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第94回全国算数・数学教育研究(福岡)大会 中学校図形分
科会
ビーズ球立体模型の紹介と作り方
およびその実践
東京学芸大学附属竹早中学校
小野田 啓子
2012.8.7
本日の発表内容
◆ビーズ球立体模型とは?
◆数学教育における活用実践例(中学1年生)
① 立方体,正12面体,準正32多面体(サッ
カーボー
ル型)の構造の探究
② 準正32面体は何故立体になるのだろう
③ 面対称,点対称な立体として閉じる条件の
探究
◆実践のまとめ
◆立方体(12球)模型の制作
ビーズ球立体模型とは
ゴム紐を通したビーズ球を辺
として辺の長さが等しい多角
形をつくる。
(1個のビーズに2回ゴム紐を
通すので,基本的に一本の紐
でつくることができる。)
「算法助術」の中の『30球の小球の外接
問題』の木球模型
愛知県立春日井東高校
堀部和経先生考案
ビーズ球立体模型
ビーズ球(径8mm)を用
いた,正6面体(12球)
正12面体(30球)模型
準正32面体( 90球,5角形12個,6角形20
個)
ビーズ球を用いた立体模型の良い点
⑨
③
⑧
②
⑦
④
(1)立体の面の配置を明確
に把握することができる
①
⑥
⑤
(2)透明ビーズを使うと立体
の構造が見やすい
作り方の順番
半分できた状態
(3)制作途中に現れる立体
の構造を観察できる
(4)変形させても元に戻る→立体同士の関係を調べる
(5)手軽に作ることができ、保管や持ち運びに便利→
いつでも手にして見ることができる、自分用の模型を持
つことができる
(6)多角形の辺の数や配置を考えて,いろいろな立体を
作ることができる
(7)いろいろな見方ができて,発展性がある
ビーズ球立体模型の注意する点
 構造に自由度があり,正多面体と準正多面体以外の模型
を制作するときは,面が正多角形にならず,面も平面と
はならない場合がある。
(例)42面模型(120球,5角形12個,6角形30個)
数学における活用実践例(中学1年生)
① 立方体,正12面体,準正32面体
(サッカーボール型)の構造の探究
② 準正32面体(サッカーボール型)は
何故できるのか
③
立体が閉じる条件の探究
数学における活用実践例(中学1年生)
① 立方体,正12面体,準正32面体(サッカーボール型)の構造
の探究
(4)変形させても元に戻る→立体同士の関係を調べる
(図13)
(2)透明ビーズを使うと立体
の構造が見やすい
(3)制作途中に現れる立体
の構造を観察できる
(図14)
(7)いろいろな見方によって内容に発展性がある
数学における活用実践例(中学1年生)
① 立方体,正12面体,準正32面体(サッカーボール型)の構造
の探究
(4)変形させても元に戻る
(図17)
(1)立体の面の配置を明確に把
握することができる
数学における活用実践例(中学1年生)
② 準正32面体(サッカーボール型)は何故できる
のか
(4)変形させても元に戻る→立
体同士の関係を調べる
(5)保管や持ち運びに便利→い
つでも手にして見ることがで
きる、自分用の模型を持つ
ことができる
(図42)
(2)透明ビーズを使うと立体
の構造が見やすい
数学における活用実践例(中学1年生)
③ 立体が閉じる条件の探
究
⑤番
〔課題〕立体が閉じるための多
角形の配置
④番
③番
①と②番の模型の違いを
調べる。
②番は,多面体ではない。
②番
①番
(6)多角形の辺の数や配置を考えて,い
ろいろな立体を作ることができる
(7)いろいろな見方ができて,発展性がある
5角形と5角形の間隔が変
わっている。何故,これら
の立体は閉じるのか。
実践のまとめ
ビーズ球を用いた立体模型の良い点(1)~(7)を活
かした授業実践が可能である
ビーズ球立体模型を制作して観察することを通して,
様々な発見や数学的な考察ができる可能性が示唆
される
(例)
(図18)
12球の模型(正6面体・立方体)制
作
(1) ゴム紐にビーズが4個通ったら輪にし
て正方形の面を作る。ビーズは正多角形
の辺の中点にあると考える。
(2) 2つ目の正方形は,「1」の位置にあるビーズか
ら数える。1,2,3,4と片側に連続して4個ビーズを
通し,最後の4個目のビーズに左右からゴム紐を
通して,輪を作る。
(3) 1つの頂点に正方形の面が3枚集まっている。立体の頂点
は, 3個のビーズでかこまれた3角形の形の中心になる。
(4) 3個のビーズでかこまれた3角形の形ができたら,ゴム紐を
必ず通す。
4
1 2
3
4
(*は三角形の形の個数)
(6) 正方形の面を6個作り(ビーズ12球),最後にビーズに2回ずつゴ
ム紐を通して完成。ゴム紐は観察が終わるまでしばらないでおく。最
後に2回かた結びをして余分な紐を切る。
2
1
(5) 輪にするときに4個ずつビーズが通っているようにして,面を
作っていく。紐に通すビーズの個数は,順番に
4→3*→2*→2**→1***
3
4
3
1
2
ご清聴ありがとうございました。