12 • 禁煙外来で禁煙を開始した人の半数以上が再喫煙する • 妊婦の8割がいったん禁煙を試みる ⇒ 7割が、1歳半健診時に、再喫煙 13 元喫煙者に対するケアこそが重要 • 依存症は、慢性の再発性の疾患と捉えられるようになった。 ⇒ 元喫煙者に対するケアこそが重要 消化性潰瘍に対するピロリの除菌 気管支喘息に対する吸入ステロイド(予防薬) 再喫煙の原因は? 長期間禁煙後の再喫煙は、体の依存が原因ではない!? なぜそう考えられるのか。 数週間もすれば、ニコチンはもうぬけてしまっているのでは? ということは・・・ なぜ吸いたくなるかといえば、 心の依存が残っているため。 14 身体的依存と心理的依存 15 これが 遷延 • 生理的症状=離脱症状 • 行動的症状=渇望、使用制御困難 • 認知的症状=認知の歪み(心の色メガネ) – 薬物摂取価値の上昇、影響の無視など 心理的依存の評価と治療 元喫煙者の『依存症』評価? ICD-10, TDS は使えない ∵ 現喫煙者が対象 指標として KTSND(加濃式社会的ニコチン依存) ◎ 非喫煙者も評価可能 元喫煙者の『依存症』治療? パッチやバレニクリンは非適応 ∵ ニコチン切れはない 失楽園仮説による心理教育、リセット禁煙 自助グループ? 16 加濃式社会的ニコチン依存度調査票(KTSND) 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. タバコを吸うこと自体が病気である。 喫煙には文化がある。 タバコは嗜好品(味や刺激を楽しむ品)である。 喫煙する生活様式も尊重されてよい。 喫煙によって人生が豊かになる人もいる。 タバコには効用(からだや精神に良い作用)がある。 タバコにはストレスを解消する作用がある。 タバコは喫煙者の頭の働きを高める。 医者はタバコの害を騒ぎすぎる。 灰皿が置かれている場所は、喫煙できる場所である。 設問1:そう思う(0)、ややそう思う(1)、あまりそう思わない(2)、そう思わない(3) 設問2-10:そう思う(3)、ややそう思う(2)、あまりそう思わない(1)、そう思わない(0) 30点満点; 暫定規準(禁煙指導等での目標):合計9点以下 17 18 禁煙準備ステージが高いとKTSND低い Yoshii et al. J UOEH 2006;28:45-55. 禁煙成功群と不成功群のKTSND変化 30 加濃ら KTSNDの禁煙外来試用 みやこ禁煙学会 2007年2月(京都) 20 25 20 15 15 10 10 5 5 0 0 2回目前-初診後 -0.8±3.9 成功群 p=0.049 不成功群 3.5±4.8 初診前 初診前 初診後 初診後 2回目前 2回目前 5回目前 5回目前 19 友人が喫煙者であるとKTSND高い 栗岡ら 日本禁煙学会雑誌 2007;2(5) 20 21 受動喫煙を気にしない非喫煙者は高得点 北田ら 日本禁煙医師連盟通信 2006;15(3):9-10.
© Copyright 2024 ExpyDoc