PowerPoint - 国立障害者リハビリテーションセンター

障害者虐待防止法について
障害者福祉施設従事者等による
虐待防止を中心に
平成27年9月30日
厚生労働省 社会・援護局
障害保健福祉部 障害福祉課
地域生活支援推進室
虐待防止専門官
障害福祉専門官
曽根 直樹
1
障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き改訂のポイント
(平成26年12月・平成27年3月)
改訂の主旨とポイント
虐待死亡事案等、障害者福祉施設従事者等による深刻な障害者虐待事案が相次いでいること等を踏まえ、「障害
者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き」を改訂。そのポイントは以下の通り。
(1)虐待が起きた場合の対応について
① 重大かつ深刻な虐待事案を今後の教訓とするために、「Ⅰ 法施行後も続く障害者虐待事案」を追加し、虐待事案
を具体的に記述(P.4)
② 虐待行為の重大性に気づくために、「4.虐待行為と刑法」を新たに記述し、虐待行為が刑事罰に該当する場合が
あることを表記。(P.6)
③ 深刻な虐待事案においては、障害者虐待が起きた場合の通報義務が長期間に亘り適切に行われていない場合
が多いことを踏まえ、通報義務の履行について記述し強調。(P.7)
④ 深刻な虐待事案においては、行政の権限に基づく立ち入り調査等に対して虚偽の答弁が行われる場合が多いこ
とを踏まえ、障害者総合支援法の虚偽答弁の禁止と罰則規定について記述。(P.8)
(2)虐待防止のための体制整備の強化について
① 虐待防止に組織的に取り組むことが重要であるため、虐待防止委員会が行う内容について、虐待防止マネーャー
の位置づけについてより具体的に記述。(P.10~11)
② 施設等において障害者虐待防止の職場内研修を行うための冊子を巻末資料に掲載し、職場内研修の推進につ
いて記述。(P.12・P.43~54)
③ 職員のストレスが虐待の背景要因として指摘されていることを踏まえ、職員のストレスの把握とメンタルヘルスに
ついて記述し、厚生労働省ホームページで掲載されているチェックリストを巻末資料に掲載。(P.14・P.31~33)
④ やむを得ず身体拘束を行う場合には、基準省令上必要な事項の記録が義務づけられていることを記述。(P.22)
⑤ 行動障害を有する者が虐待に遭いやすいことを踏まえ、強度行動障害支援者養成研修について記述。(P.26)
(3)虐待を防止する取り組みについて
① 虐待を防止するため、管理者が日常的な支援場面を把握すること、実際の虐待事案を念頭に、②性的虐待防止
の取り組み、③経済的虐待防止の取り組みの重要性について追記。(P.13~14)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000079704.pdf
障害者虐待防止法の概要
(平成23年6月17日成立、同6月24日公布、
平成24年10月1日施行)
目 的
障害者に対する虐待が障害者の尊厳を害するものであり、障害者の自立及び社会参加にとっ
て障害者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等に鑑み、障害者に対する虐待の
禁止、国等の責務、障害者虐待を受けた障害者に対する保護及び自立の支援のための措置、
養護者に対する支援のための措置等を定めることにより、障害者虐待の防止、養護者に対する
支援等に関する施策を促進し、もって障害者の権利利益の擁護に資することを目的とする。
定 義
1 「障害者」とは、身体・知的・精神障害その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社
会的障壁により継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
2 「障害者虐待」とは、次の3つをいう。
①養護者による障害者虐待
②障害者福祉施設従事者等による障害者虐待
③使用者による障害者虐待
3 障害者虐待の類型は、次の5つ。(具体的要件は、虐待を行う主体ごとに微妙に異なる。)
①身体的虐待 (障害者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障害者の身体を拘束すること)
②放棄・放置 (障害者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置等による①③④の行為と同様の行為の放置等)
③心理的虐待 (障害者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の障害者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと)
④性的虐待
(障害者にわいせつな行為をすること又は障害者をしてわいせつな行為をさせること)
⑤経済的虐待 (障害者から不当に財産上の利益を得ること)
3
虐待行為と刑法
障害者虐待は、刑事罰の対象になる場合がある。
(例)
① 身体的虐待
刑法第199条殺人罪、第204条傷害罪、第208条暴行罪、第220条逮捕監禁罪
② 性的虐待
刑法第176条強制わいせつ罪、第177条強姦罪、第178条準強制わいせつ、準強姦罪
③ 心理的虐待
刑法第222条脅迫罪、第223条強要罪、第230条名誉毀損罪、第231条侮辱罪
④ 放棄・放置
刑法第218条保護責任者遺棄罪
⑤ 経済的虐待
刑法第235条窃盗罪、第246条詐欺罪、第249条恐喝罪、第252条横領罪
※ これまでの虐待事案においても、虐待した障害者福祉施設等の職員が警察によって逮捕、送検された事案が
複数起きています。
4
虐待防止施策
1 何人も障害者を虐待してはならない旨の規定、障害者の虐待の防止に係る国等の責務規定、障害
者虐待の早期発見の努力義務規定を置く。
2 「障害者虐待」を受けたと思われる障害者を発見した者に速やかな通報を義務付けるとともに、障害
者虐待防止等に係る具体的スキームを定める。
養護者による障害者虐待
[市町村の責務]相談等、居室確保、連携確保
[スキーム]
虐
待
発
見
通報
市町村
①事実確認(立入調査等)
②措置(一時保護、後見審判請求)
障害者福祉施設従事者等による障害者虐待
使用者による障害者虐待
[設置者等の責務] 当該施設等における障害者 [事業主の責務] 当該事業所における障害者に
に対する虐待防止等のための措置を実施
対する虐待防止等のための措置を実施
[スキーム]
[スキーム]
虐
待
発
見
通報 市
町
村
報告
都道府県
①監督権限等の適切な行使
②措置等の公表
虐
待
発
見
通報
都
道
市
府
町
県
村 通知
報告
労働局
①監督権限等の適
切な行使
②措置等の公表
3 就学する障害者、保育所等に通う障害者及び医療機関を利用する障害者に対する虐待への対応について、その
防止等のための措置の実施を学校の長、保育所等の長及び医療機関の管理者に義務付ける。
その他
1 市町村・都道府県の部局又は施設に、障害者虐待対応の窓口等となる「市町村障害者虐待防止セ
ンター」・「都道府県障害者権利擁護センター」としての機能を果たさせる。
2 市町村・都道府県は、障害者虐待の防止等を適切に実施するため、福祉事務所その他の関係機関、
民間団体等との連携協力体制を整備しなければならない。
3 国及び地方公共団体は、財産上の不当取引による障害者の被害の防止・救済を図るため、成年後
見制度の利用に係る経済的負担の軽減のための措置等を 講ずる。
4 政府は、障害者虐待の防止等に関する制度について、この法律の施行後3年を目途に検討を加え、
必要な措置を講ずるものとする。
※ 虐待防止スキームについては、家庭の障害児には児童虐待防止法を、施設入所等障害者には施設等の種類(障害者施設等、児童養護施設等、養介護施設等)
に応じてこの法律、児童福祉法又は高齢者虐待防止法を、家庭の高齢障害者にはこの法律及び高齢者虐待防止法を、それぞれ適用。
5
通報義務の開始
「障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに通報しな
ければならない。」
A施設
虐待を受けたと
思われる障害者
を発見した人
相談
通
報
義
務
施設長
管理者
サービス管理
責任者
相談
通
報
義
務
市町村障害者虐待防止センター
通
報
義
務
平成25年度 都道府県・市区町村における障害者虐待事例への対応状況等(調査結果)
○平成24年10月1日に障害者虐待防止法施行(養護者、施設等職員、使用者による虐待)
→平成25年度における養護者、施設職員等による虐待の状況につい て、 都道府県経由
で調査を実施。
(※使用者による虐待については、7月に公表済み (大臣官房地方課労働紛争処理業務室))
養護者による
障害者虐待
障害者福祉施設従事者
等
による障害者虐待
市区町村等への
相談・通報件数
4、635件
(3、260件)
1、860件
(939件)
市区町村等による
虐待判断件数
1、764件
(1、311件)
263件
(80件)
被虐待者数
1、811人
(1、329人)
455人
(176人)
使用者による障害者虐待
(参考)都道府県労働局の対応
628件
(303件)
虐待判断
件数
(事業所数)
253件
(133件)
被虐待者数
393人
(194人)
【調査結果(全体像)】
• 上記は、平成25年4月1日から平成26年3月31日までに虐待と判断された事例を集計したもの。カッコ内については、
前回の調査結果(平成24年10月1日から平成25年3月31日まで)のもの。
7
• 都道府県労働局の対応については、平成26年7月18日大臣官房地方課労働紛争処理業務室のデータを引用。
参考資料1
平成25年度 障害者虐待対応状況調査<養護者による障害者虐待>
相談
通報
105件
4、635件
主な通報
届出者内訳
事実確認調査
明らかに
虐待でな
いと判断
した事例
41件
虐待者と分離した事例 735件※2
*平成24年度に通報・届出があった事案
も含む
虐待の事実
が認められ
た事例
事実確認調査を行った
事例
3、879件
市区町村に連絡
した事例 64件
●相談支援専門員・
障害者福祉施設従事
者等
(27.6%)
●本人による届出
(24.9%)
●警察
(14.6%)
●当該市区町村
行政職員
(7.2%)
●家族・親族 (7.2%)
虐待事例に対する措置
市区町村
都道府県
1、764
件
うち、法第11条に基づく
立入調査 95件
(死亡事例:
4人 ※1)
64
件
事実確認調査を行って
いない事例 840件
4、530件
被虐待者数
1、811人
・明らかに虐待ではな
く調査不要 725件
虐待者数
1、990人
*都道府県判断の41件を含む
・調査を予定、又は検
討中
115件
虐待者(1、990
人)
● 性別
男性(65.6%)、女性(34.1%)
● 年齢
60歳以上(32.9%)、50~59歳(22.6%)
40~49歳(19.9%)
● 続柄
父(20.6%)、 兄弟姉妹(19.7%)
母(18.6%)
① 障害福祉サービスの利用
39.3%
② 措置入所
11.3%
③ ①、②以外の一時保護
18.6%
④ 医療機関への一時入院
13.9%
⑤ その他
16.9%
①~⑤のうち、面会制限を行った事例
31.7%
虐待者と分離しなかった事例 834件※2
① 助言・指導
53.4%
② 見守りのみ
25.5%
③ サービス等利用計画見直し 15.0%
現在対応中・その他 198件
介護保険サービスを利用、虐待者・被
虐待者の転居、入院中等
成年後見制度の審判請求
138件
うち、市町村長申立 54件
被虐待者(1、811人)
虐待の種別・類型(複数回答)
身体的虐待
性的虐待
心理的虐待
放棄、放置
経済的虐待
63.3%
5.6%
31.6%
18.9%
25.5%
※1 うち2件は、心中事件により発覚した事例のため、1、764件には含まれていない。
※2 虐待者との分離については、被虐待者が複数で異なる対応(分離と非分離)を行った事例が含まれるため、虐待
事例に対する措置の合計件数は、虐待が認められた事例1、764件と一致しない。
● 性別 男性(37.1%)、女性(62.9%)
● 年齢
50~59歳(20.9%)、40~49歳(19.5%)
20~29歳(19.4%)
● 障害種別
身体障害
25.8%
知的障害
50.6%
精神障害
36.0%
発達障害
1.7%
● 障害程度区分認定済み (51.7%)
● 行動障害がある者
(25.1%)
● 虐待者と同居
(79.8%)
● 世帯構成
両親と兄弟姉妹(13.5%)、単身(10.8%)、
配偶者(10.0%)
その他
2.0%
参考資料2
平成25年度 障害者虐待対応状況調査<障害者福祉施設従事者等による障害者虐待>
相談
通報
1、860件
主な通報
届出者内訳
●本人による届出
1、625件
113件(連絡)
市区町村
事実確認調査 (1、168件)
*平成24年度に通報・届出があった事案
も含む
虐待の事実が認められ
た事例
229件
虐待の事実
が認められ
た事例
224件
事実確認調査 (143件)
(16.5%)
●当該施設・事業
73件
虐待の事実が認められた事例
18件
都道府県独自調査により、虐
待の事実が認められた事例
5件
都道府県へ事実確認調
査を依頼
37件
所職員 (11.7%)
●相談支援専門員・
障害者福祉施設従
事者等
(8.4%)
●設置者
(5.2%)
市区町村による指導
*平成24年度に通報・届出があった事案
も含む
さらに都道府県による
事実確認調査が必要とさ
れた事例
39件
18件
(33.0%)
●家族・親族
市区町村・都道府県によ
る措置・障害者総合支援
法等による権限行使※3
都道府県
虐待の事実が認められた事例
16件
235件
身体的虐待
虐待者(325人)
● 性別
男性(66.8%)、女性(33.2%)
● 年齢
40~49歳(20.9%)、50~59歳(19.1%)
60歳以上(17.5%)
● 職種
生活支援員 (43.7%)
その他従事者(16.3%)
管理者 (9.5%)
設置者・経営者(6.2%)
サービス管理責任者(5.8%)
※1 不特定多数の利用者に対する虐待のため被虐待障害者が特定できなかった
等の10件を除く253件が対象。
※2 施設全体による虐待のため虐待者が特定できなかった9件を除く254件が対象。
※3 平成25年度末までに行われた措置及び権限行使。
56.3%
5件
16件
・ 施設等に対する指導
142件
・ 改善計画提出依頼
100件
・ 従事者への注意・指導 65件
263件
死亡事例
1人
被虐待者
455人※1
虐待者
325人※2
障害者総合支援法等
による権限行使
・ 報告徴収・出頭要請・質問・
立入検査
151件
・ 改善勧告
25件
・ 指定の全部・一部停止 4件
・ 都道府県・指定・中核市等
による指導
162件
虐待の種別・類型(複数回答)
性的虐待 心理的虐待 放棄、放置 経済的虐待
11.4%
45.6%
4.6%
被虐待者(455人)
6.8%
障害者虐待が認められた事業所種別
障害者支援施設
居宅介護
重度訪問介護
行動援護
療養介護
生活介護
短期入所
共同生活介護
自立訓練
就労移行支援
就労継続支援A型
就労継続支援B型
共同生活援助
移動支援
地域活動支援センター
児童発達支援
放課後等デイサービス
合計
71
2
2
1
2
36
5
35
1
4
16
51
10
3
6
3
15
263
27.0%
0.8%
0.8%
0.4%
0.8%
13.7%
1.9%
13.3%
0.4%
1.5%
6.1%
19.4%
3.8%
1.1%
2.3%
1.1%
5.7%
100.0%
● 性別 男性(62.2%)、女性(37.8%)
● 年齢
20~29歳(25.3%)、40~49歳( 21.5%)、
30~39歳(20.9%)
● 障害種別
身体障害
知的障害
精神障害
発達障害
その他
29.2%
79.8%
14.1%
6.4%
1.8%
● 障害程度区分認定済み
● 行動障害がある者
(74.1%)
(21.3%)
9
平成26年度「使用者による障害者虐待の状況等」
【ポイント】
1 通報・届出のあった事業所は、985事業所で前年度より27.1%増加。通報・届出の対
象となった障害者も、1,276人で前年度より27.9%増加。
2 使用者による障害者虐待が認められた事業所は、299事業所※1で前年度より18.2%
増加。
3 虐待が認められた障害者は483人で前年度より22.9%増加。障害種別は、身体障害
67人、知的障害362人、精神障害52人、発達障害11人※2。
4 虐待を行った使用者は311人。使用者の内訳は、事業主258人、所属の上司43人、
所属以外の上司1人、その他9人。
5 使用者による障害者虐待が認められた場合に労働局がとった措置は492件※3。
[内訳]
① 労働基準関係法令に基づく指導等 429件(87.2%)
(うち最低賃金法関係380件(77.2%))
② 障害者雇用促進法に基づく助言・指導等 49件(10.0%)
③ 男女雇用機会均等法に基づく助言・指導等 8件( 1.6%)
④ 個別労働紛争解決促進法に基づく助言・指導等 6件( 1.2%)
※1 障害者虐待が認められた事業所は、届出・通報の時期、内容が異なる場合には、複数計上している。
※2 虐待を受けた障害者の障害種別については、重複しているものがある。
※3 措置の件数は、1つの事業所で虐待を受けた障害者に対してとった措置が複数あるものは複数計上している。
虐待事案の例 (障害者福祉施設従事者等による虐待報道を参考に作成)
○身体的虐待の事案
精神障害者のグループホームの女性利用者を診察した病院は、腕や足の打撲に「虐待
の疑いがある」としてそのまま入院させた。グループホームの元職員は、グループホー
ムを運営する法人の理事長から利用者が虐待を受けていると通報した。利用者のメモに
は、「顔、おなかをたたかれ、けられました。」などと書かれていた。
○性的虐待の事案
障害児の通所施設の職員が、利用している複数の女児の下半身を触り、撮影したとし
て逮捕された。加害者の職員は裁判で「障害のある子どもなら、被害が発覚しないと
思った。」と述べた。
○心理的虐待の事案
施設の職員から、施設幹部による入所者への暴言が続いていると通報が寄せられた。
職員に手を出した入所者に「おまえ、この野郎、外だったらボコボコにするぞ」などと
詰め寄ったり、入所者を「てめえ」と怒鳴って小突いた、などとされている。
○放棄・放置の事案
障害者支援施設の職員が、利用者が食事を食べないと目の前でバケツに捨てる、大き
な外傷があっても受診させないなどの虐待をしたことが、自治体の検査で確認された。
○経済的虐待の事案
グループホームの職員が、利用者の給料を本人の代わりに預金口座に入金する際、一
部を入金しないなどして着服を重ねていた。被害を受けた障害者は20人近く、着服額は
1,500万円以上に及んだ。
入所者殴り骨折
施設は虐待を事故として処理
県警は、身体障害者支援施設に入所中の男性(76)を殴り骨折させたとして、傷害の疑
いで介護福祉士の容疑者(29)を逮捕した。
男性は骨折など複数のけがを繰り返しており、県警は日常的に虐待があった可能性も
あるとみて慎重に調べている。
県警によると、約1カ月前に関係者からの相談で発覚同施設を家宅捜索した。
同施設を運営する社会福祉法人は男性の骨折を把握していたが、虐待ではなく「事故」
として処理していた。
福祉施設で暴行死 施設長が上司に虚偽報告
知的障害のある児童らの福祉施設で、入所者の少年(19)が職員の暴行を受けた後に
死亡した。また、施設長が2年前に起きた職員2人による暴行を把握したが、上司のセン
ター長に「不適切な支援(対応)はなかった」と虚偽の報告をしていたことが分かった。
県は、障害者総合支援法と児童福祉法に基づき、施設長を施設運営に関与させない体
制整備の検討などを求める改善勧告を出した。
県はこれまでに、同園の元職員5人が死亡した少年を含む入所者10人を日常的に暴行
していたことを確認。別の職員も入所者に暴行した疑いも浮上した。
(※最終的に、10年間で15人の職員が23人の入所者に虐待していたことが判明)
12
立ち入り調査等の虚偽答弁に対する罰則規定
障害者総合支援法では、市町村・都道府県が同法に基づく職務権限で立ち入り調査
を行った場合に、虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出、虚偽の答弁等を行った者を
30万円以下の罰金に処すことができると規定(障害者総合支援法第110条、第111条)。
身体障害者の支援施設の事案では、警察が虐待を行った職員を傷害、暴行の容疑
で地方検察庁に書類送検し、併せて行政の立ち入り調査に対し、虐待をしていないと
虚偽答弁をしたとして、職員を障害者総合支援法違反容疑でも送検。
これらの深刻な虐待に至ってしまった事案について、もし、虐待に気づいた段階で適
切に通報することができていれば、行政による事実確認と指導等を通じて、その後の
虐待の再発防止に取り組むことができ、取り返しがつかないような事態には至らな
かったと考えられる。
障害者福祉施設従事者等における障害者虐待が起きてしまっ
た場合の対応の基本となるのは、「隠さない」「嘘をつかない」と
いう誠実な対応を管理者等が日頃から行うこと。
13
深刻な虐待事案に共通する事柄
○
○
○
○
○
○
○
○
○
利用者の死亡、骨折など取り返しのつかない被害
複数の職員が複数の利用者に対して長期間にわたり虐待
通報義務の不履行
設置者、管理者による組織的な虐待の隠ぺい
事実確認調査に対する虚偽答弁
警察の介入による加害者の逮捕、送検
事業効力の一部停止等の重い行政処分
行政処分に基づく設置者、管理者の交代
検証委員会の設置による事実解明と再発防止策の徹底
障害者施設の理事長談 「暴力や暴言があったことは知らなかった。」
⇒ 虐待が事業運営にとって大きなリスクであるとの認識が希薄
● 今すぐ、施設・事業所で虐待がないか総点検すること
● 虐待が疑われる事案があったら速やかに通報すること
14
虐待による死亡事例が起きた施設の第三者検証委員会最終報告書
(26年8月:抜粋)
「施設においては、職員に対し虐待防止・権利擁護に関する研修を実施するとともに、虐
待防止委員会を設置するなど、形の上では虐待防止体制を整備していた。しかし、虐待が
疑われる場合、市町村等への通報が求められているにもかかわらず、それを前提とした
虐待防止体制が作られていなかった。また、一部の職員は障害特性や行動障害のみなら
ず、権利擁護についての理解が不足していた。幹部職員も、虐待防止に向け具体的な対
策を採ろうとする意識が欠けていた。」
「幹部は支援現場にほとんど足を運ばず、職員との意思疎通や業務実態の把握も不十
分であった。」「一部幹部は虐待や疑義について『なるべく相談・報告しないようにしよう』と
いう雰囲気を蔓延させるなど、虐待防止体制が機能不全に陥ったと考えられる。一連の虐
待問題に係る幹部の責任は重大である。」
「上司に相談しにくい雰囲気、また『相談しても無駄』という諦めがあった」「職員個人が
支援現場における課題や悩みを抱え込まず、施設(寮)内で、あるいは施設(寮)を超えて、
相談・協力し合える職場環境が築かれていなかったと言える。」
組織的な虐待防止の取組が不可欠
障害者虐待防止・権利擁護研修のポイント
障害者福祉施設従事者等による障害者虐待防止の徹底
~一人一人の意識改革に向けた取組~
1 施設の対応
(1)管理者の研修受講を徹底
・都道府県で研修未受講の施設・事業所の管理者を把握
・研修未受講の管理者に対する受講の徹底
(2)組織的な取り組み強化
・虐待防止委員会の設置
⇒第三者や利用者の家族の参画等により、外部からのチェック機能を持たせる
ことも重要
・虐待防止マネジャーコース受講者は、伝達研修用冊子を用いた伝達研修の実施を
都道府県に報告(確実な実施)
2 自治体の対応
(1)通報先の周知・徹底
・最寄りの市町村の虐待通報窓口(連絡先)をポスターなどで周知
(2)都道府県、市町村職員の調査技術の強化
・虐待の被害者や目撃者に対する面接技術の向上
16
法人・施設等における虐待防止委員会の例
虐待防止委員会
委員長:管理者
委 員:虐待防止マネジャー
(サービス管理責任者等)
看護師・事務長
利用者や家族の代表者
苦情解決第三者委員など
各部署・事業所
各部署
虐待防止委員会の役割
・研修計画の策定
・職員のストレスマネジメント・苦情解決
・チェックリストの集計、分析と防止の
取組検討
・事故対応の総括
・他の施設との連携 等
事業所
各部署・事業所
虐待防止マネジャー
虐待防止マネジャー
虐待防止マネジャー
各部署の責任者
サービス管理責任者など
各部署の責任者
サービス管理責任者など
各部署の責任者
サービス管理責任者など
虐待防止マネジャーの役割
虐待防止マネジャーの役割
虐待防止マネジャーの役割
・各職員のチェックリストの実施
・倫理綱領等の浸透、研修の実施
・ひやり・ハット事例の報告、分析等
・各職員のチェックリストの実施
・倫理綱領等の浸透、研修の実施
・ひやり・ハット事例の報告、分析等
・各職員のチェックリストの実施
・倫理綱領等の浸透、研修の実施
・ひやり・ハット事例の報告、分析等
職
員
職
員
職
員
職
員
職
員
職
員
職
員
職
員
職
員
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虐待防止のための委員会の3つの役割
第1 「虐待防止のための体制づくり」
・虐待防止マニュアルやチェックリスト、掲示物等ツールの整備
第2 「虐待防止のチェックとモニタリング」
・チェックリストにより各職員が定期的に点検
・結果を虐待防止マネージャー(サービス管理責任者)により管理者と委員
会に報告
・発生した不適切な対応事例の状況、苦情相談の内容、職員のストレスマ
ネジメントの状況についても報告
・虐待発生リスクの場面、またその要因について検討
・具体的な改善策(職員の研修計画、各部署の改善計画など)を講じる
第3 「虐待(不適切な対応事例)発生後の対応と総括」
・虐待などが生じた場合の早期対応について、マニュアルに沿って検証と
総括を行う
18
<虐待防止チェックリスト 施設用>
「障害者福祉施設・事業所における障害者虐待の防止と対応の手引き」
(平成27年3月)
1.規定、マニュアルやチェックリスト等の整備
① 倫理綱領、職員行動規範を定め、職員ヘの周知ができている。
② 虐待防止マニュアルやチェックリスト等について、職員に周知徹底すると共に活用している。
③ 緊急やむを得ない場合の身体的拘束等の手続き、方法を明確にし、利用者や家族に事前に説明を行
い、同意を得ている。
④ 個別支援計画を作成し、適切な支援を実施している。
⑤ 利用者の家族らから情報開示を求められた場合は、いつでも応じられるようにしている。
2.風通しの良い職場環境づくりと職員体制
① 職員会議等で情報の共有と職員問の意思疎通が図られている。
② 上司や職員間のコミュニケーションが図られている。 ③ 適正な職員配置ができている。
3.職員ヘの意識啓発と職場研修の実施
① 職員ヘの人権等の意識啓発が行われている。 ② 職場での人権研修等が開催されている。
③ 職員の自己研さんの場が設けられている。
4.利用者の家族との連携
① 利用者の家族等と定期的に連絡調整が図られている。 ② 利用者の家族と支援目標が共有できている。
③ 職員として利用者の家族から信頼を得られている。
5.外部からのチェック
① 虐待の防止や権利擁護について、外部の専門家らによる職員の評価、チェックを受けている。
② 施設事業所の監査においで、虐待防止に関わるチェック等を実施している。
③ 地域ボランティアの受け入れを積極的に行っている。
④ 実習生の受け入れや職場見学を随時受けている。
6.苦情、虐待事案ヘの対応等の体制整備
① 虐待防止に関する責任者を定めている。
② 虐待防止や権利擁護に関する委員会を施設内に設置している。
③ 職員の悩みを相談できる相談体制を整えている。
④ 施設内で虐待事案の発生時の対処方法、再発防止策等を具体的に文章化している。
職場のストレスに気づくためのツール
http://kokoro.mhlw.go.jp/check/
自己チェック表とPDCAサイクルの活用
チェック後は、次のような「点検シート」に書き込んで結果を振り返りましょう。これ以
外の方法でも構いません。課題を見つけて解決・改善につなげることが、点検の最
大の目的です。
① チェックリストにより
取り組みが進んでいない事
項や改善する必要のある事
項の原因や課題
④ 解決・改善状況の評価
と更に取り組みを要する課
題の整理
② ①の解決改善に向けて
必要な対応や工夫、現時点
で対応が困難である理由
③ 解決・改善に向けて必
要な対応・工夫の具体的な
進め方(計画)、目標とす
る期間
「障がいのある人の尊厳を守る虐待防止マニュアル」 一般社団法人 大阪府知的障害者福祉協会、2010年
チェックリストの例:「障害者虐待防止の手引き(チェックリスト)Ver.3」
全国社会福祉協議会 http://www.shakyo.or.jp/research/12check.html
障害者虐待の未然の防止について
○法人の理事長、施設・事業所の管理者には、
・施設・事業所が障害者の人権を擁護する拠点であるという高い意識
・風通しの良い開かれた運営姿勢
・職員と共に質の高い支援に取り組む体制づくり
○利用者の望む生活に向けた支援を行うことが基本。
身体拘束の廃止に向けて
障害者虐待防止法では、「正当な理由なく障害者の身体を拘束すること」は身体的虐
待に該当する行為とされています。身体拘束の廃止は、虐待防止において欠くことの
できない取り組みといえます。
やむを得ず身体拘束を行うときの留意点
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障
害者支援施設等の人員、設備及び運営に関する基準」等には、緊急やむを得ない場
合を除き身体拘束等を行ってはならないとされています。さらに、やむを得ず身体拘束
等を行う場合には、その様態及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急や
むを得ない理由その他必要な事項を記録しなければならないとされています。
緊急やむを得ない場合とは・・・
① 切迫性
利用者本人又は他の利用者等の生命、身体、権利が危険にさらされる可能性が著
しく高いことが要件となります。
② 非代替性
身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する方法がないことが要件となります。
③ 一時性
身体拘束その他の行動制限が一時的であることが要件となります。
23
虐待による死亡事例が起きた施設の第三者検証委員会最終報告書(抜粋)
(1)職員の資質や職場環境の問題
虐待(暴行)の原因の一つには、個人の問題として、支援スキルが不十分で
あり、また、虐待防止についての基礎的知識がない、と言うことが挙げられる。
このため、支援に行き詰まり、行動障害を抑えるために暴行に至った面がある
ことは否定できない。
例えば暴行した職員5人は、行動障害に係る専門研修や、虐待防止に関す
る研修をほとんど受けていなかった。
また、支援に行き詰まりかけていた段階で、始めは緊急避難的な過剰防衛と
しての力を行使していたと考えられるが、だんだんとその方が通常の支援より
楽だと思い、通常の適切な支援の実施に努めずに、安易に暴行を行うことを繰
り返していた。
さらに、このような支援方法が、何人かの新たに配属された職員に容易に伝
達したと考えられる。周りが安易な方法(暴行)を採っているから自分も安易な
方法を、と、つまり、周りがやっているから自分がやっても大丈夫だ、と感覚が
幼稚化、そして麻痺し、負の連鎖が発生したものと考えられる・・・
24
強度行動障害を有する者等に対する支援者の人材育成について
強度行動障害を有する者は、自傷、他害行為など、危険を伴う行動を頻回に示すことなどを特徴と
しており、このため、現状では事業所の受入が困難であったり、受入れ後の不適切な支援により、利
用者に対する虐待につながる可能性も懸念されている。
一方で、施設等において適切な支援を行うことにより、他害行為などの危険を伴う行動の回数が
減少するなどの支援の有効性も報告されており、強度行動障害に関する体系的な研修が必要とさ
れている
実施体制
支援者養成研修(都道府県)
指導者養成研修(国立のぞみの園)
施設系・居住系(障害者・障害児)
相談支援専門員
入所職員
GH職員
訪問系
通所職員
行動援護
従業者
重度訪問介護
従業者
その他の訪問
系ヘルパー
支援現場の職員・重度訪問介護従業者
平成25年度~ 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修) 講義+演習(12時間)
サービス管理責任者クラスの職員・行動援護従業者
平成26年度~ 強度行動障害支援者養成研修(実践研修) 講義+演習(12時間)
強度行動障害支援者養成研修(実践研修)の位置づけ
強度行動障害支援者養成研修(実践研修)
①アセスメント
行動観察・情報収集
障害特性の理解
支
援
の
結
果
等
の
フ
ィ
ー
ド
バ
ッ
ク
分析 ・本人が困っていること
行動の
理解 ・本人ができる事、強み
・本人の特性
の把握
②支援の計画
A.本人の困難を軽減したり取り除く
B.本人ができること、強みを活用する
※ 支援計画は場面ごと、工程ごと
に丁寧に作る必要がある。
③支援
・障害特性の理解
A、Bを組み合わせた具体的な
ツールの作成や構造化、環境調
整などの支援計画の立案
支援の方向性は基本に忠実に
具体策やツールは個別化する
・支援の手順書に基づく支援
・日々の記録等
強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)
26
報酬改定における強度行動障害支援者養成研修の評価等
施設入所支援
○ 重度障害者支援加算の見直し
夜間における強度行動障害を有する者への支援を適切に行うため、生活介護の人員配置体制加算や障害支援
区分との関係を見直すとともに、強度行動障害支援者養成研修修了者による支援を評価。
【見直し前】
重度障害者支援加算(Ⅱ) 10単位/日~
735単位/日
人員配置体制加算の算定状況や支援区分等
を踏まえ算定
※ 加算算定開始から90日以内の期間につい
て 700単位/日を加算
【見直し後】(平成27年度~)
重度障害者支援加算(Ⅱ)
① 強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者を
配置した場合(体制加算) 7単位/日
② 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者が、
実践研修修了者の作成した支援計画シート等に基づ
き、強度行動障害を有する者に対して夜間に個別の
支援を行った場合(個人加算) 180単位/日
※ 加算算定開始から90日以内の期間で、個別の支援を
行った日について700単位/日を加算
※ 従来の重度障害者支援加算(Ⅱ)を算定していた事業
所は、経過措置として、平成30年3月31日までの間は
研修受講計画の作成をすることで、研修を受けた職員
以外の配置でも算定を可能とする。
短期入所
○ 重度障害者支援加算の見直し
強度行動障害を有する者への支援を強化するため、現行の重度障害者支援加算に追加して加算。
【見直し前】
重度障害者支援加算
50単位/日
(算定要件)
重度障害者等包括支援の対象者に相当する状
態にある者にサービスを提供
【見直し後】(平成27年度~)
重度障害者支援加算
50単位/日
(算定要件)
重度障害者等包括支援の対象者に相当する状
態にある者にサービスを提供
※ 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修
了者による支援の場合、強度行動障害を有する
者に対して10単位を加算
共同生活援助
○ 重度障害者支援加算の見直し
重度障害者に対する支援を強化し、かつ、より適切に評価するため、算定要件等を見直し。
【見直し前】
重度障害者支援加算
45単位/日
(算定要件)
・重度の障害者が2人以上いる事業所であること
・生活支援員を加配していること
・事業所の全ての利用者について算定する
【見直し後】(平成27年度~)
重度障害者支援加算
360単位/日
(算定要件)
・重度の障害者が1人以上いる事業所であること
・生活支援員を加配していること
・サービス管理責任者等のうち1人以上が強度行
動障害支援者養成研修(実践)等を受講してい
ること等。ただし経過措置期間を設け、当該期
間中は要件を緩和する
・事業所の重度の障害者についてのみ算定する
行動援護
○ 行動援護ヘルパー及びサービス提供責任者の要件の見直し
ヘルパー及びサービス提供責任者の更なる資質の向上を図るため、行動援護従業者養成研修(強度行動障
害支援者養成研修(基礎研修)及び(実践研修)と同内容)の受講を必須化した上で、実務経験を短縮するとと
もに、ヘルパーについては30%減算の規定を廃止する。
なお、行動援護従業者養成研修の必須化に当たっては、平成30年3月31日までの間、経過措置を設ける。
● 支援計画シート等が未作成の場合の減算【新設】
「支援計画シート」及び「支援手順書 兼 記録用紙」が作成されていない場合、所定単位数の5%を減算。
なお、必須化に当たっては、平成30年3月31日までの間、経過措置を設定。
発達障害者支援センターの地域支援機能強化
発達障害については、支援のためのノウハウの普及が十分に行われていないため、各地域における
支援体制の確立が喫緊の課題となっていることから、市町村・事業所等支援、医療機関との連携や困
難ケースへの対応等について、地域の中核である発達障害者支援センターの地域支援機能の強化を
図り、支援体制を整備するとともに発達障害のある方の社会参加を促す。
発達障害者支援センター
(地活事業)
職員配置:4名程度
●相談支援(来所、訪問、電話等による相談)
●発達支援(個別支援計画の作成・実施等)
●就労支援(発達障害児(者)への就労相談)
●その他研修、普及啓発、機関支援
都道府県等
(課題)
中核機関としてセンターに求められる市町村・事業所等
のバックアップや困難事例への対応等が、センターへの
直接の相談の増加等により十分に発揮されていない。
発達障害者支援体制整備(地活事業)
地域支援機能の強化
●発達障害者支援体制整備検討委員会 ●市町村・関係機関及び関係施設への研修
●アセスメントツールの導入促進 ●ペアレントメンター(コーディネータ)
発達障害者地域支援マネジャーの配置:6名程度
・原則として、センターの事業として実施
・地域の実情に応じ、その他機関等に委託可
市町村
体制整備支援(2名)
全年代を対象とした支援体制の構築
(求められる市町村の取組)
①アセスメントツールの導入
②個別支援ファイルの活用・普及
事業所等
困難ケース支援(2名)
困難事例の対応能力の向上
(求められる事業所等の取組)
対応困難ケースを含めた
支援を的確に実施
医療機関
医療機関との連携(2名)
身近な地域で発達障害に関する
適切な医療の提供
(求められる医療機関の取組)
①専門的な診断評価
②行動障害等の入院治療
発達障害のある方の社会参加を促す
●(経済財政運営と改革の基本方針)
意欲ある全ての人々が就労などにより社会参加できる環境の整備
●(日本再興戦略-JAPAN is BACK)
人材力の強化、障害者の就労支援を始めとした社会参加の支援を推進
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障害者虐待の防止
身体拘束・行動制限の廃止
支援の質の向上
31
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/gyakutaiboushi/tsuuchi.html
■通知
●厚生労働省
○(平成23年6月24日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の公布について(通知)
○(平成24年9月24日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律等の施行について(通知)
●警察庁
○(平成24年9月5日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の施行を踏まえた障害者虐待事案への適切
な対応について(通達)
●文部科学省
○(平成24年7月20日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の施行に向けた適切な対応の徹底について
○(平成23年6月24日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律について(通知)
■事務連絡
●障害保健福祉部
○(平成22年9月21日) 障害者(児)施設等の利用者の権利擁護について
●医政局
○(平成24年9月28日) 障害者虐待防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の施行に伴う適切な対応について
●雇用均等・児童家庭局
○(平成24年10月1日) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律等の施行に伴う同法第30条の保育所等に
おける適切な対応について
■その他
平成27年3月改
訂
○市町村・都道府県における障害者虐待の防止と対応(自治体向けマニュアル)
○障害者福祉施設・事業所における障害者虐待の防止と対応の手引き(施設・事業所従事者向けマニュアル)
○使用者による障害者虐待の防止についての概要(リーフレット)
○障害者虐待防止法に係る通報・届出窓口一覧(都道府県分)
■リンク
○政府広報オンライン「お役立ち情報」「平成24年10月1日から『障害者虐待防止法』が始まります」
○政府広報「中山秀征のジャパリズム」(ラジオ番組)「見過ごさない!障害者への虐待」
○政府広報「明日への声」(音声広報CD)「No.3 虐待から障害者を守る「障害者虐待防止法」が平成24年10月1日から施行されます」
○厚生労働省大臣官房地方課(使用者による障害者虐待)
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