LXeTPC ミーティング ガス増幅検出器読み出し用 フロントエンド ASIC 2008/8/1 高エネルギー加速器研究機構 エレクトロニクスシステム 藤田陽一 報告内容 • FE2007 – ガス増幅検出器読み出し用 ASIC – 背景など – 概要 – パルス応答およびパフォーマンス – 仕様まとめ • • • • FE2007 量産 高密度実装による多チャネル化 まとめ 今後の予定 プロジェクト FE • KEK 測定器開発室 ASIC プロジェクト(CMOS FrontEnd) • 目的: 多チャンネル低消費電力読み出し – ターゲット: ガス増幅検出器 (X 線・中性子線・γ線) – テクノロジー: CMOS Analog Mixed • 開発経緯 – 2005 FE2005 • 基本動作・パフォーマンスの確認 • ノイズ・クロストーク大 – 2006 FE2006 • ノイズ改善のため製造プロセス変更 • ノイズ・クロストーク・タイムウォークの改善、Vth ばらつき補償回路の実装 – 2007 FE2007 • ゲインばらつき・コンパレータ入力レベルの改善 • 較正入力の実装 FE2006 成果 • 2007/3 日本物理学会 – ガス増幅検出器読み出し用多チャンネル低消費電力 ASIC の開発 藤田陽一 • 2007/4 KEK 測定器開発室報告会 – CMOS フロントエンド-プロジェクト FE2006 - 藤田陽一 • 2007/6 FE2006 量産(京都大、MPGD グループへ提供) • 2007/9 MPGD ビームテスト • 2007/9 日本物理学会 – GEMを用いた中性子画像検出器の性能評価 中川真介 – GEMを用いた中性子画像検出器の読み出しシステム 内田智久 • 2007/10 IEEE NSS 2007 – Y. Fujita “Performance of Multi-Channel and Low Power Front-End ASIC for MPGD m-PIC Readout” • 2007/11 京都大 10cm u-PIC による X線イメージング取得 • 2008/3 日本物理学会 – CMOS ASICを用いたμPIC読み出しシステムの開発および厚型GEMの開発 井田知宏 FE2007 開発状況 • 2008/3 日本物理学会 – ガス増幅検出器読み出し用多チャンネル低消費電力 ASIC (FE2007) の開発 藤田陽一 • 2008/6 京都大 FE2006 基板による FE2007 テスト • 2008/7 FE2007 量産(京都大へ提供) • 2008/7 FE2007MCM(Multi Chip Module) 納品 FE2007 概要 • 構成 – 低雑音電荷増幅器/波形整形回路/コンパレータ • 主な仕様 – 製造プロセス: 0.5μm CMOS – 電源: +/- 2.5V – チャネル数: 8 – 出力:デジタル LVDS、アナログサム – Vth ばらつき補償用 DAC – 較正用入力 New FE2007 構成 レイアウト (1ch) 前作からの更新点 パルス応答およびパフォーマンス • • • • • • アナログサム応答、直線性 較正用入力応答 クロストーク タイムウォーク チャネルばらつき 検出器読み出しの例 アナログサム 応答 @Qin = 1pC Vout [V] Vout [V] 20080228CBIAS56k 1 正ステップパルス入力 y = -0.00016854 + 0.43185x R= 0.99995 Vout [V] 0.5 0 • 入力電荷範囲 -1.5pC ~ 1.5pC 負ステップパルス入力 -0.5 -1 -3 -2 -1 0 Qin [pC] • Gain はデザイン通り(0.43 V/pC) • Peaking time ~ 20ns 1 2 3 較正入力 応答 CH0 ON 設定のロジック CH0 LVDS 出力及び SumOUT Reset Channel 8-bit DAC 5-bit x 8ch DATA CK Carry Out • 8-bit データプリセットにより、特定チャネルを ON/OFF • 各チャネルからの出力を確認、動作検証済み クロストーク Crosstalk Crosstalk by by Vth_co Vth_co @Vin @Vin == 1V 1V 350 350 Vthco_CH4 Vthco_CH1 [mV] Vthco_CH6 Vthco_CH2[mV] [mV] Vthco_CH0 [mV] Vthco_CH7 [mV] Vthco_CH5 Vthco_CH3 [mV] • コンパレータ出力に よる評価(信号は内 部で10倍増幅) • 隣: 1~3% • その他:Max. 0.6% • FE2006 と同等 300 300 Vth_co [mV] Vth_co Vth_co [mV] [mV] 250 250 200 200 150 150 100 100 50 50 00 00 11 22 33 44 Channel Channel Channel Channel 55 66 77 Gain Variation 0.46 チャネルばらつき Peaking Time 22.5 Gain [V/pC] Peaking time [ns] 0.455 22 Peaking time [ns] Gain [V/pC] 0.45 0.445 0.44 0.435 ゲイン±4% 0.43 21.5 21 20.5 ピーキングタイム ±6% 20 0.425 0.42 0 1 2 3 4 5 6 19.5 7 0 Channel Vth_variation20080314 -300 1 2 3 4 Channel Timewalk_lowVth 5 7 31 @Vth = 1.4fC Vth-d [mV] Delay_CH0 Delay_CH1 Delay_CH2 Delay_CH3 Delay_CH4 Delay_CH5 Delay_CH6 Delay_CH7 30 -350 29 28 -450 Delay [ns] -400 Vth [mV] 6 Vth 最大34% [ns] [ns] [ns] [ns] [ns] [ns] [ns] [ns] タイムウォーク 最大 5.8ns 27 26 25 -500 24 -550 0 1 2 3 4 Channel 5 6 7 23 0 0.5 1 Qin [pC] 1.5 京都大 m-PIC 読み出し例 • 線源:Fe55 Gas:Ar:90% C2H5:10% • μ-PIC 1strip入力による アナログ出力 仕様 入力電荷範囲 ゲイン ゲインばらつき コンパレータ入力ゲイン ノイズ @CD=100pF クロストーク タイムウォーク Vth 補償用 DAC 較正用入力 消費電力 FE2006 から の改善点 * 隣りチャネル FE2006 FE2007 -1.5 ~ 1.5pC ← 0.44V/pC ← 15% 8% 1.3V/pC 13V/pC 5900e 6000e 0.6% (1~3%*) ← < 9ns < 6ns 1 ~ 30mV (1mV/bit) 10~300mV (10mV/bit) ー ○ 29mW/ch 30mW/ch FE2007 量産 • 良品選別テストを実施 – – – – 対象: 80 チップ 日程: 3日間(7/22 - 24) 参加人数:5名 テスト内容: DC/AC • 結果: 良品 76 チップ(良品率:95%) – 不良内訳 • ロジック出力不良(予定のタイミングで変化しない): 1チップ • LVDS 出力不良(特定の Vth で出力がでない): 3チップ 高密度実装による多チャネル化 • • • • • • MCM (Multi Chip Module) 開発中 保護ダイオード、パスコン等内蔵 チャネル: 16 (2チップ)ないし 32(4チップ) サイズ: 30mm X 30mm 開発中 4チップ版 MCM 実装: BGA 部品面 実装面 テスト課題 –熱 – クロストーク ASIC 教育プログラム • • • • • • FE ASIC を用いた ASIC の実製作が可能 対象:大学院生、ポスドク、若手研究者 コース3:アナログライブラリを用いた製作実習 日程:9月10~12日および2月中旬 参加予定人数:29名(製作実習は12名) 申込は締切、受講者へ案内中 まとめ • FE2007 における改善点 – ゲインチャネルばらつき • アナログゲインばらつき 15% → 8% に改善 – コンパレータ入力レベル引き上げ • より低い Vth 設定を実現、タイムウォークの改善 – 較正用入力の実装 • FE2006 と同等のクロストークをキープ • • • • μ-PIC 接続試験において信号確認済み 量産テストの結果、95% の良品率 高密度実装による多チャンネル化を展開 ASIC教育プログラムを実施予定 今後の予定 • 開発 – テスト • 量産テスト用 Vth ばらつき自動測定プログラム • FE2007MCM – シミュレーション • オフセットばらつき(Vth チャネルばらつき改善のため) • 寄生素子抽出 – レイアウトデザインルールアップデート • 小 L 長抵抗値ばらつきの改善効果 – 多チャンネル化・低消費電力化に向けた開発 • ユーザサポート – ASIC教育プログラムの実施 – 京都大 FE2007 用基板によるμ-PIC マルチチャネル読み 出しテスト – 中性子検出器の読み出しテスト
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