電力小売自由化に伴う事業類型の見直し ○ 東京電燈の開業(明治19年)以降、各地に電力会社が誕生。工業化の進展や第1次世界大戦中の好景 気等により電力需要増大。世界恐慌等を背景に過当競争(昭和7年:約850社(ピーク))が進み、事業 者の合併・吸収が進展、5大電力に集約(東京電燈、東邦電力、大同電力、宇治川電力、日本電力)。 ○ 昭和13年国家総動員法と同時に電力管理法が施行。国内全ての電力施設を国が接収し、日本発送電( 株)により発電と送電設備の一元統制化。配電事業を9ブロック別に統合。 ○ 戦後、過度経済力集中排除法(集排法)の適用を受け日本発送電(株) を解体し、九配電会社にそれぞ れ発電設備を移管することで、発送電一貫体制を確立するとともに、9配電会社を地域独占の電気事業 会社として再編。昭和63年には沖縄電力が民営化し、10社体制に。 ○ 平成7年以降、4次にわたる電気事業制度改革において小売部分自由化等の施策を実施。 ○ 今後、電力システム改革において、小売全面自由化に伴う一般電気事業者制度の見直しとあわせ、現 行の電気事業法の事業類型も抜本的に見直すため、本国会で束ね法案として審議中。 FIT導入により急増中 本年4月に 協議会始動 出典:電力小売市場の自由化について、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力市場整備課、p.4、2013.10 一体的な制度改革による総合エネルギー市場の創出 ○ 「光熱費」という言葉があるように、消費者にとってエネルギー市場は一体のもの。他方で、従来、我 が国のエネルギー市場は、電力、ガス、熱等の業態ごとに制度的な「市場の垣根」が存在。 (※)石油やLPガスは既に参入規制なく、自由な市場 ○ 一体的な制度改革により「市場の垣根」を撤廃し、エネルギー企業の相互参入や異業種からの新規 参入を推進。これにより、競争によるコスト低廉化を図るとともに、消費者の利便性を向上させる。 ○ 国内市場に閉じることなく、総合エネルギー企業による海外市場の開拓・獲得も目指す。 電力市場 (従来は地域独占) 電力会社 ・一般電気事業者 (東京電力、関西電力等) ・卸電気事業者(Jパワー、原電) etc. 連携・アライアンスの可能性 異分野サービ スを組み合わ せた電力販売 ガス会社によ る電力・ガスの セット販売 <市場の垣根を撤廃> 新規参入 • 我が国のLNG輸入量のうち、約7割 は電力会社 ≪総合エネルギー市場の創出≫ 国内に閉じることなく、 海外市場開拓・獲得も目指す • 主要ガス会社は既に430万kw程度の 火力発電を保有(原発4基分) • 大手ガス2社の連結営業利益の2~3 割を電力が占める 新規参入 IT、自動車等 異分野からの参画 都市ガス市場 (従来は地域独占) ※他エネルギーとの競合と未普及 地域が存在 電力会社によ る電力・ガス のセット販売 異分野サービ スを組み合わ せたガス販売 連携・アライアンスの可能性 ガス会社 ・一般ガス事業者 (東京ガス、大阪ガス等) ・ガス導管事業者 (INPEX、JAPEX等) etc. 石油、LPガス等 デマンドレスポンスの意義 ■ 東電・経営技術戦略研究所の試算では、年間稼働時間が200時間未満をピーク電源とすると、535 万kWの火力が必要で、その発電コストは130円/kWh、年固定費は8000円/kW、可変費は12円/kWhとなり、JEPX のスポット価格約25円/kWh(最高値60円、2007.9.17)より高額。(電気新聞:2015.7.17)→担い手は誰? ■ ピーク時間帯にコストの高い火力電源で焚き増しが行われている場合、DRによってピーク時間帯 の電力需要を抑制することで、コストの高い火力電源の焚き増し抑制が可能? ■ 年間の僅かな時間に発生するピーク需要を満たせるように電源が確保されている場合、DRによっ て年間のピーク時間帯の電力需要を抑制することで、電源開発投資の抑制が可能? 出典:総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会(第16回会合)・⻑期エネルギー需給⾒通し⼩委員会合同会合第5回:資料5(p.4) 長期エネルギー需給見通し策定の基本方針 出典:総合資源エネルギー調査会長期エネルギー需給見通し小委員会(第8回会合) 資料4:長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料、p.8、2015.4 再生可能エネルギーの導入拡大の方策 出典:総合資源エネルギー調査会長期エネルギー需給見通し小委員会(第8回会合) 資料4:長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料、p.9、2015.4
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