講義：エコビジネス論 第7回（1１月13日） 豊澄智己 http://environ.shudo-u.ac.jp/~toyozumi/ • • • • 企業経営と環境保全との関係を、 ①企業の社会的責任、 ②ビジネス・チャンス、 ③ビジネス・リスクの3つの側面から考察する 「①企業の社会的責任」がもっとも基本 「②、③」は時代的には新しい ①社会的責任 • 企業の社会的責任とは、地球市民として、企 業活動において、その生産・流通に関わる分 野と,製品そのものが与える環境負荷をいか に低減させるかという課題。 推進力となる企業の条件（p183） 持続可能な発展を遂げるために ①経済成長 ②環境保全の両立が必須 産業界によれば 現在及び将来において、経済成長と環境保全 との間には対立はなく共通の目標がある 市場経済 経営的、技術的、財務的な資源の提供 ＝推進力としての企業 ･多面性がある ･活動的 ･対応力 ･利益を上げることができる • エコビジネスが一過性のベンチャー企業として登場 してきたのではなく、構造的な産業転換の要因に なってきた根拠 • 環境効率と経済効率性を一致させる市場メカニズム づくりは、単なる経済システムの目標ではなく、いま や企業の持続的成長の条件 • 環境政策と経済政策のアンバランスにともなって生 じる貧困や人権の課題、環境問題、公害問題を解 決するためには、持続可能な発展の経済社会の実 現が必須 仲上健一「エコビジネス論」法律文化社 企業の地球環境問題への対応 • 教科書189 今日の・・・・ 我々は・・・・ 「環境問題の解決に取り組むことは、企業 が･･････促すことにもなろう」 未来社会：持続可能性を伴った社会 図表Ⅲ－１２ ①環境問題に対して・・・ ②企業と地域住民・消費者・・・・ ③環境保全を図りながら・・・・・ 企業の存在は環境（地域社会、地球環境）と相互依存 関係にあるから、世界の「良き企業市民」へ ⇒地球規模（グローバル）で持続的発展が可能 環境関連技術開発 • 教科書190頁 ①環境低負荷物質技術 ②地球温暖化防止技術 ③酸性雨の防止技術 ④オゾン層の保護技術 ⑤廃棄物の再資源化・処理技術 • 事業活動における環境配慮 図表Ⅲ－１３（１９１頁） 個別活動等における環境配慮 ＝エコビジネスの展開 先駆的企業の観点 • 図表Ⅲ－１８（教科書１９９） 環境面で健全な製品（と施設） ＝環境配慮型製品 コスト削減 品質カイゼン 市場性のある製品 負担の軽減 従業員のモラル向上 企業評価の向上 • 法規制の強化（リスク回避）への対応 公害問題、生態的問題の発生 ⇒法規制の強化 ∴企業は製品や製造過程における環境配慮 環境負荷の定量化（教科書203－２０４） EB＝P×A×T • 企業の環境戦略 ①汚染防止（205頁） ②製品管理（206ｐ） ③クリーン技術（206p） ②と③がエコビジネスに関連 例）自動車産業（ホンダとマスキー法） （207頁） 環境経営に対する企業の意識変化 • • • • 社会の環境意識の高まり⇒社会へPRしたい 環境コストの増大⇒費用対効果 責任・義務としてやるよりも積極的にやろう！ 環境経営はコスト削減 環境ブランド構築 戦略的環境経営へ ③ビジネス・リスク • かつての日本の公害問題の例を挙げるまでもなく、 環境問題への企業の対応の誤りが、企業の浮沈を 制する（法律遵守は最低限の義務） • 最近のように企業活動が国際化してくると海外の工 場や製品輸出が環境規制や法制度の異なる下で、 その環境関連責任が問われる可能性も増えてくる • 企業経営と環境問題の関係は単に製造業に直接関 わる経営にとどまらず、サービスや金融保険業にも 広がりをみせている。 環境面での法令遵守 • 消極的かつ事後的に環境法令を遵守するの みならず、従わないと別の新たな費用（環境 コストの一部） • 時代の風潮を予測することによって環境コス トを最小限に抑える • 環境機会を最大限に活用する • 法令によってもたらさられる新しい要求から 生まれる混乱とビジネスチャンス ②ビジネス・チャンス 世界と日本の環境保全の戦略的動向を適切 かつ迅速につかみ、競争力をつけてビジネス のチャンスにつなげていくという課題 • • • • • • • • • 社会の環境意識の高まり⇒社会へPRしたい 環境コストの増大⇒費用対効果 責任・義務としてやるよりも積極的にやろう！ 環境経営はコスト削減につながる 環境ブランドの構築 ロハス（http://www.lohasclub.jp/） eyco：アイコ People Tree（http://www.peopletree.co.jp/） マカイバリ紅茶 （http://www.makaibari.co.jp/shopping/index.html） • 池内タオル（IKT、風で織るタオル）
© Copyright 2024 ExpyDoc
