ガンマ線衛星GLASTに向けた 気球実験 水嶋浩文、水野恒史、緒方聖、 深沢泰司、大杉節(広島大)、 釜江常好(SLAC)、他GLASTチーム 次期ガンマ線観測衛星GLAST 4 x 4 = 16 タワー • 2006年打ち上げ予定 • エネルギー領域 20MeV-300GeV • 広い視野(全天の20%) • 高位置分解能 0.15°(<10GeV) • 検出する天体数 EGRET:300 GLAST:10000 タワー {トラッカー + カロリーメータ} GLAST気球実験 2001年8月、アメリカのテキサス州、パレスチンで実施 目的 ・宇宙環境という激しい放射線環境で、装置が動く事を確かめる。 ・検出器の応答を精度よく再現できるシミュレーターの開発。 シンチレーター (XGT) シンチレー ター(ACD) トラッカー カロリーメーター エレクトロニクス Balloon Flight Engineering Model シミュレーター上で再現した (BFEM) ジオメトリ 気球実験のシミュレーション 宇宙線モデル: 宇宙線陽子、電子、陽電子、大気ガンマ線、 ミューオン(+,-) 宇宙線陽子 宇宙線陽子モデルの エネルギースペクトル 宇宙線陽子が トラッカーを通った 気球実験の実データとシミュレーションを比較して、シミュレーターをチューニング中 現在の解析 トリガーレート ニュートラルイベント 実データ 500Hz シミュレーション 547Hz (ACDでヒットのないイベント。ガンマ線が なりやすい。) 実データ 56Hz シミュレーション 68Hz 各シリコンレイヤーでのヒット数のヒストグラム 全イベント ニュートラルイベント 実データ 56 Hz simulation 68Hz 実データ 500 Hz Simulation 547 Hz 一番下のシ リコンレイ ヤー 一番上の シリコンレ イヤー 一番下の シリコン レイヤー 一番上の シリコン レイヤー ニュートラルイベントでのヒット数分布の各宇宙線の割合 (シミュレーション) ミューオン(+) ミューオン(-) ほとんどのヒットが ガンマ線によるもの 大気ガンマ線 陽電子 電子 陽子 一番下のシリコン レイヤー 一番上のシリコン レイヤー 黒:実データ 56 Hz 赤:simulation 68Hz 大気ガンマ線モデルの角度依存性で トータルのフラックスが変わる。 過去の観測データの不定性の範囲で 2つのモデルが考えられる。 モデル1 モデル2 一番下の シリコン レイヤー 一番上の シリコン レイヤー 過去の観測データ 黒:実データ 56Hz 赤:simulation 55 Hz 一番下のシリコ ンレイヤー 一番上のシリコ ンレイヤー まとめと課題 GLASTのための気球実験を行った。 厳しい放射線環境の下で、検出器とDAQが正常に動作した。 気球実験用シミュレーターを開発した。 中性イベントのヒット分布がほぼ再現できた。 今後、 ヒット分布をより精確にシミュレーションで再現する。 気球シミュレーターをGLAST版へ拡張する。 気球実験の結果 2時間 3時間 上空38kmで3時間のレベルフライト。 トリガーレートは、500Hz。 データを取得する事に成功。 トリガーする宇宙線のエネルギー範囲を調べる 全イベント チャージドイベント ニュートラルイベント モデル:30keV~100GeV 全イベント チャージドイベント ニュートラルイベント モデル:10MeV~100GeV 現在のモデルの範囲でよいことも確認した。
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