京都市内の<まちの縁側

京都市未来まちづくり100人委員会
<第2期>の活動成果報告
平成22年9月25日
「人をつなぐ福祉のコミュニティづくり」チーム
私たちのチームは、ご近所や学区などの中で、
人と人とのつながりが豊かになる「場」や「仕組
み」、「人」、「情報」をつくっていきたいと考えまし
た。
2期の始まりは、
実際にモデル地域で、
場所づくり、仕組みづくり、人づくりをしてみよう!
でした。。。
○伏見区まちづくり推進課へチーム活動を紹介
○伏見区深草地区フィールドワークの実施
○伏見区長と地元活動の協議
⇒地元が魅力を感じる具体性がほしいよ!
チームの役割・位置づけは何か? を再度議論
→京都のまちが、人のつながりが豊かに保たれ、意志に反し
て孤立したり排除されたりする人が無くなるような「福祉のコ
ミュニティ」を実現していくために活動していきたい
→京都で「まちの縁側」「居場所」を増やすミッション
→京都で「まちの縁側」「居場所」づくりをやりたいと思っている
人のサポート、「まちの縁側サポートチーム」を目指そう
○「まちの縁側1,000ヶ所構想」の提案
○具体的には何をしていくの?
→京都に今在る「まちの縁側/居場所」の所在、実態、課題を知る。
→京都「まちの縁側/居場所」シンポジウムの開催
→「まちの縁側/居場所」公開講座、縁側めぐり、一日体験の開催
→「まちの縁側/居場所」ガイドブックの作成
○10年後、「まちの縁側」が1,000ヶ所できていて人のつながりが豊かになって
いる京都の風景を思い描いてみました。→シェアードビジョンやってみました。
○立命館大学の社会調査課程とのコラボレーションが実現
→「まちの縁側」実態調査を共同で計画
○「つながるKYOTOプロジェクト」始動。ホームページ立ち上げ→縁側情報提
供
○「まちの縁側/居場所」住み込み調査開始
な
る
Y
O
プ ロ ジ ェ ク ト
O
T
→「まちの学び舎ハルハウス」参与観察報告
→現在判明している「まちの縁側」 聞き取り調査
が
つ
K
つながるKYOTOプロジェクト

立命館大学社会調査士課程
社会調査士課程SDクラス授業の様子
社会調査士という資格を取得することを目標に専門的な知識を
身につけたり、実践的に調査を行い教養を深めていく課程で、私
たちのSDクラスは現在16人で授業を行っています。

調査概要
1.《 まちの学び舎ハルハウス参与観察 》
【目的】「まちの縁側」の先進事例について、それがいかなるやり方
で「つながり」を生み出しているかを調べる
【実施期間】8月23日から 同月29日まで1週間
【調査方法】6:00~16:00を午前と午後のシフト制で調査
2.《現在判明している「まちの縁側」 聞き取り調査 》
【目的】現在判明している「まちの縁側」の情報を集めるとともに、
「まちの縁側」相互の連携可能性を探る
【実施期間】7月25日から開始。現在も調査活動実施中
【調査方法】面接調査法。現段階で10箇所の「まちの縁側」を調査済み
学生によるまちの学び舎ハルハウス
参与観察の風景
「まちの学び舎ハルハウス」概要
北区紫野十二坊町
 京雑炊ハルハウス 年中無休 6:00~10:00
まちの学び舎ハルハウス 月~水、金土 10:00~16:00
子どもから大人まで誰でも気軽に参加されている場所に
なっている。
誰でも安心して来られることを目指し、くつろぎの部屋や
おもちゃ、遊びの部屋や勉強机も設置している。
健康問題(介護・ひきこもりなど)の相談も有
1階には、ひきこもりの子を持つ親からの相談と京都を訪
れる外国人ベジタリアン(菜食主義)への食事を提供する
場があればという声をもとに「京雑炊ハルハウス」をオー
プン。年中無休。
京雑炊には10種類の野菜・5種類の豆・海草・穀物類が
季節に応じて変化して入っている。
*京都市より「きょうと健康おもてなし食情報提供店」に
指定されている。
*京都市はCO2削減のため、9月を「朝スタイル月間」
としており、協力店である。
「京雑炊ハルハウス」の京雑炊
まちの学び舎
ハルハウス見取り図
1F
2F
分析結果
男女別利用者数
男
利用者の年代構成
女
10%
21%
10%
7
4
40代
50代
60代
70代
13%
7
火
6
1
2
月
30代
4
3
6
20代
水
3
1
木
27%
8
19%
金
土
日
⇒老若男女偏りなく来ている。
・20代の利用者には、研究・調査のために来ている人も。
・働き盛りの40代~50代の人も来客している。
一回当たりの滞在時間
コミュニケーション形態
40
38
4% 2%
スタッフとやりとり
0~1時間
15%
1~2時間
30
利用者同士(一緒に来訪した相
手)とやりとり
42%
利用者同士(店で一緒になった
知り合い)とやりとり
20
12%
2~3時間
3~4時間
20
10
25%
4~5時間
5時間以上
7
利用者同士(店で一緒になった
初対面の相手)とやりとり
9
不明
6
1
0
会話なし
⇒一回当たりの平均滞在時間は約1時間40分(くつろげる空間)
・来客数の9割以上の人が、何らかの形で会話に参加している。
・店で一緒になった初対面の相手とのやりとりも多い(9件)。
どんな人が利用しているか
19%
スタッフと顔見知り
42%
宿泊客
関係者
17%
関係者などでない客
12%
不明
10%
⇒来客者の多くはスタッフと顔見知りであるが、知人の紹介で初
めて訪れる人や、宿泊客もいる。
まとめ
 まちの学び舎ハルハウスには、スタッフとのつながりを辿ってさ
まざまな人が訪れている。
 まちの学び舎ハルハウスは、そういった人々にくつろげる空間を
提供している(滞在時間の長さ)。
 そういった人々が滞在していると、スタッフの仲介により、それら
の人々同士が交流しつながりを生み出す機会を得る。
《現在判明している「まちの縁側」 聞き取り調査 》
【目的】
現在判明している「まちの縁側」の情報を集めると
ともに、「まちの縁側」相互の連携可能性を探る。
【実施期間】
7月25日から開始。現在も調査活動実施中。
のびのび@もーにんぐ→
【調査方法】
既存の情報や、調査自体からのスノーボール方式で調査
対象を見つけ、実際に調査員が訪問する面接調査法。現
段階では10箇所の「まちの縁側」を調査済み。
←とねりこの家
京都市内の<まちの縁側>
聞き取り調査済み
今後調査予定
現在判明している「まちの縁側」 聞き取り調査
名称
場所
活動内容
丹羽國子
北区
子どもから大人まで誰でも気軽に参加されている場所になっており、誰で
も安心して来ることができる。くつろぎの部屋やおもちゃ、遊びの部屋や
勉強机も設置されている。
とねりこの家
水無瀬文子
上京区
医師・看護師などによる子育て相談や健康介護相談、建築士を招いての住宅改
修相談なども実施されている。
おしゃべりサロン
川田ゆかり
中京区
高齢の方同士の交流の場としてだけでなく、高齢の方と福祉サポーターや運営
委員会の方との交流の場ともなっている。
のびのび@もーにんぐ
幸重忠孝
山科区
子どもたちをはじめ、地域の人たちを対象に月~金曜日に楽しい朝食の場・交
流の場を提供している。
かたりば朋
横山正造
下京区
店内にメニューはなく、お昼どきには横山さんの日替わり料理が提供される。
綾小路の蟻
巻出恵美子
下京区
重要文化財に指定された杉本家住宅の隣にあるお菓子工房。無添加で安全な
お菓子を多くの人に提供している。
よっとーくりゃす
増田隆子
南区
毎月絵手紙教室、偶数月にはガレージバザーと無料喫茶も開催している。 バ
ザー開催時には100人ほどの人が集まる。
カスタくんの町家
植木 力
南区
団体登録し、年会費と利用料を支払うことによりその町家を利用することができる。
また、毎月第二金曜日には交流会が開かれており、18歳から80歳までの年齢
の方が交流をしている。
南太秦ふれあいサン
デーモーニングカフェ
高岡宏行
右京区
小学校の一教室を使用し、地域住民の方と直接話し合え、一緒に食事をとったり、
何か問題があった時にも気軽に相談できる。
くらしの支援NETWORK
北川美子
西京区
毎月1回、介護研究会という名称で、地域での介護の在り方などを講師を招き勉
強、そして交流している。
まちの学び舎ハルハウ
ス
代表者
表
聞き取り調査から見えた「まちの縁側」 の分類
→ビジネスとして成立させるかどうか
非営利
ビジネス
まちの学び舎ハルハウス
のびのび@モーニング・
南太秦ふれあいモーニングカフェ
高
おしゃべりサロン
よっとくりゃーす
カスタくんの家
くらしの支援ネットワーク
綾小路の蟻
かたりば朋
→参加者開放度
高
とねりこの家
→地域住民への
見守り
街の縁側同士の「つながり」(暫定的)
~人的交流~
~名前を知っている~
・調査はまだ暫定的なものなので、正確な結果ではないが、ふれあいの
居場所普及サミットin京都などの交流イベント、新聞や雑誌に取り上げら
れることによって、まちの縁側どうしがつながっているケースが明らかと
なった。
今後の展開
・「まちの縁側・地域の居場所」体験イベントを開催
・HPや冊子で情報発信
・シンポジウム・勉強会を開催運営
・「まちの縁側・地域の居場所」を市内に100 軒募り「町の放課後」イベントを
実施
・「まちの縁側/地域の居場所」実態調査 立命大、上京区社協と共同で実
施
内容:聞き取り調査(学区社協会長17名)とアンケート調査(上京区17学区
の町会長700余名)⇒調査結果報告会へ
・まだ調査できていないまちの縁側を対象に調査を行う
以上で発表を終わります
ありがとうございました