CTDにおける安全性情報

PMS Forum
コモン・テクニカル・ドキュメント
CTD
-医薬品の承認申請のための国際共通化資料-
2.7.4 臨床的安全性の概要 -詳細PMS担当者研修テキスト(152)
PMSフォーラム作成
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2.7.臨床概要
1.
2.
3.
4.
5.
生物薬剤学及び関連する分析法の概要
臨床薬理の概要
臨床的有効性の概要
臨床的安全性の概要
個々の試験のまとめ
Safety in CTD
1
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2.7.4 臨床的安全性の概要
※個々の総括報告書及び他の関連する報告書の結
果をまとめ、安全性関連データを要約する
安全性関連データを以下の三つのレベルで考察
 暴露状況を検討し、どの程度の安全性評価が可能
か決定
 比較的よくみられる有害事象、臨床検査値変化を明
確にし、妥当な方法で分類し、発現状況を要約
 重篤な有害事象、その他の重要な有害事象を明確
にし、発現状況を要約

事象の頻度を検討⇒長期使用薬剤は経時的に検討
Safety in CTD
2
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
※全臨床的安全性データを解析し、安全性プロフィー
ルを、図表にて詳細に、明確に、客観的に概説する






医薬品への暴露
有害事象
臨床検査値の評価
バイタルサイン、身体所見及び安全性に
関連する他の観察項目
2.7.4.5 特別な患者集団及び状況下における安全性
2.7.4.6 市販後データ
2.7.4.1
2.7.4.2
2.7.4.3
2.7.4.4
Safety in CTD
3
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2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.1 医薬品への暴露
※暴露状況を検討し、データベースからどの程
度の安全性評価が可能なのか決定する



2.7.4.1.1 総括的安全性評価計画及び
安全性試験の記述
2.7.4.1.2 全般的な暴露状況
2.7.4.1.3 治験対象集団の人口統計学的
特性及びその他の特性
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4
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2.7.4.1 医薬品への暴露
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.1.1 総括的安全性評価計画及び安全性
試験の記述
※安全性に関する評価計画の全体を概括する



非臨床データ、同じ薬効分類の薬剤に共通する作
用、臨床試験の安全性データの元となった資料(比
較対照試験、オープン試験等)について特に配慮し
たり観察した事柄に言及
一覧表形式にて安全性データの元となった全ての
臨床試験を適切にグループ化してまとめる
申請外の適応症についての試験や進行中の試験
も、安全性の解析に有用なら含める
Safety in CTD
5
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2.7.4.1.1 総括的安全性評価計画及び安全性試験の記述
臨床試験の適切なグループ化



有効性と安全性を共に評価した試験
安全性情報を得た非対照試験
安全性上の特別な問題点を検討した試験
 二つの異なる治療法を用いて特定の有害事象の発現率
を比較検討した試験
 特別な人口統計学的特性について検討した安全性試験、
離脱症状や反跳現象を検討した試験
 その他、特定の有害事象(例:鎮静、性的機能、運転に対
する影響、同一薬効群の薬剤で一般的に認められる有
害事象がないこと)を評価した試験
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6
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2.7.4.1 医薬品への暴露
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.1.2 全般的な暴露状態
※全臨床開発相における治験薬への曝露状況を表
形式にまとめ、適切な説明をつけて概括する




異なるタイプの試験、異なる投与量、投与経路、投与期間別
に曝露された被験者数を示す
投与量、曝露期間の種類が多い場合、当該医薬品に適切と
思われる方法でグループ化
有害事象や臨床検査値の変化との相関性を検討するため薬
物濃度(例:有害事象発現時の濃度、最大血漿中濃度、AUC)
も、もしデータがあれば、有用
少なくとも1回治験薬の投与を受けた全ての被験者を含める
Safety in CTD
7
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2.7.4.1.2 全般的な暴露状態
臨床試験の適切なグループ化



各投与量、投与量の範囲、投与期間ごとに、1日以
下、2日から1週、1週から1ヵ月、1ヵ月から6ヵ月、
6ヵ月から1年、1年超といった曝露期間別に被験者
数を表示
申請適用における医薬品の安全性評価に特別な意
味を持つと思われる診断別部分集団
特定の併用療法を受けた患者群
*投与量は、投与された最大投与量、最も長期間投
与された用量、平均1日用量等が考えられ、累積投
与量が適切である場合もある
Safety in CTD
8
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2.7.4.1 医薬品への暴露
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.1.3 治験対象集団の人口統計学的特性
及びその他の特性
※要約表を作成し、開発期間中、治験薬に曝露され
た集団の人口統計学的特性について概観する






年齢幅は、ICHの高齢者及び小児集団における議論も考慮
比較対照試験で全曝露との比較で異なる場合、表は別に
試験集団全体の特性及び特殊な特性を有する被験者数を
示す
被験薬とプラセボ、対照薬間で人口統計学的特性上の不均
衡があれば説明をつける
特定の患者(合併症、疾患の重症度、併用医薬品)を除外
した場合、その事実を記載する
適応症ごとに一覧表としてまとめる
Safety in CTD
9
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2.7.4.1.3 治験対象集団の人口統計学的特性及びその他の特性
特殊な特性






疾患の重症度
入院
腎機能障害
合併症
特定の医薬品の併用
治験実施地域
*これらの特性が比較対照試験と全体のデータベースの間
で異なる分布を示す場合、両グループを別の表で示すと
よい
Safety in CTD
10
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2.7.4.2 有害事象
2.7.4 臨床的安全性の概要
※比較的よくみられる有害事象や臨床検査値
の変化を明確にし、妥当な方法で分類し、そ
れらの発現に関する要約を行う
※重篤な有害事象及びその他の重要な有害
事象を明確にし、それらの発現について要
約する
※これら事象の頻度を、特に長期にわたり使
用される可能性がある医薬品については、
経時的に検討する
Safety in CTD
11
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2.7.4.2 有害事象







2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象
2.7.4.2.1.2 死亡
2.7.4.2.1.3 その他重篤な有害事象
2.7.4.2.1.4 その他重要な有害事象
2.7.4.2.1.5 器官系別又は症候群別有害事象
2.7.4.2.2 個別有害事象の文章による説明
Safety in CTD
12
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
※有害事象の頻度に関するデータを文章及び
表形式にて記載
・文章によるまとめは第2.7.4.2.1項中の適切なサブセクション
に表示
・文中に含めない独立した表は第2.7.4項の付録に添付

治療開始後に発現した又は悪化した全ての有害事象について作表





治療により発現した兆候及び症状
治療前には見られなかった事象
治療前からあったが治療中に悪化した事象
事象の種類とそれぞれでの被験者数、頻度を被験薬、実対照薬、プラ
セボの別に要約
表に投与量を示してもよいし、変更して、重症度別や(開始後)発現時
期別、因果関係別に発現頻度等を示してもよい
Safety in CTD
13
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2.7.4.2.1 有害事象の解析




2.7.4.2 有害事象
ごく少数の治験に基づく場合や被験者群の特徴が
非常に異なっている場合は、データを試験別にまと
めるほうが適切であることが多い
少数試験でない場合は、いくつかの試験を合わせ、
データを併合し、推定値の精度や差に対する感度
を増すよう考慮
試験を合わせ、データを併合することは有用である
ことが多いが、解釈が難しくなったり差異を見えにく
くしたりすることもあるので、注意して取り扱う
差異が明確である場合には、試験ごとにデータを
まとめる方が適切
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14
PMS Forum
2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
データ併合で考慮すべき事柄




データを併合するのが適切と考えられるのは、投与量、投与期間、有害事
象の評価方法及び患者集団等の試験デザインが類似している場合
ある特定の有害事象の発現率が併合する個々の試験においてかなり違
う場合、併合解析から得られる推定値の意義はあまりない
他の試験と比較し、有害事象のパターンが違っている試験は別途まとめ
解析の程度は、見られた有害事象の重篤性と因果関係の根拠の強さに
より、次の事象の発現率に明らかな違いがあれば詳細に検討を必要と
するが、その他の有害事象について詳細に解析する意味はない




因果関係のある有害事象
重篤な有害事象
投与中止あるいは用法・用量の変更をもたらした事象
どのような被験者が臨床検査の極端な異常値を経験するかの検討は、
特定の有害事象に対するハイリスク集団を明らかにするのに有用
Safety in CTD
15
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
併合し、安全性解析を行ってよい試験

全ての比較対照試験又は比較対照試験の部分集団
全てのプラセボ対照試験、何らかの実薬対照を用いた試験
 特定の実薬対照を用いた試験
 特定の適応症について検討した試験(異なる患者集団にて実施された
試験)
※これらのグループ化は、比較的よく見られる有害事象についての最も
重要な情報源である
※自然発生的な事象と治験薬と関連のある事象を区別することができる
※有害事象の発現率については対照薬群と被験薬群との間で比較


健康被験者を対象とした短期試験を除いた全ての試験。比較
的稀な事象を評価するには、このグループ化が最も適す
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
併合し、安全性解析を行ってよい試験(続き)






特定の投与経路、投与方法、特定の併用療法を用いた全
ての試験
チェックリストや直接質問に基づき有害事象を調査した試
験、又は自発報告に基づく試験
試験を実施した地域ごとに併合した結果
これらのうち、最初の二つのグループ化はほぼ全ての場合
に有用
他のグループ化の意義は薬剤により異なり、個々の試験結
果を精査した後に決める
いかなる試験方法であれ、試験それぞれにおける発現率
は実際の使用における発現をおおよそ表現したものにすぎ
ないことを認識
Safety in CTD
17
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2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1 有害事象の解析
解析上の留意点

試験のデータを併合する場合は、その方法を選択した根拠を説明
併合した試験での症例数を分母に、有害事象件数を分子にする
 その他、試験の規模に基づいた、あるいはバラツキの大きさに反比例させ
たデータの重みづけをする







試験間の有害事象発現率が大きく異なる場合は、その旨を記載し、考
えられる理由について考察
多くの試験を併合する場合は、標準的な用語を用いて表現し、類義語
は基本語に統一することが重要で、MedDRA用語集等一つの標準的
辞書を用いる
有害事象は、基本語ごとや定義された事象のグループごとに頻度を示
す
治療変更をもたらした有害事象にどのようなものがあったか検討するこ
とは、有害事象の臨床的重要性を評価するのに有用
投与中止に至った特定の有害事象を明記することも重要
有害事象は、器官別にグループ化し、頻度の高い順に並べる
Safety in CTD
18
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象


有害事象発現率を表形式でまとめ、被験薬群と対照薬群にお
ける発現率を比較
重症度分類と因果関係分類がなされていれば、表中に併記


因果関係分類を示していても、全ての有害事象を含める




治療群間の比較検討がし易く便利
因果関係の評価は本質的に主観的なものである
実際には関係があるにもかかわらず予期されていない有害事象を除外
していることがある
個々の試験における被験薬群と対照薬群との間で有害事象発
現率を比較し要約
特定の試験を選択し、有害事象発現率を表としてまとめる
Safety in CTD
19
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象
※関連すると思われ、比較的よく見られる有害事象*を、以下の因子との関連
について検討しつつ厳密に評価
 投与量
 mg/kg又はmg/m2で示される投与量
 投与方法
 投与期間
 総投与量
 年齢、性別、人種等の人口統計学的特性
 併用医薬品
 腎機能等ベースライン特性
 有効性の結果
 データがあれば、薬物の濃度
*用量反応性があるもの
被験薬とプラセボとの間で発現率が明らかに異なるもの
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20
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象

薬剤と関連のある有害事象を、発現時期や持続時間との関連
で検討した結果の要約もまた有用





各因子それぞれと有害事象との関連について、一般的に、厳密な統計
的評価を行う必要はない
データをまとめた時点や検討した時点で既に人口統計学的特性、その他
のベースライン特性に対し意味ある関連性がないことが明らかな場合も
ある
特定の因子についてさらに解析を行うことは不要で、解析しても結果をこ
の項に記載する必要はない
安全性の解析結果が広範なもので、その詳細を示すことができ
ない場合、第5部第5.3.5.3項に示し、本項ではその要約を示す
内容によっては、有害事象の発現率をそのまま記述するよりも、
生命表法や類似の解析方法で報告する方が望ましいこともある
Safety in CTD
21
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.2 死亡

治験中の死亡例は、すべて第2.7.4項付録中の表に列記、ただし以下を含む
が進行癌等の試験では除外も




試験終了後短期間での死亡
治験プロトコールに規定された期間内の死亡
それ以後の事例ながら試験中の何らかの経過(process)に起因したと考えられ
る死亡例
死亡例はそれぞれについて評価し、個々の試験及び全体における総死亡率
と原因別死亡率について分析
死亡原因を特定することは難しいが、比較的解釈しやすいものもある
 対象となる患者集団において予想される原因による死亡例(例:狭心症患者集団
における心臓発作及び突然死)一つ一つに情報価値はないと考えられるかも知
れないが、例え1症例であってもそれがQT時間延長を伴う不整脈、再生不良性
貧血、肝障害によるもの等であれば重要情報となる


死亡原因を合併症に関連付けるにあたっては、特別の注意を払う
Safety in CTD
22
PMS Forum
2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.3 その他重篤な有害事象





全ての重篤な有害事象(死亡ではないが、時間的に死亡に
関連する、又は死亡に先行する重篤な有害事象を含む)を
要約
被験薬を中止した後に発現した重篤な有害事象も含める
ICH E2A定義により重篤な有害事象と思われた臨床検査値
異常、異常なバイタルサイン、異常な身体的観察項目を含め
る
重篤な有害事象については経時的頻度を検討
特に、長期に亘って使用される可能性のある医薬品につい
ては経時的頻度を検討
Safety in CTD
23
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.4 その他重要な有害事象


顕著な血液学的異常、又はその他の臨床検査値異常及び何らかの処置を
必要とした全事象を示す
治験薬の投与中止をもたらす有害事象は重要な安全性上の関心事であり安
全性解析には特別の注意を払う必要がある





予期されていたものであれ、中止等をする必要性があったということは、患者や
医師がその有害事象の重症度と重要性をいかに感じたかを示している
投薬中止は、まだ因果関係が認識されていない治験薬と関連する有害事象であ
ることを意味する場合がある
中止に至る有害事象は、当初その因果関係が認識されていなくとも、また、偶
発症と考えられる場合でも、治験薬との関連性を否定できないと考えること
中止について、その理由を検討し、中止率を試験間並びに治験薬群とプラセ
ボ群、実薬対照群との間で比較
各因子と関連があるかどうかデータを検討
Safety in CTD
24
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2.7.4.2.1 有害事象の解析
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.1.5 器官系別又は症候群別有害事象


死亡、その他の重篤な、又は重要な有害事象の因果関係や危
険因子についての評価は、それらの事象が高頻度で起こらない
ため、簡単ではない
相互に関連性のある事象を、例え重要性の低い病態生理学的
事象であれ、一つのグループとしてまとめ検討
例)突然死が1例見られた時、治療との因果関係があるかどうかは、失神、
動悸や無症候性不整脈の発現状況と共に考察することにより明らかに
なることもある


有害事象を器官別にまとめれば、臨床検査値異常を含め諸事
象との関連性を検討することもできる
器官別のまとめ方や有害事象のグループ化は、有害事象デー
タが理解しやすいよう配慮し、有害事象が症候群として現れる
場合には、症候群別にしてもよい
Safety in CTD
25
PMS Forum
2.7.4.2 有害事象
2.7.4.2.2 個別有害事象の
文書による説明
※事例の記述が申請資料中のどこにあるかを、
審査担当者の利便のため、本項にて示すこと


治験総括報告書が作成されている場合、事例報告そ
のものは、その一部として存在
もしも作成されていない場合、記述は第5部第5.3.5.3
項に示してもよい
例)安全性解析のために全てのオープン試験を併合しており、
個々の報告書が作成されていない

ごく簡単にでも説明しておかなくては当該医薬品の評
価に支障があると考えられない限り、本項には含めな
いこと
26
Safety in CTD
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.3 臨床検査値の評価
※被験薬の使用に伴う臨床検査値の変動パ
ターンを要約

顕著な異常や何らかの処置を要したもの






第2.7.4.2.1.3項又は第2.7.4.2.1.4項に報告
本項に記載する場合は、内容が重複していることを示す
臨床検査値の評価は、得られた結果そのものから行いうる
が、通常、以下に列記する解析も実施し記載
各解析は、試験規模を考慮しつつ、被験薬群と対照薬群とで
比較
各検査項目に対し正常範囲を示す
可能であれば、臨床検査値は国際標準単位で示す
Safety in CTD
27
PMS Forum
2.7.4.3 臨床検査値の評価



全試験を通して、重要な臨床検査値の変動に関し簡単に概括
血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査、その他必要に応
じて実施された検査データ
各測定点(来院時等)で得られた各パラメータは以下の3段階
にて表記





2.7.4 臨床的安全性の概要
中心傾向、例数、群の平均値及び中央値
値の範囲及び異常値を示した被験者数、又は特定の範囲の異常値を
示した被験者数
正常範囲が異なる施設からのデータを併合する時、併合に用
いた方法を記載
各投与群における被験者の変動の解析には適宜いろいろな方
法を用いる
中止例を含む、臨床的に重要な個々の臨床検査値異常の重
要性及び医薬品との関連性を評価
Safety in CTD
28
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.4 バイタルサイン、身体的所見及び
安全性に関連するその他の観察項目




全試験を通してバイタルサイン、体重及び安全性に関連する
その他のデータ(例:心電図、X線)を臨床検査値と同じ方法
にて比較
被験薬が影響を及ぼしている証拠がある場合、用量-反応
性もしくは薬物濃度-反応関係、又は患者の特性との関係
を明らかにし、この所見の臨床上の意義について記述
有効性の項目として評価されない変化及び有害事象とみな
される変化に特別の注意
QT間隔延長に関する試験等、特別な安全性上の問題を評
価するために計画された試験には、特別の注意を払う
Safety in CTD
29
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び
状況における安全性








2.7.4.5.1
2.7.4.5.2
2.7.4.5.3
2.7.4.5.4
2.7.4.5.5
2.7.4.5.6
2.7.4.5.7
2.7.4.5.8
内因性要因
外因性要因
薬物相互作用
妊娠及び授乳時の使用
過量投与
薬物乱用
離脱症状及び反跳現象
自動車運転及び機会操作に対する影響
又は精神機能の障害
Safety in CTD
30
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.1 内因性要因

「内因性民族的要因」と定義される人口統計学的因子や他
の要因に基づいて治療及び管理を患者個々に考慮するため
の安全性データを要約


年齢(小児)、性別、身長、体重、除脂肪体重、遺伝子多型、身体組成、
他の疾患及び臓器機能不全
安全性に与える影響については他項に記載されるが、腎疾
患又は肝疾患患者等における安全性は、薬物動態、その他
の情報と共に本項にも要約


高血圧、心疾患、糖尿病等の特定の合併症のある患者の例数が十
分であれば、安全性にどのような影響を与えるのか分析
患者部分集団における解析を行う場合は、作成した有害事象の表又
は記述を相互に参照
Safety in CTD
31
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.2 外因性要因

「外因性民族的要因」と定義される人口統計学的因
子や他の要因に基づいて治療及び管理を患者個々
に考慮するための安全性データを要約
 これらの因子は、患者をとりまく環境に関する因子
(例)医療環境、他剤の使用状況、喫煙、飲酒、食事の習慣等

代謝プロフィール、試験結果、市販後調査又は類薬
情報等により飲酒と治験薬との相互作用が示唆さ
れる場合、内容を要約
Safety in CTD
32
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.3 薬物相互作用



薬物-薬物又は薬物-食事相互作用に関する試
験は、CTD臨床薬理試験の要約の項(第2.7.2項)
に要約
相互作用が安全性に与える影響について、薬物動
態、薬力学や臨床的観察に基づいて分析し要約
他の治療との併用時に観察された有害事象プロ
フィールの変化、リスクに結びつきそうな血中濃度
の変化、薬効の変化等を要約
Safety in CTD
33
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.4 妊娠及び授乳時の使用

開発中及び他の情報源から得られた妊娠及
び授乳時の安全性に関する情報を本項で要
約
Safety in CTD
34
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.5 過量投与

過量投与に関連すると思われるデータがあ
れば、全ての情報を要約し考察
 臨床症状、臨床検査値所見
 対症療法
 解毒薬の使用等

過量投与に対する解毒薬や透析の有効性も、
データがあれば記載
Safety in CTD
35
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.6 薬物乱用
ヒト及び動物における依存性に関する試験や
情報を要約
 「非臨床概要」を参照する
 特に依存性を生じやすい患者集団を明らか
にする

Safety in CTD
36
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.7 離脱症状及び反跳現象

反跳作用に関する試験結果及び情報を要約
 二重盲検試験や実薬投与の中止後
何らかの事象が発現
 重症度を増したりした場合

投与中止によるものかどうか検討

離脱症状、反跳現象の評価に計画された試
験は特に重視

耐薬性のデータは「臨床的有効性の概要」の第
2.7.3.5項に要約
Safety in CTD
37
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.5 特別な集団及び状況における安全性
2.7.4.5.8 自動車運転及び機会操作に対する
影響又は精神機能の障害内因性要因
※五感、協調運動、その他の障害に基づく
 自動車運転や機械操作能の低下、精神機能
の障害等に関する安全性データを要約
 安全性モニタリングで報告された関連する有害
事象(例:眠気)
 自動車の運転や機械操作能力に及ぼす影響
 精神機能障害に関する特別な試験
Safety in CTD
38
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
2.7.4.6 市販後データ
(当該医薬品が既発売の場合)
 入手可能な全市販後データを要約
 定期安全性情報は第5部に含めてもよい
 推定暴露患者数を適切に分類して記載
 適応症、投与量、投与経路、投与期間、治験実施地域等
 患者数推定方法を記載
 人口統計学的評価があれば記載

報告された重篤有害事象を一覧表にて記載
 重篤な薬物相互作用の可能性を示唆する知見も含める

種々の部分集団にて得られたいかなる知見も記載
Safety in CTD
39
PMS Forum
2.7.4 臨床的安全性の概要
第2.7.4項付録

有害事象の頻度につき表により示す。
 表は有害事象と副作用の二とおりで作成
 期間別、投与量別、総投与量別等
付表
表2.7.4.1 平均1日投与量及び投与期間別暴露
表2.7.4.2 比較対象試験における被験者の人口統計学的特性
表2.7.4.3 併合したプラセボ及び実薬対照比較試験における
有害事象発現率
表2.7.4.4 選択した特定の試験における有害事象発現率
表2.7.4.5 試験別の中止例:比較対象試験
表2.7.4.6 死亡例一覧
Safety in CTD
40
PMS Forum
表2.7.4.1 平均1日投与量及び投与期間別暴露
表 2.7.4.1
平均1日投与量及び投与期間別曝露
静注用製剤 N=
データ締切り日:
投与期間
(週)
平均1日投与量(mg)
0<投与量
≦5mg
5<投与量
≦10mg
10<投与量
≦20mg
20<投与量
≦30mg
30<投与量
≦50mg
50mg<投与量
合計
(全ての投与
量)
%
0<期間≦1
1<期間≦2
2<期間≦4
4<期間≦12
12<期間≦24
24<期間≦48
48<期間≦96
96 < 期間
合計
(全ての期間)
%
Safety in CTD
41
PMS Forum
表2.7.4.2 比較対象試験における被験者の人口統計学的特性
表 2.7.4.2
比較対照試験における被験者の人口統計学的特性
データ締切り日:
投与群
治験薬
N=
プラセボ
N=
実薬対照
N=
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
性別
女
男
N%
N%
N%
N%
N%
N%
人種
アジア人
黒人
白人
その他
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
N%
年齢(歳)
平均値(SD
範囲
群
<18
18~39
40~64
65~75
>75
50(15
20-85
他の要因
Safety in CTD
42
PMS Forum
表2.7.4.3 併合したプラセボ及び実薬対照比較試験における
有害事象発現率
表 2.7.4.3
併合したプラセボ及び実薬対照比較試験における有害事象発現率
被験薬
器官/有害事象
プラセボ
実対照薬1
実対照薬2
全投与量
n=1685
10mg
n=968
20mg
n=717
n=425
20mg
n=653
50mg
n=334
100mg
n=546
19(1%)
7(1%)
12(2%)
6(1%)
23(4%)
1(<1%)
3(1%)
15(1%)
10(1%)
5(1%)
2(<1%)
7(1%)
6(2%)
12(2%)
一般的全身症状
めまい
・・
心血管系
起立性低血圧
・・
消化器系
便秘
・・
Safety in CTD
43
PMS Forum
表2.7.4.4 選択した特定の試験における有害事象発現率
表 2.7.4.4
選択した特定の試験における有害事象発現率
治療群別の発現率
試験95-0403
器官/有害事象
試験薬X
60mg
1日2回
N=104
試験96-0011
試験薬X
30mg
1日2回
N=1
02
プラセボ
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N=100
試験薬X
60mg
1日2回
N=500
試験97-0007
試験980102
s
試験薬X
60mg
1日2回
N=200
試験薬Y
100mg
1日1回
N=200
試験薬X
60mg
1日2回
N=800
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
プラセ
ボ
N=495
一般的全身症状
めまい
心血管系
起立性低血圧
消化器系
便秘
Safety in CTD
44
PMS Forum
表2.7.4.5 試験別の中止例:比較対象試験
表2.7.4.5
試験別の中止例1: 比較対照試験
データ締切り日:
試
験
試験薬X
試験
XXX
中止例数の合計
中止後の有効性デー
タがない例数
中止理由
合計
男性/女性
年齢>65
人種
(群分けを示す)
有害
事象
無効
その他
N(%)
N(%)/N(%)
N(%)
N(%)/N(%)/N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
N(%)
プラセボ
試験薬X
試験
AAA
比較対照薬A
試験薬X
試験
BBB
比較対照薬B
試験薬X
試験
CCC
比較対照薬C
全 試 験
Safety in CTD
45
PMS Forum
表2.7.4.6 死亡例一覧
表2.7.4.6
死亡例一覧
治療:被験薬
データ締切り日:
治験/情報源
実施医療機関
患者ID
年齢(歳)
性別
投与量(mg)
投与期間(日)
Safety in CTD
診断
死因
併用薬
他の医学的状態
記載場所
46
PMS Forum
Module1
1.0
2.1
Module2
2.2
2.4
2.5
2.3
2.6
2.7
Module3
Module4
Module5
(品質)
(非臨床)
(臨床)
Safety in CTD
1.CTD目次
2.緒言
3.品質に関する概括資料
4.非臨床に関する概括評価
5.臨床に関する概括評価
6.非臨床概要
7.臨床概要
47