ウィンターワークショップ・イン・金沢 エンドユーザ主導型アプリケーション 開発技法におけるパターンを用いた ドメインモデル構築支援 石榑久嗣 中所武司 明治大学大学院理工学研究科基礎理工学専攻 [email protected] 2001年1月18日 1 研究概要:業務専門家による要求記述&検証 短期目標:開発時のSE支援 :保守時のSEレス 長期目標:開発時もSEレス 業務仕様 意味的な ギャップ ドメインモデル (アプリケーション) 粒度的な ギャップ 開発環境(ツール群) ・モデリング&シミュレーション ・UI自動生成&UI遷移図 課題:パターンによる粒度的改善 業務コンポーネント (ビジネスオブジェクト) 課題:品揃え はじめに 研究目的 対象ソフトウェア 業務の専門家によるアプリケーション開発 オフィスなどにおける業務アプリケーション 開発形態 モデリング&シミュレーションによる開発 ウィンターワークショップ・イン・金沢 3 過去のワークショップとの関連 高知 (2000年3月) ルールを用いた業務フロー記述 宮古島 (1999年9月) UI遷移図を用いた要求検証 嬉野 ドメインモデルによる要求定義プロセスの提案 小樽 (1999年1月) パターンを用いたモデル構築支援方法の検討 金沢 (2000年10月) (2001年1月) 共通問題へのパターンの適用 ウィンターワークショップ・イン・金沢 4 M-baseにおける アプリケーション開発手順 1. 業務仕様の詳細化 システム利用者とユースケースの抽出 2. ドメインモデルの作成 メッセージフローに基づく動的モデルの定義 3. ユーザインタフェースの構築 UIの自動生成および遷移図による要求検証 4. シミュレーション実行による検証 作成したドメインモデルの妥当性を検証 ウィンターワークショップ・イン・金沢 5 (1)業務仕様の詳細化 スケジュール決定 開催日を入力することにより、過去の同様の 国際会議の経験的データから原案を自動生 成し、これを修正してスケジュールを決める。 CFP作成 原本となるホームページ掲載版は、表示の雛 型を用意し、各項目に順に入力することで作 成する。次にこれを用いてメーリングリスト利 用版とポスター版を自動生成する。 ウィンターワークショップ・イン・金沢 6 (2)ドメインモデルの作成 <スケジュール決定> <CFP作成・配布> ウィンターワークショップ・イン・金沢 <プログラム委員選出> <投稿論文登録> 7 (3)ユーザインタフェース構築 自動生成されたUIを遷移図として表示 ウィンターワークショップ・イン・金沢 8 (4)シミュレーション検証 コラボレーション図 ウィンターワークショップ・イン・金沢 シーケンス図 プロパティシート 9 共通問題の適用に基づく考察 問題点 コンポーネントの粒度を決定するのが困難 複雑なフローの実現にスキルが必要 既存コンポーネントによる再利用が困難 解決策 モデリングのノウハウをパターンとして提示 ウィンターワークショップ・イン・金沢 10 パターンの抽出と分類 コンポーネント抽出に関するパターン メッセージパッシングに関するパターン 適切な粒度でのコンポーネント抽出 例:データ管理、受付… 業務フローの実行順序の制御 例:分岐、繰返し、並行… コンポーネント接続に関するパターン コンポーネント連携による複合的サービスの提供 例:データ管理+メール送信→登録通知… ウィンターワークショップ・イン・金沢 11 共通問題へのパターン適用 適用範囲 問題記述の(f)~(h)までを対象 適用方法 詳細化した業務仕様の記述から、オブジェクト やメッセージを抽出してドメインモデルを作成 する過程において、パターンの適用を試みる。 ウィンターワークショップ・イン・金沢 12 業務仕様の詳細化 論文リスト配布…(f) 査読論文割当・配布…(f) 委員の希望と割当の条件を基に論文の割当案を自動 的に生成し、後で微調整を行うことで決定する。さらに 担当者に、論文と査読用紙を電子メールで配布する。 査読結果集計…(g) 各プログラム委員の担当したい論文を調査するため に、論文リストを委員全員に電子メールで配布する。 各々の査読結果を入力し、自動的に集計する。 採否通知発送…(h) 委員会での採否結果を電子メールで送信する。 ウィンターワークショップ・イン・金沢 13 パターンの適用事例(1) ユーザの要求 論文の査読結果を管理するためのコンポーネ ントが必要 解決策 データ管理パターンを適用 査読結果管理 ウィンターワークショップ・イン・金沢 14 パターンの適用事例(2) ユーザの要求 査読結果を入力するためのユーザインタフェー スを持ったコンポーネントが必要 解決策 受付パターンを適用 査読結果受付 ウィンターワークショップ・イン・金沢 15 パターンの適用事例(3) ユーザの要求 複数の査読結果を連続して入力可能にしたい 解決策 繰返しパターンを適用 登録 ルール 査読結果受付 ウィンターワークショップ・イン・金沢 更新通知 査読結果管理 16 パターンの適用事例(4) ユーザの要求 査読論文の割当の条件が満たされているかど うかをチェックしたい 解決策 分岐パターンを適用 査読論文割当 ウィンターワークショップ・イン・金沢 割当登録 更新通知 割当失敗通知 ルール 査読結果管理 17 パターンの適用事例(5) ユーザの要求 採否結果とその詳細を論文投稿者に通知する サービスを実現したい 解決策 登録通知パターンを適用 採否結果登録 採否通知発送 査読結果受理 査読結果管理 ウィンターワークショップ・イン・金沢 採否結果配布 メール送信 18 パターン適用後のドメインモデル 新規部分 ウィンターワークショップ・イン・金沢 19 パターン適用後のドメインモデル 抽出 (5) フロー 接続 (1) (2) (4) ウィンターワークショップ・イン・金沢 (3) 20 パターンの適用結果 エンドユーザの要求とその解決策を 予めパターンとして用意することにより、 オブジェクトやメッセージの抽出が容易になり、 ドメインモデルの構築を支援することができた ウィンターワークショップ・イン・金沢 21 おわりに まとめ M-baseを共通問題(前半)に適用 パターンの抽出と分類 共通問題(後半)へのパターンの適用 今後の課題 業務コンポーネントを利用した実装 ウィンターワークショップ・イン・金沢 22
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