第二章 大島町事件

長谷川 円香

虐殺の舞台は東京江東区の亀戸近くの大島町。
この町は当時、外国人労働者(中国人や朝鮮人)が数多く住んでいて、
日本人労働者の労働運動の拠点でもあった。

日本人にはあまり知られていない事件。
大島町虐殺事件(中国人の出稼ぎ労働者)「亀戸虐殺事件」(本人の
労働組合活動家)震災発生の翌々日9月3日に起こった。
中国人400人以上が殺された。
中国人向け宿所の経営者も殺害された。
 関東戒厳令指令部詳報の発見
→ 詳報とは、陸軍の作戦行動を書き残した公式記録。
→9月10日に要請され、11月2日には完成。
→ガリ版刷り2300ページ。八巻十四章の構成。
第
六
巻
第
二
巻
第
一
巻
十
章
九
章
八
章
七
章
六
章
五
章
四
章
三
章
二
章
一
章
輸
送
衛
生
及
ビ
救
療
戒
厳
部
隊
ニ
対
ス
ル
補
給
並
経
理
陸
軍
部
外
ニ
対
ス
ル
補
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交
通
通
信
其
ノ
他
ノ
技
術
作
業
航
空
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政
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司
法
事
務
警
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兵
力
使
用
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東
戒
厳
令
指
令
部
業
務
実
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要
綱
一
般
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状
況
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イ
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り
(
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報
及
ビ
宣
伝
第
三
巻
十
一
章
)
関
東
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厳
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令
部
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幹
部
業
務
十
二
章
第
四
巻
(
十
三
章
第
五
巻
目
次
第
六
巻
十
三
章
十
二
章
第
三
巻
第
二
巻
第
一
巻
)
十
章
九
章
八
章
七
章
六
章
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章
四
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章
二
章
一
章
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第
五
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目
次
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二
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二
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章
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第
三
巻
十
一
章
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十
二
章
第
四
巻
(
十
三
章
第
五
巻
目
次
→
軍殴ノ群ノ援
隊打始衆三隊記
コセ末及浦ト事
レル協ビ少シ・
ラヲ議警尉テ・
ヲ同中官ニ野・
防機、四タ重大
止ト騎、マ一島
セシ兵五タノ町
ンテ卒十マ二付
ト、三名会岩近
セ鮮名、合波の
シ人ガ約シ少鮮
ガノ鮮二、尉人
、群人百共 ヨ
鮮衆首名ニ指リ
人マ領の鮮揮危
ハタ三鮮人の害
全警名人ヲ一を
部官ヲ団包隊受
殺ト銃ヲ囲来ン
害争把率セ着ト
セ闘ヲインシス
ラヲモ来ト、ル
レ起ツリス騎際
タコテ、ル十、
リシ、ソニ四救
。、
、
(
)
大
島
町
事
件
其
の
他
支
那
人
殺
傷
事
件
リ百
名備
ハ考
暴・
行・
強・
姦①
セ野
リ重
トノ
称岩
セ波
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レ下
、、
棍兵
棒器
、ヲ
鉈携
等帯
ノセ
凶ズ
器②
ヲ鮮
携人
帯約
セ二
概
況
・
・
・
殴
打
。
被
害
者
・
・
・
鮮
人
約
二
○
○
人
。
兵
器
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用
者
・
・
・
騎
一
四
ノ
兵
卒
三
人
。
及
ビ隊
騎・
兵・
十・
四野
連重
隊一
三連
浦隊
孝・
三第
少二
尉中
以隊
下岩
十波
一清
人貞
。少
尉
以
下
六
十
九
人
所
・
・
・
大
島
町
八
丁
目
時
・
・
・
九
月
三
日
午
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時
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ロ
。
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章
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政
及
ビ
司
法
事
務
約
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名
ヲ
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害
セ
リ
。
団
ニ
於
テ
約
二
百
名
ヲ
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殺
マ
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ハ
撲
殺
、
第
三
回
ハ
午
後
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時
ゴ
ロ
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ヲ
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、
第
二
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人
三
百
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乃
至
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京
地
方
ニ
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ル
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人
ハ
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四
千
五
百
名
ニ
シ
テ
、
内
ニ
千
→9月6日、警視庁外事課長・
広瀬久忠が外務省に公式報告し
た直話のタイプ印書。
→軍人は武器を持っていた。
→被害者数は約400名。
大
島
町
事
件
其
の
支
那
人
殺
傷
事
件
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二
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巻
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六
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四
章
三
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二
章
一
章
輸
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戒
厳
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部
副
幹
部
業
務
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章
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巻
(
十
三
章
第
五
巻
目
次
第五巻 十一章のタイトルだけが
カミソリのようなもので切り取
られている。
もちろん、相応する本文部分も
ない。
→中村孝太郎名の文章の中
「外国人及ビ社会主義者二関す
る事項」。
→関東大震災にまつわる軍人に
よる殺害事件の詳細。
→削除は不祥事隠蔽の工作。
→軍にとって都合の悪いことは
書かれていない。
十
一
章
タ
イ
ト
ル

1923年9月4日夜、関東大震災の混乱に乗じて、南葛労働組合幹部
河合義虎ら組合員9人と自警団4人、それにアナルコ・サンディカ
リズム系労働組合員平沢計七を警察と軍が虐殺した事件。革命的
労働運動の拠点であった南葛飾地方の労働運動の弾圧をはかった
もので、警察は10月10日まで発表せず、日本労働総同盟をはじめ
として糾弾運動が起こった。
・「鮮人ハ、必ズシモ不逞者ノミニアラズ、之ヲ悪用セントスル日
本人アルヲ忘ルベカラズ」
→社会人主義者を捕まえる口実。
・「兵器ヲ用ウルニアラザレバ之ヲ鎮圧シガタキヲ認メ」
→傷害罪、公務執行妨害で自警団4人を逮捕、刺殺。
→実態を告発される恐れのある人物10人を抹殺。
亀戸警察署長 小森繁高 (1882~?)
・積極的に朝鮮人の検束を命じた人物。
→亀戸事件へ発展
・なぜ虐殺が起きるのか?
亀戸警察署長 小森繁高 (1882~?)
・積極的に朝鮮人の検束を命じた人物。
→亀戸事件へ発展
・なぜ虐殺が起きるのか?
戒厳令で勇み立ち、武器や権力の使用が
始まる。
亀戸警察署長 小森繁高 (1882~?)
・積極的に朝鮮人の検束を命じた人物。
→亀戸事件へ発展
・なぜ虐殺が起きるのか?
戒厳令で勇み立ち、武器や権力の使用が
始まる。→魔女狩りの発想で、中国人・朝
鮮人・社 会主義者を検束。
亀戸警察署長 小森繁高 (1882~?)
・積極的に朝鮮人の検束を命じた人物。
→亀戸事件へ発展
・なぜ虐殺が起きるのか?
戒厳令で勇み立ち、武器や権力の使用が
始まる。→魔女狩りの発想で、中国人・朝
鮮人・社 会主義者を検束。→正当防衛や
逃亡を試みるものが出る。
亀戸警察署長 小森繁高 (1882~?)
・積極的に朝鮮人の検束を命じた人物。
→亀戸事件へ発展
・なぜ虐殺が起きるのか?
戒厳令で勇み立ち、武器や権力の使用が
始まる。→魔女狩りの発想で、中国人・朝
鮮人・社 会主義者を検束。→正当防衛や
逃亡を試みるものが出る。→権力行使がエ
スカレートする・・・

関東大震災と王希天事件

関東戒厳令司令部詳報

大島町事件其の他支那人殺傷事件