小課題 2.2 建築・都市のライフライン設備の耐震性向上と長寿命化 スロッシングによる容器の耐震強度向上の検討 小久保邦雄,小林光男,長嶋利夫(上智大) 実験 解析 入力 7.5% スロッシング高さ(cm) 6 直径1100mm 4 2 0 -2 -4 -6 -8 0 2 4 6 8 10 time(s) 図1 スロッシング水位の実験と解析の比較 (加速度の入力 7.5) 400 300 200 -6 ひずみ (×10 ) 100 0 -100 -200 -300 -400 東外 -500 東内 -600 6 7 8 9 時間(s) 図2東側ひずみ(6s~11s) (水 位450mm, 加速度34% ) 10 11 12 14 16 小課題 2.2 建築・都市のライフライン設備の耐震性向上と長寿命化 2 大振幅と流れを伴うスロッシングの解析法の検討 小久保邦雄,小林光男,長嶋利夫(上智大) •流体(容器内流体)をNS方程式を解 く専用の解析ソルバを用いる 容器内流体の有限振幅波 タンクの大変形 それぞれ専門のソルバで 解くことができる •それぞれの結果を弱連成インター フェイスを用い、各時間ステップ解を やり取りし、連成解析を行う ρφ ρu j φ D t x j x j x j 圧力 変位(速度) Mu Cu Ku F Q 構造と流体の支配方程式 弱連成インターフェース (MpccI) 流体と容器の 強い連成解析が再現できる 構造解析 (ANSYS) 解析による耐震評価技術の向上 φ S 流体解析 (STAR-CD) 図3 弱連成による双方向の連成解析 補修用片側施工強力ボルトの締結力が疲労強度に及ぼす影響 片側のみから施工が可能で締め付け軸力の管理が可能 耐震補強 破断 円管 シャワッシャー (1)Traction (2)Buckling Fig.4 被締結体 (3)Shearing Procedure of fastening (4) Breaking 補修用片側施工強力ボルトの信頼性検討 特 徴 片側から施工可能で作業性がよく補修締結 に適する。 塑性締結ボルト Huck bolt 検討項目 2009年度 各部寸法の適正値と加工性の検討 2010年度 要素・構造設計 と締結力管理(要素の角部形状や接触 状態が応力緩和におよぼす影響) 2011年度 軸力の確保と疲労強度への軸力の影響 2012年度 複合負荷(剪断力,軸力)が締結力の 経時変化に及ぼす影響 2013年度 ボルトの強度設計指針を提供する. 熱負荷を受けるねじ締結体の高温強度 建築及び機械構造物 ねじ締結による構造体 化学プラントなど 配管構造のかたまり 熱負荷による クリープ・リラク 高温 流体 熱負荷を受ける ねじ締結体の軸力低下 ゆるみ・破損・漏れ等 第2次災害へ 地震・火災 熱負荷によるねじ締結体の軸力低下等による 軸力挙動を把握し,設計指針を構築する GFRP機械的継手の疲労強度に及ぼす過 大荷重の影響 工学院大学 後藤 芳樹 1. はじめに • 機械や構造物は生産性やメンテナンス性のため多くの継手 部を有し、強度や信頼性上のトラブルの多くが継手部で起き ている。 • 複合材料が構造材料として用いられるようになり継手部の強 度についての関心も高まっている。 2. 研究目的 機械的継手が寿命の期間中に過大荷重を受けた場合の疲労 寿命の変化を調べ、過大荷重が寿命に及ぼす影響について 調べる。 過大荷重については、負荷の回数及び負荷時期を変化させ、 影響を調べる。 3. 実験方法 3.1 供試材料及び試験片 GFRP積層板 菱電化成株式会社 PGE-6635(JIS K6912 EL-GEM) Table.1 Mechanical properties of material. マトリクス エポキシ樹脂 強化材 平織りガラスクロス ガラス含有率 52.63% 積層数 24層 引張強さ 縦弾性係数 Fig.1. A plain weave glass cross 縦:約324MPa 横:約274.7MPa 縦:24.2GPa 横:23.8GPa Fig.2. Glass Fiber Reinforced Plastics 3.2 試験片形状及び継手形状 試験片 Specimen ワッシャー Washer Fig.3.Dimensions of GFRP specimen. M10ボルト Bolt Fig.4.Double shear butt joint specimen. ナット Nut Fig.5.Mechanical joint fixture. 4. 引張試験機及び疲労試験機 Fig.6 Shimadzu servopulser. ■試験機:島津サーボパルサー ■容量 :10 t Fig.7 Tensile testing machine. ■試験機:東京衡機製造所製 万能材料試験機 ■容量:500 kN 過大荷重(応力)の設定 荷重-伸び線図0706 35 300 30 250 ボルトがすべる 25 20 slip 150 15 stress [MPa] Load [kN] 200 114 100 荷重負荷まえの状態 ではボルトと円孔の あいだに隙間がある すべりが完了すると 試験片の円孔に荷 重がかかる 過大荷重の大きさの設定 10 ボルトがすべり始める応力の平均 50 5 最大引張荷重 30.2kN 最大引張応力 255.8MPa 0 0 200 400 600 800 1000 0 1200 Displacement [μm] Fig.8 Load-displacement curve of mechanical joint. σslip =114 MPa 過大応力の大きさ : σ slip ×1.5 =171 MPa とした 平滑試験片及び機械的継手のS-N曲線 120 Stress amplitude MPa 100 Fig.10 Net tension failure at stress concentration part. 80 6 σamp=100MPa (Nf=1.25×10 ) 70 60 62MPa 40 20 45MPa Plane specimen Double shear butt joint specimen Fig.11 Fretting fatigue at fretting part. 0 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06 1.0E+07 Number of cycles Fig.9 S-N curve of plane specimen and mechanical joint. 1.0E+08 σamp=65MPa (Nf=8.0×10 6) 5.1 試験結果 50%破壊確率とな る繰返し数 過大荷重負(50%) 通常疲労 予荷重 Fig.10 Weibull plots of overloaded fatigue tests. 通常の疲労 6.50×106 寿命の50%で負荷 4.73×106 寿命の0%で負荷 9.12×106 5.3 破断形状 Fatigue tests Overloaded fatigue tests Fig.12 Fracture form Pre-overloaded fatigue tests 破断寿命の50%で過大荷重を負荷した場合の損傷の進展 ①試験開始 ②3.25×106回 ③過大荷重負荷 ④,⑤過大荷重負荷後~破断まで ⑥破断 1 2 3 4 5 6 疲労の繰返し荷重の前に過大荷重を負荷した場合の損傷の進展 ①試験開始 ②過大荷重負荷 ③3.25×106回 ④,⑤ 3.25×106回~破断まで ⑥破断 1 2 3 4 5 6 7. まとめ 過大荷重が疲労強度に及ぼす影響について ◇疲労の繰返し荷重の前に過大荷重を負荷した場合、通常疲労と比べ 寿命が長くなる。 ◇破断寿命の50%で過大荷重を負荷した場合、通常疲労と比べて寿命 が短くなる。 過大荷重が締付面圧に及ぼす影響について ◇疲労の繰返し荷重の前に過大荷重を負荷した場合、 面圧の絶対値は、 試験期間中を通じて最も低い値になる。 ◇破断寿命の50%で過大荷重を負荷した場合、面圧の減少率が最も大 きい。
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