輪島塗って何だろう?(1)

■輪島塗って何だろう?(1)
「うるわしい」「うるおす」が語源(ごげん)とされる漆(うるし)。
海外では漆器(しっき)のことを「ジャパン」と呼んでいます。そ
して、漆器(しっき)といえば輪島塗。
石川県輪島市で生産される輪島塗の特徴(とくちょう)には
・ 木地(きじ)にケヤキ、アテ、ホオの木などの天然の木を使
うこと。
・ 質の良い漆(うるし)を使うこと。
・ 100回をこえる心をこめた手作業をして、堅くてじょうぶな
塗りを行うこと。
・ 沈金(ちんきん)、蒔絵(まきえ)などの美しい装飾(そうしょ
く)をすること。
があげられます。
■輪島塗って何だろう?(2)
特に下地付けでは輪島特産(わじまとくさん)の「地の粉
(じのこ)」を使い、木地の外側や傷つきやすい部分に漆(う
るし)で麻布(あさぬの)を貼る(はる)「布着(ぬのき)せ」、
かけやすい上縁(うわぶち)には檜皮(ひかわ)べらで生漆
(きうるし)を塗る「地縁引(じぶちひ)き」など輪島独特(どく
とく)の技法(ぎほう)が伝えられています。
輪島塗はまた、全工程が124といわれるほど細かい作
業にわかれており、そのすべてを手作業で行います。大き
く分けると素材となる木を加工する「木地(きじ)づくり」、木
地に漆(うるし)を塗る「塗り(ぬり)」、沈金(ちんきん)、蒔
絵(まきえ)などの「加飾(かしょく)」の3つに分けられます。
そして、それぞれの工程には専門とする職人がいるので
す