講義:エコビジネス論

講義:エコビジネス論
第8回(11月20日)
豊澄智己
http://environ.shudo-u.ac.jp/~toyozumi/
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企業経営と環境保全との関係を、
①企業の社会的責任、
②ビジネス・チャンス、
③ビジネス・リスクの3つの側面から考察する
「①企業の社会的責任」がもっとも基本
「②、③」は時代的には新しい
③ビジネス・リスク
• かつての日本の公害問題の例を挙げるまでもなく、
環境問題への企業の対応の誤りが、企業の浮沈を
制する(法律遵守は最低限の義務)
• 最近のように企業活動が国際化してくると海外の工
場や製品輸出が環境規制や法制度の異なる下で、
その環境関連責任が問われる可能性も増えてくる
• 企業経営と環境問題の関係は単に製造業に直接関
わる経営にとどまらず、サービスや金融保険業にも
広がりをみせている。
環境面での法令遵守
• 消極的かつ事後的に環境法令を遵守するの
みならず、従わないと別の新たな費用(環境
コストの一部)
• 時代の風潮を予測することによって環境コス
トを最小限に抑える
• 環境機会を最大限に活用する
• 法令によってもたらさられる新しい要求から
生まれる混乱とビジネスチャンス
②ビジネス・チャンス
世界と日本の環境保全の戦略的動向を適切
かつ迅速につかみ、競争力をつけてビジネス
のチャンスにつなげていくという課題
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社会の環境意識の高まり⇒社会へPRしたい
環境コストの増大⇒費用対効果
責任・義務としてやるよりも積極的にやろう!
環境経営はコスト削減につながる
環境ブランドの構築
ロハス(http://www.lohasclub.jp/)
eyco:アイコ
People Tree(http://www.peopletree.co.jp/)
マカイバリ紅茶
(http://www.makaibari.co.jp/shopping/index.html)
• 池内タオル(IKT、風で織るタオル)
• エコビジネスが一過性のベンチャー企業として登場
してきたのではなく、構造的な産業転換の要因に
なってきた根拠
• 環境効率と経済効率性を一致させる市場メカニズム
づくりは、単なる経済システムの目標ではなく、いま
や企業の持続的成長の条件
• 環境政策と経済政策のアンバランスにともなって生
じる貧困や人権の課題、環境問題、公害問題を解
決するためには、持続可能な発展の経済社会の実
現が必須
仲上健一「エコビジネス論」法律文化社
環境経営に対する企業の意識変化
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社会の環境意識の高まり⇒社会へPRしたい
環境コストの増大⇒費用対効果
責任・義務としてやるよりも積極的にやろう!
環境経営はコスト削減
環境ブランド構築
環境は戦略へ:環境経営戦略
• 企業の環境戦略
①汚染防止(205頁)
②製品管理(206p)
③クリーン技術(206p)
②と③がエコビジネスに関連
例)自動車産業(ホンダとマスキー法)
(207頁)
汚染防止(pollution control)
• 汚染の測定
• 汚染の抑制
排出物を浄化
• 汚染の防止
排出物を最小化するか除去
※排出物の削減と資源・エネルギー消費
=Pollution Prevention Pays
製品管理(Product stewardship)
• 製造工程のみから全ライフサイクルへ
• LCA手法
※製品や工程デザインに改革のメス
例)環境志向デザイン(Design for
environmental)=環境配慮型製品
クリーン技術(Clean technology)
• 持続可能性(sustainable)
例)クリーンエネルギー
太陽( 2003年:86.0万kW、原油換算21.0
万kl、0.04%、2010年:482万kW、118万kl、
0.2%)
風力( 2003年:67.8万kW、原油換算27.6
万kl、0.05%、2010年:300万kW、134万kl、
0.2%)
自動車産業では?
• 教科書207ページ
1970年
1980年代
1990年以降
映像「プロジェクトX 挑戦者たち/世界を驚か
せた一台の車 名社長と闘った若手社員たち
[NSDS-5425]」NHKソフトウェア
昭和48年ってどんな年ですか?
参考URL:http://www001.upp.sonet.ne.jp/fukushi/year/1973.html