日本天文学会春季年会 2005.3.28-30. 明星大 磁気リコネクションに伴って発生する波動の SOLAR-B衛星観測への展望 横山 央明(東京大学地球惑星) マイクロフレアで発生する波動の観測 活発な活動領域近傍にEIS スリットを置く • 磁場が比較的そろって いる箇所 • 空間的に固定 • 高時間分解 撮像装置(たとえばTRACE) との共同観測 シミュレーションーファストモードMHD音波 t/ts ts=d/Cs y/w Vz/Cs t/ts シミュレーション – Alfven波 t/ts ts=d/Cs y/w Vz/Cs t/ts 斜め磁場中での観測 t/ts ts=d/Cs y/w Vz/Cs t/ts まとめ • コロナ中で発生する波動(ファストモードMHD音 波・Alfven波)を、SOLAR-B搭載EISで計測する 方法について検討した。 • TRACEなどの撮像観測と組み合わせることで次 の量がわかる(可能性がある)。 – – – – Alfven速度(ファストモード速度) コロナ磁場3成分 波群の大きさ 波のエネルギー • フレアの発生熱エネルギーと比較することで、「リ コネクションにより発生する波動が全解放エネル ギーの何%かを定量的に計測できる。 ファストモードMHD音波 一様磁場・圧力・密度プラズマの (x=0,y=0,z=0)に圧力擾乱 ( dp/p~6e-2、幅wのGauss関数) x=5wで計測。視線方向をz軸、 スリット方向をy軸とする。 10 y/w -10 -1e-4 Vz/Cs 1e-4 Alfven波 一様磁場・圧力・密度プラズマの (x=0,y=0,z=0)に速度擾乱 ( Vz/Cs~1e-3、幅wのGauss関数) x=5wで計測。視線方向をz軸、 スリット方向をy軸とする。 10 y/w -10 -1e-4 Vz/Cs 1e-4 Alfven波+ファストモード音波 ファストモード音波 ファストモード音波+Alfven波 ファスト モード音波 Alfven波 t/ts Alfven波 Vz/Cs 観測から物理量を求める (0) 撮像観測から以下を測定 yB fB d •フレア位置とスリットとの見か けの距離d、 •磁力線とスリット垂線との交 点yBと見かけの角度fB (1) EIS観測データキューブから I [Vz(Dl)=0, y, t]を描く。 フィッティングによりCfが求まる。 y/w 低bの場合、CA ~ Cf としてよい。 t/ts 観測から物理量を求める tA (2) Alfven波の到達時刻tAを求 める。観測から t/ts I [Vz(Dl), y=yB, t]を描けばよい。 Bx d = B CA tA よりBx/Bが求まる。 Vz/Cs By Bx さらに = tan f B よりBy/Bが求まる。Bz/Bも求まる。 B B 観測から物理量を求める wf/Cf t/ts tf (3) Alfven波の継続時間 から波群の空間サイズwA がわかる。振幅uAも直接 計測可能。 wA/CA uf uA よってAlfven波のエネルギーは EA 2 uA 2 wA 3 Vz/Cs (4) 同様にファストモードの立ち上がり時間から波面の 厚さwfがわかる。振幅ufも計測。ファストモードのエネ ルギーは 2 2 2 Ef uf wf 4 Cf tf EISでの観測可能性 • 波長方向の分離について Cf CA 1000 km/s なのでたぶん問題なし • ラインの明るさについて – 奥行き1e4km程度の領域が揺れたとすれば 十分OK • 撮像装置との共同観測が必要 – できれば同波長がのぞましい。TRACE • 検討課題 – 磁場の非一様性 – 彩層面での反射波
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