根本原因解析に重
点を置いている
提案する開発ステップ
7
原因解析のための可視化
8
実験評価結果
9
調査者の私見

長所


一貫したモデル駆動開発に無理なく対応した根本原因検知ア
プローチが提案されている
短所

10
モデルが複雑になってくると,提案可視化手法では,根本原
因の特定まで時間がかかりそう
Jacquet, C., & Mohamed, A. (2013).
Building heterogeneous models at
runtime to detect faults in ambientintelligent environments. In Proc.
Workshop on Models at run.time (pp.
5:1–5:11).
11
目的

アンビエント環境におけるハードウェア故障を検知する


実行時に発見されたセンサのみを使って検知する
以下は対象外


12
ハードウェア中のどのコンポーネントが故障したかまでの特定
ソフトウェアに関連した故障
主張点


その場で見つけたセンサを使って,アクチュエータの故
障を検知できる
学習などの事前準備が不要
13
関連研究


故障である状態を学習
故障の振舞いをあらかじめ定義
14
想定

各オブジェクト(ライト等)は,自身のクラスを知っている



=機能や取り得る振舞いを知っている
各オブジェクトはシステムと通信可能
各オブジェクトは移動するたびに位置をシステムに通知
15
提案概要

効果のモデル化とセンシング可能な物理量のモデル化

効果



センシング可能な物理量



例:光束(明るさ×範囲)
各オブジェクトは自分の想定される効果を認識している
例:照度(明るさ)
効果の定義と距離から計算可能
効果のモデル化の詳細

16
ステートマシン
モデル例
センシングまでのモデル
アクチュエータの内部モデル
17
調査者の私見

長所


「効果」と「センシング可能な影響」を明確に分けて,それぞれ
物理量としてモデル化しているのが面白い
短所

18
「こういうものがセンシングできるはず」でそれができなければ
故障だ,というアプローチは既存研究にもありそうで,それを
単に物理量として明確化しただけのような気もする
Junior, A. R. S., Costa, F. M., &
Clarke, P. (2013). A Model-driven
Approach to Develop and Manage
Cyber-Physical Systems. In Proc.
Workshop on Models at run.time (pp.
6:1–6:11).
19
目的

CPSの主要アプリであるマイクログリッド電力管理の分野
において,定義から物理コンポーネントの制御まで,
様々なレベルを考慮してモデルを作る
20
主張点

models at runtimeの技術を使ってCPS管理のモデルを作
る
21
提案モデル
各レイヤがruntimeモデル
22
コントロールスクリプト例
23
関連研究

ほぼ同じだが,一番下のレイヤが全てのイベントを上に
投げる研究がある


24
Enrich, R., Skovron, P., Tolos, M., Torrent-Moreno, M.: Microgrid
management based on economic and technical criteria. In: 2012
IEEE International Energy Conference and Exhibition
(ENERGYCON), IEEE (September 2012) 551–556
これだと,複雑なシステムでは上のレイヤに負荷がかかりす
ぎる
実験評価結果

(無し)
25
調査者の私見

長所


位置やデバイス等,CPSにおいて一般的であると考えられる
要素は提案モデルで共通に取り扱える
短所

26
マイクログリッド以外のCPSにも有効だと主張されているが,ど
こまで有効かは未知数