CNAC安全セミナーレポート その1 NPO法人海辺つくり研究会 菅家英朗 レポートの概要 • 7月5日と6日の2日間にわたって、埼 玉県のB&G海洋センターでCNAC主 催の安全セミナーが開催されました。 6日の午前中まで参加しましたので、そ の時の様子を何回かに分けてレポートし ます。 海辺の活動で万が一事故が起きた時の対 処法として有効です。 CPRとAEDの講習の概要 • 1日目 海辺での事故や応急手当てなどに関する ザ額と、AEDの使用も含めたCPRの 講習を実施。 • 2日目(午前中のみ参加) プールにてレスキューチューブを使った 救助法や着衣泳の講習、体験などを実施。 一次救命処置(BLS)の流れ ↓ 当初の観察と接触 安全確認、感染防止 ↓ 手当のことば 会話できない、一見して動いていない ↓ 反応を確認する 反応なし ↓ ↓ 出血を確認する →→→ 119番通報・AED 気道確保 呼吸を確認する ↓ 出血あり 止血とショック管理 呼吸が正常 けがの疑いなし 呼吸がない、正常でない ↓ 人工呼吸(最初の2回) 回復体位 つづけて ↓ CPR/心肺蘇生 AEDが入手可能なら ↓ 復帰または 30:2 救急隊到着まで ↑ くり返す続ける 除細動 へ 電気ショック1回 その後ただちに心肺蘇生を再開(2分間) 救急隊/医療機関 CPRの手順 その1 ①傷病者を発見したら、まず傷病者が倒れ ている場所の状況(場の危険性など)を 確認する。 ②傷病者の肩などを叩きながら声掛けをす る。 ③反応がない場合、周辺の人に応援を求め る。 この時「どなたか119番してくださ い」というあいまいな依頼ではなく、お 願いする人を指差しながら「あなたはA CPRの手順 その2 ④まず気道を確保する。 (写真参照) 額に添えた手とあごに あてた指であごをそらせるようにして 気道を確保する。 ⑤気道を確保した状態で、自分の頬と耳を 傷病者の口と鼻のあたりに近づけ(この 時目線は傷病者の胸に向ける)、傷病者 の呼吸を確認する。 → 目で胸の上下 を「見て」、頬と耳で呼吸を「感じ」 「聞く」 CPRの手順 その3 ⑥傷病者が呼吸をしていなければ、人工呼 吸と心臓マッサージを始める。 ⑦気道を確保した状態(指であごを押さえ もう一方の手で額を押さえた状態)で、 約1秒間、2回息を吹き込む。この時、 額を抑えている方の親指と人差し指で必 ず鼻をつまむ。 ※この時あまり大きく息を吹き込むと傷病者の肺が損傷 する CPRの手順 その4 ⑧左右の手を組み、傷病者の乳頭を結んだ 線の中心部に手首の付け根をあて、10 0回/分のペースで、圧迫部が4~5c m沈むくらいの強さで心臓マッサージを 行う。この時、腕の力だけで押そうとす ると疲れるので、肘を伸ばしたまま上半 身の上下動を使って圧迫するようにする。 また、あてている手の指は傷病者の体に 触れないように浮かしておく。 (次頁写真参照) CPRの手順 その5 右の写真のように、できるだけ肘を曲げずに真上から力を かけるようにすると疲れが少ない。 手は必ずしも組まなくてよい。自分がやりやすいやり方で。 CPRの手順 その6 ⑨ ⑦と⑧を2:30(人工呼吸2回:心 臓マッサージ30回)の割合で、傷病者 が意識を取り戻す(呼吸が回復する)か、 救急車が来るまで続ける。 ※通常、119通報から救急車の到着ま では5~15分程度。 ⑩AEDが到着したら、⑨を続けながらA EDをセットする。セット後はAEDの 指示にしたがう。 (AEDの使い方は次頁参照) AEDの使い方 ①AEDの箱を開けたら、まずスイッチを 入れる。 ②あとは機械のガイド音声にしたがって操 作を行う。 なお、メーカーによって操作が異なるた め、必ず機械のガイド音声にしたがうこ と。また、製造年によってガイド音声の 内容が異なる場合もあるが、講習の際に 覚えた内容ではなく、実際に使用する機 械のガイド音声にしたがうこと。 AEDの使い方 • AEDの外観 ・今回使用したAEDはフィリップス社製の もの。 ・パッドを貼る位置は、右肩甲骨の下と、左 わき腹の2か所。極性はないためどちらに 貼ってもOK。 ・電源を入れた後は全自動で作動するため、 操作は音声ガイドにしたがって行えばよい。 CPRの指示も機械が行ってくれる。 AEDの使い方 • 傷病者が回復しても、救急隊が到着するまで電源を切っ たりパッドをはがしたりしないこと。すべて到着した救 急隊の指示にしたがうこと。(AEDが心拍を含めた データを記録しているため) • パッドを貼る場所がぬれている場合はタオルなどで水分 を拭き取る。 • 傷病者の体毛が濃い場合は、安全カミソリなどで体毛を 剃る。 • 一度はがしたパッドは粘着力が弱くなっているので、貼 りなおす場合は必ずスペアのパッドを使う。 • 小児用パッドがない場合は成人用パッドで代用する。 • 乳児に対してはAEDを使用しない。 BLSの留意事項 • 意識があっても自発呼吸ができないこと もあるため(溺れの時など)、呼吸困難 な状況であればCPRを行う。 • 死亡の判断は医師しかできないため、傷 病者がどのような状況であっても(明ら かに死亡していると思われるときでも)、 救急車が到着するまでCPRを継続する。 BLSの留意事項 • 感染症の予防 傷病者からの感染を防ぐため、人工呼吸 の際はフェイスシートかポケットマスク を利用する。また、医療用グローブなど を装着することも必要。手元にない場合 は、レジ袋など身近なもので代用する。
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