労使関係管理と ホーソン工場の実験 2016年6月21日 人事労務管理論A(第9回目) LT1022教室 これまでの振り返り(1) 人事労務管理とは何か、その意義と体系 4月19、26日、5月10日 人事労務管理の前提条件としての労働法 5月24日 テイラー・システム(19世紀後半~20世紀初頭) 5月24日、6月7日 企業の中に初めてMgt概念を導入し確立した 人間機械視・作業(課業)決定に問題あり → 労働組合や社会から批判が続出 2 これまでの振り返り(2) 人事管理の導入とフォード生産システム (1910年代から20年代:福祉資本主義とも呼ばれた時代) 6月7、14日 適材適所で労働力利用の効率化 労働の単純化・標準化・専門化で効率性追求 → 徹底的な反組合主義 労資関係管理(1930年代:ニューディール政策) 6月14日 組合公認の下での労使関係の安定化と生産性向上 → パイの理論に基いて労使関係は安定 → しかし職場の生産性問題は残されたまま 3 人事労務管理の進化 労働力の効率的利用 適材適所原理による能率向上: 作業(労働)の単純化・標準化・専門化(反復化) → 労使関係の安定化 労使関係のあり方の制御が必要となる 組合を承認の上での制御 団体交渉と労使協議制 4 フォーディズムとは何か 一つ追加しなければならないことがある! ① ② ニューディール政策+フォード生産システム 1930年代以降の社会経済的システム 大量生産・大量消費の社会経済構造 フォード社の経営システムと区別され、 しかもそれを基礎にした 社会全体に広がった社会経済システムとしての 5 フォーディズム(1) フランスのレギュラシオン学派 フォーディズム論; フォードが社内で築き上げたものを全社会的に実現 大量生産体制:フォード生産システム フォード主義的労働編成 労働力の効率的利用のための原理: 6 フォーディズム(2) 大量消費体制:組合公認と高福祉社会 高賃金・高福祉→ フォード的妥協 ・生産での組合の譲歩: テイラー主義による 労働統制 7 フォーディズム(3) フォーディズム 言い換えれば、大量生産・大量消費、消費社会 フォーディズムの好循環 FPSによる 生産性向上 と大量生産 コスト低減 販売拡大によ る高利潤 新規投資と 再投資 需要拡大 賃金上昇(団体交渉) 高福祉(国家政策) 大量消費 8 問題点 経済人モデルの限界 フォード・システム下での 労働における 企業規模巨大化と官僚化 職場における 9 ホーソン実験の「成果」 WE社ホーソンHawthorne工場の不思議 「照明実験」(1924年11月~1927年4月) 照明度を変化させるグループと一定グループの生産 能率の比較研究 両グループとも能率向上 実験の継続(1927年5月~1932年5月) 継電器組立作業実験 面接計画 バンク配線作業観察 10 11 面接計画で得られた結論は? 労働者の行動は感情と強い関係 感情は観察しにくい だが感情の規定要因、① ② 職場の社会的情況とは何か? 個人の行動 → 個人の心理(感情) → → 社会集団の心理作用 → 12 13 観察室調査から得られたこと 人間感情に基づく 仲間集団内の「共通の感情」「行動基準」(掟) ①働き過ぎはいけない ②怠け過ぎもいけない ③上司へ告げ口はいけない ④互いに過度なお節介はいけない 掟破りは村八分 非公式組織と の発見! 14 ホーソン実験の結論 人間の行動は を離れてはありえない 人間感情は その社会集団は感情に基づく仲間集団であ る インフォーマル組織の行動基準(暗黙の掟) が個々人の行動を規定する( ) 行動基準は監督者の働き掛けによって影響 をうける 15
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